加湿器は、冬の乾燥を防ぎ、快適に過ごすために欠かせない家電です。ただ、毎日使っていると電気代が気になりますよね。
「加湿器の電気代はいくらかかるのか知りたい」「できるだけ電気代を抑えたい」と思っている方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、加湿器の電気代はいくらかかるのか、種類ごとに解説します。また、加湿器を選ぶポイントと加湿器の電気代の節約方法も紹介します。
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この記事を読んでわかること ・加湿器の電気代は安い?どの加湿器が最も安いのか? ・加湿器を選ぶポイントは? ・加湿器の電気代の節約方法は? |
結論をまとめると ・加湿器は4種類あり、種類ごとに電気代が違う。 ・加湿器の中で電気代が最も安いのは「気化式タイプ」。 ・加湿器の中で電気代が最も高いのは「スチーム式タイプ」。 |
最初に、加湿器の電気代はいくらなのかを見ていきましょう。一般的な加湿器は、加湿の方法によって4つの種類があり、それぞれで電気代が異なります。
加湿器の種類ごとの特徴や電気代を簡単にまとめると以下のようになります。
超音波式
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スチーム式
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気化式
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ハイブリット式
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加湿方法
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超音波の振動で
霧を発生させる |
水を加熱し、
水蒸気を発生させる |
水を含んだフィルターに
風を当てて気化させる |
気化式とヒーターを組み合わせたもの
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電気代
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◯
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△
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◎
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△
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メリット
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コンパクトで
デザイン性も高い |
加湿能力が高い
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加湿し過ぎを防ぐ
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加湿機能が高い
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デメリット
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加湿能力が低い
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電気代が高い
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加湿能力が低い
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本体価格が高い
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それぞれの加湿器の特徴と電気代を詳しく見ていきましょう。
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超音波式加湿器は、超音波の振動によって霧を発生させ、室内を加湿するものです。
消費電力
|
1時間あたりの電気代
|
1日あたりの電気代(8時間)
|
1ヶ月あたりの電気代(30日)
|
24W
|
0.7円
|
5.6円
|
168円
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上図は超音波式加湿器の電気代です。超音波式加湿器は1時間使用しても約0.7円、1ヶ月使っても約168円と、電気代が安い特徴があります。またコンパクトでデザイン性が高いものが多いです。
しかし加湿ムラが生じやすく、壁やカーテンなどが濡れる可能性もあります。タンクの水に雑菌が繁殖しやすいため、定期的なお手入れが必要です。
スチーム式加湿器は、ヒーターで水をあたためて水蒸気をつくり、加湿するものです。
消費電力
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1時間あたりの電気代
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1日あたりの電気代(8時間)
|
1ヶ月あたりの電気代(30日)
|
405W
|
12.5円
|
100円
|
3,000円
|
上図はスチーム式加湿器の電気代をまとめたものです。超音波式の電気代と比較すると、スチーム式は1時間あたり12.5円と、かなり電気代が高いことがわかります。スチーム式は加湿器の中で最も電気代が高いです。
しかし、スチーム式は加湿能力が高く、広い部屋も加湿できるメリットがあります。
また水を沸騰させるため、雑菌やカビが発生しづらいのも大きな特徴です。電気代がかかってもしっかりと加湿したい方はスチーム式にするといいでしょう。
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気化式加湿器は、水を含ませたフィルターに風を当てて水蒸気を発生させ、加湿するものです。
消費電力
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1時間あたりの電気代
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1日あたりの電気代(8時間)
|
1ヶ月あたりの電気代(30日)
|
9.5W
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0.3円
|
2.5円
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75円
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上図は気化式加湿器の電気代をまとめたものです。
気化式加湿器の電気代は1時間あたり約0.3円と、加湿器の中では最も電気代が安いです。スチーム式と比べると、電気代の差は41倍になります。さらに気化式は加湿しすぎないため、室内のカビを予防できるのもメリットです。
ただし気化式は加湿能力があまり高くないので、広い部屋で使用する際には効果が発揮できない場合があります。またフィルターに雑菌が繁殖しやすく、お手入れが欠かせません。
ハイブリット式加湿器は、気化式とスチーム式を組み合わせたものです。水を含ませたフィルターをヒーターとファンの温風で蒸発させることで室内を加湿します。
消費電力
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1時間あたりの電気代
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1日あたりの電気代(8時間)
|
1ヶ月あたりの電気代(30日)
|
170W
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5円
|
40円
|
1,200円
|
ハイブリット式の電気代は上図の通りです。
ハイブリット式加湿器の1時間あたりの電気代は約5円なので、1円未満の超音波式や気化式と比べると高いと言えるでしょう。
しかし、高い加湿機能がありながら最も電気代の高いスチーム式と比べると2.5倍も安いため、できる限り電気代を抑えながらしっかり加湿したい場合におすすめです。
ここまで、加湿器の種類ごとの電気代と特徴を解説してきました。加湿器の1時間・1日・1ヶ月ごとの電気代を種類別でまとめると以下のようになります。
超音波式
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スチーム式
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気化式
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ハイブリット式
|
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消費電力
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24W
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405W
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9.5W
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170W
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1時間あたりの電気代
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0.7円
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12.5円
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0.3円
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5円
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1日あたりの電気代(8時間)
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5.6円
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100円
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2.5円
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40円
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1ヶ月あたりの電気代(30日)
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168円
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3,000円
|
40円
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1,200円
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先述したように、加湿器の中で電気代が最も安いのは「気化式」で、電気代が最も高いのは「スチーム式」です。超音波式も電気代はそこまで高くないため、あまり電気代を気にせず使用できるでしょう。
ハイブリット式の電気代は比較的高いですが、スチーム式と比べると電気代を抑えながら使用でき、高い加湿効果があります。
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結論をまとめると! ・電気代重視なら「超音波式」か「気化式」 ・インテリア重視なら「超音波式」 ・加湿能力やお手入れのラクさ重視なら「スチーム式」 ・安全性と機能性のバランス重視なら「ハイブリット式」 |
ここまで加湿器の種類によって電気代に大きな差があることを説明しました。加湿器を選ぶ際には、電気代はもちろん、目的や状況などを踏まえて検討することが大事です。
ここでは重視したいポイントに分けて、おすすめの加湿器の種類を紹介します。
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電気代を安くしたい場合、先述したように電気代が安い「超音波式」または「気化式」の加湿器をオススメします。
どちらも消費電力が小さく、1時間あたりの電気代が1円以下なので、1ヶ月間(30日)つけっぱなしにしても超音波式が168円、気化式が40円と低価格です。
しかし「スチーム式」や「ハイブリッド式」よりも加湿能力は低いため、狭い部屋や乾燥が著しくない部屋で使用するとよいでしょう。
オシャレな加湿器を求めている場合は、デザイン性の高い本体が豊富な「超音波式」がおすすめです。
インテリアへのこだわりがある方は、電化製品で空間の統一感を損ねたくないと思っている方も多いのではないでしょうか。
超音波式なら、ウッド素材のものやスリムなタワー型のものなど、形や質感のバリエーションがあり、部屋のインテリアにマッチするものが選べます。
また、超音波式はアロマ機能を搭載しているモデルも多く、見た目の面でも香りの面でも雰囲気のいい部屋作りに取り入れやすいでしょう。
加湿器は水を入れて使用するため、雑菌が繁殖しやすい欠点があります。
しかしスチーム式はタンクの中の水を加熱するため、雑菌やカビが発生しません。
お手入れは毎日水を入れ替え、タンクや吹き出し口のカルキ汚れをスポンジで洗うだけなのも嬉しいポイントです。
フィルターがないため、面倒なフィルター掃除もありません。お手入れをラクにするならスチーム式がオススメです。
電気代の安さより機能性や性能を求める場合は、断然「スチーム式」がおすすめです。
スチーム式は、最も加湿能力が高く、広い部屋もしっかりと加湿できます。また、他の加湿器は室温が低いと加湿能力が落ちてしまいますが、スチーム式は室温によって加湿能力が落ちないのもメリットです。
ただし他の種類と比べ電気代が高く、水蒸気の吹き出し口が高温になり火傷の可能性があるため注意が必要です。
スチーム式は加湿能力が高いですが火傷の危険性があり、子どもやペットがいる家庭で使うには安全面の不安があるでしょう。
ハイブリット式であれば、加湿能力を保ちつつ、安全性も高いので、お子さんがいる部屋でも安心して使用できます。
また、電気代もスチーム式と比べると抑えられます。
一方、本体価格が高くサイズが大きいという点はハイブリット式のデメリットです。そのため、見た目や価格より、安全性や機能性を重視したい方に向いています。
結論をまとめると! ・加湿器の消費電力を減らすと電気代の節約になる。 ・加湿器の消費電力を減らすには限界がある。 ・電力会社を変えると、大幅な電気代の節約になる。 |
ここまで説明してきた通り、加湿能力が高い加湿器を選ぶと電気代が高くなってしまいます。少しでも電気代を抑えながら加湿器を使用するには、どうしたらいいのでしょうか。
そこで最後に、加湿器の電気代を節約する8つの方法を紹介します。
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何度も述べたように、「超音波式」と「気化式」の加湿器はヒーターを使用しないため、消費電力が少なく、電気代を安く抑えられます。
加湿機能も大事だが、ランニングコストを重視したい、という方はこれらの加湿器を選びましょう。
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エコモードやタイマー機能がついた加湿器を買うのも節約に役立ちます。
エコモードとは、設定した湿度まで加湿されると自動で加湿能力が調整される機能です。この機能があれば無駄なエネルギー消費を減らせるのはもちろん、カビの発生も防げます。
これらの機能があれば、スチーム式やハイブリッド式でも電気代をある程度安くできます。
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必要以上に加湿せず、湿度を適切に保つことも節約につながります。
加湿器が常にフルパワーで稼働していると、消費電力が大きくなり、電気代も増えてしまいます。湿度が十分あるときはオフにするか、設定を弱くするといいでしょう。
ちなみに適切な湿度の目安は40〜60%です。加湿器に湿度が表示されない場合、湿度計を使って適切な範囲に保つようにするとよいでしょう。
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部屋の広さに対して加湿能力が高すぎると、余計な消費電力が発生し、電気代が高くなってしまいます。
例えば、6畳の部屋で10畳用の加湿器を使用しても、加湿器は10畳を加湿するのと同じ電力を消費するため、電気代が割高になります。加湿器を購入する際には、使用する部屋の広さを踏まえて選ぶようにしましょう。
加湿器をこまめにお手入れすることも、電気代の節約につながります。
お手入れをせずに放置していると、水道水のナトリウムやカリウムが固まってしまい、フィルターの目詰まりなどを起こします。汚れが原因で加湿器の機能が低下すると、消費電力が増えて電気代が余計にかかってしまうのです。
また、お手入れをしないと雑菌が繁殖し、水蒸気と共に部屋中に放出されてしまうので、健康の面からもこまめなお手入れは重要です。
加湿器の置き場所によっても、電気代を節約できます。
例えば加湿器にエアコンの風があたると、実際以上に乾燥していると感知し、過剰に稼働してしまう可能性があります。必要以上に消費電力を使うと電気代も高くなるため、エアコンやヒーターなどの乾いた風が当たらない場所に置くように工夫しましょう。
エアコンの風の影響をうけづらく、部屋に湿気が行き渡るようにするには、エアコンの真下あたりに設置するのがおすすめです。
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人間は、同じ気温でも湿度が高いほどよりあたたかく感じる性質があります。そのため、加湿器によって部屋の湿度を上げると、エアコン(暖房)の設定温度を下げても寒く感じづらくなるでしょう。
逆にエアコン(暖房)の設定温度が高く、フルパワーで稼働させている状態が続くと、部屋の空気が蒸発して乾燥するため、加湿器もフルパワーで稼働させなくてはなりません。結果的にエアコン・加湿器どちらの消費電力も増え、電気代が高くなるため注意が必要です。
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電力会社の乗り換えによって、電気代を大幅に節約できます。これは、電力会社を乗り換えることによって、電気の単価を下げるという方法です。
電気代は、以下の計算式で求められます。
電気代 = 電気を使った量 × 電気代の単価 |
ここまで「使用する電気の量」を減らし、電気代を下げる方法を紹介しました。しかし、電化製品を使用する以上、工夫をしても電気の使用量を減らすには限界があります。
安い電力会社へ乗り換え、「電気代の単価」を下げれば、手間をかけることなく電気代を安く抑えられます。この方法なら、加湿器の電気代だけではなく家全体の電気代が下がるため、大幅な節約となるでしょう。
乗り換える場合は、電気代の単価が今より安いことはもちろん、Webから申し込みができ、現在契約中の電力会社の解約を代行してくれる電力会社がおすすめです。
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電気代をオトクにしたい方には、しろくま電力が提供している「しろくまプラン」がおすすめです。
「しろくまプラン」は家庭・小規模法人に向けたプランで、大手電力会社と比べ電気料金の単価が安いのが特徴です。大手電力会社から切り替えれば、年間で約25%の電気代の節約になる可能性があります。
下の図は、4人世帯の場合の電気代を、大手電力会社としろくま電力の「しろくまプラン」で比較したものです。
どの大手電力会社から切り替えた場合も、しろくま電力の方が電気代は安くなる可能性が高いです。大手電力会社が大幅な値上げを行ったタイミングでしろくま電力は値上げをしていないため、電気代の単価に差が出ています。
値上げ後も変わらず大手電力会社を利用している方は、ぜひしろくま電力への切り替えをご検討ください。
また、「しろくまプラン」の電気は発電時にCO2を出さない実質再生可能エネルギーであり、安いだけではなく環境にも配慮しています。
環境にも家計にもやさしい「しろくまプラン」への切り替えをお考えの方は「しろくまプランお申し込みページ」または以下のバナーからお申し込みください。申込ページでは、プランの詳細についてわかりやすく説明しています。
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