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最終保障供給の申し込み方法とは?今後の料金値上げリスク・契約上の注意点を徹底解説

最終保障供給はどう申し込む?契約上の注意点と法人がすべき対策を解説!

※この記事は2024年3月22日に最新の情報に更新されました。

「電力会社から電気代の大幅値上げを通知された」「契約していた新電力が倒産・撤退した」といった理由で、最終保障供給の契約を検討中の法人が増えている。

この記事では、最終保障供給の契約種別を説明し、申し込みの大まかな流れ、契約する上での注意点、今後の電気代高騰に備えて法人がすべき対策について解説する。

目次

・最終保障供給がある限り、電気の供給はストップしない

・最終保障供給は、オフィスか工場かによって電気代が異なる
  最終保障電力Aは、オフィスや病院、大型店舗などが対象
  最終保障電力Bは、工場や倉庫などが対象
  トラブルがあった場合は最終保障予備電力に切り替わる
  東京電力PGでは、最終保障農事用電力もある

・最終保障供給はどのように申し込む?

・最終保障供給で注意すべきは、値上げリスクの高さ
  ①2022年9月1日より、最終保障供給料金は市場価格と連動へ
  ②2023年4月より、最終保障供給はさらに値上げへ
  ③今後も最終保障供給の料金は、突然値上げする可能性がある

・市場連動型プランなら電気代高騰・倒産リスクを軽減できる

・しろくま電力なら電気代高騰リスクの軽減に加え、脱炭素もできる

・大手より最大25%も安い 安心して電気を安く使いたい法人は「固定単価型プラン」がおすすめ

 

最終保障供給がある限り、電気の供給はストップしない

最終保障供給とは、電力会社との契約が切れ、新しい契約先が見つからない場合に利用できる制度である。小売電気事業者(東京電力エナジーパートナーズや九州電力など)ではなく、送配電線の管理を行う一般送配電事業者(東京電力パワーグリッドや九州電力送配電)が予備用の電気を供給する(下図参照)。最終保障供給がある限り、電気が止まる心配はない。通常の電気契約と最終保障供給の比較図

最終保障供給の対象は、高圧(50kW〜2,000kW未満)や特別高圧(2,000kW以上)の電気を使用する法人だ。一般家庭や店舗のような低圧需要家(50kW未満)は対象外である。契約期間は原則1年以内だが、新規の契約先が見つからない場合は延長できる。

関連記事:最終保障供給とは?2022年9月から料金が大幅値上げへ!対策を解説
関連記事:【2024年】新電力はなぜ倒産・撤退する?法人がすべき対策も解説!最終保障供給は値上げへ

 

最終保障供給は、オフィスか工場かによって電気代が異なる

最終保障供給は、電気の用途によって契約内容が異なる。種別ごとに電気代が変わるため、注意が必要だ。それぞれ詳しく説明する。

最終保障電力Aは、オフィスや病院、大型店舗などが対象

電気の主な用途が照明器具や、空調・PCといった電子機器の場合、最終保障電力Aが適用される。業務用冷蔵庫やポンプ、工作機械など、消費電力が大きい電気機器をあわせて使用する場合もこれに該当する。

各送配電事業者が定める「電気最終保障供給約款」では、照明器具は電灯、電子機器は小型機器、消費電力が大きい電気機器は動力として記述されている。オフィスや病院、スーパーなどは最終保障電力Aに該当する場合が多い。


最終保障電力Bは、工場や倉庫などが対象

電気の主な用途が動力に限定される場合、最終保障供給Bとの契約となる。工場や倉庫などはこの種別に分類されることが多い。


トラブルがあった場合は最終保障予備電力に切り替わる

最終保障供給の契約期間中、故障や不具合などで別の送配電線から電気を供給する必要が生じた場合、最終保障予備電力に切り替えられる。

最終保障予備電力もA・Bにわかれており、最終保障電力Aの場合は最終保障予備電力A、最終保障電力Bであれば最終保障予備電力Bとなる。それぞれ価格が異なるため要注意だ。


東京電力PGでは、最終保障農事用電力もある

最終保障農事用電力とは、電気の使用目的が灌漑(かんがい:田畑に水を運ぶこと)と排水の場合に契約できる種別だ。東京電力パワーグリッドだけがこのプランを提供している。

関連記事:【すぐできる】法人・企業の電気代削減・節電方法10個を徹底解説!(オフィス編)
関連記事:【すぐできる】法人・企業の電気代削減・節電方法10個を徹底解説!(工場編)

 

最終保障供給はどのように申し込む?

最終保障供給を申し込む場合、まずは各エリアの一般送配電事業者に問い合わせる必要がある。最終保障供給を申し込む場合、まずは各エリアの一般送配電事業者に問い合わせる必要がある。それぞれの連絡先は、経済産業省が2022年4月8日に発表した「契約先に関するご案内」を参照いただきたい。

問い合わせ後、申込書を記入する。「最終保障電力A・Bどちらに該当するか」「どの場所で、どういった目的で、どれほどの電気を使用するのか」「いつからスタートしたいのか」「支払い方法はどうするのか」といった情報が必要だ。

契約電力については、申し込む側が申告することになる。電気の年間使用計画の提出を求められるケースもあるので要注意である。申し込みが受諾されると、希望日から最終保障供給による電気の供給がスタートする。

 

最終保障供給で注意すべきは、値上げリスクの高さ

先述したように、最終保障供給がある限り電気は止まらない。しかし、2022年9月1日以降、最終保障供給料金は大幅に値上がりしており、今後さらに上がる可能性がある。ここからは契約上の注意点を解説する。

①2022年9月1日より、最終保障供給料金は市場価格と連動へ

これまで最終保障供給の電気代は「各エリアの大手電力会社標準プランの1.2倍」だった。しかし2022年9月1日以降、下図のように料金体系が変動され、値上げが実施されている。

最終保障供給の料金変更について

これまで定額だった「最終保障供給料金(各エリアの大手電力会社標準プランの1.2倍)」を最低料金とし、JEPX(日本卸電力取引所)の電気の販売価格(市場価格という)がそれを上回った場合には、補正項(追加料金)がプラスされる。価格のイメージをグラフにすると、以下になる。

これまで定額だった「最終保障供給料金(各エリアの大手電力会社標準プランの1.2倍)」を最低料金とし、JEPX(日本卸電力取引所)の電気の販売価格(市場価格という)がそれを上回った場合には、補正項(追加料金)がプラスされる。価格のイメージをグラフにすると、以下になる。

値上げが実施された理由については「最終保障供給とは?2022年9月から料金が大幅値上げへ!対策を解説」で詳しく解説している。

関連記事:【図解】新電力とは?仕組みと2022年に契約するメリット・デメリットを解説!

 

②2023年4月より、最終保障供給はさらに値上げへ

昨今の燃料費高騰を受けて、高圧・特別高圧の標準プランを値上げする電力会社が続出している。2022年11月28日時点で値上げを発表しているのは、東北電力・東京電力エナジーパートナー(以下:東京電力EP)・中部電力ミライズ・中国電力、北陸電力の5社だ。北陸電力を除く4社は具体的な値上げ金額を公表している。

今回の値上げにより、先ほどグラフで示した「最終保障供給の最低料金(下限値)」が底上げされる。

昨今の燃料費高騰を受けて、高圧・特別高圧の標準プランを値上げする電力会社が続出している。2022年11月28日時点で値上げを発表しているのは、東北電力・東京電力エナジーパートナー(以下:東京電力EP)・中部電力ミライズ・中国電力、北陸電力の5社だ。北陸電力を除く4社は具体的な値上げ金額を公表している。東北電力は2022年11月1日から値上げを実施した。最終保障供給の料金一覧を見ると、東北エリアの最終保障供給の最低料金が約20%値上がりしたことがわかっている。

それ以外の4社については、2023年4月より値上げが実施される。これに伴い、関東・中部・中国・北陸エリアの最終保障供給料金も底上げされるため、注意が必要だ。東京電力パワーグリッドの発表にあるように、電気代の単価が30%ほど上がるケースもある。契約前に電気代を把握しておくべきだろう。

燃料費高騰により、大手電力会社は軒並み苦戦を強いられている。2022年度の決算予想では、東京電力EPを除く9社の経常利益は数百億円から数千億円の赤字となる見込みだ。予想を発表していない東京電力EPも、2022年4〜9月の経常利益がマイナス1,433億円を記録している。

そのため、北海道・関西・四国・九州エリアにおいても、電気代・最終保障供給料金の値上げが実施される可能性があるため、要注意だ。

関連記事:【図解】最終保証供給がさらに値上げへ!企業はどう対策すべき?
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③今後も最終保障供給の料金は、突然値上げする可能性がある

今回、大手電力会社が電気代を値上げした原因は燃料費の高騰である。この影響で発電コストが上がり、売上を上回る事態となった。

この燃料費高騰の問題だが、主な原因である「ロシア・ウクライナ問題」や「円安の急激な進行」は解決の見通しがついていない。そのため、今後も燃料費が高騰する可能性は十分に考えられる。電気代を値上げしても、収益が改善できるとは限らないのだ。もし状況が改善されなければ、さらに電気代が上がる可能性がある。その場合、最低保障供給の料金も値上がりすることになるのだ。

関連記事:今後も進む電気代の値上げ!法人がいますべき対策とは
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最終保障供給はラストリゾート供給ともいわれるが、電気代が高騰する現在では、ベストな選択肢とは言い難いのが現状だ。しかし電力会社との新規契約を考えたところで、電気代は高騰していく一方である。

それでは、月々の電気代を安くしたい場合、どうするのがベストなのだろうか?
そこで検討すべきなのが、市場連動型プランだ。

 

市場連動型プランなら電気代高騰・倒産リスクを軽減できる

電力会社が提供する電気代のプランには、一般的なプランと市場連動型プランの2種類がある。以下は大手電力会社や大半の新電力が提供する、一般的なプランの料金内訳だ。

一般的なプランの料金内訳


一般的なプランでは基本料金(定額)に加えて、電力量料金や燃料費調整額、再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)が電気の使用量に応じて決定し、月々の電気代となる。

この料金プランは、つねに電気代の単価が同じだ。8時だろうが20時だろうが、電気代は均一である。電気代を安くしたい場合、現状では節電して電気の使用量を減らすしか方法はない。

市場連動型プランの料金内訳


上図は市場連動型プランの料金内訳だ。このプランでは、市場価格に経費を上乗せした金額が電力量料金となる。
市場価格は30分ごとに変わるため、電気代の単価も変動するのだ。

市場価格は「天候状況」「需給状況」「燃料費」をもとに決まる。2022年に入ってから高値を記録することも増えたが、それでも晴れて太陽光発電の導入量が増加し、需給に余裕がある時間帯などは0.01円/kWhになることもある。事実、2009年度から2022年度までの市場価格の平均を見ると、0.01円/kWh~30円未満/kWhが95%を占めた。

新電力の大半はJEPXから電気を調達しているが、一般的なプランを提供する新電力の場合、単価が0.01円/kWhだろうが20円/kWhだろうが単価は変動しない。

しかし市場連動型プランの場合、市場価格に応じて単価が変動するため、条件が揃えば電気代を大幅に削減できる。特に高圧・特別高圧の法人など、消費電力が大きい昼間などはコストメリットが大きくなる。下図はそれぞれのプランの価格推移イメージだ。

しかし市場連動型プランの場合、市場価格に応じて単価が変動するため、条件が揃えば電気代を大幅に削減できる。特に高圧・特別高圧の法人など、消費電力が大きい昼間などはコストメリットが大きくなる。下図はそれぞれのプランの価格推移イメージだ。

また市場連動型プランは一般的なプランと異なり、大幅な値上げリスクや倒産・撤退リスクがほぼゼロといっても過言ではないのだ。

一般的なプランでは燃料費が高騰し、市場価格が高値をつけた場合、その値上げ分を燃料費調整額に反映している。しかし燃料費調整額は、過去3ヶ月の燃料費をもとに決定するため、現在では燃料費調整額は燃料費の高騰に追いつけない状況が続いているのだ。

その結果、収益を改善するために電気代そのものを大幅に値上げしたり、それでも赤字が続いた結果、倒産・撤退を選択したりする電力会社が増加しているのである。

一方、市場連動型プランは市場価格に経費を上乗せするため、電力会社が赤字になることはほとんどない。電気料金をどう設定するかにもよるが、大幅な値上げや、倒産・契約解除のリスクはほぼゼロなのだ。

電気代の急激な高騰リスクを軽減でき、電力会社の倒産や撤退を気にせず電気を使用できる。これが市場連動型プランの大きなメリットだ。

最終保障供給料金と市場連動型プランを比較したものだ。


上図は、最終保障供給料金と市場連動型プランを比較したものだ。
市場価格が下落した場合、市場連動型プランの単価も下がるが、最終保障供給は最低料金より安くなることはない。最終保障供給は「悪い市場連動型プラン」と言えるのである。

関連記事:【図解】市場連動型プランとは?最終保障供給より安い?メリットデメリットをわかりやすく解説!
関連記事:【法人向け】市場連動型プランの電気代をさらに安くする方法とは?

 

しろくま電力の市場連動型プランは電気代削減・脱炭素を手厚くサポート
まずはかんたんお見積もりから

しろくま電力では、高圧・特別高圧の法人向けに市場連動型プランを提供している。新電力ネットが実施した販売量増加率ランキングでは第3位を獲得。2022〜2023年にかけてお問合せ件数は約40倍に増加している(出典はこちら)。

しろくま電力では、翌日の市場価格を、毎日午前中にメールで共有。これによって、市場価格の高騰が見込まれる際には、従業員に在宅勤務を促したり、工場の稼働を減らしたりでき、電気代の節約をサポートする。個別での相談にも対応可能だ。

電気を切り替えるだけで脱炭素ができるのも、しろくま電力の強みだ。私たちが提供する電気は、実質再生可能エネルギー100%であり、CO2を一切排出しない。カーボンニュートラルの実現もサポートする。

以下は、実際にしろくま電力の市場連動型プランを導入した企業様の声だ。


お見積もりについては、他の電力会社や最終保障供給を契約した場合の電気代との比較もできる(比較を希望した法人のみ)。年間のお見積もりだけでなく、毎月の電気代を算出するため月ごとの料金比較も可能だ。以下は、レポートとお見積書の例である。

しろくま電力のお見積書とデイリーレポートの例。しろくま電力は翌日の各エリアの市場価格を毎日午前中にメールで共有。これにより、市場価格の高騰が見込まれる際には、従業員に在宅勤務を促したり工場の稼働を減らしたりでき、電気代の節約をサポートする。個別での相談にも対応可能だ。  お見積もりについては、他の電力会社や最終保障供給を契約した場合の電気代との比較もできる(比較を希望した法人のみ)。年間のお見積もりだけでなく、毎月の電気代を算出するため月ごとの料金比較も可能だ。


お見積もりは「しろくま電力の市場連動型プランページ」または下記バナーからすぐに完了できる。市場連動型プランに切り替えると電気代がどうなるのか、他社と比較して安くなるのかを試算したい方はぜひお申し込みを。お急ぎの見積もり依頼にも対応できる。契約上のご相談や不明点などにも対応可能だ。

 

<法人向け>大手より最大25%も安い
安心して電気を安く使いたい法人は「固定単価型プラン」がおすすめ

また、しろくま電力では「市場連動型プランはどうしても不安だ」という法人に向けて「固定単価型プラン」も提供している。このプランは大手と違って「3〜6ヶ月前の燃料費の平均価格」でなく「前月の市場価格」を1kWhあたりの単価に落とし込むため、不透明な値上げリスクがない。

さらに、以下の2点により電気代が大手電力会社よりも「最大25%安くなる」可能性がある。

①基本料金と電力量料金が大手電力会社より安い
②燃料費調整額でなく、電源調達調整費を電気代に組み込んでいる

①について、しろくま電力では電気代の基本料金と電力量料金を大手電力会社よりも低くなるように設定した。そのため月々の電気代を安く抑えることができる。

一般的な料金プランとしろくまプランの料金内訳の比較図


②については、大手電力や新電力が電気代に燃料費調整額(化石燃料費の変動分だけ)を組み込む一方、しろくまプランでは電源調達調整費を含んでいる。電源調達調整費は、先述したJEPXの市場価格を1kWhあたりの単価に落とし込んだものだ。

燃料費調整額は化石燃料だけを価格に反映するため、燃料費が高騰すると燃料費調整額も上がってしまう。2020~2022年にかけて電気代が高騰したが、この原因は燃料費調整額だった。しかし市場価格は前述したように燃料費以外も参考にされるため、電気代の高騰リスクを軽減できる(当然、電源調達調整費が高騰するリスクもある)。

このように内訳を変更することで、大手電力よりも最大25%安くすることが可能となった。ちなみに市場連動型プランと固定単価型の価格の違いは以下である。

・市場連動型プランは電力量料金が市場価格を元に決まる
・固定単価型プランは従来の電力プランと同じく電力量料金は一定。

・市場価格は賢く電気を使えば電気代が大幅に安くなる。しかし市場価格高騰時はリスクもある
・固定単価型プランは市場連動型よりも市場価格の影響を受けづらい。安心して電気代を下げたい。


「市場連動型だと不安だ」「安心して安い電気代を使いたい」という企業様は、ぜひ下記からお見積もりを。