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【2026年最新】メガソーラーの規制内容をわかりやすく解説!今後、太陽光はどうなる?

作成者: しろくまぱわー編集部|2026/01/19 9:20

2025年12月23日、政府はメガソーラー(大規模な太陽光発電所)の規制を強化する方針であることを発表した。2027年度以降、新たに設置するメガソーラーへの補助金の廃止を検討するなど、大きな動きが予想される。

そこでこの記事では、

  • 政府が発表した「対策パッケージ」の中身とは?
  • なぜ政府がメガソーラーの規制に動いたのか?
  • 注目を集める「自然を壊さない太陽光発電」とは?

これらについて、わかりやすく解説していく。

 

目次

政府が発表した「メガソーラーの対策パッケージ」とは?
①不適切な太陽光発電所の規制強化
②地域と政府の連携強化
③補助金を支払う条件の変更

なぜ今、メガソーラーは規制されるのか?
メガソーラー規制の決定打は北海道・釧路湿原でのトラブル

注目を集める「自然を壊さない太陽光発電」とは?

 

 

政府が発表した「メガソーラーの対策パッケージ」とは?

まず、2025年12月23日に政府が発表した対策パッケージ(行動計画)について見ていこう(原文はこちら)。

今回の対策パッケージには「メガソーラーなどの太陽光発電所の新設をなくす、のではなく、ルールを厳しくすることで、地域や自然、生態系の安全を守る」狙いがある。

対策パッケージで掲げられた大きな3つの柱は以下だ。

①不適切な太陽光発電所の規制強化
②地域と政府の連携強化
③補助金を支払う条件の変更

それぞれについて簡単に説明していく。

 

①不適切な太陽光発電所の規制強化

最初に政府が掲げたのが「不適切な太陽光発電所の規制強化」だ。資料を噛み砕いて説明すると、政府は今回のパッケージで以下の動きを検討している。

A.自治体が止められなかった自然破壊を、法改正で国が止められるようにする

B.事故や災害の恐れがある発電所を建設させないようにする

C.景観を壊す恐れがある発電所の建設を、自治体が止められるようにする

D.すでに建設中の発電所にも新ルールを適用できるようにする

E.太陽光パネルの廃棄を支援し、自然破壊リスクを少しでも軽減する


Aについて、これまで30MW未満のメガソーラーは環境アセスメント(環境に与える影響の調査)を受けずに建設できた。しかし、今後は法改正などでアセスの基準が厳しくなる見込みだ。特に「釧路湿原国立公園」のように希少な動植物が多く生息する場所では、国が開発を制限できるようにするなどの動きが考えられる。

Bについては、まず山林を切り開くメガソーラーに対する規制が強化される。次に、10kW以上の太陽光発電所は土木・建築の専門家による安全確認が義務化される見通しだ。さらにサイバーセキュリティの観点から、電線につなぐ機器は一定基準を満たしたもののみ使用が許可されると考えられる。

また、これまでは景観を損なう場合でもメガソーラーの建設を止めることができなかったが、景観法の改正により、Cのように自治体がSTOPをかけられるようになる見通しだ。そして開発不可エリアなど、区分整理も進められる。

この規制強化は、Dのように着工中の案件にも適用される。さらに2030年代に増加が見込まれる「太陽光パネルの大量廃棄問題」にも、制度の厳格化や新制度の整備を通して対応していくことを政府は発表した。

改めてまとめると、政府は法の抜け穴を塞ぎ、規制を強化することで、周辺環境に悪影響を与えない「質の高い太陽光発電所」を増やそうとしていることがわかる。

 

②地域と政府の連携強化

次に政府が掲げたのが「地域と政府の連携強化」だ。ただ規制を強化するだけでなく、以下の動きを通して自治体がしっかり動けるよう、国がサポートしていくと考えられる。

A.国と自治体の連携ルートをつくる
 
B.全ての自治体が法律を活用できるようにする
 
C.違反を見逃さない監視体制を作る

Aについて、政府は「再エネ地域共生連絡会議」の設置を検討している。これまでは国も自治体もバラバラの対応をしていたが、国・都道府県・市区町村がつねに情報共有できる場を設けることで、足並みを揃えて規制強化に取り組むものと思われる。

またBのように、「景観法の活用促進」など、自治体が積極的に法律を使えるよう、国が支援を進めていくと考えられる。マニュアルや事例共有なども積極的に行われ、全ての自治体が同じ基準・考えで動けるよう、整備が進む見通しだ。

さらに「全省庁横断再エネ事業監視体制」が構築される。通報システムを拡充することで、政府はルール違反を犯す発電所をすぐに発見できる体制を作っていく。この監視体制の構築は2026年度中にも行われる予定だ。

改めてまとめると、政府はただ法律を変えるだけでなく、現場レベルで活用できるよう積極的に支援していく狙いがあると考えられる。

 

③補助金を支払う条件の変更

最後に政府が掲げているのが「支援方法の変更」だ。今までは、申請すれば太陽光発電所の補助金を受け取ることができたが、今後は以下のように「地域と共存できる太陽光発電所・事業者」だけが補助対象になると考えられる。

A.FIT・FIP制度の支援内容を見直す

B.次世代型太陽電池や屋根上太陽光などの支援を強化する

C.営農型太陽光の規制を強化する

D.法令違反の発電所からの電力調達を減らさせる

E.真面目な事業者の見分けがつくようにする


このニュースが報道された際、一番のインパクトとなったのがAだ。

日本は「2050年までにカーボンニュートラルを実現する」として、太陽光や風力などの再エネ発電所を積極的に導入してきた。そして日本に太陽光や風力発電所が増えるきっかけとなったのが「FIT・FIP制度」だ。

この制度では、国が一定期間、再エネ発電所で発電した電気を高く買い取ることを約束している。例えば太陽光でいうと、2012年にFIT制度を始めれば、20年間、1kWhあたり40円で電気を売ることができたのだ。投資メリットを持たせることで、国は再エネ導入量を増やしてきたのである。

今回の規制強化では、こうしたFIT制度・FIP制度の縮小または廃止が検討されている。近年の技術革新により、実はもう、太陽光は火力発電よりも発電に必要なコストが安くなっているのだ(下図参照)。

(出典:経済産業省「発電コスト検証に関するとりまとめ」

こうした背景や後述する出来事もあり、政府はFIT・FIP制度への支援内容を見直していると考えられる。

また、日本ではペロブスカイトやタンデム型太陽電池などの開発を進めている。これらは環境面でのメリットが大きいこともあり、今後、Bのように政府は次世代型太陽電池の導入支援に力を入れていくだろう。同時に、屋根上や公共施設への設置を支援するなど、自然を壊さずに今あるスペースを有効活用するよう、促していくと思われる。

一方で、政府はCのように営農型(農地の上に太陽光パネルを設置すること)と偽る発電所の取締強化や、Dにもある法令違反の発電所からの電力調達を抑制するよう、民間企業や金融機関に働きかけている。実際に、日本生命はすでに再エネ電力の調達先を厳選することを明らかにした。

Eのように、ルールを守る事業者に対しては、政府が「長期安定適格太陽光発電事業者」に認定し、悪質な事業者は淘汰される仕組みを作っていく。

この章をまとめると、政府はこれまでの支援内容を見直し、悪質な発電所・事業者を減らし、質の高い発電所・事業者を増やそうとしていることがわかる。



なぜ今、メガソーラーは規制されるのか?

ここまで、政府が2025年12月23日に発表したメガソーラーの対策パッケージの中身を解説してきた。政府は再エネ発電所や再エネ事業者の質を高めようとしていることがわかったが、なぜ、今になってメガソーラーの規制に動いているのだろうか?

 

メガソーラー規制の決定打は北海道・釧路湿原でのトラブル

2012年にFIT制度が始まったことで、日本各地で太陽光発電所の開発が積極的に行われるようになった。その際、土地を探す事業者の注目を浴びたのが北海道の釧路である。

釧路は積雪が少ないだけでなく、日照時間が長い、土地が平坦で地価が安いなど、太陽光発電を行うには最適な環境が揃っていた。これにより、釧路では太陽光発電所の開発が増加。2025年3月時点で、釧路市内で約636件の太陽光発電所が建設されたことがわかっている(下図参照)。

(出典:環境省「釧路地域における太陽光発電施設の開発について」

この事態を受けて、釧路市は2023年にガイドラインを策定。釧路湿原国立公園やその周辺、タンチョウやオジロワシといった希少野生動植物が営巣・生息するエリアなどの開発を止めるよう定めた。これにより、一定の効果が期待された。

しかし、これはあくまでもガイドラインであり、市には法的強制力がなく、開発を止める権利がなかった。それどころか、今後の規制強化を恐れた事業者が開発を急ぐなど、皮肉な結果をもたらすこととなった。

この問題が全国的に注目を浴びたのが2025年3月ごろである。この頃から、「釧路市・釧路湿原付近でのメガソーラーの建設中止を求めるオンライン署名活動」が本格化。釧路自然保護協会などが呼びかけた署名は、2025年3月末時点で既に数万筆に達し、8月には十数万筆を超え、釧路のメガソーラー問題は大きな注目を浴びることとなった。

 

(出典:change.org「北海道釧路市・釧路湿原南部におけるメガソーラーの駆け込み建設中止を求めます!」


さらに同時期、釧路湿原国立公園は希少動物の重要な繁殖地であり、巣が確認されているにもかかわらず「希少動物の巣はない」「生態系や自然環境に影響はない」と、事業者が住民に報告していたことが発覚。この事態はSNSで拡散され、メディアでも続々と報じられる事態となった。

これを機に、メガソーラーに意を唱える声が増加し、全国各地のトラブルが次々に明らかになっていく。しかし2025年9月に釧路市が「釧路市自然と太陽光発電施設の調和に関する条例案」を成立させても開発を強行する事業者が後をたたないことから、政府でもこの事態が問題視されるようになり、今回、政府がメガソーラーの規制に動くこととなった。

 

 

注目を集める「自然を壊さない太陽光発電」とは?

ここまで、釧路でのメガソーラーをめぐる問題を機に、政府が「質の悪い太陽光・事業者の規制強化」に動くことになったことを説明した。

また、規制パッケージの解説にて、政府は次世代型太陽電池や、屋根上や公共施設への設置を支援することを紹介したが、今「自然を壊さない」として、注目を浴びる太陽光発電があるのをご存知だろうか?

それは、駐車場に設置する「ソーラーカーポート」というものだ。

ソーラーカーポートとは、カーポートの屋根部分が太陽光パネルになっているものである。駐車場で電気を作ることができ、業者によってはEV充電器や蓄電池も併設可能だ。災害時の非常電源としても使用することができる。

さらに日除け・雨よけになるという利点があり、導入した店舗では「先にソーラーカーポートの下から車が埋まっていく」「雨の日も売上UPに繋がった」という声も多く上がっている。

ソーラーカーポートを導入するのは、電気代・CO2を削減したい法人がほとんどだ。しかし現在、日本国内には約1億5,000万㎡の駐車場があると言われており、もしこれら全てにソーラーカーポートを設置した場合、原発約16基分の電力を賄うことができる。自然を壊すことなく、再生可能エネルギーを増やすことができるのだ。

しろくま電力は、こうした環境面へのメリットにいち早く注目し、一級建築士監修のもと、2年かけて独自のソーラーカーポート「しろくまカーポート」を開発。従来のソーラーカーポートは4本足で「駐車しづらい」「使いづらい」というデメリットが多かったが、柱を後方に配置することでこうしたデメリットを解消した。

さらに通常はソーラーカーポートを設置すると駐車可能台数を減らす必要があるが、しろくまカーポートは駐車可能台数を減らす必要がない。工事も駐車場を閉鎖せずに対応でき、夜間の設置工事対応も可能だ。希望する法人には、EV充電器や蓄電池を無償で設置することもできる。

何度も述べたように、今後、質の悪い太陽光発電所・事業者は淘汰される動きが進むと考えられる。しろくま電力は、今ある環境を活かし、新たな技術で日本のカーボンニュートラルの実現、法人の電気代・CO2削減に貢献していきたいと考えている。

 

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