コンテンツまでスキップ

【2026年最新】北陸電力の電気料金値上げをわかりやすく解説!市場価格調整単価とは?電気代を安くする方法も紹介

【最新】北陸電力の電気料金値上げをわかりやすく解説!市場価格調整単価とは?電気代を安くする方法も紹介

北陸電力は2023年4月、高圧・特別高圧の法人向け電気代を大幅に値上げした。筆者が同一条件で試算したところ、この改定で法人の電気代は約33%上がっている。さらに2026年4月には市場価格調整単価の算定方法が見直され、市場価格が高騰した月には、従来より大きく電気代に上乗せされる仕組みに変わった。

そこでこの記事では、北陸電力の値上げの全体像と、市場価格調整単価の仕組み、そして今後法人が取るべき電気代の高騰対策をわかりやすく解説していく。

関連記事:【最新】電気代を値上げする電力会社一覧!企業がすべき電気料金の削減方法とは
関連記事:【最新】法人の電気代値上げ・高騰を徹底解説!電気料金の削減方法もわかりやすく紹介

この記事を読んでわかること

・北陸電力の法人向け電気代はどれくらい上がっているのか

・2026年4月の見直しで市場価格調整単価はどう変わったのか

・なぜ北陸電力は電気代を大幅値上げしたのか

・今後も値上げは続くのか、法人ができる電気代高騰対策とは

 

 

試算では、2023年以降、北陸電力の法人向け電気代は約33%値上げしている

北陸電力は2023年4月の料金改定で、法人向け電気代を約32.6%値上げしている。JEPXの市場価格が反映されるなど、電気代の仕組みも変わっているため注意が必要だ。

結論をまとめると

北陸電力は2023年4月の料金改定で、法人向け電気代を約32.6%値上げしている。JEPXの市場価格が反映されるなど、電気代の仕組みも変わっているため注意が必要だ。

最初に、北陸電力がどのように電気代を見直してきたのか、大まかな流れを理解しておこう。筆者が北陸電力の発表した単価や条件をもとに電気代をシミュレーションしたところ、値上げ前と比べて約32.6%上がっていることがわかった(下図参照)。

年度

値上げの概要

同一条件での
年間電気料金試算

値上げ額
(値上げ率)

2023年4月

・基本料金、電力量料金を大幅値上げ
・燃料費調整の諸元を見直し
・市場価格調整単価を新設
・託送料金を電気代に転嫁

約4,665万円
→約6,186万円

+1,521万円
(+32.6%)

2026年4月

・市場価格調整単価の算定方法を見直し

約6,186万円
→約6,186万円

±0円

直近の増加額・
増加率

 

約4,665万円
→約6,186万円

+1,521万円
(+32.6%)

(※北陸電力の「高圧電力B」(契約電力500kW以上)を対象に、契約電力1,000kW、年間使用量200万kWh(夏季7〜9月・その他季9ヶ月)、力率100%で試算。原油72,187円/kl、LNG88,743円/t、石炭18,459円/t、市場価格20円/kWhを各制度に共通して適用し、基本料金、電力量料金、燃料費調整額、市場価格調整額を比較した。再エネ賦課金、政府支援、割引等は含んでいない。2023年4月行は同日適用の託送料金見直し分(+4.8ポイント相当)を含む。値上げ前の電力量単価は、公表単価から2022年12月分の燃料費調整単価(約9.11円/kWh)を控除して復元した。実際の請求実績ではなく、同一条件による料金制度の比較試算)


上図からもわかるように、北陸電力の高圧・特別高圧向けの電気代は、2023年4月の見直しで大幅に上がっているのだ。
2026年4月にも算定方法が変更されており、ここは±0円としているが、電気代は上がりやすくなっているため注意すべきである。

 

 

北陸電力の法人向け電気代の内訳を理解しておこう

北陸電力の電気代値上げについて解説する前に、まずは法人向け電気代の内訳を理解しておこう。

北陸電力の電気代値上げについて解説する前に、まずは法人向け電気代の内訳を理解しておこう。北陸電力の高圧・特別高圧の電気代は、以下の要素で構成されている。

電気料金 = 基本料金 +(電力量単価 ± 燃料費調整単価 + 市場価格調整単価 +再エネ賦課金)× 電力使用量

電気代は以下の数式で算出可能だ。

電気料金 = 基本料金 +(電力量単価 ± 燃料費調整単価 + 市場価格調整単価 +再エネ賦課金)× 電力使用量

それぞれの項目については、以下のようになっている。

項目

内容

基本料金

契約電力(kW)に応じて毎月定額で発生する料金。単価は基本的に固定

電力量料金

使用した電力量(kWh)に応じて発生する料金。単価は基本的に固定

燃料費等調整額

燃料費の変動分を毎月の電気代に反映するもの。毎月変動する

市場価格調整額

JEPXの市場価格(電気の仕入れ値)の変動分を毎月電気代に反映するもの。毎月変動する

再エネ賦課金

再エネ買取費用を電気代に落とし込んだもの。単価は国が年度ごとに決定する

ここで重要なのが北陸電力固有の「市場価格調整額」だ。

2023年4月より、従来の燃料費調整額に加えて市場価格調整額(JEPX=卸電力市場から電気を仕入れる際の価格変動分)が新設されている。これにより、燃料費と市場価格の両方が毎月の電気代に影響を及ぼしているのだ。このように単価でなく、内訳という観点からも電気代が上がりやすくなっていることを理解しておこう。

関連記事:電気代の計算方法は?内訳や電気料金を安くする方法をわかりやすく解説!

 

北陸電力の法人向け料金メニューは10種類ある

北陸電力が提供する法人向けの料金メニューは、高圧6種類・特別高圧4種類の計10種類に分類される。

契約形態 プラン名
高圧 ①業務用電力…契約電力が50〜2000kWで、ビル・店舗などの法人
②高圧電力A…契約電力が500kW未満で、工場などの法人
③高圧電力B…契約電力が500〜2000kWで、工場などの法人
④業務用季節別時間帯別電力…①と同じ条件で、季節・時間ごとに電気料金が変動するプラン
⑤季節別時間帯別電力A…②と同じ条件で、季節・時間ごとに電気料金が変動するプラン
⑥季節別時間帯別電力B…③と同じ条件で、季節・時間ごとに電気料金が変動するプラン
特別高圧 ⑦業務用特別高圧…契約電力が2000kW以上で、ビル・店舗などの法人
⑧特別高圧…契約電力が2000kW以上で、工場などの法人
⑨業務用特別高圧季節別時間帯別電力…⑦と同じ条件で、季節・時間ごとに電気料金が変動するプラン
⑩特別高圧季節別時間帯別電力…⑧と同じ条件で、季節・時間ごとに電気料金が変動するプラン

契約しているメニューによって適用される単価は異なる。この記事の試算では、契約電力500kW以上の工場などが契約する「高圧電力B」をモデルにしている。まずは直近の請求書や契約内容通知で、自社がどのプランを契約しているかを確認しておこう。

関連記事:【法人向け】高圧電力と特別高圧と低圧の違いとは?動力・業務用電力も含む電力区分をわかりやすく解説
関連記事:高圧電力とは?低圧や特別高圧との違い、契約の注意点もわかりやすく解説!
関連記事:【図解】特別高圧とは?電気代の仕組み、法人の電気代削減方法をわかりやすく解説!

 

 

2026年4月、北陸電力の電気代は上がりやすく割引されにくい仕組みに変更

北陸電力は2026年4月、市場価格調整単価の算定方法を見直した。プラス調整が始まる基準値は32円/kWhから29円/kWhへ、マイナス調整が始まる基準値は8円/kWhから5円/kWhへ引き下げられている。これにより、市場価格が高い局面では従来より低い価格から電気代への上乗せが発生する一方、市場価格が安い局面では値引きが発生しにくくなった。

結論をまとめると

北陸電力は2026年4月、市場価格調整単価の算定方法を見直した。プラス調整が始まる基準値は32円/kWhから29円/kWhへ、マイナス調整が始まる基準値は8円/kWhから5円/kWhへ引き下げられている。これにより、市場価格が高い局面では従来より低い価格から電気代への上乗せが発生する一方、市場価格が安い局面では値引きが発生しにくくなった。

ここまで電気代の内訳と、市場価格調整単価という項目があることを解説してきた。

改めて振り返ると、市場価格調整単価とは、卸市場からの電力の仕入れ値の変動分を電気代に加えたもので「その月の市場価格が高いか安いか」によって毎月変動する。

そして2026年4月より、市場価格調整単価の算定方法が2つ見直されている。

①調整基準値(基準市場価格)の引き下げ
②平均市場価格の算定期間の見直し

一見すると細かな制度変更だが、これにより、電気代が上がりやすく、値引きされにくい仕組みに変わっているため注意が必要だ。ここからは、それぞれの見直し内容を解説していく。

関連記事:【図解】JEPXとは?取引の仕組みや市場価格の決まり方をわかりやすく解説!

 

①調整基準値(基準市場価格)の引き下げ

まず知っておくべきが「調整基準値(基準市場価格)の引き下げ」だ。市場価格調整単価は以下の数式で算出される。

市場価格調整単価 =(平均市場価格 − 基準市場価格)× 基準市場単価

わかりにくい言葉が多いが、平均価格から基準市場価格を引くことで「その月の市場価格は高いのか安いのか」を判断し、それを1kWhあたりの電気代に落とし込むために基準市場単価をかけているのだ。2026年4月より、北陸電力はこの「基準市場価格」を見直している。

項目

変更前

変更後

プラス調整の基準値

32円00銭/kWh

29円00銭/kWh

マイナス調整の基準値

8円00銭/kWh

5円00銭/kWh

これまで平均市場価格が32円以上の場合は電気代に加算され、8円以下の場合は割引されていたが、それぞれ3円ずつ見直されている。これにより、市場価格調整項はプラス調整されやすくなったが、値引きされづらくなっているのだ。

そのため電気代自体は±0円ではあるが、値上げリスクが高まっていることを理解しておこう。もともと北陸電力は市場価格調整項の無料の範囲が広いため、極端な高騰がない限りは影響はないと思われる。しかし今後、同様に基準価格が見直される可能でも十分にあるだろう。

 

②市場価格調整単価が「使用前に確定する」方式に変わった

もう1つが、市場価格調整単価の算出期間だ。これまで市場価格調整単価は、「前月21日〜当月20日」の市場価格をもとに決定されていたが、2026年4月より「前々月24日〜前月23日」の市場価格をもとに決まることとなった。

例えば、12月の市場価格調整単価はこれまで「11/21〜12/20の市場価格」をもとに算出されていたが、「10/24〜11/23の市場価格」の算出に変わったのだ。

これまでは月末近くにならないと単価がわからなかったが、2026年4月以降は電気を使い始める前に単価が確定している。これは法人の予算管理の面ではプラスに働くだろう。

ただし注意したいのは、市場価格の反映タイミングが約1ヶ月後ろにずれる点である。例えば7月に市場価格が高騰した場合、これまでは当月分または翌月分の電気代に反映されていたが、見直し後は翌月分・翌々月分に反映されることになる。仮に市場価格が高騰した場合、後からダメージを受けるため注意しておこう。

ここまでの話をまとめると以下のようになる。

<2026年4月の見直しポイント>

①市場価格調整単価の基準価格が見直され、値上げしやすく割引されにくい仕組みに変わった

②市場価格調整単価が当月の電力使用開始前に確定する方式に変わった

 

 

2023年4月、北陸電力は法人向け電気代を約32.6%値上げした

北陸電力は2023年4月、高圧・特別高圧の基本料金・電力量料金を大幅に引き上げ、燃料費調整の諸元見直し・市場価格調整単価の新設・託送料金の転嫁もあわせて実施した。契約電力1,000kW・年間使用量200万kWhのモデルで計算すると、電気代は約32.6%上がっている。

結論をまとめると

北陸電力は2023年4月、高圧・特別高圧の基本料金・電力量料金を大幅に引き上げ、燃料費調整の諸元見直し・市場価格調整単価の新設・託送料金の転嫁もあわせて実施した。契約電力1,000kW・年間使用量200万kWhのモデルで計算すると、電気代は約32.6%上がっている。

ここまで2026年の見直しを解説してきたが、ここ数年で最も電気代が上がった原因が2023年4月の料金改定である。筆者の試算では電気代が約32.6%上がっていることがわかるが、これは以下の4つの料金改定が積み重なった結果だ。

①基本料金の値上げ
②電力量料金の値上げ
③託送料金の転嫁
④燃料費調整額の見直し(市場価格調整単価の新設)

この4つのうち、金額面のインパクトが最も大きいのは①②の固定単価の値上げである。だが当然③と④も値上げの要因となっている。ここからはそれぞれについて解説していく。

 

①基本料金の値上げ

2023年4月1日より、法人向け主要メニューの基本料金は以下のように値上がりしている。

契約種別

現行単価(1kWにつき)

改定後単価(1kWにつき)

増減

値上げ率

業務用電力

1,584円00銭

1,997円00銭

+413円00銭

+26.1%

高圧電力A

1,309円00銭

1,722円00銭

+413円00銭

+31.6%

高圧電力B

1,584円00銭

1,997円00銭

+413円00銭

+26.1%

業務用特別高圧電力

1,567円50銭

1,953円00銭

+385円50銭

+24.6%

特別高圧電力

1,540円00銭

1,953円00銭

+413円00銭

+26.8%

(北陸電力「自由料金の改定および高圧・特別高圧の標準約款での受付再開について」別紙2をもとに弊社作成。季節別時間帯別の各メニューも基本料金は同額の値上げ)


上図を見ると、業務用特別高圧電力を除き一律413円/kWの値上げが行われていることがわかる。額が一律である分、もともと単価の安い高圧電力A(契約電力500kW未満)では、値上げ率が31.6%と最も大きくなっている。そのため契約電力が小さい法人ほど重い改定だったことになる。

この記事の試算モデルである高圧電力Bでは、基本料金は1,584円/kWから1,997円/kWへ26.1%の引き上げだ。契約電力1,000kWの法人であれば、基本料金だけで年間約496万円の負担増になる計算である。

 

②電力量料金の値上げ

また北陸電力は電力量料金も大幅に値上げしている。法人向け主要メニューの新旧単価は以下の通りだ。

契約種別

区分

現行単価

改定後単価

改定幅

業務用電力

夏季

22円19銭/kWh

27円06銭/kWh

+4円87銭

その他季

21円18銭/kWh

+5円88銭

高圧電力A

夏季

22円51銭/kWh

27円34銭/kWh

+4円83銭

その他季

21円44銭/kWh

+5円90銭

高圧電力B

夏季

21円22銭/kWh

26円15銭/kWh

+4円93銭

その他季

20円29銭/kWh

+5円86銭

業務用特別高圧電力

夏季

21円27銭/kWh

25円84銭/kWh

+4円57銭

その他季

20円31銭/kWh

+5円53銭

特別高圧電力

夏季

20円32銭/kWh

25円30銭/kWh

+4円98銭

その他季

19円45銭/kWh

+5円85銭

(北陸電力「自由料金の改定および高圧・特別高圧の標準約款での受付再開について」別紙2をもとに弊社作成。現行単価には2022年12月分電気料金に適用される燃料費調整単価を含む)


夏季とは7月1日~9月30日をさし、10月1日〜6月30日がその他季となる。この表を見ればわかるが、これまで夏季とその他の季節で分かれていた単価が、改定後は同一の単価に一本化されているのだ。

ここには記載していないが、季節別時間帯別の各メニューでも、ピーク時間+3円41銭〜3円77銭、夜間時間+6円19銭〜6円35銭など、全時間帯で値上げが実施されている(ピーク時間は夏季の13〜16時、昼間時間は8〜22時、夜間時間はそれ以外の時間をさし、いずれも休日等を除く)。

 

③託送料金の値上げで基本料金・電力量料金がさらに値上げされた

また2023年4月には、全国で託送料金(送電線の使用料)の見直しが行われ、基本料金・電力量料金がさらに値上げされている。2023年4月から始まったレベニューキャップ制度に合わせて北陸電力送配電の託送料金が改定され、その増加分が①②の改定後単価にさらに上乗せされたのだ。

試算モデルである高圧電力Bへの反映は以下の通りである。

区分

託送反映前

託送反映後

反映分

基本料金(1kWにつき)

1,997円00銭

2,151円00銭

+154円00銭

電力量料金
(夏季・その他季同一)

26円15銭/kWh

26円34銭/kWh

+0円19銭

(北陸電力「高圧・特別高圧の料金メニューへの託送料金見直しの反映について」をもとに弊社作成)

託送料金の見直し影響は、北陸電力送配電の公表値ベースで特別高圧+0.40円/kWh、高圧+0.67円/kWh(税抜・収入単価ベース)とされている。

①②の値上げと同じ2023年4月1日に適用されたため、需要家から見れば一体の値上げだ。筆者の試算では、この託送反映分だけで年間の電気代を約4.8ポイント押し上げている。

関連記事:託送料金とは?仕組みとレベニューキャップ制度をわかりやすく解説!」で行っている。
関連記事:【2026年最新】法人の電力会社・電気料金プランの選び方とは?注意点と電気代を安くする方法を解説!

 

④燃料費調整額の値上げ

燃料費調整額とは、燃料費の月々の変動分を電気料金に反映したものだ。燃料費調整額がプラスの場合、燃料価格が値上がりしているため調整単価が上がり、電気代が高くなる。一方でマイナスの場合は燃料価格が安くなっているとして電気代は安くなる仕組みになっている。

燃料費調整額はそれまで「燃料費調整単価×電気使用量」で算出されていた。2023年4月以降は以下のように変更されている。北陸電力は2023年4月より、燃料費調整額の内訳を変更する。今回の変更点は「燃料費調整単価の算出条件の変更」「市場価格調整単価の新設」の2つだ。

2023年の変更点は「燃料費調整単価の算出条件の変更」「市場価格調整単価の新設」の2つだ。それぞれ詳しく見ていく。

関連記事:電気代の燃料費調整額とは?仕組みや今後の見通し、安くする方法をわかりやすく解説

 

④ー1 燃料費調整単価の算出条件の変更

燃料費調整単価は以下の数式で求められる。

燃料費調整単価=(「平均燃料価格」ー「基準燃料価格」)÷1,000 × 基準単価

平均燃料価格は、過去3ヶ月分の燃料費の平均価格だ。基準燃料価格は、北陸電力が定めた燃料費の見込み価格をさす。平均燃料価格が基準より高ければ単価はプラスとなって電気代に上乗せされ、基準より安ければマイナス単価として電気代から割り引かれる。

北陸電力は「燃料費が高いかどうか」の判断材料である「基準燃料価格」を21,900円/klから79,300円/klに引き上げている。その一方で、基準単価は、⾼圧が0.152円/kWhから0.177円/kWh、特別⾼圧が0.15円/kWhから0.174円/kWhとなっている。

ハードルが上がったため、これだと「燃料費調整額は安くなったのでは?」と思うかもしれない。しかし、今までのプラス分が固定単価である電力量料金に置き換えられたと考えることができる上に、北陸電力は次に述べる「市場価格調整単価」を新設し、電気代に追加しているのだ。

 

④ー2 市場価格調整単価の新設

北陸電力は、供給する電気のうち約15%(2023年当時)をJEPX(卸電力取引所)から購入したもので賄っている。JEPXが販売する電気の価格を市場価格というが、この市場価格は30分ごとに変動する仕組みだ。

これまでは電気代の中に市場価格の変動分が反映されていなかったが、2023年4月の改定によりその価格を反映した「市場価格調整単価」が新設された。先述した市場価格調整単価は、このタイミングで追加されていたのだ。

 

2023年度の北陸電力の値上げ情報をまとめると

改めて、2023年4月の北陸電力の法人向け電気代値上げをまとめると以下になる。

<2023年4月の値上げポイント>

①高圧・特別高圧の全メニューで「基本料金」「電力量料金」を大幅値上げ

②託送料金の増加分も「基本料金」「電力量料金」に上乗せ

③燃料費調整の諸元を見直し、市場価格調整単価を新設

→これらにより、筆者の同一条件試算では約32.6%の値上げが確認された。

関連記事:市場価格調整単価とは?電気代がまた上がる?仕組みと対策をわかりやすく解説
関連記事:【図解】JEPXとは?取引の仕組みや市場価格の決まり方をわかりやすく解説!
関連記事:【図解】電力自由化とは?仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説

 

 

北陸電力エリアの最終保障供給料金も値上がりしている

電力会社との契約が決まらない場合に契約できるのが最終保障供給だ。2022年9月1日より、最終保障供給の電気代が見直されており、値上げしているため要注意だ。

これまで、最終保障供給の電気代は「各エリアの大手電力会社標準プランの1.2倍」だった。しかし現在は最低料金を「最終保障供給料金(各エリアの大手電力会社標準プランの1.2倍)」とし、JEPXの市場価格がそれを上回った場合には、補正項(追加料金)がプラスされる仕組みとなっている(下図参照)。

最終保障供給の料金について

今回、北陸電力が標準プランの値上げを実施したため、最低料金も底上げされることとなる。2022年9月1日以降、最終保障供給は大幅に値上げしており、2023年4月以降はさらに高騰しているのだ。

最終保障供給の契約を検討していた法人は、電力会社との契約を検討した方が電気代が安くなる可能性があるだろう。しかし、一般的な料金プランは値上がりが続いており、更なる値上げのリスクもある。

関連記事:最終保障供給とは?制度の仕組みや料金内容、注意点をわかりやすく解説!

 

 

 

 

なぜ北陸電力は2023年に電気代を大幅値上げしたのか?

北陸電力が2023年に大幅値上げした理由は、燃料費高騰により2022年度の経常利益がマイナス937億円と過去最大の赤字に沈んだためだ。値上げ後の2026年3月期は経常利益850億円と黒字に回復しているが、値上げされた料金水準は現在も続いている。

結論をまとめると

北陸電力が2023年に大幅値上げした理由は、燃料費高騰により2022年度の経常利益がマイナス937億円と過去最大の赤字に沈んだためだ。値上げ後の2026年3月期は経常利益850億円と黒字に回復しているが、値上げされた料金水準は現在も続いている。

ここまで北陸電力の電気代値上げを解説してきた。約33%も電気代が上がっているが、「そもそも、なぜここまで大幅な値上げが必要だったのか」と疑問に思う方もいるだろう。ここからは北陸電力が電気代を値上げした理由を解説する。

2023年に33%値上げした理由は、過去最大の赤字となったから

北陸電力では2021年度から赤字が続いており、2022年度の経常利益はマイナス937億円となった。これはオイルショックや東日本大震災直後の収⽀悪化を大きく上回る、当時としては過去最⼤の⾚字である。

赤字の主因は、ロシア・ウクライナ問題による国際的な燃料不足や急激な円安の進行によって燃料費が大幅に高騰したことだ。

これによって自己資本比率も低下しており、2021年度の20%から2022年度には13%程度まで低下する見通しとなっていた。もはや企業努力で対処可能な状況ではないとして、北陸電力は2023年4月の大幅値上げに踏み切ったのである。

 

現在は黒字に回復。ただし値上げされた料金水準は続いている

結論からいうと、北陸電力の経営はすでに黒字へ回復している。2026年3月期の連結決算は、経常利益850億円・純利益544億円だった。値上げによる収支改善と燃料価格の落ち着きにより、業績は大きく好転したのだ。

ここで「黒字に戻ったのなら電気代も下がるのでは」と期待したくなるが、そうはなっていない。なぜ黒字なのに料金は下がらないのか。それは、2023年の値上げが恒久的な料金改定であり、収支が改善しても単価が自動的に元へ戻る仕組みではないからだ。

実際、2023年4月以降、北陸電力は高圧・特別高圧の基本料金・電力量料金を引き下げる改定を行っていない。私たち需要家(法人)にとっては、値上げ後の高い料金水準が「現在の標準」として続いていることになる。

関連記事:【最新】電気代を値上げする電力会社一覧!企業がすべき電気料金の削減方法とは

 

 

今後も北陸電力の法人向け電気代は値上がりする可能性が高い

北陸電力は電気代を値上げしてきた。今後についても、燃料価格の動向次第で、燃料費調整額がさらに上がる可能性は十分にある。

結論をまとめると

北陸電力は電気代を値上げしてきた。今後についても、燃料価格の動向次第で、燃料費調整額がさらに上がる可能性は十分にある。

ここまで北陸電力の電気代の値上げ情報を解説してきたが、今後も北陸電力の値上げが続く可能性は高い。そもそも電気代値上げの主な原因である燃料費は、2022年のロシア・ウクライナ問題以降、下がるどころか高止まりが続いており、2026年のアメリカとイランの衝突によってまた上昇している。

また市場価格は燃料費の影響を受けるため、燃料費が上がれば「燃料費調整額」だけでなく「市場価格調整単価」も上がることになる。海外情勢が落ち着く目処が立っていない今、電気代が上がるリスクは多分に考えられるのだ。

関連記事:【最新】今後も電気代は値上げする!高い原因と法人ができる高騰対策を徹底解説!
関連記事:【最新】電気代の補助金制度とは?補助内容をわかりやすく解説!
関連記事:【注意】イラン攻撃で法人の電気代は値上がりする?過去の事例をもとにわかりやすく解説

 

 

電力切替は「電気代が安く経営が安定している新電力」も候補に入れよう

電力切替は「電気代が安く経営が安定している新電力」も候補に入れよう

ここまで、北陸電力の高圧・特別高圧の法人向け電気代に関する値上げ情報を解説してきた。この記事を読んだ法人担当者の中にも、北陸電力から電気代の値上げを打診された方もいるのではないだろうか。

どうしても「大手電力=安心」というイメージがあったり、現状から電力プランを見直すのは怖い、と感じるかもしれない。しかし、新電力の中には、倒産リスクが低い上、大手電力会社よりも電気代を安くできる可能性は十分にある。

特に、2026年度に電力会社を切り替えるにあたって、以下の3つのポイントを押さえておくと、そういう安心かつ電気代が安い新電力を見つけられるだろう。

①法人の電気代をどれくらい削減した実績があるのか?
②電気代が最高値となった2022年、どのような対応を取ったのか?
③自社のニーズに合わせた電力プランが選べるのか?

電力会社を変えることで法人の電気代が安くなるのは当然だが、今後はそれに加えて電気代の高騰リスクに備えた動きもするべきだ。特に「2022年、ロシア・ウクライナ問題によって電気代が過去最高値になった際、その電力会社がどのような対応をしたか」は必ず確認しよう。

さらに大手電力会社と違い、新電力は会社のニーズに合わせたプラン設計をしている場合がある。例えば、しろくま電力では

  • とにかく電気代を安くしたい法人は「市場連動型プラン」

  • 市場連動のリスクを軽減したい法人は「上限付き市場連動型プラン」

  • さらにリスクを軽減しつつ電気代を下げたい法人は「固定単価型プラン」

  • 電気代を下げつつ、季節ごとの高騰リスクを軽減したい法人は「ミックスプラン」

  • 大手と同じ料金体系のまま電気代を安くしたい法人は「燃調リンク型プラン」

  • 電気代を固定し、確実に電気代を削減するなら「完全固定型プラン」

など、さまざまなプランを用意している。「大手電力会社=安心」というイメージはあるかもしれないが、2022年の高騰を受けて電気代を大幅に値上げしたり、新規契約を停止したりしているため、必ずしも安心できるわけではない。そのため、会社の知名度に関わらずこの3つのポイントを確認することをオススメする。

関連記事:【図解】新電力とは?仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説!
関連記事:【最新】オフィスですぐできる節電方法を解説!電気代を削減しよう
関連記事:【最新】工場の節電・電気代削減に効果的な方法を徹底解説!

 

 

「法人向け電気代が安い」だけじゃない。
しろくま電力が法人に選ばれる3つの理由

しろくま電力では、高圧・特別高圧電力の法人向けに電力プランを提供している。私たちの強みは、①電気代削減実績、②高騰時の対応実績、③プラン数が豊富なことの3つである。

 

①電気代削減実績は最大45%(2025年度)

しろくま電力は大手電力よりも電気代が安い場合が多く、2025年度でも最大45%の電気代削減を実現している。以下のように、製造業や商業施設、店舗など、電気の使用方法が異なるさまざまな法人で削減実績がある。

しろくま電力の主な電気代削減実績は①通年連続稼働工場(北陸)で5億4,800万円/年から3億3,500万円/年と年間の電気代を39%削減。②病院(関西)では電気代6億1,300万円/年から3億8,300万円/年へと38%削減③平日日中稼働工場(東北)では2億4,400万円/年から1億6,000万円/年へと電気代34%削減を実現④平日日中稼働工場(九州)では、しろくま電力が2,300万円/年から1,250万円/年へと電気代を45%削減⑤オフィス(東北)では1億7,000万円/年から1億2,600万円/年へと26%削減⑥オフィス(東京)は電気代を9,950万円/年から7,100万円/年と28%削減に貢献
現在、しろくま電力は法人の3,200拠点以上に電力供給を行っている。電気代が安いなどの理由から、しろくま電力の契約継続率は95%を超えた。こうした点から、以下の法人・自治体などにも導入されている。

しろくま電力は法人の3,200拠点以上に電力供給を行っている。電力業界は平均の契約継続率が70%ほどだが、しろくま電力は95%を超えている。導入事例:ヨロズ社、カーボンニュートラルで日本の変革に挑戦!「しろくま電力」の導入秘話
導入事例:電気代を抑え、次の時代に向けたアクションも起こせた。ワールド様の市場連動型プラン実例を紹介
導入事例:10社に断られた電力切替。年間数億円の電気代に悩む大光食品が「しろくま電力」を選んだ理由
導入事例:「作るほど赤字」の製造業を救った電力切替。東京精密鍛造社の電気代削減効果とは
導入事例:「未来へつなぐ、持続可能なモノづくりへ」日本フードパッカー株式会社の導入による効果とは

 

 

②2022年の電気代高騰時も新規受付を継続

2022年に燃料価格・電気代が過去最高値となった際、国内の3割の新電力が倒産・撤退し、大手電力会社でも新規受付停止が相次いだ。

しろくま電力はそのような状況下でも新規受付を継続し、300を超える法人の電気代削減をサポートした。これを可能にしたのは、電力仕入れ専門チームが先物取引や相対契約などで電気代の仕入れ値の変動リスクを抑えたからだ。

現在も新電力事業以外に、再エネ発電所の開発事業や系統用蓄電池事業でも成長を続けており、2025年度の売上は401億円、2026年度は案件数も増えて700億円の売上となる予定だ。他事業で収益を上げており、安心して契約できるのも「しろくま電力」の強みである。(出典:しろくま電力「売上高401億円を突破」

しろくま電力では、電力小売事業以外に、太陽光や風力などの再エネ発電所の開発や系統用蓄電池事業でも成長を続けており、2025年度の売上は401億円、2026年度は案件数も増えて700億円の売上となる予定だ。このように、電力仕入れの専門チームによる調達体制に加え、再エネ発電所や系統用蓄電池などの安定した事業基盤を持つことも、しろくま電力の強みである。

 

 

③業界トップクラスのプラン数

先述したように、しろくま電力はさまざまな電力プランを提供している。「電気代をとにかく安くしたい」「価格の安定性も重視したい」など、ニーズに合わせた電力プランを選ぶことができる。

しろくま電力では  とにかく電気代を安くしたい法人は「市場連動型プラン」  市場連動のリスクを軽減したい法人は「上限付き市場連動型プラン」  さらにリスクを軽減しつつ電気代を下げたい法人は「固定単価型プラン」  電気代を下げつつ、季節ごとの高騰リスクを軽減したい法人は「ミックスプラン」  大手と同じ料金体系のまま電気代を安くしたい法人は「燃調リンク型プラン」  電気代を固定し、確実に電気代を削減するなら「完全固定型プラン」  など、さまざまなプランを用意している。

また、しろくま電力の電気は全てCO2を一切排出しない実質再生可能エネルギーだ。電気を切り替えるだけで御社のCO2排出量を減らすことができる。

見積もりは「複数のプランの電気代の提示」や「現在の契約先との電気代・CO2削減量の比較」にも対応している。「どれがいいかわからない」法人にはこちらからプランを提案することも可能だ。現在の電力会社との比較をするだけでも全く問題ないため、まずはお気軽にお見積もりをご依頼いただきたい。

 

この記事内でよくある質問
Q1:北陸電力の高圧・特別高圧の法人向け電気代はどれくらい値上がりしていますか?
筆者が同一条件で試算したところ、北陸電力の法人向け電気代は2023年4月の値上げ前と比べて約32.6%上がっている。値上げのほぼ全てが2023年4月の改定(基本料金・電力量料金の値上げ、燃料費調整の諸元見直し、市場価格調整単価の新設、託送料金の転嫁)によるものだ。
Q2:2026年4月の見直しで北陸電力の電気代は安くなりましたか?
安くならない。2026年4月の見直しは料金単価の変更ではなく、市場価格調整単価の算定方法の変更である。調整基準値がプラス32円→29円、マイナス8円→5円に引き下げられ、市場価格が高騰した月は従来より大きく上乗せされ、市場が安い月は値引きされにくくなった。平常時の負担は変わらない。
Q3:今後も北陸電力の法人向け電気代は高くなる可能性が高いですか?
A:可能性は十分にある。JEPXのスポット価格は2026年7月に猛暑による需給ひっ迫で約3年半ぶりの高値をつけており、平均市場価格が29円/kWhを超えれば新しい基準では即座に電気代へ上乗せされる。燃料費もアメリカとイランの衝突以降、上昇リスクを抱えているからだ。

 

<そのほかの関連記事>

関連記事:【2026年最新】東京電力の法人向け電気料金値上げをわかりやすく解説!
関連記事:【2026年最新】東北電力の法人向け電気料金値上げをわかりやすく解説!
関連記事:【2026年最新】中部電力の法人向け電気料金の値上げをわかりやすく解説!
関連記事:【2026年最新】北海道電力の法人向け電気料金値上げをわかりやすく解説!
関連記事:【2026年最新】四国電力の法人向け電気料金値上げをわかりやすく解説!
関連記事:【2026年最新】中国電力の法人向け電気料金値上げについてわかりやすく解説!
関連記事:【法人向け】電力会社を乗り換える方法とは?新電力のメリット・デメリット、注意点を解説
関連記事:【法人向け】電気代の削減方法を徹底解説!電気料金を安くしたい企業がすべき対策とは