※この記事は2024年11月12日に内容が更新されました。
2022年6月28日、政府は「夏と冬の電力ひっ迫に備え、8月中に節電プログラムを開始する」と発表した。このプログラムに参加した場合、節電ポイントが付与されるが、節電ポイントとは一体どういったものなのか。
この記事では節電ポイント・節電プログラムについて説明し、節電プログラムが実施される背景や登録のスケジュール、法人が参加するメリットや注意点、具体的な節電方法について解説。最後に電気料金を削減する方法を紹介する。
目次 ・節電プログラムに登録するだけで、法人は20万円分の節電ポイントが付与される ・節電プログラムの目的は、電力需給ひっ迫と電気料金高騰への対策 ・節電ポイントを受け取るには2022年内に参加登録をする必要がある ・高圧・特別高圧の法人が節電プログラムに取り組むメリットは? ・<法人向け>しろくま電力の市場連動型プランは電気代削減・脱炭素を手厚くサポート まずはかんたんお見積もりから |
節電ポイントとは、電力会社が実施する節電プログラム(節電キャンペーン)に登録(参加表明)したり、実際に節電を達成したりした場合に付与されるポイントのことだ。
節電プログラムは、個人法人問わず参加できる(自治体や自治体所管の独立行政法人は対象外)。参加費用は無料。電力会社のプログラムに登録すれば、家庭や低圧の法人には2000円、高圧・特別高圧の電力契約を行う企業などの法人に対しては20万円相当のポイントが付与される。それ以降は1日あたりの節電量に応じてポイントが支給される。
高圧・特別高圧電力を契約している法人は、法人単位で節電ポイントが付与される。一般家庭や低圧電力を契約する法人については、電気を使用する拠点の数だけ節電プログラムに登録可能だ。
ポイントの使い道は電力会社によって異なるが、TポイントやAmazonギフト券に交換できたり、電気料金の支払いに使えたりと、電力会社によってさまざまだ。
「2022〜2023年の冬も電力需給はひっ迫する!企業がとるべき対策とは?」で詳しく解説しているが、2022年度の冬は、予備の電源がかなり少なくなることが予想される。夏の電力ひっ迫はなんとか乗り越えられたが、冬はそれ以上にひっ迫する見込みだ。このままでは計画停電が実施される可能性もある。
電気料金についても、燃料費高騰が続いており、さらに冬は電力需要が高まることから、更なる値上げが現実味を帯びている。このように「電力需給のひっ迫」「電気料金の高騰」対策として、政府主導で節電プログラム促進事業(令和4年度電気利用効率化促進対策事業)が実施されることとなった。節電プログラムのスキームは下図の通りである。
節電プログラムは、参加表明を行った消費者(一般家庭や法人)に対して、電気を供給する小売電気事業者が節電を要請、消費者が節電を実施することでポイントや特典が付与される仕組みだ。その分の費用については、国と電気利用効率化促進対策事務局が補助する。
関連記事:政府が電気代を支援へ!補助金額や高騰対策をわかりやすく解説
関連記事:電力需給ひっ迫とは?なぜ起きる?いつまで続く?電気代値上げに備えて法人がすべき対策を解説
節電プログラムのスケジュールは下図の通りだ。
まず節電プログラムに参加を表明するには、2022年8月4日(木)〜2022年12月31日(土)の間に参加登録を済ませる必要がある。プログラムの登録方法は電力会社ごとに異なるため、各社のサイトを直接ご確認いただきたい。
節電プログラムの実施期間は、2022年12月1日(木)〜2023年3月31日(金)だ。この期間中に節電を実施し、その実績に応じて毎月節電ポイントが付与される。
参加表明した場合にもらえる節電ポイントについては、以下の期間中に付与される予定だ。
・低圧需要家(50kW未満):2022年8月4日(木)〜2023年1月31日(火)
・高圧・特別高圧の需要家(50kW以上):2022年8月4日(木)〜2023年2月28日(火)
一方で高圧・特別高圧の法人の場合、節電ポイントは電気料金の割引に充てられるのが一般的だ。
さらに節電することで電気の使用量が減るため、その分だけ電気料金を削減できる。電気料金を安くできる、という点において高圧・特別高圧の法人が節電プログラムに取り組むメリットがある。
関連記事:電気代高騰を徹底解説!原因と推移、今後の予想、法人がすべき値上げ対策とは?
電力会社の中には、節電プログラムを実施しない法人や、高圧・特別高圧は対象外となっているケースがあるため要注意だ。契約中の電力会社に確認を行う必要がある。
また、高圧・特別高圧の法人の場合、電気の使用量をタイムリーに把握できない。どれだけ節電できているのか、どれだけ節電ポイントがもらえるのか、は毎月の電気料金の請求書を見るまでわからないため、この点においても留意すべきだ。
以下は、オフィスにおける年間のエネルギー消費割合を示したものだ(一般財団法人省エネルギーセンターが発表した情報をもとに弊社が作成)。「照明」「コンセント」「空調」、これら3つの使用量を減らす必要がある。
40%と割合がもっとも高い「照明」で考えられる対策は「照明設備のLED化」と「不要な電気の消灯」だ。
照明をLED化すれば、消費電力を蛍光灯の約50%、白熱電球の約80%もカットできる。そして不要な電気を消せば、その分だけ節電に繋げられる。冬は日照時間が短く、照明を使用する時間も増えるため節電をしっかり行いたいところだ。
関連記事:「【すぐできる】法人・企業の電気代削減・節電方法10個を徹底解説!(オフィス編)」
関連記事:「【すぐできる】法人・企業の電気代削減・節電方法10個を徹底解説!(工場編)」
節電プログラムに参加し、節電ポイントで電気料金を安くするのは、確かに効果的だ。だが、電気料金プランそのものを見直した方が電気料金が安くなる可能性も考えられる。
そこでしろくま電力が提案しているのが、市場連動型プランだ。このプランはJEPXの市場価格に合わせて電気料金が変動する。一般的な電気プランと電気料金の内訳を比較すると、以下のようになる。
一般的な電気契約プランの場合、どの時間帯に電気を使用しても、電力量料金の単価は変動しない。そして電力量料金に含まれる燃料費調整額は、過去3ヶ月間の化石燃料の費用をもとに毎月変動する。
燃料費はこの2年で石油と天然ガスが約5倍、石炭は約7倍に値上がりしており、この先も高騰・高止まりが続く見込みである。このプランで電気料金を安くしたい場合、節電するか燃料費が下がるのを待つしかないのだ。
一方で市場連動型プランは、市場価格に合わせて30分ごとに電力量料金の単価が変動する。市場価格に影響を受けることになるが、この価格を決める要素は燃料費だけではない。市場価格は、「燃料費」に加えて「気象条件」「電力の需給状況」の3つをもとに決まる。例えば、晴れていて太陽光発電の導入量が増える時間帯や電力需要が少ない時間、燃料価格が安いときは市場価格が下がるのだ。
市場価格が下がっても、一般的なプランの電気料金は変動しないが、市場型連動プランは変動する。市場価格が0.01円/kWとなることもあるため、条件が揃えば電気料金を大幅に削減できるのだ。特に高圧・特別高圧の法人など、消費電力が大きい昼間などはコストメリットが大きくなる。下図はそれぞれのプランの価格推移イメージだ。
一般的な契約プランも市場連動型プランも共通して高騰しているのが現状だ。しかし、条件が揃えば市場価格は大幅に下がるため、市場連動型プランの方が、電気料金の高騰リスクを軽減できるといえる。市場連動型プランに契約し、さらに節電を実施すれば、それだけ電気料金を抑えられる可能性が高くなるのだ。
また市場連動型プランの電気料金は、市場価格に電力会社の運営費や送電線の使用料金が上乗せされて決定する。市場連動型プランは電力会社が赤字にならないため、倒産や契約解除のリスクがほとんどない。
電気料金を安くできる可能性が高く、電力会社の倒産や撤退を気にせず電気を使用できる。これが市場連動型プランの大きなメリットだ。特に高圧・特別高圧の法人など、消費電力が大きい昼間などはコストメリットが大きいと言える。
市場連動型プランについてのより詳しい解説を知りたい方は「【図解】市場連動型プランとは?電気料金が安くなる?わかりやすく解説!」へ。
しろくま電力では、高圧・特別高圧の法人向けに「しろくま市場連動型プラン」を提供している。ある導入企業では電気代を年間約45%(約1.5億円)も削減するなど、多くのお客様の電気代削減に貢献してきた。
しろくま電力の市場連動型プランはただ電気代が安いだけではない。
翌日の市場価格を毎日午前中にメールで共有し、市場価格が安い時間に稼働を増やしたり、逆に市場価格が高い場合は従業員に在宅勤務を促したりできるよう、電気代の節約を徹底してサポートする。電気代に関する個別での相談にも対応可能だ。
また、しろくま電力の電気はCO2を一切排出しない。非化石証書つきの電気を供給するため、電気を切り替えるだけで脱炭素でき、御社のカーボンニュートラルの実現もサポートする。
以下のように、しろくま電力は多くの企業・自治体に導入いただいている(PPAも含む)。
以下は、実際にしろくま電力の市場連動型プランを導入した企業様の声だ。
【導入事例】電気代の値上げ幅を30%削減し、脱炭素もできた。ウェディング企業の市場連動型プラン実例を紹介 |
お見積もりについては、他の電力会社や最終保障供給を契約した場合の電気代との比較もできる(比較を希望した法人のみ)。年間のお見積もりだけでなく、毎月の電気代を算出するため月ごとの料金比較も可能だ。以下は、レポートとお見積書の例である。
お見積もりは「しろくま電力の市場連動型プランページ」または下記バナーからすぐに完了できる。市場連動型プランに切り替えると電気代がどうなるのか、他社と比較して安くなるのかを試算したい方はぜひお申し込みを。お急ぎの見積もり依頼にも対応できる。契約上のご相談や不明点などにも対応可能だ。
関連記事:【図解】新電力とは?仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説!
関連記事:電力会社を乗り換える方法とは?切り替え方法とメリット・デメリット、注意点を解説
関連記事:非化石証書とは?仕組みや購入方法、企業が導入するメリットをわかりやすく解説
ここまで電気代を下げる方法を解説し、最も効果的な方法は「電力会社を切り替えて電気代の単価を下げること」だと説明した。
そこで電気代を安くしたい方におすすめなのが、しろくま電力が家庭・小規模法人向けに提供する「しろくまプラン」だ。しろくまプランの主なメリットとして以下の2点がある。
①電気料金が大手電力会社の値上げ後より最大3割も安い
②還付金制度があるので、電気料金の急激な上昇を防げる
それぞれのメリットについて説明していく。
1点目が、大手電力会社の値上げ後より、電気料金が最大で3割も安くなる点だ。しろくまプランは、電気料金の業界最安値を実現すべく、単価を安く設定している。
上図は4人世帯の場合の、大手電力との電気料金を比較した図だ(契約アンペア数が40A、月間電力使用量が450kWhの場合)。先述したように、大手電力会社は2023年6月より電気料金を大幅に値上げした。
一方、「しろくまプラン」の電気料金は大手電力の値上げ前よりも安く、便乗値上げも実施しないため、場合によっては約3割も電気代を安くできるのだ。
しかし「電気代が大幅に安くなる」と言われても、信じられない方も多いのではないだろうか。なぜ「しろくまプラン」は大手電力よりも安いのか?その理由は電気料金の内訳にある。
上図は双方のプランを比較した図だ。まずしろくまプランは大手よりも基本料金と電力量料金を安く設定している(再エネ賦課金の単価は国が定めるため、全ての電力会社で同じ)。
また東京電力の燃料費調整額としろくま電力の電源調達調整費を比較してみると、2023年5月度における東京電力の燃料費調整額が5.13円(政府の7円/kWhの補助金を除いた場合)なのに対し、しろくま電力の電源調達調整費は、政府の補助金を含んでいない状態で1.95円である。
このように大手電力会社よりもお手頃な料金設定にしているため、しろくまプランにすれば電気代を安くできるのだ。
2つ目のメリットが、電気料金高騰時に還付金を適用するため、電気料金の急激な上昇を防げる点だ。
電源調整調達費は、燃料費ではなく、JEPXの市場価格をもとに決まる。市場価格が平均よりも高いと電源調整調達費はプラスになるが、平均より安いとマイナスになることもある。
通常、プラスの場合は電力会社は電気料金にプラス分を上乗せし、マイナスの場合はマイナス分を値下げして請求するのが一般的だ。しかしそうすると、電気料金の上下の幅が大きくなってしまう。
そこでしろくまプランでは、電源調整調達費がマイナスの場合、上図の①のようにマイナス分を「料金高騰準備金」として蓄えている。
そして③のように市場価格が高騰した際、①で貯めたお金を還付金として充てることで、電気料金の急激な上昇を防ぐことができる。これによって、電気料金の激しい浮き沈みを抑えることができ、しろくまプランなら、年間を通して電気料金を安く抑えられるのだ。
またしろくまプランの電気は、発電の際にCO2を出さない「実質再生可能エネルギー(※)」だ。ただ安いだけでなく、電気を切り替えるだけで環境改善にも貢献できる。
「電気料金を安くしたい」「電気料金値上げの通知がきた」など、ご家庭・小規模法人で電気料金にお悩みの方は、「しろくまプランお申し込みページ」または以下のバナーよりお申し込みを。
またしろくま電力では、電気料金の高騰に悩む法人(高圧・特別高圧)に向けて、昼間の電気使用量が多いほどお得になる電力プランを提供している。気になる方は、ぜひ「市場連動型しろくまプラン」をご覧いただきたい。
しろくま電力も、高圧・特別高圧の法人に対して節電プログラムの事業者として採択されている。以下のいずれかに該当する場合、節電プログラムに参加申し込みができる。
①2022年12月1日時点で、市場連動型しろくまプランを利用中の高圧・特別高圧の法人
②2022年12月1日から2023年3月1日まで、電力需給契約を締結済みの法人
※低圧または高圧だが市場連動型プラン以外の契約を結んでいる場合は対象外
申し込みについては「しろくま電力のマイページ」にログインし、「節電プログラム申込」をクリック。そこから必要事項を記入すれば申し込み完了となる。申し込み期限は2022年12月31日まで。参加特典については2023年2月以降に請求する電気代において付与予定となる。