家電量販店は照明や空調に加えて商品の家電も大量の電力を消費するため、電気代が高額になりやすい。
「節電して運営コストを抑えたい」
「効果的な節電方法が知りたい」
このように思っている経営者や店舗担当者の方も多いのではないだろうか。
そこで本記事では、家電量販店で節電・電気代削減する際のポイントと、設備ごとの具体的な節電方法を解説していく。
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この記事でわかること
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結論をまとめると 家電量販店で節電・電気代削減する際のポイントは以下の3つ ①家電量販店の電力使用量は「空調」と「照明」の割合が約7割を占める |
最初に、家電量販店で節電・電気代削減する際のポイントを解説する。実際に節電に取り組む前に「節電の重要性」や「家電量販店の電力使用の特徴」を知ることで、より効率よく節電に取り組めるようになるだろう。
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1つ目のポイントは、「家電量販店では何にどれくらいの割合で電力を使用しているか」だ。以下は、家電量販店の電力使用量の内訳をグラフにしたものである。
上のグラフを見ると、「空調」が約4割を占めていて最も多い。さらに、次いで「照明」が約3割を占めていることがわかる。つまり、家電量販店の電気代を削減するには、「空調」と「照明」に重点を置いて節電すると効果的だということだ。
展示機器の消費電力が含まれている「その他」も24%と少なくはない。「空調」「照明」に加えて余力があれば、展示機器やOA機器などの節電にも取り組むとより電気代を削減できるだろう。
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次に、家電量販店でいつ電力を使用しているかを見ていこう。
家電量販店は、空調が占める電力使用量の割合が大きいため、冷暖房を使用する夏と冬に電力使用量が多くなるのだ。また、時間帯では営業のピークとなる昼から夕方にかけてが最も負荷が高くなる。
つまり、家電量販店で節電に取り組む場合、夏と冬の昼から夕方に注力すると効果が出やすくなる。
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最後に、家電量販店の電気代が上がっている理由も把握しておきたい。
日本では、2022年以降に電気代の値上げが続いている。これは、ロシアによるウクライナ侵攻の影響で燃料価格が高騰したことがきっかけとなっている。日本は火力発電の割合が高く、燃料価格の影響が電気代に反映されているのだ。
現在電気代は高止まりしており、今後、燃料価格が下がる見通しは不透明である。そのため、家電量販店の運営コストを抑えるには、節電による電気代削減が効果的だ。
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結論をまとめると 家電量販店の「空調設備」の節電・電気代削減方法は以下の9つ ①設定温度を見直す |
ここまで、家電量販店の節電・電気代削減に取り組む際のポイントを見てきた。
ここからは、具体的な節電方法を解説していく。まずは、家電量販店の電力消費量で最も割合の高い「空調設備」について説明する。
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最初の家電量販店の空調設備の節電方法は、設定温度を見直すことだ。具体的には、冷房を1℃上げると約13%、暖房を1℃下げると約10%の節電・電気代削減になる。
なお、環境省では夏の冷房は28℃、冬の暖房は20℃に設定するよう推奨している。これを目安に、低すぎ・高すぎる設定は調整するといいだろう。
特に大規模な店舗では空調が全体の電力量の4〜5割を占めるため、空調の設定温度を1〜2℃調整するだけでも全体の5〜10%の節電効果が期待できるのだ。
次の節電・電気代削減方法は、エリアごとに空調を分けて制御することだ。これにより、約10〜30%の節電効果が期待できる。
家電量販店はお客の導線や展示機の発熱量の違いから、エリアごとに温度が異なる。そのため、設定温度を一律にしていると過剰に空調しているエリアが発生し、電気代が増えてしまう。
例えば、在庫倉庫やバックヤード、家具コーナーなどは発熱が少なく人の滞在時間も短いため、空調は弱設定にしておいていいだろう。また、テレビやPC、オーディオ、季節家電の売り場は展示機の発熱が多く、夏はしっかり冷房する必要があるが冬の暖房は緩めでも快適である可能性が高い。
扉の開閉を減らすことも、家電量販店の節電に効果的だ。具体的には、約5〜15%の節電・電気代削減になる。
家電量販店の店内は広く、空調を強力にして室温を維持していることが多い。その上で扉を開閉すると空調した空気が外気と入れ替わってしまい、室温を戻すために無駄な消費電力と電気代が発生するのだ。
扉の開閉による空調のロスを減らすには、作業をまとめることによる搬入口の開閉の削減や、エアカーテンの設置を行うといいだろう。また、職員に向けてバックヤードの扉に「開放厳禁」と掲示しておくことも、1つの方法だ。
次の節電方法は、自動ドアの開放時間を短縮することだ。先述したように、扉の開放時に室温が変化してしまうため無駄な電気代が発生する。自動ドアの開放時間を短くし、空調ロスを減らせば、約5〜10%の節電・電気代削減になるのだ。
具体的には、自動ドアのセンサー感度を低くし、ドアを使わない人が通りかかったときに反応することを防ぐといいだろう。さらに、安全基準を守った上で扉の開閉スピードを速めたり、扉が開く幅を狭くしたりすることも効果的だ。
次が、サーキュレーターや大型ファンで空調効率を高めることだ。これにより、10〜20%の節電・電気代削減になる。家電量販店は天井が高く、空気中の温度にムラができやすいため、サーキュレーターや大型ファンでムラをなくすことで空調効率を高めることができるのだ。
例えば、高天井に大型シーリングファンを設置するといいだろう。また、展示機の上にできる熱だまりを解消するよう風向きを考えることも重要だ。
なお、サーキュレーターや大型ファンの導入費用は、1年ほどで回収できる可能性が高い。
フィルターや熱交換器を定期的に清掃することも節電になる。これは、空調フィルターの目詰まりや熱交換器の性能低下により空調効率を下げることを防ぐからだ。具体的には、10〜25%の節電・電気代削減が期待できる。
なお、フィルターは月に1回、熱交換器は6ヶ月〜1年に1回を目安に清掃するといいだろう。家電量販店は天井埋め込み型の空調も多いため、業者に清掃依頼をするのもおすすめだ。
次の節電方法はガラス面に遮熱フィルムやブラインドを活用することだ。これにより、約10〜30%の冷房の節電・電気代削減になる。
家電量販店はガラス面が大きく、さらに天井が高いため日射の影響を受けて室温が上がりやすい。また、展示機が発熱しているためもともと冷房の負荷が大きく、日射が加わると冷房がフル稼働して夏季の電気代が高くなるのだ。
そのため、遮熱フィルムやブラインドで日射をカットすることによって、室温の上昇を抑えて空調のムダを減らせるのである。
遮熱フィルムの場合は日射熱を30〜60%、ブラインドは日射そのものを20〜40%削減する。光を確保したい場合には透明度の高い遮熱フィルムがおすすめだ。なお、費用は約1〜3年で回収できる場合が多い。
空調制御システムを導入することも、節電・電気代削減におすすめだ。一般的には約15〜30%の節電効果が期待できる。
ちなみに、空調制御システムとは、デマンド制御やBEMS/EMSのことだ。これらはピーク電力(デマンド値)を監視し、設定したピーク値に近づいたら自動で消費電力を抑える仕組みである。法人の電気代の基本料金はピーク電力によって決まるため、空調制御システムは、節電だけではなく、電気代の基本料金を抑える効果もあるのだ。
さらに大きく節電・電気代削減したい場合には、老朽化した設備を高効率モデルへ更新するといいだろう。空調設備は、この10年ほどで省エネ性能が約30〜60%も上がっている。
また、古い機器はセンサーやモーターの劣化によってさらに空調効率が下がっている可能性が高い。そのため、10年以上使っている空調設備を最新の高効率モデルに更新すると大幅な節電が期待できるのだ。
なお、設備の更新にかかるコストは、約3〜7年で回収できるケースが多い。
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結論をまとめると 家電量販店の「照明設備」の節電・電気代削減方法は以下の8つ ①店内・バックヤード照明をLED化する |
ここまで、家電量販店の「空調」の節電・電気代削減方法について解説した。ここからは、「空調」の次に電力使用量の多い「照明設備」について説明していく。営業に支障のないよう優先順位をつけて節電に取り組むといいだろう。
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1つ目の照明の節電方法は、店内やバックヤードをLED化することだ。LEDは蛍光灯より約50%、白熱灯より約80%も消費電力が少ない。そのため、照明を変更するだけで大幅な節電と電気代削減が期待できるのだ。
また、LEDは発熱が少ないため、空調負荷を減らす効果もある。家電量販店では、発熱の大きい売り場の天井照明を優先してLED化するといいだろう。なお、店舗全体をLED化したい場合、費用の回収期間は1年半〜3年が目安だ。
2つ目の照明の節電方法は、不要な時間帯は照明をこまめにオフすることだ。家電量販店は照明が多く、つけっぱなしになりやすい。そのため、こまめにオフするだけで約15〜30%の節電・電気代削減になるのだ。
特に、開店前と閉店後の売り場や、休憩室・荷受け場などバックヤードの照明がつけっぱなしになることが多い。バックヤードは作業がないときは常に消灯するよう周知を徹底するといいだろう。
また、開店前の準備は作業灯のみにし、閉店後は照明を現状より30〜60分早く消灯するようにすると、削減効果を大きくできる。
3つ目の節電方法は、バックヤードの照明を間引きすることだ。家電量販店のバックヤードでは、軽作業に必要な明るさより過度に照明が設置されている場合が多い。そのため、間引いた分をそのまま節電・電気代削減できる。
照明を間引きできるかの目安は、JISの照度基準が参考になる。具体的な数値は以下だ。因みに照度はlx(ルクス)という単位で表す。
これより明るすぎる場合には、間引きを行い明るさを調整するといいだろう。
家電量販店の売り場は、ジャンルによって適した照度が異なる。そのため、売り場に応じた照度設定を行うことでも、節電・電気代削減になる。具体的には、約10〜30%の節電になる可能性が高い。
ちなみに、売り場ごとに適した照度の目安は以下の通りだ。
上で示したように、テレビやAV機器は他の売り場より少し暗めに設定した方が画面が美しく見える。なお、照度を測る際には照度計を持っておくと便利だ。
次の節電方法は、人感センサーやタイマー制御を導入することだ。これにより、年間で20〜40%の節電・電気代削減が期待できる。
家電量販店では、在庫倉庫や休憩室、荷受けスペース、トイレなど人がいない時間が多いエリアがある。これらのエリアに人感センサーを導入することで、照明の消し忘れを防げるのだ。また、タイマー設定をすると、開店15分前の点灯や、閉店後30分での消灯が徹底できる。
なお、投資回収の期間は6ヶ月〜1年ほどで、短期回収できる可能性が高い。
次の節電方法は、自然光を取り入れるレイアウトに変更することだ。これにより、昼間の照明を消灯できるため、約10〜30%の節電・電気代削減になる。
例えば、大型窓の下に背の低い什器を置いて、光を遮らないレイアウトにするといいだろう。さらに、サービスカウンターは光の入りやすい入り口付近に設置し、自然光を使いにくい冷蔵庫やエアコン売り場は奥に配置するのがおすすめだ。
定期的に照明器具を清掃することも、節電に効果的だ。これは、照明器具の汚れによる照度の低下を清掃で防止できるからだ。具体的には、約5〜15%の節電・電気代削減になる。
天井やバックヤード、通路などは6ヶ月に1回を目安に清掃するといいだろう。また、エアコン売り場など粉塵が舞いやすいエリアは、照明がすぐに汚れてしまうため、3ヶ月に1回の清掃が望ましい。
最後の照明の節電方法は、看板照明や街灯を夜間に自動オフすることだ。これにより夜間の6時間を消灯した場合、約20〜50%の節電・電気代削減になる。
なぜなら、家電量販店の看板照明や外灯は、高ワットの照明が使われている場合が多く、消費電力・電気代ともに高くなりやすいからだ。
しかし、看板照明や外灯はスタッフによってオンオフをしづらい。そのため、営業終了後には看板照明や駐車場の街灯は、自動オフする設定にしておくといいだろう。
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結論をまとめると 家電量販店の「展示機・OA機器」の節電・電気代削減方法は以下の6つ |
ここまで、家電量販店で電力使用量の多い「空調」と「照明」の節電・電気代削減方法を紹介してきた。家電量販店では、通常の商業施設や店舗と違い、大量の展示機やOA機器がある。そのため、「展示機・OA機器」の節電にも取り組むといいだろう。
そこで、ここからは「展示機・OA機器」の節電方法を解説していく。
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最初の「展示機・OA機器」の節電方法は、冷蔵庫やテレビなどのデモ稼働機を時間制御や一部稼働にすることだ。デモ稼働機は常時稼働している場合が多いが、必要なときだけ稼働させるようにすると、約30〜70%の節電・電気代削減が期待できる。
そもそもデモ稼働機は、商品ジャンルによって消費電力が大きく違う。特に冷蔵庫や洗濯機、エアコン、大型テレビは消費電力が大きいため、節電効果が大きい。
これらのデモ稼働機は「営業中の4時間だけオンにする」や「1台だけ稼働」など時間や台数を区切って稼働させるといいだろう。その際には、タイマー付きの電源タップを使用すると便利だ。
次の節電方法は、閉店後に全展示機の主電源をオフにすることだ。展示機は電源につないでいるだけで微量ながら待機電力を消費している。家電量販店には多くの展示機があるため、1台あたりの待機電力はわずかでも、全体で一定の電気代がかかる。
そのため、閉店後に全展示機の主電源をオフにすることで、5〜10%ほどの節電効果が期待できる。まずは売り場や棚ごとに電源タップで主電源を管理できるようにするといいだろう。また、展示機をリスト化し、閉店後にオフになっているかのチェックを行うとオフにし忘れることを防げる。
なお、防犯カメラやネットワーク機器、防災機器など24時間通電が必要な機器は、主電源がオフされないよう表示や電源タップの仕分けなどを工夫しておこう。
次に、OA機器やパソコンを省エネモードで使用することも節電対策になる。OA機器・パソコンは、省エネモードで使用することで約50〜90%も節電・電気代削減になるのだ。
家電量販店で従業員が使うOA機器やパソコンの消費電力は全体から見ると数%ではあるが、バックオフィスや売り場カウンター、サポートカウンターなどの機器を省エネモードにするといいだろう。
また、パソコンのディスプレイは5〜15分操作しないと自動スリープするよう設定し、複合機は長時間使わない場合にスリープ、夜間はタイマーで自動電源オフするよう設定しておくことも効果的だ。
次の節電方法は、定期的に機器をメンテナンス・清掃することだ。これにより、全電力の約1〜2%の節電・電気代削減が期待できる。
展示機やOA機器は、汚れが溜まると性能が落ち、消費電力や電気代が増える。そのため、毎日の業務に、床掃除と通気口の目視チェックを加えるといいだろう。また、月に1回は展示冷蔵庫やパソコン、プリンタのホコリ取りとフィルター掃除を行うと効果的だ。
店舗全体のデマンド監視システムを導入することでも、大幅な節電が期待できる。先述したように、デマンド監視システムとは、リアルタイムでピーク電力を監視・制御する仕組みだ。これにより、年間で約5〜10%の節電・電気代削減になる可能性が高い。
デマンド監視装置では、空調や照明、展示機などあらゆる電力を監視でき、消し忘れによる無駄を省ける。また、「空調制御システム」の項目でも解説したように、ピーク値を設定して消費電力が増えるタイミングで自動で設定を弱くするようにしておくと、電気代の基本料金も抑えられる。
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次に、古い展示機と設備を省エネ型に更新することも、節電になる。具体的には、店舗全体の約3〜8%の節電・電気代削減になるのだ。
例えば、10年前の冷蔵・冷凍機器を最新の高効率機に更新すると、約40〜70%の節電が期待できる。また、10年前のテレビを最新モデルにした場合には、約30〜40%の節電になる。さらに、複合機・コピー機は20年前のモデルから最新の機器に替えて約80%も消費電力が削減できた例もあるのだ。
ただし、最新機器の購入には費用がかかるため、補助金なしでは7〜8年、補助金ありで約5年ほど回収にかかる可能性がある。
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結論をまとめると 家電量販店の「その他」の節電・電気代削減方法は以下の5つ ①自動販売機の温度設定を見直す |
ここまで、家電量販店の「空調」「照明」「展示機器・OA機器」の節電方法を見てきた。その他にも細かな部分まで節電に取り組めば、電気代を削減できる。
そこでここでは、「その他の設備」の節電・電気代削減方法を解説していく。
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1つ目が、自動販売機の温度設定を見直すことだ。自動販売機の温めすぎ・冷やしすぎを見直すことで、1台あたり約5〜10%の節電・電気代削減になる。
具体的には、コールド飲料は7℃、ホット飲料は55℃を目安に、温度調整をするといいだろう。
ただし、自販機本体の設定はメーカーが管理していることが多い。そのため、温度設定を変える場合にはメーカーへの協力依頼を行う必要がある。
次の節電方法は、温水洗浄便座の便座・温水の温度を下げることだ。温水洗浄便座は、便座の温度を1℃下げると約15%、温水の温度を1℃下げると約9%の節電になる。つまり、両方1℃ずつ下げれば、合計で1台あたり約20〜25%の節電・電気代削減になるのだ。
また、夏場は温水・便座ともに加温をオフにしておくといいだろう。店舗全体で見るとわずかな数字となるが、コストをかけずにすぐできる節電方法として効果的だ。
閑散時にエスカレーターを部分停止することも、節電になる。
具体的には、閑散時にエスカレーターを低速にし、無人時には停止すると、約15〜30%の節電・電気代削減が期待できる。
なお、人感センサーと速度調整機能を導入し、人が近づくと通常速度に変化するようにしておくと利用客に不便を感じさせず節電できるだろう。また、平日の開店から11時は空いていることが多いため、この時間帯に低速運転を実施するのがおすすめだ。
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従業員に節電意識を共有することも重要だ。
実際にオフィスでは、従業員に節電意識を共有して具体的なルール設定や見える化を行った場合、しなかった場合と比べ約2〜5%の節電・電気代削減ができた事例もある。家電量販店でも従業員の行動でムダを減らせる部分は共通しているため、同様の効果が期待できる。
例えば、閉店後の展示機の主電源オフやバックヤードや事務所の照明・空調の消し忘れの防止などは、従業員の意識によって達成率が変わってくる。なお、従業員に節電意識を共有するには、朝礼やポスターでの呼びかけや、節電率の見える化などを実施するといいだろう。
最後の節電方法は「太陽光発電設備の導入」だ。家電量販店では、先述したように昼から夕方に電力の使用が集中する。そのため、ピーク電力を太陽光発電で賄えるようになれば、大幅な節電と電気代削減が期待できるのだ。
また、太陽光発電設備は、地形や日射量のデータをもとに影が発生しないよう設計することで、発電の効率を高められる。そのため、施工してもらう事業者選びにはこだわろう。
なお、しろくま電力は、店舗の屋根や駐車場に設置するソーラーカーポートなど、国内の太陽光発電設備の施工を多く担当してきた。グリーンエネルギーの発電・送電・売電に特化した電力会社であり、設備の設置からメンテナンス、売電まで一気通貫で担当している。
太陽光発電設備を検討している場合には、ぜひ「しろくま電力」にお気軽にご相談いただきたい。
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結論をまとめると
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ここまで、家電量販店の節電・電気代削減方法を紹介してきた。節電を行う目的は、やはり、「高騰している電気代を安くしたいから」という法人も多いだろう。
電気代を大幅に安くするには、節電以外にも効果的な方法がある。それは、電気料金の単価を安くすることだ。
電気料金の単価は、電力会社やプランによって異なる。そのため、今より単価の安い電力会社やプランに切り替えれば、使用する電気の量は同じでも、電気代を下げることができる。節電と違い、電力会社の切り替えをするだけなので手間も少ない。
電力会社の法人向け電力プランには、以下のようにさまざまな種類がある。
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このようなプランの中から家電量販店の特性に合ったものを選べば、電気代を抑えながらコストの管理も簡単になるのだ。
「大手の電力会社の方が安心だ」と考えている方もいるかもしれない。しかし、新電力の中にも安心して利用できる企業はたくさんある。大手電力会社から新電力に切り替えたとしても、電気の質や停電リスクは変わらない。それどころか、電気代は安くなる可能性が高い。
まだ電力会社の見直しを検討したことがない法人は、一度、新電力に見積もりを取ってみていただきたい。どれくらい電気代が安くなるのかを確認した上で、切り替えを検討してみるといいだろう。
関連記事:電力会社を乗り換える方法とは?切り替え方法とメリット・デメリット、注意点を解説
しろくま電力では、高圧・特別高圧の電力を使用する法人向けに電力プランを提供している。
しろくま電力の強みは「電気代の安さ」と「業界トップクラスのプラン数」だ。電気代が大手電力より安いのはもちろん、「電気代をとにかく安くしたいから市場連動型プラン」「価格の安定性も重視したいから燃調リンクプラン」など、ニーズに合わせて電力プランを選ぶことができる。中には電気代を45%(1.5億円)削減したプランもある。プランをカスタマイズし、御社だけの電力プランを作ることも可能だ。
しろくま電力は、商業施設や店舗などさまざまな施設・法人に導入いただき、電気代の削減を実現している。例えば、以下はしろくま電力に切り替えた法人が電気代をどれほど削減できたかの実績の一部である。
さらに、以下はしろくま電力を導入する主な企業・自治体である。
多くの法人から、低価格であることが好評で、契約更新率は92%を超えた。
また、しろくま電力の電気は全てCO2を一切排出しない実質再生可能エネルギーだ。電気を切り替えるだけで御社のCO2削減量を減らすことができる。
見積もりは「複数のプランの電気代の提示」や「現在の契約先との電気代・CO2削減量の比較」にも対応している。「どれがいいかわからない」法人にはこちらからプランを提案することも可能だ。
見積もりだけでなく「プランについて説明してほしい」「なぜ安いのか、本当に倒産しないか知りたい」といった面談も行っている。切り替えを検討中でなくとも、気軽にお問い合わせいただきたい。