2026年より太陽光パネルが設置義務化へ!工場・店舗責任者ができる対策をわかりやすく解説
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2025年7月、経済産業省は「工場や店舗などで多くの電力を使用している法人」に対し、屋根置き太陽光パネルの設置目標の策定を義務化する方針を発表した。これにより、12,000もの事業者が太陽光発電の導入を迫られることとなる。
この記事では「太陽光パネル設置の目標義務化」がピンときていない法人担当者に対し、制度の詳細を噛み砕いて解説した上で、具体的にどうアクションを起こせばいいのかまで説明していく。
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目次 対象の法人は何をしないといけないのか? 報告するために法人は何をすべきなのか? |
太陽光発電の設置の目標義務化とは?

最初に、太陽光発電の設置の目標義務化の大まかな内容を見ていく。まず注意したいのは、今回決まったのは「太陽光発電の設置の義務化」ではなく「太陽光発電の設置目標の義務化」である。
事業者に求められるのは太陽光発電の設置ではなく、「事業拠点の屋根に太陽光パネルを設置できるか」「設置できる場合、どれくらいの容量を導入可能か」という報告だ。
もし設置可能な場合、中長期の計画書を提出し、定期的に進捗を報告することが求められる。しかし、耐震が不十分、または老朽化が進んだ建物などは「設置困難」と報告すれば太陽光パネルを設置する必要はない。
いずれにせよ、いきなり太陽光を導入する必要はないため、その点に関しては安心いただけると幸いだ。
なぜ太陽光発電の設置目標が義務化される?その背景とは

今回の経産省の発表は「太陽光設置の義務化」でなく、「太陽光設置に向けた目標策定の義務化」であることがわかった。それでは、なぜ2026年度から法人に対してこのような動きが求められるのだろうか?
考えられるポイントは以下である。
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①日本は2050年までにカーボンニュートラル(※)の実現を目指している ②2040年までに太陽光発電の比率を全体の23〜29%にしたいが、現状は11.4%しかない ③太陽光は手軽に導入できるが日本は土地に余裕がない。メガソーラーもトラブルが多い。 ④国内法人の全ての屋根上に太陽光発電を設置すると、原発2~6基分の電力が賄える ※カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出量をプラマイゼロにすること |
世界各国がカーボンニュートラルの実現に向けて動く今、日本もCO2削減の動きは避けられない。現在も家庭・法人で太陽光発電の導入が増えているものの、さらに勢いを加速させるために既存の建物を有効活用しようとしていると考えられる。
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どの法人が太陽光発電の設置目標義務化の対象なのか?

冒頭で、対象となるのは「工場や店舗などで多くの電力を使用している12,000の法人」と述べたが、具体的にどのような法人が対象となるのだろうか?
今回、太陽光の目標策定義務化の対象となるのは、省エネ法で「特定事業者」に定められている法人だ。1年のうち、電気・ガス・灯油を原油換算で1,500kl以上使っている事業者が対象となる。

上図は該当する法人の一例だ。これ以外にも、特定事業者に認定される倉庫や自治体の庁舎なども太陽光発電の設置目標の策定が義務化される。
今年から特定事業者に認定された、というケースはあまりないため、自社が対象かどうかを知りたい場合は、社内で「省エネ法の定期報告書」を毎年提出しているか確認するといいだろう。
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対象の法人は何をしないといけないのか?

太陽光発電の設置目標の義務化の対象となるのは、省エネ法で定める「特定事業者」であると説明した。それでは、特定事業者はどういったアクションが求められるのだろうか。
具体的には、以下のようなスケジュールで動く必要がある。
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2026年度
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省エネ法の「中長期計画書」の提出
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「どれくらい太陽光パネルを置けるか」を報告する
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2027年度
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省エネ法の「定期報告書」の提出
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導入に関する進捗を毎年報告する
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それぞれについて、簡単に解説していく。
2026年度:中長期計画書の提出
何度か説明したが、まず特定事業者は「太陽光発電パネルの設置目標」を提出する必要がある。
(出典:経済産業省「令和7年度 第1回工場等判断基準WG省エネ法に関する措置について」)
上図は経産省が実際に出した一例だ。このように「自社の建物の屋根にどれくらい太陽光パネルを設置できるか」を記載・提出することが求められる。ちなみに、ここで立てた目標は5年に1度見直す必要があり、変更する場合は別途報告が必要となる。
2027年度:定期報告書の提出
中長期目標を提出した翌年度以降は、「実際にどれくらい太陽光パネルが置けるのか」または「すでにどれくらい太陽光パネルを設置したのか」を報告する必要がある。
具体的には、
・屋根の面積はどれくらいか
・耐震性の有無、構造情報
・屋根の積載荷重はどれくらいか
・屋根に導入した太陽光パネルの面積はどれくらいか
・今後の導入予定はどれくらいか
こういった情報をまとめ、提出しなければならない。この定期報告書については、毎年の提出が求められる。
報告義務に対応しないとどうなる?罰則はある?

報告義務を怠った、または虚偽の報告をした場合、省エネ法違反で罰則の対象となるため注意が必要だ。50万円以下の罰金となり、悪質な場合は省エネのクラス分け評価が下がる可能性もある。
さらに指導に従わない場合、立ち入り検査が行われたり、会社名を公表されたりするなど、ビジネス上の損失が発生するため、必ず対応することをおすすめする。
ただし「2026年度中に設置しないと罰金」ではないため、その点に関しては安心いただきたい。
太陽光パネルが屋根に設置できない場合は?
前述したが、耐震性に問題がある、屋根の老朽化が進んでいるなどで太陽光パネルが屋根に設置できない場合は「設置困難」として太陽光パネルの設置の対象外となる。
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安全性の観点から、既存耐震不適格建築物に屋根設置太陽光発電設備を設置する場合は耐震補強工事等を行うことが望ましいため、報告を求める。 出典:令和7年度 第1回工場等判断基準WG省エネ法に関する措置について|経済産業省資源エネルギー庁 |
ただし設置困難でも屋根上に太陽光パネルを設置したい場合、上述のように補強工事を行い、報告していれば設置可能だ。
工場や倉庫の屋根以外は対象外?
太陽光発電設備には、屋根上以外にも空き地や駐車場に置くタイプのものがある。
最近は駐車場に設置するソーラーカーポートが人気だが、これらは義務化の対象外となるため注意が必要だ。報告義務の対象となるのは「屋根上型の太陽光発電設備」だけである。
しかし、報告しなくても自主的に導入するのは自由なため、電気代・CO2を削減したい法人は空き地や駐車場を有効活用するといいだろう。
関連記事:【法人向け】ソーラーカーポートとは?メリット・デメリット、注意点をわかりやすく解説
報告するために法人は何をすべきなのか?

今後、特定事業者は毎年「定期報告書」を提出する必要があることを説明した。義務化に対応するためにも、以下の2点に取り組むといいだろう。
①自社建物に太陽光を設置できるかを確認する
②自社に太陽光を設置するかどうかを整理する
それぞれを簡単に解説する。
①自社の建物に太陽光を設置できるかを確認する
最初に、「自社の建物に太陽光を設置できるか」を判断する必要がある。具体的に以下の項目をチェックしよう。
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●屋根の面積は1,000㎡以上あるか ●建築年は1981年6月1日以降か ●積載荷重が追加で15〜25kg/㎡程度の余裕があるか ●屋根に他の設備が設置されていないか |
屋根の面積が狭い、旧耐震基準である、積載荷重に余裕がない、屋根に他の設備を設置している場合は太陽光パネルを設置できない可能性がある。その場合は「設置できない理由」を整理しておくようにしよう。
これ以外にも、すでに太陽光パネルを屋根上に設置している場合は、設置面積・導入容量も把握しておくことをおすすめする。
関連記事:【法人向け】太陽光発電のメリットとデメリットをわかりやすく解説!
②自社に太陽光をどう設置するかを検討する
自社に太陽光が設置できる場合、「太陽光発電をどこにどう設置するか」を検討する必要がある。導入するとしたら「いつ頃に導入できるのか」「どれくらいの容量を設置するのか」を報告できるように整理しておこう。
もし導入量・導入時期が読めない場合は、太陽光の設置を手がける会社に相談することをおすすめする。無料で相談に乗ってもらえるケースが多いため、省エネ法の報告内容を間違えないためにも、太陽光のプロを頼るといいだろう。
初期費用0円!おすすめの導入方法PPAモデルとは

ここまで特定事業者がやるべきことを説明してきた。
太陽光発電の導入が決まった場合、次は導入方法の検討に入っていくが、初期費用・メンテナンス費用0円で太陽光を導入できる「PPAモデル」という方法をご存知だろうか?

PPAモデルとは、PPA事業者が法人の土地に0円で太陽光発電設備を設置し、そこで発電した電気を法人が買い取って使用する取り組みのことだ。アメリカで始まった導入方法だが、近年は日本でも主流になりつつある。
では、なぜPPAは初期費用・メンテナンス費用0円なのか? それは以下のように、太陽光パネルを設置するPPA事業者側にもメリットがあるからだ。
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PPA事業者の
メリット
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・太陽光発電のための土地を0円で借りられる
・発電した電気を法人に買い取ってもらうことで利益を上げられる |
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導入する法人の
メリット
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・太陽光発電設備の初期費用とメンテナンス費用が0円
・電気代を支払う必要があるが、単価は通常よりも安くなる可能性が高い ・契約期間中、電気代の単価が固定されるので高騰リスクもない ・太陽光発電設備はPPA事業者の所有物なので資産計上が不要 ・契約期間満了後、所有権が無償譲渡される場合がある |
PPAモデルでは、通常の電気代よりも低い単価で電気を使用することができる。
もちろん、電気代削減効果は自社で費用を負担して設置する「自社所有型」の方が大きい場合があるが、「初期費用で数千万円〜数億円の初期費用が発生しない」「メンテナンスなど管理の手間を一切かけなくていい」という観点からも、PPAモデルの活用をおすすめしている。
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補助金や税制優遇制度でPPAはさらにオトクになる
導入方法にかかわらず、太陽光発電は補助金・税制優遇制度を必ず活用しよう。
自社所有型の場合は導入費用を安くできる。そしてPPAモデルの場合は発生した電気代の単価を下げることができる。補助金などは電力を使用する法人(電力需要家)に還元しなければならないため、PPAモデルの場合もコストメリットを出すことができるのだ。
補助金に関しては、国主導のものと自治体主導のものがあり、併用できる場合もある。詳しくは関連記事で解説しているので参考にしていただきたい。
税制優遇制度については以下のようなものがある。
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①中小企業経営強化税制
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即時償却(設備取得価格の全額を初年度に損金計上)または、設備取得価格の最大10%の税額控除ができる
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②中小企業投資促進税制
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設備取得価格の最大30%の特別償却、または最大7%の税額控除ができる
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③固定資産税の軽減措置
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最大3年間、建物を含む対象設備の固定資産税が免税または、最大2分の1が減免される(資本金が1億円以下の法人などに限る)
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④カーボンニュートラルに
向けた投資促進税制
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最大3年間、対象設備の設備取得価格の5%〜10%の税額控除もしくは50%の特別償却ができる
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税制優遇制度についても適用条件や税率が異なるため、中小企業庁「認定支援機関検索システム」で確認することをおすすめする。
ただし、こうした申請類はかなり複雑なため、手間をかけたくない場合は補助金や税制優遇の対応を丸投げできるPPA事業者に依頼するといいだろう。
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しろくま電力は高い施工品質で、CO2排出量・電気代の削減を実現 補助金の煩雑な申請なども担当者が全て対応
しろくま電力は太陽光発電所の適地探しから土地開発、資材調達、施工までを一気通貫で行っている。発電設備の導入にあたって、PPAモデル・自社所有型モデルともに対応可能だ。
しろくま電力で太陽光発電設備を設置するメリットは以下の3点だ。
・大規模発電所など、数多くの発電所を施工した実績
・設置場所の課題をクリアし、発電量を増やす技術力
・日射量データとAIを駆使した適地探し
しろくま電力は、メガソーラーを始め、国内にある数多くの太陽光発電所の土地開発から設置工事、運用管理までを一貫して担当してきた。ほぼ全ての業務を内製化しているため、他社よりもノウハウが豊富な点が強みである。

(しろくま電力は、株式会社ヨロズ様の子会社の新工場の屋根上と駐車場に太陽光発電設備を設置した。これにより年間約230万kWhの電力を賄っている。)
また、しろくま電力は施工法の研究や実験にも注力している。発電所の設計では「影のない3D設計」を実現。3D設計により、100m横の敷地に立った左側の発電所よりも22%も発電量を増やすことに成功した。

また、しろくま電力は補助金申請などの複雑な業務も丸投げできる。採択されれば、御社の電気代をさらに削減可能だ。こうした点から多くの大手企業に選ばれており、現在も国内法人の屋根上や駐車場に太陽光発電設備の設置工事を行っている。
(BANDAISPIRITS様のプラモデル生産工場の屋根上にも太陽光パネルを設置した。年間26万kWhの電力を賄っている。)
しろくま電力では、豊富な実績と高い技術力を活かし、国内企業の脱炭素や電気料金の高騰リスク軽減を全力でサポートする。太陽光発電設備の導入(PPAモデルまたは自社所有型モデル)に関するお問い合わせやご相談は「太陽光発電設備の導入に関するお問い合わせフォーム」または下記のバナーから。
