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デマンドレスポンスとは?仕組みやメリット、参加方法をわかりやすく解説!

デマンドレスポンスとは?仕組みやメリット、参加方法をわかりやすく解説!

近年、電力消費の新たな形として「デマンドレスポンス(DR)」が注目を浴びている。実際に電力会社がDRを実施するケースは増えており、「デマンドレスポンスの案内が来た」法人も多いのではないだろうか。

それでは、デマンドレスポンスとはなんなのか?法人がデマンドレスポンスに参加するメリットはあるのだろうか?

そこでこの記事では、デマンドレスポンスの概要や必要性、メリット、参加方法などをわかりやすく解説していく。

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この記事でわかること

  • デマンドレスポンスとは?どういう種類がある?
  • なぜデマンドレスポンスが必要なのか?取り組むメリットは?
  • デマンドレスポンスに参加する方法とは?

目次

デマンドレスポンスとは?

デマンドレスポンスの制御パターン
デマンドレスポンスの「下げDR」とは
デマンドレスポンスの「上げDR」とは

なぜデマンドレスポンスが必要なのか

デマンドレスポンスの種類
電気料金型デマンドレスポンス
インセンティブ型デマンドレスポンス
インセンティブ型デマンドレスポンスの「ネガワット取引」とは?

デマンドレスポンスに取り組むメリット
①電気代を削減できる
②インセンティブを得られる場合がある
③DRの取り組みが省エネ法の報告に活用できる
④地球温暖化防止に貢献できる
⑤エネルギー使用を効率化できる

デマンドレスポンスのデメリット・注意点
①電力使用量を把握する必要がある
②報酬の条件が厳しい場合がある
③多額のインセンティブが得られるとは限らない
④DRの参加に一定の時間を要する場合がある

デマンドレスポンスに参加する方法
①電力会社のデマンドレスポンスに参加する方法
②アグリゲーター経由でデマンドレスポンスに参加する方法

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デマンドレスポンスとは?

デマンドレスポンスとは、法人や家庭などの消費者が電力使用量を調整し、電力の需要量を供給量に合わせる方法である。正式名称は「ディマンド・リスポンス」で、略して「DR」と表記されることが多い。

デマンドレスポンスとは、法人や家庭などの消費者が電力使用量を調整し、電力の需要量を供給量に合わせる方法である。正式名称は「ディマンド・リスポンス」で、略して「DR」と表記されることが多い。

デマンドレスポンスの代表的な取り組みとしては、節電や省エネ、ピークシフトが挙げられる(ピークシフトとは、電力需要が少ない夜に電気を貯めて昼間に使うこと)。最近では電力需給のひっ迫に備えて、電力会社が消費者にデマンドレスポンスへの参加を呼びかけるケースも増えている。

関連記事:電力需給のひっ迫はなぜ起きる?いつまで続く?電気代値上げリスクも!概要と法人がすべき対策を解説

 

 

デマンドレスポンスの制御パターン

デマンドレスポンスには、2つの制御方法がある。デマンドレスポンスは電力使用量を調整することで、具体的な手法として節電や省エネが挙げられることを説明した。

これだけだと「デマンドレスポンス=電力使用量を減らすこと」と考えてしまうかもしれないが、実際にはそうではない。デマンドレスポンスには、2つの制御方法がある。

  • 下げDR:電力の供給量が少ない場合に、需要量を減らす取り組み
  • 上げDR:電力の供給量が多い場合に、需要量を増やす取り組み

それぞれの制御パターンについて簡潔に解説していく。

 

デマンドレスポンスの「下げDR」とは

デマンドレスポンスの「下げDR」とは、電力の供給量が少ない場合に、消費者側が電力使用量を減らす取り組みのことだ。

猛暑日や寒波などで電力需要が急増すると、供給が追いつかず停電するリスクがある。そうした事態を避けるために「下げDR」が実施される。下げDRの具体例は以下だ。

法人の対応
  • 工場の稼働を減らす(製造ラインの一時停止、稼働時間の変更)
  • 空調・照明を制御する(設定温度を下げる、照明を間引きする)
  • DRシステムを活用する(BEMSやFEMS、MEMSを活用する)
  • 不必要な設備を停止する(エレベーターを間引きする)
  • 蓄電池や太陽光発電を使う(自家発電や非常用電源に切り替える)
一般家庭の対応
  • エアコンを調整する(室温が夏は28℃、冬は20℃になるようにする)
  • 節電プログラムに加入する
  • 待機電力を減らす(使っていないコンセントを抜く)
  • 照明・家電の使用を減らす(特に昼間のピークを避ける)
  • 蓄電池や太陽光発電を使う(自家発電や非常用電源に切り替える)

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デマンドレスポンスの「上げDR」とは

デマンドレスポンスの「上げDR」とは、電力の供給量が多い場合に、消費者側で電力使用量を増やす取り組みだ。

近年、日本では太陽光や風力など再生可能エネルギーの導入量が増加している。しかし再エネは天候によって発電量が変動するため、電気が余ってしまい、捨てるケースが増えているのだ(※電気はそれ単体では蓄えられない)。

さらに最近は電気代高騰の問題もある。電気を無駄にしないためにも「上げDR」が実施されているのだ。具体的な「上げDR」の取り組みは以下である。

法人向け
  • 工場の稼働を強化する(電力が余る時間に生産量を増やす)
  • 空調・照明をフル稼働する(空調を通常より強めに運転する)
  • 電気設備を充電する(EVや蓄電池、機械など)
  • 電力消費をシフトする(冷蔵・冷凍設備をフル稼働する)
一般家庭向け
  • 家電を積極的に使う(洗濯機や炊飯器など)
  • 電気設備を充電する(EVや蓄電池、スマートフォンなど)
  • エコキュートを使う(昼間の余剰電力でお湯を作る)
  • 太陽光発電を有効活用する(太陽光で家電や蓄電池を稼働させる)

このように、デマンドレスポンスは、電力の供給量に合わせて「下げDR」と「上げDR」という制御が実施されることを理解しておこう。

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なぜデマンドレスポンスが必要なのか

デマンドレスポンスが必要な理由は、電力需給のひっ迫や再生可能エネルギーの変動にうまく対応することで、電力の安定供給を維持し続けるためだ。

ここまで、デマンドレスポンスの2つの制御パターンについて解説してきた。「下げDR」と「上げDR」が実施される背景は簡単に説明したが、そもそも、なぜ今デマンドレスポンスが必要とされているのだろうか?

デマンドレスポンスが必要な理由は、電力需給のひっ迫や再生可能エネルギーの変動にうまく対応することで、電力の安定供給を維持し続けるためだ。これにより国民の生活を守るだけでなく、電気代の高騰を防ぐこともできる。

日本は火力発電が中心だが、以前は発電所を安定して稼働させるために、夜間の需要が低い時間に電力が作られる傾向にあった。そのため夜間の電気が余る時間に需要をシフトさせるピークシフトが一般的だった。

デマンドレスポンスが必要な理由は、電力需給のひっ迫や再生可能エネルギーの変動にうまく対応することで、電力の安定供給を維持し続けるためだ。これにより国民の生活を守るだけでなく、電気代の高騰を防ぐこともできる。
(出典:経済産業省「今後の火力政策について」

しかし発電所の老朽化や運用の見直しによって火力発電所の廃止が進み(上図参照)、火力発電による供給量が減っている。さらに太陽光発電の普及によって昼間の電力供給量が以前よりも急増しているなど、いまだに火力発電が主流ではあるものの、電力供給の仕組みが変わりつつあるのだ。

実際、昼間の電気が余り、夜の電気が不足していることから、2022年には電力需給のひっ迫が問題となり、大規模停電の危険性や電気代が更に高騰する可能性があった。

そして今後、カーボンニュートラルの実現に向けて再エネの発電量はさらに増える見込みである。電力供給の仕組みが変わることから、供給に合わせて需要も合わせるデマンドレスポンスが注目されているのだ。

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デマンドレスポンスの種類

デマンドレスポンスは実施後に得られる成果が2種類あるため、ここからはDRの種類ついて詳しく解説していく。

電力供給の仕組みの変化に対応するためにもデマンドレスポンスは欠かせない、ということを解説した。デマンドレスポンスは実施後に得られる成果が2種類あるため、ここからはDRの種類ついて詳しく解説していく。

 

電気料金型デマンドレスポンス

1つ目が「電気料金型デマンドレスポンス」である。電気料金型デマンドレスポンスとは、電力会社が時間帯によって電気代の単価を変動させることで、需要家に電力需要の分散を促す方法である。

例えば電力会社の中には「時間帯別電力プラン」など、「⚪︎時から⚪︎時までは単価を高くし、他の時間帯は安くする」といったプランがある。こうした電力プランに加入することで、結果的に「電気料金型デマンドレスポンス」の仕組みが適用されるのだ。

法人が電気料金型デマンドレスポンスに取り組むメリットとデメリットは以下である。

メリット
  • 比較的簡単にDRを実施できる
  • 単価が高いピーク時間の稼働を避けることで電気代削減につながる
  • DRの取り組みが増えるため、インセンティブを受けやすい
デメリット
  • ピーク時の電気代が上がるリスクがある
  • 昼間の使用を抑えることで業務効率が下がるリスクがある
  • 単価が高い時間の稼働を避けるために使用量を管理する必要がある

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インセンティブ型デマンドレスポンス

2つ目がインセンティブ型デマンドレスポンスだ。インセンティブ型デマンドレスポンスとは、電力会社などが、DRの要請に応じた需要家に対してインセンティブを支給することで、電力需要の抑制を促す方法である。

インセンティブ型デマンドレスポンスとは、電力会社などが、DRの要請に応じた需要家に対してインセンティブを支給することで、電力需要の抑制を促す方法である。(出典:経済産業省「ディマンド・リスポンスってなに?」)

上図はインセンティブ型デマンドレスポンスの流れを簡単にまとめたものだ。

DRに参加登録した需要家(家庭や法人)に対し、電力会社から「⚪︎時〜⚪︎時はDRを実施するよう」要請が入る。需要家がその時間帯に節電を実施することで、削減した電力量に応じて電気代の割引やポイントの付与などを受けることができるのだ。

法人がインセンティブ型デマンドレスポンスに取り組むメリットとデメリットは以下である。

メリット
  • DRの実施によって確実にインセンティブを得られる
  • 事前に通知されるため、前もって準備ができる
  • 電気料金型DRよりも削減効果が明確なので評価されやすい
デメリット
  • DRの実施により業務効率が下がるリスクがある
  • イベントの頻度やタイミングが予想しづらい
  • 電気料金型DRよりも参加に手間がかかる場合がある

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インセンティブ型デマンドレスポンスの「ネガワット取引」とは?

インセンティブ型デマンドレスポンスにはいくつか種類があるが、最も代表的なのが「ネガワット取引」と呼ばれるものだ。ネガワット取引とは、下げDRの実施によって発生した「電力の削減実績」を市場で売買する方法である。

もし電力需要が急増して供給力を上回るおそれがある場合、そのまま放置すると大規模停電が発生するリスクがある。しかし発電量を急に増やすと多額のコストがかかるため、需要家が電力使用量を抑えることでバランスを取ろうとしているのだ。その削減量の証明として「ネガワット(削減価値)」が使用されるのである。

ネガワット取引の流れをまとめたものだ。この取引には「電力需要家(電気を使う法人)」「アグリゲーター(電力需給バランスをコントロールする法人)」「電力会社」の3者が登場する。(出典:経済産業省「エネルギー・リソースアグリゲーション・ビジネスハンドブック」)

上図はネガワット取引の流れをまとめたものだ。この取引には「電力需要家(電気を使う法人)」「アグリゲーター(電力需給バランスをコントロールする法人)」「電力会社」の3者が登場する。取引の流れは以下だ。

  1. 電力会社がアグリゲーターに下げDRを依頼する
  2. アグリゲーターが電力需要家に対し下げDRを呼びかける
  3. 電力需要家が下げDRを実施する
  4. アグリゲーターがDRで発生した電力削減量をまとめる
  5. アグリゲーターはそれを「ネガワット(削減価値)」として電力会社に売る
  6. 電力会社はネガワットを購入し、アグリゲーターに報酬を支払う
  7. アグリゲーターが需要家に対し、削減実績に応じた報酬を支払う

このように、削減した電力量が「ネガワット(削減価値)」として売買されることからネガワット取引と呼ばれる。

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デマンドレスポンスに取り組むメリット

デマンドレスポンスのメリット

ここまでデマンドレスポンスの種類を解説してきた。それでは法人がデマンドレスポンスに取り組むメリットはあるのだろうか? ここからはデマンドレスポンスのメリットを解説していく。

 

①電気代を削減できる

1つ目のメリットが、DRの取り組みによって電気代を削減できる点だ。電気料金型デマンドレスポンスではピーク時の稼働を避けることで電気代を安く使用できる。インセンティブ型デマンドレスポンスの場合は、削減した電力使用量に応じて電気料金が値引きされる。

このように電力需要を減らすことで電気代を安くできるのが、デマンドレスポンス最大のメリットと言えるだろう。

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②インセンティブを得られる場合がある

2つ目のメリットが、節電の取り組みによって電気代割引以外のインセンティブを得られる可能性がある点だ。例えば、先述したネガワット取引では報酬を得ることができる。

また法人の中にはネガワット取引をとりまとめる「アグリゲーター」になるケースもある。専門知識が必要だが、条件をクリアできる企業はアグリゲーターとして報酬を得るのも一つの手だろう。

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③DRの取り組みが省エネ法の報告に活用できる

これは省エネ法で「特定事業者」に該当する法人に当てはまるメリットだ。多くの電力を消費する法人の場合、「DRの実施回数」や「DRによる電力需要の削減量」を省エネ法の報告に使用できる。

この実績が国からの評価に反映されれば「優良事業者」に認定され、結果として補助金や助成金が通りやすくなる可能性があるのだ。(※評価基準は補助金や助成金ごとに異なるため要確認)

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④地球温暖化防止に貢献できる

4つ目のメリットが、デマンドレスポンスの取り組みによって地球温暖化の防止に貢献できる点だ。再生可能エネルギーはCO2を排出しないので環境にやさしいが、発電量(電力供給量)が不安定という課題がある。

デマンドレスポンスは需要家側で電力需要を調整する取り組みだ。DRに参加する企業が増加し、再エネを無駄なく使用できるようになれば、火力発電の割合を減らし、地球温暖化の進行を食い止めることができるのである。

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⑤エネルギー使用を効率化できる

5つ目のメリットが、デマンドレスポンスの実施によって企業がエネルギー使用を効率化できる点だ。デマンドレスポンスに取り組むことで、自社の電力使用状況や削減量が可視化される。

この際、無駄な電力を消費している設備や機器の使用を見直すことでエネルギー使用の効率化に繋げることができる。無駄な電力消費を抑えることで、電気代・CO2削減が期待できるのだ。

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デマンドレスポンスのデメリット・注意点

デマンドレスポンスのデメリット

ここまでデマンドレスポンスのメリットを解説してきた。デマンドレスポンスは電気代削減などのメリットがある一方、デメリットや注意点もあるため、正しく理解しておこう。

 

①電力使用量を把握する必要がある

デマンドレスポンスのデメリットの1つが、自社の電力使用量を把握する必要がある点だ。「どの設備がどれくらい電気を使っているのか」を知っておかなければ、電力需要の細かい調整ができず、DRの効果が期待できない場合がある。

そのため、法人によってはスマートメーターやEMS(エネルギーマネージメントシステム)の導入が必要となるケースがある。これらを導入しなくてもDR自体は実施できるが、もしDRの効果を最大限高めたい法人は導入を検討するといいだろう。

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②報酬の条件が厳しい場合がある

2つ目が、デマンドレスポンスの条件が厳しく、報酬をクリアできない可能性がある点だ。電力会社によっては、デマンドレスポンスの実施にあたって需要抑制量の最低条件などが課される場合がある。

もし条件が厳しい場合、DRを実施してもメリットがない場合があるため、縛りがあまり厳しくない企業のデマンドレスポンスを選ぶといいだろう。

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③多額のインセンティブが得られるとは限らない

3つ目の注意点が、デマンドレスポンスよって必ずしも多額のインセンティブが得られるわけではないことだ。例えばインセンティブ型デマンドレスポンスの場合、「電力需要をどれだけ減らせたか」でインセンティブが決定する。インセンティブを減らすにはそれだけ電力需要を抑制しなければいけないのだ。

そのためDRに対応する設備の規模が小さい場合などはあまりインセンティブを得られない場合がある。自社がDRに向いているかどうか、事前にDRを実施する電力会社などに相談するといいだろう。

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④DRの参加に一定の時間を要する場合がある

デマンドレスポンスは、電力会社によっては年1回の募集かつ入札制のケースがある。できるだけ早くデマンドレスポンスに参加したい場合、随時募集している電力会社を選ぶといいだろう。

また随時募集の場合でも、契約締結までに数ヶ月ほど時間を要する場合もある。DRの参加を検討している法人は、できるだけ早く電力会社やアグリゲーターに相談するようにしよう。

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デマンドレスポンスに参加する方法

実際にデマンドレスポンスに参加する場合の流れを解説していく

ここまで、デマンドレスポンスのメリットとデメリットを解説してきた。それでは最後に、実際にデマンドレスポンスに参加する場合の流れを解説していく。

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①電力会社のデマンドレスポンスに参加する方法

電力会社(小売電気事業者)が実施するデマンドレスポンスに参加する場合の一般的な流れは以下である。

  1. デマンドレスポンスを実施している電力会社を探す
  2. 自社がDRの参加条件をクリアしているかを確認する
  3. DRを実施する電力会社に切り替える
  4. デマンドレスポンスの参加申し込みをする
  5. 参加完了後、電力会社からDRの依頼がくる
  6. 要請に応じて、指定された時間帯にDRを実施する
  7. 電力の削減実績に応じた報酬を受け取る

この場合、契約中の電力会社がDRを実施していれば電力会社を変える必要はないが、もし実施していない場合は電力会社を乗り換える必要が生じる。

 

②アグリゲーター経由でデマンドレスポンスに参加する方法

次に、アグリゲーターと契約を結び、インセンティブ型DRに参加する方法を紹介する。

  1. アグリゲーターにDRの参加を相談する
  2. アグリゲーターに電力使用状況や自社設備に関する情報を提供する
  3. DRの実施条件や報酬など、契約内容を協議する
  4. アグリゲーターが市場に入札する
  5. 落札後、インセンティブや削減量を確定
  6. アグリゲーターがDRの契約を交わす
  7. 下げDRの要請がアグリゲーターから入る
  8. 要請に応じてDRを実施する
  9. 削減実績に応じた報酬を受け取る

この方法では、電力会社を切り替えなくてもデマンドレスポンスに参加可能な場合がある。しかし①に比べて手間や参加までに時間がかかる場合があるため、手軽にDRをはじめたい法人は①を選ぶといいだろう。

 

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しろくま電力では、高圧・特別高圧の法人を対象に「しろくまDR」を実施している。

ここまで、デマンドレスポンスについてあらゆる角度から解説してきた。

しろくま電力では、高圧・特別高圧の法人を対象に「しろくまDR」を実施している。毎年夏季(7〜9月)および冬季(12〜2月)の指定時間に節電することで、削減電力量に応じて電気代を割引する。参加費用は無料のため、興味がある法人様はぜひご連絡をいただきたい。

またしろくま電力では、市場連動型プランや固定単価型プランなど、さまざまな電力プランを提供している。

しろくま電力の強みは「電気代の安さ」と「業界トップクラスのプラン数」だ。「電気代をとにかく安くしたい」「価格の安定性も重視したい」など、ニーズに合わせた電力プランを選ぶことができる。中には電気代を45%(1.5億円)削減したプランもある。プランをカスタマイズし、御社だけの電力プランを作ることも可能だ。

しろくま電力の強みは「電気代の安さ」と「業界トップクラスのプラン数」だ。「電気代をとにかく安くしたい」「価格の安定性も重視したい」など、ニーズに合わせた電力プランを選ぶことができる。中には電気代を45%(1.5億円)削減したプランもある。プランをカスタマイズし、御社だけの電力プランを作ることも可能だ。

以下はしろくま電力を導入する主な企業・自治体である。

しろくま電力を導入する主な企業・自治体

しろくま電力は、入札制(価格が安い場合に導入が決まる)を実施する数多くの自治体に対しても電力供給を行っている。多くの法人からも低価格であることが好評で、契約更新率は92%を超えた。

また、しろくま電力の電気は全てCO2を一切排出しない実質再生可能エネルギーだ。電気を切り替えるだけで御社のCO2削減量を減らすことができる。

見積もりは「複数のプランの電気代の提示」や「現在の契約先との電気代・CO2削減量の比較」にも対応している。「どれがいいかわからない」法人にはこちらからプランを提案することも可能だ。

見積もりだけでなく「プランについて説明してほしい」「なぜ安いのか、本当に倒産しないか知りたい」といった面談も行っている。切り替えを検討中でなくとも、気軽にお問い合わせいただきたい。

 

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