【2025年最新】スーパーマーケットの節電方法をわかりやすく解説!法人がすべき電気代削減方法とは?
スーパーマーケットの節電・電気代の削減方法をお探しの経営者・従業員の方もいるのではないだろうか?
スーパーマーケットは多くの電力を消費するが、節電して電気代を浮かせば、その分だけ店舗の利益を増やすことができる。
そこでこの記事では、スーパーマーケットの節電・電気代の削減方法を解説していく。
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記事でわかること
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スーパーマーケットで節電する際のポイント
結論をまとめると
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スーパーマーケットで節電をするには、ただ電気を使う量を減らすのではなく、運営効率も考えて効果的な節電をすることが大事だ。早速、スーパーマーケットで節電する際に知っておくべきポイントを見ていこう。
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①スーパーマーケットの電力使用量の内訳
まず、スーパーマーケットの消費電力の内訳を解説する。
【食品スーパーマーケットの電気代の内訳】
設備
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夏季
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冬季
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ショーケース
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37.8%
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40.8%
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空調
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24.3%
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10.7%
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照明
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16.3%
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21.4%
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冷蔵・冷凍
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9.9%
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9.9%
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複合機
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0.5%
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0.5%
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パソコン
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0.2%
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0.3%
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その他
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10%
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15.4%
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上図は、経済産業省エネルギー庁のデータをもとに、夏と冬のスーパーマーケットの電力使用量の内訳を表したものだ。
季節によって消費電力の内訳の割合は変わるが、夏冬ともに「ショーケース」、「空調」「照明」3つの設備で全体の8割近くを占めることがわかる。特にショーケースは4割近くを占めている。
そのためスーパーマーケットで節電するには「ショーケース」「空調」「照明」に焦点を当てるといいだろう。
②1日単位と1年単位の電力消費の傾向
電気代の内訳で割合が大きかったのは「ショーケース」「照明」「空調」だとわかった。では、今度は電力の使用量は日ごとや月ごとでどう変動するのかを見ていこう。
上図は、弊社が調査したスーパーマーケットの平均電力使用量を、1日単位と1年単位でグラフにしたものである。
まず1日で見ると、店舗は営業前から電力の使用量が増え出し、日中にピークを迎え、営業が終わる夜にかけて減っていくのが一般的だ。また、図を見ると、年間では特に「夏場」に電力消費が多いとわかる。
これにより、スーパーマーケットで節電をするには、
- 1日で考えると日中の電気代
- 年間で考えると夏場の電気代
の2つを対策することが重要だと言えるだろう。
③電気代が高騰している理由
近年、電気代が高騰している主な理由は、燃料価格が値上がりしているからだ。特に、2022年に始まったロシアによるウクライナ侵攻の影響で、化石燃料や天然ガスの価格が世界的に上がった。日本は火力発電の割合が大きいため、原料の値上がりが電気料金に反映されている。
今後も燃料費と電気代の高騰は続く可能性が高いので、電力を大量に使うスーパーでは、電気代の削減に取り組む必要があるだろう。
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④スーパーマーケットの節電の適切な進め方
スーパーマーケットで節電するには、電力使用量の内訳として多くを占める「ショーケース」「照明」「空調」から優先的に取り組むのがおすすめだ。
節電計画を立てたら、従業員へ周知して協力体制を作るようにしよう。そして節電計画は定期的に見直し、改善していくことで、より大幅な電気代の削減が期待できる。
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スーパーのショーケースの節電・電気代削減方法
結論をまとめると スーパーにおけるショーケースの節電・電気代削減方法は以下の10項目 ① ショーケースの温度設定を見直す |
ここまで、スーパーマーケットで節電するにあたってのポイントを解説してきた。ここからは、スーパーマーケットで電力消費量が最も多い「ショーケース」の節電・電気代削減方法を解説していく。
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1.ショーケースの設定温度を見直す
ショーケースの1つ目の節電方法が、ショーケースの設定温度の見直しだ。冷蔵・冷凍食品を並べるときに、必要以上に温度を低く設定しているとムダな電気代が発生してしまう。そのため、並べる商品のカテゴリーごとに適した温度に設定することが大切だ。
例えば、乳製品は3〜5度、青果は5〜7度が適切な温度の目安とされている。特に食肉や鮮魚はより厳密な温度管理が求められるので、商品の特徴に合わせてしっかり温度設定をしよう。
2.ショーケースの照明は必要最低限にする
2つ目の節電方法が、ショーケースの説明を必要最低限にすることだ。当然だが、照明が明るいとその分だけ電気代が上がってしまう。
そのため、開店準備の際は照明を間引きする、あるいは暗くし、閉店後はショーケースの照明をすぐに消すようにしよう。
3.ロードライン(積載上限)を守る
スーパーマーケットで節電する際はロードライン(積載上限)を守るようにしよう。ショーケースに商品を陳列するときに、「ここまで積み上げても設定温度が下がらない」という位置をロードライン(積載上限)という。
ロードラインを守って商品を陳列することで、節電・電気代削減効果が期待できる。それだけでなく、品質低下の防止にもつなげることが可能だ。
4.商品や値札で吸込口や吹出口をふさがない
商品を並べたり、値札・ポップを設置したりするときには、吸込口や吹出口をふさがないよう注意しよう。
ショーケース内の空調は、吸込口からショーケースの外の空気を取り込み、吹出口から冷却された冷たい空気を出す仕組みになっている。冷気がスムーズにショーケース内を巡れば、効率よく空調され、節電になるのだ。また、設定温度を保ち、商品の品質を保つことにもつながる。
5.商品の搬入時は扉の開け閉めを最低限にする
5つ目のショーケースの節電方法が、商品を搬入する際に、扉の開け閉めを最低限にすることだ。。ショーケースの扉の開閉が増えすぎると、どうしても庫内の温度が下がらず、余計な電力を消費してしまう。
そのため、商品の搬入・陳列・補充の際は扉の開け閉めをできる限り短くし、作業が終わったらすぐに扉を閉めるように徹底しよう。
6.商品ごとに最適な温度で冷却する
6つ目の節電方法が、商品ごとに設定温度を変えて冷却することだ。
一般社団法人新日本スーパーマーケット協会では、商品ごとの最適な冷却温度を以下のように定めている。
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商品ごとにショーケースの温度を変えることで、節電・電気代削減しつつ、商品の品質を維持することができる。
7.閉店後にナイトカバーを設置する
7つ目が、閉店後にナイトカバーを設置することだ。これにより、冷気が逃げるのを防ぎ、節電・電気代削減につなげることができる。
また、ナイトカバーをすることによって、ショーケース内へのチリやゴミの侵入も防げる。節電だけでなく、衛生管理にもつなげたい法人は導入を検討するといいだろう。
8.ショーケースを定期的に清掃する
前段でも触れた通り、ショーケースの内部や吸込口、吹出口にホコリや汚れが蓄積すると、冷房の効率が悪くなってしまう。定期的に清掃して、商品や店内を清潔に保ちながら、常に効率よくショーケース内を冷やせる状態を保つことが重要だ。
9.スリットカーテンやビニールカーテンを導入する
スリットカーテンやビニールカーテンの導入も、節電に効果がある。先ほどナイトカバーが節電に効果的だと説明したが、同じ原理で、スリットカーテンやビニールカーテンを設置すると冷気を逃さずショーケース内の温度を一定に保てる。
スリットカーテンやビニールカーテンであれば、お客さまが商品を取る妨げにならないのも魅力だ。導入コストも比較的低く、手軽に取り入れられる節電方法なので、ぜひ試してみてほしい。
10.AI機能を搭載した制御装置を導入する
近年では、AI機能を搭載したショーケースの制御装置が登場している。このような装置では、外気温や来客数、店内の状況をAIが分析して、ショーケース内の送風量や温度をリアルタイムで自動調整する。自動で常に最適な設定になるため、ムダな消費電力を抑えて電気代を削減できるのが魅力だ。ショーケース内の温度のばらつきも対策できる。
また、人の手を介さず自動でショーケースを管理できるので人件費の削減にもつながる。AI機能のある制御装置を導入するには初期投資が必要だが、長期的に見ると、コストを抑えられる可能性が高い。
スーパーの照明器具の節電・電気代削減方法
結論をまとめると スーパーにおける照明器具の節電・電気代削減方法は以下の7つ ① 照明をLEDに替える |
ここまで、スーパーマーケットにおけるショーケースの節電・電気代削減方法を解説してきた。次に、ショーケースと同様にスーパーマーケットでの消費電力の割合が大きい「照明器具」の節電方法を紹介する。
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1.照明をLEDに替える
照明器具の1つ目の節電方法が、LED照明への切り替えだ。LEDは蛍光灯や白熱電球よりも消費電力が少なく、寿命も長いメリットがある。
数字で見るとLEDの消費電力は蛍光灯の約50%、白熱電球の約20%ほどしかない。LEDの寿命を見ると、蛍光灯の約4倍、白熱電球の約20倍とかなり長く使用できる
また、LED照明の中には黄ばみを抑え、食材を美味しそうに見せる光を放つ製品もある。気になる法人は検討するといいだろう。
2.照明の点灯時間をなるべく短くする
照明の点灯時間を短くすれば、消費電力が減り、電気代も安くなる。自然光が入る場所に限り、晴れている日の昼間の照明の一部を消すなど、天気や時間帯、店舗の様子などを見て細かく調整すると節電に効果的だ。
さらに、開店準備や閉店作業中など、お客さまがいない時間帯の業務は、必要なエリアだけ照明を点けるようにしよう。
3.使用しないエリアや部屋は照明をオフにする
スーパーマーケットのバックヤードや事務所、休憩室などはいつも人がいるわけではないため、使用しないときは必ず照明をオフにしよう。細かく照明を消すだけでも、一定の節電・節約効果が得られる。
各部屋の照明スイッチの付近に「消灯」を促すシールを貼るなど、従業員に節電を呼びかける工夫するのもいいだろう。
4.照明を間引きする
4つ目の節電方法が照明の間引きだ。商品棚の裏や装飾スペースなど、買い物に直接関係のない場所の照明を間引きすれば、節電・電気代削減になる。
ただし、照明を減らす際には「足元が暗くなって危なくないか」など、安全性に問題ない範囲で行うことが重要だ。定期的に照度計で店内の明るさを測定し、必要な明るさが確保できているかを確かめよう。
5.エリアごとに明暗のメリハリをつける
スーパーマーケット内でエリアごとに明暗のメリハリをつけるのも、節電・電気代対策になる。例えば、人通りの少ない通路などは明るさを抑えても問題ないだろう。
さらに商品棚はスポットライトで照らせば、周りの明るさを抑えながら商品を目立たせることができる。照明を間引きするときと同じく、照度を落とす場合にも安全性には十分に配慮しよう。
6.照明器具を定期的に清掃する
照明器具の清掃を1年間しないと照明の明るさはおよそ20%ほど低減するといわれている。本来の明るさよりも暗くなると、より明るい電球を使ったり、照明の設定を強くしたりして消費電力が増える可能性が高い。そのため、照明器具は定期的に清掃しよう。
少なくとも1ヶ月に1回は乾拭きし、4ヶ月に1回水拭きをすると効果的だ。
7.人感センサーを活用する
バックヤードや倉庫、トイレなどの常に人がいるわけではない場所の照明には、人感センサーを導入すると、ムダな電力の消費を抑えられる。
人感センサーとは、人の動きを感知して自動的に照明を点灯・消灯させるものだ。特に従業員が頻繁に出入りする場所へ導入すると、高い節電効果が期待できる。
スーパーの空調設備の節電・電気代削減方法
結論をまとめると スーパーにおける空調設備の節電・電気代削減方法は以下の8つ ① 空調の設定温度を見直す |
空調もショーケース・照明と同様に消費電力が大きい設備である。特に夏場は、ショーケースに次いで空調の消費電力の割合が大きくなっている。
ここではスーパーマーケットの空調設備の節電・電気代削減方法をご紹介する。お客さまの快適さと節電を両立し、上手に電気代を抑える参考にしていただきたい。
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1.空調の設定温度を見直す
1つ目のスーパーマーケットの空調の節電方法が、空調の設定温度の見直しだ。環境省は最適な室温として、夏は28度、冬は20度にすることを推奨している。
また、冷房時は設定温度を1度上げると約13%、暖房時は1度下げると約10%の節電効果がある。環境省のガイドラインに必ず従う必要はないが、節電したい場合は参考にするといいだろう。
2.場所ごとに過ごしやすい温度にする
設定温度を一律にせず、場所ごとに過ごしやすい温度に設定するのも節電・電気代削減につなげられる。例えば、レジ付近や肉・鮮魚コーナーで考えると、それぞれの場所で設定すべき温度は当然違うだろう。
こうした場合は、それぞれの場所がちゃんと過ごしやすくなるよう注意する必要がある。冷気漏れが少ないショーケースの導入や、冷気の流れを遮らないよう、棚の配置を工夫するといいだろう。
3.使用時間を極力少なくする
3つ目の節電方法が、空調の稼働時間をできるだけ少なくすることだ。開店前は一部のエリアだけ空調を稼働させ、閉店前には空調を停止するなど、空調の無駄な稼働を防ぐといいだろう。
また、外気が入ってくるとどうしても室温に影響が出てしまうため、極力外気が入らないように注意することも大切だ。
4.自動ドア付近に物を置かないようにする
自動ドア付近に物を置かないようにして、ドアからの外気の侵入を避けよう。自動ドアが空いている時間が長いほど、空調の効率が低下してしまう。
センサーが反応する位置に物を置かないことはもちろん、お客さまが自動ドア付近に立ち止まらない店内の配置を考えるといいだろう。
5.室外機のまわりに物を置かない
空調の効率低下を防ぐために、室外機のまわりに物を置かないようにしよう。室外機は効率的に熱を逃がすためのものだ。障害物があると、熱がこもって設定温度にするのに多くの電力を消費してしまう。
また、ファンの動作を制限してしまうので、室外機の上に物を置くのも避けよう。これにより、スーパーマーケット内の空調を効率よく稼働できるようになる。
6.エアコンのフィルター掃除をこまめにする
スーパーマーケットを節電するにあたり、エアコンのフィルター掃除も非常に効果的だ。
ゴミやホコリを放置すると空調効率が悪くなり、余分な電力消費が発生してしまう。こまめにフィルターを掃除し、空気の流れがスムーズになるようにしよう。また、こまめなクリーニングは空調機器の寿命を伸ばすことにもつなげられる。
7.断熱塗装を取り入れる
スーパーマーケットの屋根や外壁に断熱塗装を施すのも、節電・電気代削減効果が期待できる。実際に、断熱塗装によって10〜25%の節電ができたケースもあるのだ。
さらに、温度変化が小さくなれば、建材の熱劣化やシーリングのひび割れを抑制でき、建物寿命を延ばす効果まで期待できる。屋根や外壁改修のタイミングがあれば、ぜひ断熱塗装を取り入れることを検討しよう。
8.断熱フィルムやカーテンを活用する
断熱フィルムやカーテンの活用も、節電効果が期待できるだろう。特に夏場は窓からの日差しで室温があがりやすい。断熱フィルムなどを使うことで日差しをカットし、室温上昇を防げるのだ。
また、断熱フィルムやカーテンには熱を逃さない効果もある。冬場には暖房効率を上げるアイテムとしても非常に効果的だ。店内に断熱フィルムを、バックヤードに断熱カーテンを取り入れることで、20〜25%の節電効果が期待できる。
スーパーの冷蔵・冷凍設備の節電・電気代削減方法(バックヤード)
結論をまとめると スーパーにおける冷蔵・冷凍庫の節電・電気代削減方法は以下の6つ ① 設定温度を調整する |
スーパーマーケットのバックヤードにある冷蔵・冷凍設備も、全体の消費電力の約1割を占めている。どの店舗でも冷蔵・冷凍設備は欠かせない物だろう。ここでは、バックヤードの冷蔵・冷凍設備の節電・電気代削減方法を紹介する。
関連記事:高圧電力とは?低圧や特別高圧との違い、契約の注意点もわかりやすく解説!
1.設定温度を調整する
バックヤードの冷蔵・冷凍設備の節電方法の1つ目が、設定温度の調整だ。ショーケースの節電・電気代削減方法でも説明したように、商品ごとに適切な温度で保存することで節電につなげられる。
ちなみに、冷蔵庫は設定温度を1度上げると約2〜3%、冷蔵庫は2.5〜3%の節電効果が期待できる。一度庫内の温度を計測し、温度が低すぎないかを確認しよう。
2.扉のムダな開閉を減らす
2つ目の節電・電気代削減方法が、扉のムダな開閉を減らすことだ。先述したように、頻繁に開け閉めすると庫内の温度が上がり、余計な電力が必要になってしまう。
節電のためには、必要なものを取り出すときや商品の整理はまとめて一度に行って、冷凍庫・冷蔵庫の扉を開閉する時間を最小限に抑えることが大事だ。ムダな開閉を減らすだけでも、約3〜10%の節電効果が期待できる。
3.収納は7割を目安にする
3つ目が、バックヤードの冷蔵・冷凍庫の収納を7割程度に抑えることだ。ついバックヤードは荷物を詰めすぎてしまうかもしれないが、冷却効果を保つためにも7割程度に抑えよう。
10割で収納した場合と比べ、冷蔵庫は約5%、冷凍庫は7〜10%の節電効果が期待できる。また、商品の品質低下を防ぐためにも、収納を7割程度に抑えて冷気の通りをよくしておくことが大事だ。
4.こまめに清掃する
店内のショーケースが汚れていると冷却効率が悪くなると前述したが、バックヤードの冷蔵・冷凍庫も同様である。こまめに清掃することで、冷却性能を維持すれば、約10〜15%の節電効果が期待できる。
また、扉のパッキンの劣化は冷気漏れにつながる。清掃のタイミングでパッキンの状態も確認し、劣化していたら早めに交換することがポイントだ。
5.古い設備は新しく買い替える
古い冷蔵・冷凍庫は、最新の省エネ性能の高い設備と比べると、消費電力が大きいことが多い。また、老朽化によって冷却効率が低下していて、電気代が高くなっていることもある。
そのため、古い冷蔵・冷凍庫は新しい設備に買い替えを検討しよう。10〜15年前の設備から新しい省エネ性能の高い設備への買い替えによって約30%ほどの節電効果が期待できる。電気代も削減できるため、3〜5年ほどで買い替え費用を回収可能だ。
6.定期的にメンテナンスする
冷蔵・冷凍庫を定期的にメンテナンスすることによって、冷媒ガスの漏れやコンプレッサーの異常をいち早く見つけることができる。トラブルに速やかに対応し、ムダな電気代の発生を防ごう。
従業員による清掃やトラブルチェックなどに加え、専門業者による定期的な点検やメンテナンスを取り入れることが重要である。
それ以外にスーパーでできる節電・電気代対策とは
結論をまとめると これまで紹介してきた以外のスーパーでできる節電・電気代対策は以下の5つ ① エレベーターのフル稼働をやめる |
ここまで、スーパーマーケットで電力を消費する主要な設備の節電方法を紹介してきた。これらに加え、さらに細かな部分まで節電を実施すれば、さらに電気代を下げられる。
ここまで紹介してきたジャンル以外の、スーパーでできる電気代を下げる方法を見ていこう。
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1.エレベーターのフル稼働をやめる
2階建以上のスーパーマーケットでは、お客さまや従業員の移動にエレベーターを利用している場合もあるだろう。お客さまの少ない時間はエレベーターの運用台数を制限したり、一時的に稼働を中止することで、節電・電気代の削減が可能だ。
例えば、1基のエレベーターを営業時間外にスリープモードにして待機電力を減らせば、年間で約6万円の電気代節約になる。また、2基運用している場合に、お客さまが少ない時間帯に片側を停止すれば、年間約10万円以上の節約効果が期待できる。
2.エスカレーターの速度を調整する
エスカレーターが人のいないときも稼働し続けているスーパーマーケットは多い。人感センサーを導入して、エスカレーターをこまめに停止したり、利用者が少ない場合は速度を下げるたりなど調整するようにしよう。
国土交通省のデータでは、低速モードに切り替えるだけで年間約15〜25%の節電になると発表されている。ただし、エスカレーターの運転を調整するときには、お客さまの利便性や安全性を損なわないよう注意しよう。
3.節水型設備を導入する
節水型設備の導入もスーパーマーケットの節電・電気代削減効果が期待できる。
例えば、節水型のトイレや水道の蛇口を導入すれば、給湯にかかる電力を削減できる。節電効果としては約1〜3%と高くはないが、水道代・ガス代の節約にもなるので、店舗の運用コストを全体的に下げられるのが魅力だ。
4.温水洗浄便座の温水・便座の温度を下げる
スーパーマーケットのトイレに設置されている温水洗浄便座は、温水や便座の設定温度が高いほど消費電力が増える。温度設定を下げ、節電をしよう。
トイレの使用後は便座のフタを閉めて熱逃げを防止したり、営業時間外はヒーターを停止したりといった工夫も効果的だ。これらの対策を組み合わせると、約30〜40%(便座6台を想定)の節電効果が期待できる。
5.太陽光発電設備を導入する
スーパーマーケットの屋根や駐車場などのスペースを利用して太陽光発電設備を導入すれば、大幅な節電効果が期待できる。店舗の規模などの条件によって数字は変動するが、電気代は25%ほど削減できる可能性がある。
また、太陽光発電設備で自家発電していれば、停電時の非常用電源として活用できるので、非常時のリスク対策としてもおすすめだ。
太陽光発電設備は、地形や日射量のデータをもとに影が発生しないよう設計することで、発電の効率を高められる。そのため、施工してもらう事業者選びにはこだわろう。
なお、しろくま電力は、店舗の屋根や駐車場に設置するソーラーカーポートなど、国内の太陽光発電設備の施工を多く担当してきた。2025年にはホームセンター国内最大級となる、348台分のソーラーカーポートを、ジョイフル本田千葉ニュータウン店に設置している。
太陽光発電設備を検討している場合には、ぜひ「しろくま電力」にお気軽にご相談いただきたい。
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最も効果的なスーパーマーケットの節電・電気代削減方法とは
ここまで、スーパーマーケットの節電をして電気代を抑える方法を紹介してきた。節電を行う目的は、やはり、「高騰している電気代を安くしたいから」だという法人も多いだろう。
電気代を大幅に安くするには、節電以外にも効果的な方法がある。それは、電気料金の単価を安くすることだ。
電気料金の単価は、電力会社やプランによって異なる。そのため、今より単価の安い電力会社やプランに切り替えれば、使用する電気の量は同じでも、電気代を下げることができる。節電と違い、電力会社を切り替え手続きをするだけなので手間も少ない。
電力会社の法人向け電力プランには、以下のようにさまざまな種類がある。
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など、法人によって選ぶべき電力プランは異なるのである。
このようなプランの中から、店舗に合ったものを選べば、電気代を抑えられ、コストの管理も簡単になる。
「大手の電力会社の方が安心だ」と考えている方もいるかもしれない。しかし、新電力の中にも安心して利用できる企業はたくさんある。大手電力会社から新電力に切り替えたとしても、電気の質や停電リスクは変わらない。それどころか、電気代は安くなる可能性が高い。
まだ電力会社の見直しを検討したことがない法人は、一度、新電力に見積もりを取ってみてほしい。どれくらい電気代が安くなるのかを確認した上で、切り替えを検討してみるといいだろう。
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<店舗の電気代削減実績多数!平均22%削減>
御社に最適なプランで電気代・CO2を削減しよう
しろくま電力では、高圧・特別高圧の電力を使用する法人向けに電力プランを提供している。
しろくま電力の強みは「電気代の安さ」と「業界トップクラスのプラン数」だ。
上図は、しろくま電力の店舗の電気代削減事例をまとめたものだ。
電気代が大手電力より安いのはもちろん、「電気代をとにかく安くしたいから市場連動型プラン」「価格の安定性も重視したいから燃調リンクプラン」など、ニーズに合わせて電力プランを選ぶことができる。中には電気代を45%(1.5億円)削減したプランもある。プランをカスタマイズし、御社だけの電力プランを作ることも可能だ。
しろくま電力は、スーパーマーケットをはじめ、飲食店やアパレルショップ、会員制クラブなど多くの店舗さまに導入いただき、電気代の削減を実現している。以下はしろくま電力を導入する主な企業・自治体である。
多くの法人から、低価格であることが好評で、契約更新率は92%を超えた。また、しろくま電力の電気は全てCO2を一切排出しない実質再生可能エネルギーだ。電気を切り替えるだけで御社のCO2削減量を減らすことができる。
見積もりは「複数のプランの電気代の提示」や「現在の契約先との電気代・CO2削減量の比較」にも対応している。「どれがいいかわからない」法人にはこちらからプランを提案することも可能だ。
見積もりだけでなく「プランについて説明してほしい」「なぜ安いのか、本当に倒産しないか知りたい」といった面談も行っている。切り替えを検討中でなくとも、気軽にお問い合わせいただきたい。
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