【2025年】中部電力の法人向け電気料金の値上げをわかりやすく解説!卸市場単価とは?法人がすべき電気代の高騰対策とは?
※この記事は2024年11月25日に最新の情報に更新されました。
2023年4月より、中部電力ミライズでは法人向けとなる「高圧・特別高圧の電気代」の値上げが行われている。
そこでこの記事では、前半部分で法人を対象に高圧・特別高圧の電気代値上げ・料金改定についての最新情報を掲載し、法人が今後とるべき対策について解説する。
この記事でわかること ・中部電力の法人向け電気代はいくら値上げした? ・中部電力の法人向け電気代はなぜ高くなっている? ・中部電力の法人向け電気代は今後どうなる? ・法人ができる電気代を安くする方法とは? |
関連記事:【2025年最新】電気代を値上げする電力会社一覧!電気料金はどれくらい高くなる?
目次 【2022年10月28日】中部電力ミライズが電気代の値上げを発表 |
2023年4月より中部電力は法人向け電気代を値上げ
結論をまとめると! ・中部電力は法人向け電気料金を8〜10%ほど値上げしている。 ・燃料費が上がるとさらに高くなるリスクがあるので要注意。 |
2022年10月28日、中部電力ミライズは高圧・特別高圧向けの電気代の値上げを発表。2023年1月28日の発表で、具体的な値上げ額が決定した。中部電力グループでは2021年度から赤字が続いており、2022年度の経常利益はマイナス1,700億円となる見込みだ。
2023年4月1日以降、中部電力ミライズは、「基本料金」「電力量料金」「燃料費調整額」の3点を値上げした。全体的な値上げ幅としては8〜10%ほどが見込まれている。それぞれについて詳しく解説していく。
①基本料金・電力量料金の値上げ
中部電力ミライズが提供する電気料金プランの内訳は以下である。
上記プランは一般的な料金体系だ。大手電力会社だけでなく、新電力もほとんどがこの一般的な料金プランを提供している。このプランは電気の単価が24時間同じで、使った分に応じて電気代が請求される仕組みだ。
電力量料金は使用した電力量に応じて決定するが、2023年4月以降、単価が以下のように値上げされている。
基本料金 | 電力量料金 | |
高圧 | +71.5円/kW | +3.28円/kWh |
特別高圧 | +44.0円/kW | +3.28円/kWh |
また2023年4月より全国で託送料金(送電線の利用料)の見直しが行われる。中部電力の発表によると、上記の値上げ金額に加えて、高圧の電力量料金に+0.21円/kWh、特高が0.02円/kWhが加算される見込みだ。
託送料金をまとめると、2023年4月以降の電力量料金は、託送料金も含めると高圧が3.49円/kWh、特別高圧が3.25円/kWh値上げされているのだ。
②燃料費調整額の見直し
次に見直されるのが、燃料費調整額の値上げだ。燃料費調整額とは、燃料費の月々の変動分を電気料金に反映したものである。
燃料費調整額はこれまで「燃料費調整単価×電気使用量」で算出できた。今回の見直しでは、以下のように変更される。
今回、中部電力ミライズが行った燃料費調整額の変更点は2つ。「燃料費調整単価の燃料構成比の更新」と「卸市場単価の新設」だ。
②ー1 燃料価格反映部分の燃料費の更新
上図では「燃料価格反映部分」とあるが、これはこれまでの燃料費調整単価に該当するものである。燃料費価格反映部分は以下の数式で求められる。
燃料費価格反映部分=(「平均燃料価格」ー「基準燃料価格」)÷1000(×基準単価)
平均燃料価格とは、過去3ヶ月分の燃料費の平均価格をさす。基準燃料価格は、各電力会社が定めた燃料費の見込み価格だ。もし平均燃料価格が1klあたり1,000円変動した場合、電力会社が定めた基準単価も含めて単価を計算する。
つまり「中部電力ミライズが定めた基準よりも燃料費の平均額が高いかどうか」で、燃料費調整単価は決定しているのだ。
もし燃料費価格反映部分が平均を上回った場合は、燃料費調整額は電気代に上乗せされる(プラス調整)。一方で下回った場合は「燃料価格が安い」として調整単価はマイナスになり、その分だけ電気代が割引される。
基準燃料単価は、燃料の構成比によって決まる仕組みだ。今回見直されるのはこの部分である。
2014年の改定時、LNG・石炭・原油の比率は約48%:約43%:約3%だった。今回の改訂では、約44%:約56%:0%へと変更される。
これによって、基準燃料価格が45,900円/klから42,000円/klに引き下げられる。また、基準単価は高圧が0.196円から0.223円になり、特別高圧が0.22円から0.193円に変更されることとなった。
基準燃料価格が下がるのはいいことのように思えるが、実際はそうではないため要注意だ。平均燃料価格が上がっている現状では、電気代を安くするには基準燃料価格も上がる必要がある。だが今回は引き下げられるため、燃料費調整単価がさらに値上げする可能性が高くなるのだ。
②ー2 卸市場単価の新設
次に実施されるのが「卸市場単価の新設」だ。中部電力ミライズは自社で発電する以外に、JEPX(卸電力市場)という「電気の市場」から電気を仕入れている。今回の変更で、その分の費用も電気代に反映されることとなった。
JEPXから電気を購入する際の価格を「市場価格」というが、この市場価格は30分ごとに単価が変動する。こちらも市場価格の平均が基準価格より高い場合は月々の電気料金に上乗せされ、低い場合は差し引かれる。計算方法は以下だ。
卸市場単価=(平均市場価格-基準市場価格)×卸市場率
平均市場価格は、算定期間における6〜18時の卸電力市場(中部エリア)の平均価格だ。基準市場価格は、21年9月~22年8月の市場価格をもとに決定されたもので、今回の改定では19.37円/kWhである。卸市場率は、JEPXからの調達比率に損失率と消費税を加えたもので、高圧は10.3%、特別高圧は10.1%と定められている。
この①と②の合計により、高圧・特別高圧の法人は月々の負担が8〜10%ほど増えると考えられる。
今後も中部電力の法人向け電気代は値上がりする可能性がある
結論をまとめると! ・中部電力の電気料金値上げの原因は「燃料費高騰」。 ・今後も法人向け電気代が高くなるリスクは十分に考えられる。 |
今回、中部電力ミライズが値上げに踏み切った主な原因は燃料費の高騰だ。燃料費の推移については「【法人向け】電気代が高いのはなぜ?電気料金を安くする方法を解説」で解説しているが、燃料費は2020年以降値上がりが続いている。
2022年には「ロシア・ウクライナ問題」と「急激な円安」によって過去最高値を記録。この2年間で、石油と天然ガスが約5倍、石炭は約8倍に値上がりしたのだ。2023年に入ってから燃料費高騰は落ち着いたものの、パレスチナ・イスラエル戦争によってイスラエル産の天然ガスが21%値上がりするなど、2025年現在も不安定な状況が続いている。
ロシア・ウクライナ問題も、円安についての問題も解決の見通しがついていないため、今後も燃料費が上がる可能性は十分に考えられる。そうなると、火力発電に頼る東北電力は発電コストがさらに上がり、電気代もさらに上がる可能性があるのだ。
実際に、東北電力は2022年11月に電気代を値上げしたが、2023年4月より再値上げを決定している。こういった動きは2025年現在、中部電力でも起きる可能性が考えられるため、何かしらの電気代高騰対策が必要だ。
関連記事:【2025年最新】電気代は今後も高騰する!企業がしたい値上げ対策とは?
電気代が上がれば中部エリアの最終保障供給も値上がりする
結論をまとめると! ・最終保障供給を契約中の法人は電気代が上がっているので要注意。 |
また中部エリアの最終保障供給も値上がりしていることに注意しておこう。2022年9月1日より、最終保障供給の電気代が見直されている。
これまでの電気代は「各エリアの大手電力会社標準プランの1.2倍」だった。しかし現在は最低料金を「各エリアの大手電力会社標準プランの1.2倍(最終保障供給料金)」とし、JEPXの市場価格がそれを上回った場合には、その上昇分が補正項(追加料金)として電気代にプラスされる仕組みとなっている(下図参照)。
中部電力ミライズが電気代を値上げするということは、最低料金が底上げされることになる。2022年9月1日以降、最終保障供給は30%近く値上げしており、2023年4月以降はさらに高騰するので注意が必要だ。
そこで法人が電気代を安くするために知っておきたいのが、市場連動型プランである。
市場連動型プランなら電気代高騰リスクを軽減できる
電気料金プランには、通常のプランに加えて「市場連動型プラン」がある。このプランの内訳は以下だ。
市場連動型プランはJEPXの市場価格に経費を上乗せしたものが電力量料金、つまり電気代の単価になる仕組みだ。市場価格には燃料費が含まれるため、このプランには燃料費調整額がない。
冒頭で説明した一般的な料金プランは、いつ使用しても電気料金が同じだ。電気料金を安くしたい場合、節電して電気の使用量を減らすか、電気代が下がるのを待つしかない。
一方で市場連動型プランは、市場価格の変動に合わせて、電力量料金の単価が30分ごとに変わる仕組みだ。市場価格が下がっても一般的なプランの電気料金は変動しないが、市場型連動プランは変動するのである。
市場価格は0.01円/kWになることもあるため、市場連動型プランは条件が揃えば電気料金を大幅に削減できる。昨今は特に太陽光発電でできた電気が市場に増えていて、それらは発電に燃料を使わないため市場価格を安くしている。以下のように、市場価格が0.01円/kWhとなる時間数は年々増えているのだ。
市場価格が0.01円/kWhをつけた時間数 | |||||||||
北海道 | 東北 | 東京 | 中部 | 北陸 | 関西 | 中国 | 四国 | 九州 | |
2018年
|
0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.5 | 0 |
2019年
|
0 | 0 | 0 | 51.5 | 51.5 | 51.5 | 51.5 | 78.5 | 186.5 |
2020年
|
22.5 | 26 | 13 | 208.5 | 208.5 | 208.5 | 215.5 | 220 | 476.5 |
2021年
|
84.5 | 84.5 | 34 | 108.5 | 108.5 | 108.5 | 114 | 114 | 702 |
2022年
|
370 | 556 | 113 | 267.5 | 293 | 292 | 293 | 293 | 880 |
2023年
|
367.5 | 352.5 | 176 | 464 | 642.5 | 648 | 659 | 717 | 1174 |
上図は弊社電力事業部の担当者が計測した、市場価格が0.01円/kWhとなった時間数の推移だ。
全国的に再生可能エネルギーが増加したことで、最安値をつける時間が増えている。特に2023年の九州エリアでは、年間1,174時間、年間の総時間数(8,760時間)の約13%が0.01円/kWhとなった。
市場連動型プランでは、昼間の電気代が安くなる傾向にあるため、日中に稼働が多い工場やオフィスなどでは、電気代を下げられる可能性が高いのだ。以下は市場価格が0.01円/kWhをつけた際の、2つのプランの価格イメージ図だ。
「電気代を安くしたい」「電力会社との契約で悩みたくない」法人は、市場連動型プランを提供する電力会社との契約を検討するのも1つの手だろう。一度、見積もりをとって比較することをおすすめする。
関連記事:【2025年】電気の市場連動型プランとは?電気代高騰を防げる?特徴とメリット・デメリットをわかりやすく解説
<法人向け電気代が45%下がった例も>
電気代・CO2を削減するなら「しろくま市場連動型プラン」
しろくま電力では、高圧・特別高圧の法人向けに「しろくま市場連動型プラン」を提供している。ある導入企業では電気代を年間約45%(約1.5億円)も削減するなど、多くのお客様の電気代削減に貢献してきた。
しろくま電力の市場連動型プランはただ電気代が安いだけではない。
翌日の市場価格を毎日午前中にメールで共有し、市場価格が安い時間に稼働を増やしたり、逆に市場価格が高い場合は従業員に在宅勤務を促したりできるよう、電気代の節約を徹底してサポートする。電気代に関する個別での相談サービスも利用可能だ。
また、しろくま電力の電気はCO2を一切排出しない。非化石証書つきの電気を供給するため、電気を切り替えるだけで脱炭素でき、御社のカーボンニュートラルの実現もサポートする。
以下のように、しろくま電力は多くの企業・自治体にご利用いただいている(PPAも含む)。
以下は、実際にしろくま電力の市場連動型プランを導入した企業様の声だ。
お見積もりについては、現在の電力会社と電気代を比較したものも作成できる。最終保障供給と比べることも可能だ(どちらも比較を希望した場合のみ)。
年間のお見積もりだけでなく、毎月の電気代や、しろくまにしたことで期待できるCO2削減量も知ることができる。以下は、レポートとお見積書の例である。
お見積もりは「しろくま電力の市場連動型プランページ」または下記バナーからすぐに完了できる。市場連動型プランに切り替えると電気代がどうなるのか、他社と比較して安くなるのかを試算したい方はぜひお申し込みを。お急ぎの見積もり依頼にも対応できる。契約上のご相談や不明点などにも対応可能だ。
<法人向け>大手より最大25%も安い
安心して電気を安く使いたい法人は「固定単価型プラン」がおすすめ
また、しろくま電力では「市場連動型プランはどうしても不安だ」という法人に向けて「固定単価型プラン」も提供している。このプランは大手と違って「3〜6ヶ月前の燃料費の平均価格」でなく「前月の市場価格」を1kWhあたりの単価に落とし込むため、不透明な値上げリスクがない。
さらに、以下の2点により電気代が大手電力会社よりも「最大25%安くなる」可能性がある。
①基本料金と電力量料金が大手電力会社より安い
②燃料費調整額でなく、電源調達調整費を電気代に組み込んでいる
①について、しろくま電力では電気代の基本料金と電力量料金を大手電力会社よりも低くなるように設定した。そのため月々の電気代を安く抑えることができる。
②については、大手電力や新電力が電気代に燃料費調整額(化石燃料費の変動分だけ)を組み込む一方、しろくまプランでは電源調達調整費を含んでいる。電源調達調整費は、先述したJEPXの市場価格を1kWhあたりの単価に落とし込んだものだ。
燃料費調整額は化石燃料だけを価格に反映するため、燃料費が高騰すると燃料費調整額も上がってしまう。2020~2022年にかけて電気代が高騰したが、この原因は燃料費調整額だった。しかし市場価格は前述したように燃料費以外も参考にされるため、電気代の高騰リスクを軽減できる(当然、電源調達調整費が高騰するリスクもある)。
このように内訳を変更することで、大手電力よりも最大25%安くすることが可能となった。ちなみに市場連動型プランと固定単価型の価格の違いは以下である。
・市場連動型プランは電力量料金が市場価格を元に決まる ・固定単価型プランは従来の電力プランと同じく電力量料金は一定。 ・市場価格は賢く電気を使えば電気代が大幅に安くなる。しかし市場価格高騰時はリスクもある ・固定単価型プランは市場連動型よりも市場価格の影響を受けづらい。安心して電気代を下げたい。 |
「市場連動型だと不安だ」「安心して安い電気代を使いたい」という企業様は、ぜひ下記からお見積もりを。