そこでこの記事では、学校や教育機関で節電・電気代削減をする際のポイントと具体的な方法を解説していく。コストをかけずに大幅に電気代を抑える方法も説明するので、参考にしていただければ幸いだ。
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 この記事を読んでわかること 
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 結論をまとめると 
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学校・教育機関の節電・電気代削減方法を解説する前に、前提として押さえておくべき4つのポイントを紹介する。ポイントを知ることで、節電効果を最大限まで高めることができるだろう。
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最初のポイントが「学校・教育機関でどれくらいの電気が使用されているのか」だ。
以下は、経済産業省が発表している学校(小・中・高)の電力消費量のデータである。
上図から学校の電力消費量は夏季・冬季ともに「空調」「照明」が約7割を占めていることがわかる。
つまり、学校で節電・電気代削減を実現するには、季節を問わず「空調」と「照明」を優先すると効果が出やすいということだ。
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先ほど、学校の消費電力は「空調」「照明」が多くの割合を占めていると説明した。では、具体的には学校の電気代はどの程度かかっているのだろうか。年間の電気代の目安を把握していると、今の電気代が高すぎるのかや、節電によって抑えられる電気代の額の見通しがつきやすくなるだろう。
学校施設のエネルギー使用実態等調査による学校全体の1年間の電気使用量の目安は105,730kWhだ。これを元に学校でかかる年間の電気代を計算すると以下のようになる。
計算の結果、一般的な学校の年間の電気代は約327万円とわかった。
電気代は学校の規模や設備、地域によって異なるが、約327万円より高額になっている場合には無駄な消費電力が発生している可能性が高く、節電による大幅なコスト削減効果も期待できるだろう。
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先ほど、学校の電気代は年間300万円を超えることが多いことを説明した。では、なぜ学校の電気代は高いのだろうか。
電気代が高い理由は2つある。電気代が高い理由の1つ目は、学校の電力使用量が増加傾向にあるからだ。
例えば、近年の学校では、空調設備やICT機器など電力を必要とする設備が導入されている。さらに、地域のイベント等で教室・体育館を自由に使える仕組みづくりが進み、従来より使用電力量が増えているのだ。
電気代が高い理由の2つ目は、電気代自体が値上がりしていることだ。これは、ロシアのウクライナ侵略をきっかけに世界的に燃料が高騰していることが原因となっている。現状ウクライナ戦争終結の見通しは立っていないため、電気代はこのまま高止まりするか、今後も緩やかに上昇していく可能性が高い。
つまり、節電対策をしないままでは、電気代の負担が減ることはないだろう。
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学校の電気代が高いことを解説したが、年間エネルギー使用量が1,500kL以上の学校は「特定事業者」として指定され、省エネ法の対象となることも知っておこう。
省エネ法の対象となると義務付けられるのはエネルギー使用状況の定期報告や省エネ目標の設定、計画策定などだ。
具体的には、「どのような機器にエネルギーが使われているか」「それぞれの機器にどの程度の電力が消費されているか」を確認する。その後、「体育館の照明設備をLEDに変える」などの目標を設定するのである。最終的にはエネルギーの消費量の合計値の「年平均1%以上削減」を目指し、取り組まなければならない。
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 結論をまとめると 学校の空調の節電・電気代削減方法は以下の14個 ①校内の空調の設定温度を見直す  | 
ここまで学校・教育機関の節電・電気代削減にあたって知っておきたいポイントを4つ紹介してきた。ポイントを押さえた上で、学校でできる具体的な節電・電気代の削減方法を確認していこう。
まずは、学校・教育機関の電力使用量がもっとも多い「空調設備」から解説していく。
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学校の空調設備の節電・電気代削減方法の1つ目は、校内の空調の設定温度の見直しだ。冷房時は設定温度を1℃上げれば約13%、暖房時は1℃下げれば約10%の節電効果が期待できるのだ。
環境省は室温の目安を「暖房時は28℃」「冷房時は20℃」にすることを推奨している。リモコンの横に室温の目安を貼っておけば、過度な冷暖房を防止できるだろう。
ただし、あくまでもこれは「室温の目安」のため、生徒や職員が快適に過ごせる室温に都度調整するべきだ。環境省の推奨する温度では過ごしにくい場合は、温度を1℃調整するだけでも効果を得られる。
学校の空調設備の節電・電気代削減方法の2つ目は、場所ごとに空調の強弱をつけることだ。学校内の空調設備の設定温度を時間帯や場所に応じて変えることで、約11%のエネルギー消費を削減することができる。
例えば、夏季の場合は集会などで人が多く集まる体育館は温度を低くしたり、日当たりの悪い教室は温度を高くしたりする方法がある。
また、自動で強弱を調整して無駄な消費電力の出力を抑える「デマンド機能」を搭載した空調設備の導入も効果的だ。
3つ目の方法は、使わない教室などは空調をつけないことである。これだけで、学校全体の電力を5〜15%削減できるのだ。
そのため、授業や活動が終わった際には、先生や学級委員長などの責任者が空調を停止するよう徹底しよう。「節電係」を作ったり、当番制にしたりするのもおすすめだ。
さらに、自動停止するタイマー機能の導入も空調の切り忘れ防止に効果的である。
4つ目の学校・空調設備の節電・電気代削減方法は、扇風機やサーキュレーターの活用だ。これにより、約31%の省エネ効果を得ることができるのだ。
空調を使用していても、教室全体が同じ温度になるとは限らない。例えば、空調の設置場所近くは快適な温度でも、離れた場所では暑すぎる・寒すぎるといった状況になることがある。
一方、扇風機やサーキュレーターと空調を併用すれば、室内の空気を循環させて温度のムラをなくすことができる。結果的に空調の設定温度を緩やかにしても快適に過ごせるようになるため、節電と電気代削減につながるのだ。
空調のフィルターのこまめな掃除も、学校の空調設備の節電・電気代削減に効果的だ。
空調機器のフィルターに溜まった埃や汚れを1年間掃除しない場合、約5%も電力消費量と電気代が増加してしまう。
無駄な電気代を削減するには、2週間に1回程度を目安に空調フィルターの掃除をするといいだろう。清掃方法は水洗いが基本だが、フィルターの埃が多い場合は掃除機で吸うと埃を落としやすい。
学校の空調設備の節電・電気代削減方法の6つ目は、ブラインドや遮光カーテンで日光を遮ることだ。
学校は窓の面積が大きいため、直射日光や西陽によって室温が上がり、夏場の冷房効率が落ちてしまう。ブラインドや遮光カーテンで夏場に日光を遮って室温の上昇を3℃抑えられれば、約20〜40%の節電になるのだ。
一方、冬場は窓から室内の熱が逃げて暖房効率が下がってしまう。そこでブラインドや遮光カーテンによって熱が逃げるのを防止すれば、約10〜20%の節電効果が期待できる。
グリーンカーテンの設置によっても、節電・電気代削減になる。
グリーンカーテンとは、ゴーヤやへちまなど、葉が生い茂る植物を窓や壁沿いに育て日光を和らげるものだ。ブラインドや遮光カーテン同様に室温の上昇を抑えるため、冷房の設定温度を下げることができる。具体的には、約20〜40%の節電効果が期待できるのだ。
自然の力を活用した節電・電気代削減方法のため、環境教育の一環にもつながるだろう。
学校の空調設備の節電・電気代削減方法の8つ目は「空調制御サービス」の導入だ。空調制御サービスでは、空調の運転状況を「見える化」できるため、利用状況に合わせて空調を細かく設定できる。これにより、約27%の節電効果が期待できる。
例えば、誰もいない教室の空調の電源を切ることや室温の高い教室は温度を下げることによって、無駄な電力消費を削減できるのだ。また、サービスによっては、「人がいないと検知すると自動でオフにする」といった自動制御も可能である。
定期的な教室の見回りは、空調設備の節電や電気代削減に効果的だ。授業や部活動が終了した後も、空調が稼働したままになっていることが少なくない。しかし当然ながら、空調の稼働時間が長いほど電気代は高額になる。
そのため、人がいない教室の空調がついていないか定期的に見回るようにしよう。例えば、生徒が当番制で放課後の教室の見回りをして、約5%の節電に成功した事例がある。その他にも、空調タイマーと生徒会による見回りをダブルで行い約15%の空調の節電をした事例もあるのだ。
エアコンをつける前の換気も、学校の空調設備の節電と電気代削減に役立つ。
学校の教室は夏は外気温より暑く、冬は外気温より寒くなっている場合がある。換気をして室内と外気温の差を無くすことで、空調の立ち上げ時の消費電力を減らして電気代を抑えられるのだ。
特に夏は室内に熱がこもりがちなため、エアコンをつける前に換気することで、室温を下げられる。そのため、児童や生徒の登校前には、教職員が窓を開けて回るといいだろう。
次の節電・電気代削減方法は、体育館や特別教室の空調設備を連続使用することだ。これにより、約10〜30%の節電効果が期待できる。
部屋が大きく空調負荷がかかる体育館や、機器・材料からの発熱で室温が変化しやすい音楽室・コンピューター室などの特別教室では、空調を立ち上げる際に大量の電力が必要となる。そのため、これらの場所の空調をこまめにオンオフしないよう、授業時間を連続させて冷暖房の立ち上げ回数を減らすことで節電になるのだ。
例えば、体育の授業は部活動の前の午後の時間に集中させるなどスケジュールの調整をするといいだろう。
空調設備の電源がついている場合は窓や扉を閉めることも、学校の空調設備の節電・電気代削減に役立つ。空調を使用している際に窓や扉が開いていると、冷暖房効率が下がり、無駄な電力を大量に消費してしまうからだ。開けっぱなしを防ぐだけで、約10〜15%の空調の節電になる。窓や扉を閉め忘れを防止するには、掲示物や校内放送などで「空調をつけているとき窓や扉をしっかりと閉めましょう」と呼びかけるといいだろう。また、自動で扉を閉めるドアクローザーの設置も効果的だ。
職員のクールビズ・ウォームビズの徹底も節電に効果的だ。
クールビズ・ウォームビズとは、服装で暑さ・寒さを調整することで空調の設定温度を緩和する取り組みである。これにより、約20〜25%の空調の節電・電気代削減が期待できる。
また、職員だけではなく冷感素材や裏起毛の制服を採用すると、より広い範囲で空調を緩和できるようになるだろう。
学校の空調設備の節電と電気代削減のために、新しい空調設備への更新もおすすめだ。資源エネルギー庁によると、省エネ性能の高い空調設備は、10年前のものより約15%の省エネ効果があるとわかっている。
古い空調設備は最新の省エネ性能の高い機器に比べて消費電力が大幅に大きいため、設備の更新には初期費用がかかるものの、長期的に見ると電気代の大幅な削減につながる。ランニングコストを抑えられる点で費用対効果が高い節電対策だ。
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 結論をまとめると 学校の照明の節電・電気代削減方法は以下の10個①照明器具をLEDに変える ②照明を間引きする ③照明はこまめにオンオフする ④ライトの照度を下げるなど、明るさを調整する ⑤人感センサーやタイマーを導入する ⑥できるだけ自然光を取り入れる ⑦空いている部屋は照明をつけない ⑧定期的に照明器具を清掃する ⑨照明がつけっぱなしでないか確認する ⑩全校集会などは野外で行う  | 
ここまで学校の空調の節電・電気代削減方法を紹介してきた。ここからは、2番目に電力使用が多い「照明」に焦点を当てて、具体的な節電・電気代の削減方法を紹介する。
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学校の照明の節電・電気代削減方法の1つ目は、照明器具をLEDに替えることだ。LED照明は、従来の蛍光灯と比較して消費電力が少なく、長寿命なため、電気代とメンテナンスコストの削減の両方が期待できる。
具体的には、LEDは蛍光灯の約50%、白熱電球の約20%の節電効果があるのだ。加えて、LEDの寿命は蛍光灯の約4倍、白熱電球の約20倍もある。
2つ目の方法として、照明の間引きが挙げられる。必要以上の明るさで照明を点灯しているエリアがあれば、一部の照明を消灯(間引き)することで10〜20%ほどの節電につながるのだ。
例えば、廊下の照明を1灯おきに消灯したり、日中に日光の入る窓側の照明を消灯したりするといいだろう。ただし、教室の照度は作業や学習に必要な明るさ(300〜500lx)を下回らないよう、注意したい。なお、照度計を持っていると、照度を把握しやすくなる。
照明はこまめにオンオフすることでも、学校の照明の節電・電気代削減の効果が期待できる。例えば、使っていない教室や職員室、廊下、トイレなどの照明をこまめに消灯するように意識するだけで、約1~2%の節電効果が得られるのだ。
掲示物や校内放送などで呼びかけることによって、授業の移動時間や休み時間、体育で教室を開ける時間など、短時間でも人がいなくなる際には意識的に消灯する習慣をつけるといいだろう。
学校の照明の節電・電気代削減方法の4つ目は、ライトの照度を下げることなどによる、明るさの調整だ。明るすぎる場所の照度を下げると、約2~4%の節電効果が期待できる。
具体的には、照度の低い照明器具へ変更したり、照明器具に調光機能で調整したりするといいだろう。
過度に明るい設定になっていないかチェックすることはもちろん、明るさが足りている教室や職員室の窓側は照明を消すなど、状況に合わせて室内の明るさを調整することがポイントだ。
5つ目に挙げられるのは、人感センサーやタイマーの導入だ。
廊下やトイレなど常に照明が必要でない場所に人感センサーを設置すれば、使用時にのみ点灯でき、ムダな電力使用を抑えることができる。近畿日本鉄道大阪営業によると、人感センサーの設置で約 30%の省エネ効果を得た事例もあるのだ。
また、タイマー機能がある照明では、消し忘れを防いで無駄な点灯を自動的に削減できる。これにより、約10〜20%の照明の節電になる。人感センサーは人の出入りが多い教室に、タイマーは夜間・休日の消灯管理に効果的だ。
学校の照明の節電・電気代削減方法の6つ目は、できるだけ自然光を取り入れることだ。晴天時の教室は窓から自然光が入りやすく、照明がなくても十分な明るさになる。
自然光を最大限に活用することで、照明の使用時間を減らし、節電・電気代削減につなげることができる。窓からの光だけで十分な明るさが得られる場合は、照明を消すか、必要な箇所のみ点灯するかを検討しよう。例えば、教室すべての照明を消すと暗い場合、窓際のみ消灯することも効果的だ。
7つ目の方法は、空いている部屋は照明をつけないことである。使っていない教室は、照明が点灯していないか確認し、確実に消灯されている状態を保つようにしよう。
照明がついている時間が長いほど消費電力と電気代は増える。そのため、使用していない教室をこまめに消灯すれば、1~2%の節電効果につながるのだ。
照明のつけっぱなしを防ぐ方法としては、照明スイッチの上に「節電」「電気を消そう」などのステッカーを貼り、節電を促すと効果的だ。
定期的な照明器具の清掃も、学校の照明の節電・電気代削減の方法の一つだ。
照明器具を1年間清掃しないと埃や汚れにより約20~40%も明るさが低下してしまう場合がある。照明の汚れによって本来の明るさが保てなくなれば、明るさを確保するために照明を増やすなどして、余計な電力を使ってしまう可能性があるのだ。
そのため、普通教室は半年に1回、体育館は年に1回、汚れやすい外や廊下は月に1回を目安に定期的に照明の清掃を行うといいだろう。
9つ目の方法は、照明がつけっぱなしでないか確認することだ。照明の使用時間が長ければ、当然、使用電力と電気代は増える。そのため、使っていない教室や放課後の照明がつけっぱなしじゃないかを見回ることを徹底するといいだろう。
具体的には、チェックシートの導入や「教室を最後に出る人が電気を消す」というルール決めにより、照明のつけっぱなしを防止できる。生徒と教員のダブルでチェックを行うとより効果的だ。
全校集会などを野外で行うことも、学校の照明の節電・電気代削減のポイントだ。当然ではあるが、体育館や講堂などを使用しなければ、照明を使用しないため消費電力は減る。また、照明だけでなく空調の分の電力も節電できるのだ。
ただし、天候の悪い日や夏などは熱中症や体調不良のリスクがある。そのため、無理に屋外で行うのは避け、通常通り体育館や講堂に集まるか、オンラインでの実施を検討するといいだろう。
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 結論をまとめると 学校の照明の節電・電気代削減方法は以下の7つ  | 
ここまで学校の「空調」「照明」の節電・電気代削減方法を紹介してきた。これらの節電を優先して行うことに加え、細かな部分の節電対策も追加すれば、より電気代を抑えることができる。
そこで、ここからは空調・照明での節電以外にできる、その他の設備の節電方法を紹介する。
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1つ目は、生徒にも節電をお願いすることだ。
職員だけではなく生徒の協力によって、こまめな消灯や窓・扉の開けっ放し防止などの実施率が高まる。そのため、生徒に対し「なぜ節電が必要か」「どのようにして節電するか」を授業や集会などを通じて具体的に伝えよう。
具体的には、「どのクラスが1番節電できたか」とゲーム感覚のイベントを行ったり、掲示板でクラスごとの取組状況を可視化したりすると、生徒の関心も高まりやすい。身近な行動が節電につながるという実感を持つことで、生徒も日常的に節電を意識するようになるだろう。
2つ目の方法は、使わない設備はコンセントから抜くことだ。
電化製品は使っていない間も「待機電力」として電力を消費している。設備をコンセントから抜けば、この待機電力分を節電し、電気代を削減できるのだ。
例えば、業務時間外にパソコンの電源を抜くことで、90%の節電ができた事例がある。
特に長期休暇前などは、全教室・職員室の機器を一斉に確認し、不要な待機電力のカットを徹底しよう。複数の機器をまとめてオフにできるスイッチ付き電源タップの活用も検討するといいだろう。
学校の節電・電気代削減方法の3つ目は、事務用機器は省エネモードで使用することだ。複合機やパソコンなどの事務用機器は、省エネモードや自動電源オフ機能の積極的な活用により、無駄な電力消費を抑えられる。
例えば、パソコンの省エネモードでは、一定時間使用していないと自動でスリープ状態になることで約20〜40%の節電効果があるのだ。さらに、省エネモードにした上でも、1時間以上席を空ける際には電源を切るよう呼びかけると節電効果を高められる。
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4つ目の方法として挙げられるのは「ナイトパージ」や「全熱交換器」の導入だ。「ナイトパージ」とは、夜の涼しい空気を室内に取り込み、建物内に溜まった熱を排出するシステムを指す。夏に冷房を稼働する際、ナイトパージによってあらかじめ室温を下げれば冷房の負荷を軽減でき、消費電力の削減につながるのだ。
また、「全熱交換器」とは、外の空気と室内の空気を入れ替えながら、室内の温度・湿度を保つ機器のことである。換気によって外の空気をそのまま室内に入れるよりも、全熱交換器を使ったほうが室温の変化が少なくなり、冷暖房のムダを減らすことができるのだ。
5つ目は、温水洗浄便座の温水・便座の温度を下げることだ。具体的には、便座温度を「高」から「中」にすれば約15〜20%、温水温度を「高」から「中」にすれば約10〜15%の節電効果が期待できる。、。
また、冬以外は暖房便座のヒータースイッチを「切」にするといいだろう。学校には生徒用・職員用に多くの温水洗浄便座が設置されていることが多いため、すべての便座で実施すれば大幅にコスト削減できる可能性があるのだ。
6つ目は、自動販売機の温度設定を見直すことだ。
さらに、自動販売機の更新でも、節電・電気代削減につなげられる。一般社団法人日本自動販売システム機械工業会によると、2024年度の自動販売機1台あたりの年間消費電力量は、2012年度より371kWh減っていると明らかになった。電気代に換算すると、1年間11,501円の削減となる。
学校の節電・電気代削減方法の7つ目は、太陽光発電設備の導入だ。学校の屋根などに太陽光発電設備を設置すれば、発電した電気を学校内で使うことができる。
また、太陽光発電で自家発電すると電気代が安くなるだけではなく、災害時の電源確保ができるようになるのだ。学校は多くの生徒や職員の命を預かる場所であり、災害時には地域住民の避難場所になるケースもある。そのため、BCP対策として太陽光発電を導入するメリットは大きい。
太陽光発電設備は、地形や日射量のデータをもとに影が発生しないよう設計することで、発電の効率を高められる。そのため、施工してもらう事業者選びにはこだわろう。
なお、しろくま電力は、店舗の屋根や駐車場に設置するソーラーカーポートなど、国内の太陽光発電設備の施工を多く担当してきた。グリーンエネルギーの発電・送電・売電に特化した電力会社であり、設備の設置からメンテナンス、売電まで一気通貫で担当している。
太陽光発電設備を検討している場合には、ぜひ「しろくま電力」にお気軽にご相談いただきたい。
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 結論をまとめると 
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ここまで学校・教育機関の節電・電気代削減方法を解説してきた。しかし、すべてを実施しようと思うとかなりの時間と労力がかかるだろう。さらに、電力使用量を抑える方法で削減できる電気代には限界がある。
そこでおすすめしたいのが「電気代の単価を安くする」取り組みである。
もし電気代の単価が下がれば、節電するとさらに電気代削減効果を高めることができるのだ。しかも節電と違って電力会社を切り替えるだけで電気代が下がるため、非常に手軽な方法ともいえる。
さらに今は法人向けの電力プランも数が増えている。例えば、以下のようにさまざまな種類がある。
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このように、大手電力会社に加え、新電力会社を含めた複数の電力会社の料金プランを比較検討し、学校の電力使用状況に最適なプランを選べば電気代の大幅削減できる。また、電気代の管理なども容易になる可能性がある。
どうしても「大手電力会社=安心」「新電力=不安」というイメージがあるかもしれないが、新電力の中にも倒産リスクがない法人は非常にたくさん存在する。
格安simのように、電力会社を切り替えても「電気の質」「停電リスク」は変わらないため、法人は一度、新電力に見積もりをとり、どれくらい電気代が安くなるかを確認してみるといいだろう。
電力会社によっては「プランを会社ごとにカスタマイズできる」「適切な電力プランを提案してくれる」会社もあるため、工数を減らすためにも、こうしたサービスを活用するといいだろう。
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しろくま電力では、高圧・特別高圧の電力を使用する法人向けに電力プランを提供している。しろくま電力の強みは「電気代の安さ」と「業界トップクラスのプラン数」だ。
電気代が大手電力より安いのはもちろん、「電気代をとにかく安くしたいから市場連動型プラン」「価格の安定性も重視したいから燃調リンクプラン」など、ニーズに合わせて電力プランを選ぶことができる。中には電気代を45%(1.5億円)削減したプランもある。プランをカスタマイズし、御社だけの電力プランを作ることも可能だ。
以下はしろくま電力を導入する主な企業・自治体である。
しろくま電力は、入札制(価格が安い場合に導入が決まる)を実施する数多くの自治体に対しても電力供給を行っている。多くの法人からも低価格であることが好評で、契約更新率は92%を超えた。
また、しろくま電力の電気は全てCO2を一切排出しない実質再生可能エネルギーだ。電気を切り替えるだけで御社のCO2削減量を減らすことができる。
見積もりは「複数のプランの電気代の提示」や「現在の契約先との電気代・CO2削減量の比較」にも対応している。「どれがいいかわからない」法人にはこちらからプランを提案することも可能だ。
見積もりだけでなく「プランについて説明してほしい」「なぜ安いのか、本当に倒産しないか知りたい」といった面談も行っている。切り替えを検討中でなくとも、以下のページより、ぜひ気軽にお問い合わせいただきたい。