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【2026年最新】東北電力の法人向け電気料金値上げをわかりやすく解説!高圧・特別高圧の電気代はどうなる?

【最新】東北電力の法人向け電気料金値上げをわかりやすく解説!高圧・特別高圧の電気代はどうなる?

東北電力は2022年以降、高圧・特別高圧法人向けの電気代を繰り返し見直してきた。筆者が試算したところ、法人の電気代は4年間のうちに約27%値上がりしており、法人によってはそれ以上に値上げしている可能性があるため注意が必要だ。

2026年4月以降の法人向け電気代に関しては、東北電力は電力量料金の単価を1kWhあたり9.91円下げたものの、変動単価の算定方法が見直され、実際の電気代自体は変化していない。それどころか値上げしやすい仕組みに変わっているなど、法人担当者が知っておくべき点がいくつかある。

そこでこの記事では、東北電力の値上げの全体像と、今後取るべき電気代の高騰対策を解説していく。

関連記事:【法人向け】電気代を値上げする電力会社一覧!企業がすべき電気料金の削減方法とは
関連記事:電気代の高騰を解説!現状と推移、高い理由、今後の見通し、電気料金を安くする方法とは?

この記事を読んでわかること

・東北電力の法人向け電気代はどれくらい上がっているのか

・東北電力の法人向け電気代の内訳はどのように変化しているのか

・なぜ東北電力は電気代を繰り返し値上げするのか

・今後も値上げは続くのか、法人ができる電気代高騰対策とは

 

 

試算では、2022年以降、東北電力の法人向け電気代は約27%値上げしている

東北電力は2022年〜2026年までの数年間で、法人向け電気代を約27%値上げしている。値上げの主因は2022年11月の改定(試算では+22.2%)で、2023年4月・2024年4月・2025年11月にも値上げが続いた。2026年4月の見直しは料金水準こそ変わらないが、市場価格の高騰が電気代に直撃しやすい仕組みに変更されている。

結論をまとめると

東北電力は2022年〜2026年までの数年間で、法人向け電気代を約27%値上げしている。値上げの主因は2022年11月の改定(試算では+22.2%)で、2023年4月・2024年4月・2025年11月にも値上げが続いた。2026年4月の見直しは料金水準こそ変わらないが、市場価格の高騰が電気代に直撃しやすい仕組みに変更されている。

冒頭でも説明したが、この数年のうちに、東北電力は法人向け電気代の料金単価や算定方法を繰り返し見直している。

それでは、東北エリアの法人の電気代はこの数年でどれくらい上がっているのか。筆者が東北電力が発表した単価や条件をもとに電気代をシミュレーションしたところ、この4年間で電気代は約27%上がっていることがわかった(下図参照)。

年度

値上げの概要

同一条件での
年間電気料金試算

値上げ額
(値上げ率)

2022年11月

・基本料金・電力量料金を大幅値上げ

約5,486万円
→ 約6,703万円
+1,216万円
(+22.2%)

2023年4月

・燃料費調整の算定方法を変更
・市場価格調整額を新設・託送料金を転嫁

約6,703万円
→ 約6,882万円
+179万円(+2.7%)

2025年11月

・託送料金の変更分を転嫁

約6,882万円
→ 約6,994万円
+112万円(+1.6%)

2026年4月

・電力量料金を1kWhあたり9.91円値下げ
・変動単価の算定方法を見直し

約6,994万円
→ 約6,994万円
±0円

直近の増加額・
増加率

  約5,486万円
→ 約6,994万円
+1,508万円
(+27.5%)

(※東北電力の「高圧電力」(500kW以上・季節別単価)を対象に、契約電力1,000kW、年間使用量200万kWh(夏季4ヶ月・その他季8ヶ月)、力率100%で試算。原油72,187円/kl、LNG88,743円/t、石炭18,459円/t、市場価格20円/kWhを全時代の算定諸元に共通で適用し、基本料金、電力量料金、燃料費調整額、市場価格調整額を合算。再エネ賦課金、政府支援、個別割引、力率割引・割増は含まない。実際の請求実績ではなく、同一条件による料金制度の比較試算。なお2023年4月改定は、当時の燃料価格・政府補助金を前提とした東北電力の公式モデル試算では+2.1%(市場価格25.14円/kWh時)であり、燃料価格の前提によって影響度が変わる。2026年4月改定は、東北電力が「基準となる水準と同じ場合は負担は変わらない」と説明する中立的な組み替えであるため±0円として扱った)


上図を見ると、特に
2022年11月の電気代値上げが大きく影響していることがわかる。

れ以降も、東北電力は法人向け電気代の仕組みを見直しているため、この記事では東北電力の高圧・特別高圧向けの電気代見直しについて解説していく。

 

 

東北電力の法人向け電気代の内訳を理解しておこう

東北電力の電気代値上げについて解説する前に、まずは法人向け電気代の内訳を理解しておこう。東北電力の高圧・特別高圧の電気代は、以下の要素で構成されている。

電気料金 = 基本料金 +(電力量単価 ± 燃料費調整単価 + 市場価格調整単価 +再エネ賦課金)× 電力使用量

電気代は以下の数式で算出可能だ。

電気料金 = 基本料金 +(電力量単価 ± 燃料費調整単価 + 市場価格調整単価 +再エネ賦課金)× 電力使用量

それぞれの項目については、以下のようになっている。

項目

内容

基本料金

契約電力(kW)に応じて毎月定額で発生する料金

電力量料金

使用した電力量(kWh)に応じて発生する料金

燃料費等調整額

燃料費などの変動分を毎月電気代に反映するもの。「燃料費調整額」「離島ユニバーサルサービス調整額」の2つで構成される

市場価格調整額

JEPXの市場価格(電気の仕入れ値)などの変動分を毎月電気代に反映するもの。

再エネ賦課金

再エネ買取費用を電気代に落とし込んだもの。単価は国が年度ごとに決定

ここで重要なのが、東北電力固有の「市場価格調整額」だ。

2023年4月より、従来の燃料費調整額に加えて市場価格調整額(JEPX=卸電力市場から電気を仕入れる際の価格変動分)が新設されている。これにより、燃料費と市場価格の両方が毎月の電気代に影響を及ぼしているのだ。このように単価でなく、内訳という観点からも電気代が上がりやすくなっていることを理解しておこう。

関連記事:電気代の計算方法は?内訳や電気料金を安くする方法をわかりやすく解説!

 

 

2026年より東北電力の電気代は高騰しやすい仕組みに変わっている

東北電力は2026年4月、電力量料金を1kWhあたり9.91円引き下げる一方、燃料費調整額・市場価格調整額の計算方法を見直した。料金水準は基準価格と同水準なら変わらないが、市場価格調整は「直近1ヶ月の価格が翌月に反映」される方式に変わり、市場高騰時の翌月の電気代への影響は従来の約2.7倍になる。

結論をまとめると

東北電力は2026年4月、電力量料金を1kWhあたり9.91円引き下げる一方、燃料費調整額・市場価格調整額の計算方法を見直した。料金水準は基準価格と同水準なら変わらないが、市場価格調整は「直近1ヶ月の価格が翌月に反映」される方式に変わり、市場高騰時の翌月の電気代への影響は従来の約2.7倍になる。

ここまで東北電力の電気代は上がっていること、そして電気代の内訳を見てきた。ここからは、東北電力が行っている法人向け電力プランの料金改定の詳細について解説していく。

まず2026年の料金改定から見ていこう。東北電力は2026年4月より以下の2点を変更している。

①固定単価(電力量料金)の見直し
②変動単価(燃料費調整額・市場価格調整額)の計算方法の見直し

一見、電気代が下がるように思えるが、実際はそうではなく、燃料費・市場価格が上がった場合に電気代が高騰しやすい仕組みになっているため注意が必要だ。

 

①固定単価(電力量料金)の見直し

2026年4月1日より、東北電力は高圧・特別高圧の電力量料金を以下のように引き下げている。

契約種別

区分

現行単価

新単価

現行単価との差

高圧電力

電力量料金・夏季

29.66円/kWh

19.75円/kWh

−9.91円/kWh

電力量料金・その他季

28.67円/kWh

18.76円/kWh

−9.91円/kWh

特別高圧電力

電力量料金・夏季

27.96円/kWh

18.35円/kWh

−9.61円/kWh

電力量料金・その他季

27.05円/kWh

17.44円/kWh

−9.61円/kWh

(出典:東北電力「高圧および特別高圧の燃料費等調整の見直しについて」

「約10円/kWhの値下げ」と聞くと、電気代が大幅に安くなっているように思えるが、実際はそうではない。この引き下げ分は、これまで「燃料費調整額」として上乗せされていた金額を電力量料金から切り離しただけだ。

東北電力自身も「平均燃料価格および平均市場価格が基準となる水準と同じ場合は、お客さまのご負担は変わりません」と明記している(東北電力HPより)。それよりも注意すべきが次の変更点だ。

 

 

②変動単価(燃料費調整額・市場価格調整額)の計算方法の見直し

電気代の内訳を説明する際、「燃料費調整額」と「市場価格調整額」という変動単価があることを説明した。それぞれの項目にも計算式があり、以下のように公表されている。

●変動単価の計算式
燃料費調整単価 =(平均燃料価格 − 基準燃料価格)÷ 1,000 × 基準単価
市場価格調整単価 =(平均市場価格 − 基準市場価格)× 市場基準単価

どちらの数式も、基準額をもとに「今月の燃料費・市場価格の平均価格は高いのか、それとも安いのか」を判断し、1kWhあたりの変動単価を算出している。平均価格が基準より高ければ1kWhの単価はプラスとなって電気代に上乗せされ、基準より安ければマイナス単価として電気代から割り引かれているのだ。

今回、東北電力は変動単価の計算方法を2点ほど変更している。

①基準燃料価格の引き下げ
②市場価格調整額の算定期間の短縮

それぞれについて解説していく。

 

①基準燃料価格の引き下げ

今回、東北電力は「燃料費や市場価格が高いかどうか?」を判断する基準燃料価格を以下のように引き下げている。

項目

変更前

変更後

基準燃料価格

83,500円/kl

39,300円/kl

基準市場価格

21.39円/kWh

11.51円/kWh

(出典:東北電力「高圧および特別高圧の燃料費等調整の見直しについて」

基準価格はいわば「プラス調整になるかどうかのハードル」だ。今回の変更でこのハードルが半分近くまで下がったことになるが、これは何を意味するのか?

それは、燃料費調整額・市場価格調整額が電気代に上乗せされやすくなっている、ということだ。

今の燃料費・市場価格の水準で考えると、これら変動単価は常にプラス調整で推移することになる。そしてその金額は、先述した①電力量料金の引き下げ分を埋める金額とほぼ同額なのだ。

一見すると電力量料金の引き下げで電気代が安くなるように思えるが、実施はそうはなっていないのである。

 

②市場価格調整額の算定期間の短縮

そしてもう1つの変更が、市場価格調整の算定期間の短縮だ。

これまで、市場価格調整額の平均価格は「3〜5ヶ月前の市場価格」をもとに算出されていた。例えば11月の電気代を支払う場合、6〜8月の市場価格をもとに計算されていたのである。

しかし2026年4月からはこの期間が見直されており、「前々月21日〜前月20日の市場価格」をもとに算出されている。例えば11月の電気代の場合、9/21〜10/20の市場価格をもとに計算されるのだ。

この変更により、電気代が市場価格の変動による影響を受けやすくなっている。例えば、これまでは「3ヶ月平均かつ3〜5ヶ月前の市場価格」をもとに決まったため、ある月に市場価格が高騰しても電気代はすぐに高騰せず、かつ3ヶ月平均のために影響を薄めることができた。

だが今後は「前月かつ1ヶ月の市場価格」をもとに決まるため、もしある月に市場価格が高騰すると、その影響がそのままダイレクトに翌月の電気代に乗ることになる。筆者の試算では、JEPXの市場価格が単月で10円/kWh高騰した場合、翌月の電気代への影響は従来の約8万円から約22万円へと約2.7倍になるのだ。

実際に2026年7月には、猛暑による需給ひっ迫でJEPXのスポット価格が約3年半ぶりの高値をつけている。まさにこうした場合、電気代が上がりやすい仕組みに変わっているのだ。

 

2026年4月の東北電力の見直し情報をまとめると

ここまで解説した内容をまとめると、以下のようになる。

①電力量料金が1kWhあたり9.91円(特別高圧は9.61円)下がったが、これは旧算定基準の調整分を切り離しただけで、基準水準なら負担は変わらない

②基準燃料価格・基準市場価格が大幅に引き下げられ、変動単価がプラス調整が常態化する

③市場価格調整が「直近1ヶ月・翌月の反映」になり、月毎の電気代の変動幅が大きくなった

何度も述べているが、電力量料金が下がっているが、電気代が安くなったわけではなく、むしろ電気代が上がりやすい仕組みになっているため注意が必要だ。

関連記事:【図解】JEPXとは?取引の仕組みや市場価格の推移をわかりやすく解説

 

 

2025年11月、東北電力は電気代を約1.6%値上げしている

東北電力は2025年11月1日より、託送料金の変更分を転嫁する形で高圧・特別高圧の電気代を値上げした。高圧電力の場合、基本料金が+22.00円/kW、電力量料金が+0.07円/kWh。契約電力1,000kWのモデルの試算では、年間の電気代への影響は約+1.6%と小幅である。

結論をまとめると

東北電力は2025年11月1日より、託送料金の変更分を転嫁する形で高圧・特別高圧の電気代を値上げした。高圧電力の場合、基本料金が+22.00円/kW、電力量料金が+0.07円/kWh。契約電力1,000kWのモデルの試算では、年間の電気代への影響は約+1.6%と小幅である。

次に2025年11月に実施された、東北電力の高圧・特別高圧の電気料金見直しについて解説する。東北電力は、託送料金が025年10月1日から変更されたことに伴い、以下のように電気代の単価を見直している(託送料金とは、発電所から企業まで電気を届ける送配電網の使用料のこと)。

 高圧電力・特別高圧の単価変更は以下の通りだ。

契約種別

区分

現行単価

見直し後単価

変動幅

高圧電力

基本料金(1kWにつき)

2,350.70円

2,372.70円

+22.00円

電力量料金・夏季

29.59円/kWh

29.66円/kWh

+0.07円

電力量料金・その他季

28.60円/kWh

28.67円/kWh

+0.07円

特別高圧電力B

基本料金(1kWにつき)

2,101.00円

2,106.50円

+5.50円

電力量料金・夏季

27.95円/kWh

27.96円/kWh

+0.01円

電力量料金・その他季

27.04円/kWh

27.05円/kWh

+0.01円

(出典:東北電力「主なご契約プランにおける見直し前後の料金単価」

筆者の試算では、契約電力1,000kW・年間使用量200万kWhのモデル法人で年間約112万円(+1.6%)の負担増だ(2024年度の値上げ分も含む)。次に述べる2022年・2023年の値上げと比べると規模は小さいが、「基本料金」と「電力量料金」の両方がじわりと上がっている点は把握しておこう。

関連記事:託送料金が値上げ!レベニューキャップ制度で今後も電気代の高騰が続く?

 

 

2023年、試算では東北電力は電気代を2.7%値上げしている

東北電力は2023年4月、電力量料金の見直し・託送料金の転嫁・燃料費調整額の算定方法変更を同時に実施した。電力量料金の値上げ分(高圧+12.12円/kWh)の大半は従来の燃料費調整分の繰り込みだが、市場価格調整額の新設と基準の見直しにより、同一条件の試算で電気代は2.7%上がっている。

結論をまとめると

東北電力は2023年4月、電力量料金の見直し・託送料金の転嫁・燃料費調整額の算定方法変更を同時に実施した。電力量料金の値上げ分(高圧+12.12円/kWh)の大半は従来の燃料費調整分の繰り込みだが、市場価格調整額の新設と基準の見直しにより、同一条件の試算で電気代は2.7%上がっている。

ここまで2025年・2026年の電気代見直しについて解説したが、東北電力は2023年にも法人の電気代を見直している。2023年の変更点は下記の3つだ。

①電力量料金(電気代の単価)の再値上げ
②託送料金の値上げ
③燃料費調整額の算定方法の変更

それぞれについて解説していく。

 

①電力量料金(電気代の単価)の再値上げ

まず、東北電力は高圧・特別高圧の電力量料金を以下のように見直している。

区分 電力量料金
高圧 +12.12円/kWh
特別高圧 +11.72円/kWh

(東北電力株式会社「高圧および特別高圧の標準メニューの⾒直しについて」

詳しくは後述するが、もともとこの時点で東北電力は2022年にも値上げを行っていた。その中でも電気代が値上げされているのだ。

 

②託送料金の値上げ

そして2点目が託送料金の値上げである。2023年4月より開始した「レベニューキャップ制度」に合わせて、2025年だけでなくこの時期にも託送料金が上がっており、電気代が上がっていたのだ。

  基本料金 電力量料金
高圧 +18.7円/kW +0.06円/kWh

 

③燃料費調整額の算定方法の変更

2023年4月以降、東北電力では燃料費調整額の仕組みが変わる。これまでは燃料費調整単価に電力量をかけていたが、市場価格調整額が新設される。

3つ目が、2023年の電気代値上げの本丸である「燃料費調整額の算定方法の変更」である。変動単価について、東北電力は以下の3つを変更している。

①市場価格調整額の新設
②燃料費調整額の算定方法の変更
③離島ユニバーサルサービス調整額の区分

先述したように、2023年の値上げから東北電力の法人向け電気代には「市場価格調整額」が追加されているのだ。3点について、簡潔に解説していく。

 

①市場価格調整額の新設

2023年の電気代見直しにより、電気代には「市場価格調整額」が追加されている。もともと、東北電力は自社で発電する以外に「JEPX」という電力を扱う卸市場からも電気を仕入れていたが、その価格については電気代に反映されていなかった。

しかし2021年ごろより円安が進行し、その後、ロシアウクライナ問題によって燃料費が急騰するなどして市場に出回る電気の取引価格も高騰。その結果、東北電力の収益が大幅に悪化した。この事態を受けて、東北電力は市場価格調整額を新設している。

 

②燃料費調整額の算定方法の変更

2026年にも燃料費調整額の算定方法が見直されたと説明したが、2023年度も東北電力は燃料費調整額の計算方法を見直している。改めて、燃料費調整額の計算式は以下だ。

●燃料費調整額の計算式
燃料費調整単価 =(平均燃料価格 − 基準燃料価格)÷ 1,000 × 基準単価

2023年の変更では、2026年の変更と違って「基準燃料価格」が引き上げられていた。この変更までに電気代が大幅に値上げされたうえ、さらに市場価格調整額が新設されたため、燃料費の負担を減らす狙いがあったものと思われる。そのため、この変更で燃料費調整額が安くはなったものの、法人の電気代自体は値上がりしている。

 

③離島ユニバーサルサービス調整額の区分

最後の変更が、離島ユニバーサルサービス調整額の区分けだ。離島ユニバーサルサービス調整額とは、離島での発電に使う燃料費の変動分をエリア全体で負担しようというものだ。

これはもともと燃料費調整額の中に含まれていたが、2023年の変更によって別物として区分けされ、離島ユニバーサルサービス調整額として別で算出されることになっている。この区分によって電気代が大幅に上がることはないが、一応知識として押さえておこう。

関連記事:電気代の計算方法は?内訳や電気料金を安くする方法をわかりやすく解説!

 

 

2022年11月、東北電力は法人向け電気代を22.2%値上げしている

東北電力は2022年11月1日より、契約更新のタイミングで高圧・特別高圧の基本料金と電力量料金を値上げした。基本料金は+352円/kW、電力量料金は高圧+3.97円/kWh・特別高圧+3.85円/kWh。同一条件の試算では電気代は22.2%上がっており、この数年間の値上げの主因である。

結論をまとめると

東北電力は2022年11月1日より、契約更新のタイミングで高圧・特別高圧の基本料金と電力量料金を値上げした。基本料金は+352円/kW、電力量料金は高圧+3.97円/kWh・特別高圧+3.85円/kWh。同一条件の試算では電気代は22.2%上がっており、この数年間の値上げの主因である。

ここまで東北電力の値上げを解説してきたが、ここ数年で最も電気代が値上がりした原因となったのが2022年11月の値上げである。2021年度から赤字が続いていた東北電力は、11月以降、契約更新のタイミングで高圧・特別高圧向けの電気料金プランを以下のように値上げしている。

区分

基本料金

電力量料金

高圧

+352円/kW

+3.97円/kWh

特別高圧

+352円/kW

+3.85円/kWh

(東北電力「2022年11月 高圧および特別高圧の電気料金単価の見直しについて」をもとに弊社作成)


筆者の試算では、この改定単体で法人の電気代は22.2%上がった。2023年以降の見直しは算定方法の変更や小幅な転嫁が中心であり、改めて、この値上げによって金額面で最も大きなインパクトを与えていることがわかる。現在の請求額には、この値上げがすでに織り込まれているため、その点においても理解をしておこう。

関連記事:高圧電力とは?低圧や特別高圧との違い、契約の注意点もわかりやすく解説!

 

 

 

なぜ東北電力は法人向け電気代を値上げするのか?

東北電力の値上げの理由は、①2022〜2023年は燃料費高騰と福島県沖地震による巨額赤字を埋めるため②2025年11月は託送料金の変更を転嫁するため③2026年4月は電源調達の変化に合わせ、市場価格の変動をより速く電気代に反映させるため、が挙げられる。

結論をまとめると

東北電力の値上げの理由は、①2022〜2023年は燃料費高騰と福島県沖地震による巨額赤字を埋めるため②2025年11月は託送料金の変更を転嫁するため③2026年4月は電源調達の変化に合わせ、市場価格の変動をより速く電気代に反映させるため、が挙げられる。

ここまで東北電力の値上げの中身を解説してきた。ここからは、なぜ東北電力は値上げを繰り返すのか、その背景を解説していく。

関連記事:【最新】法人の電気代が高いのはなぜ?電気料金が高騰する理由と対策をわかりやすく解説!

 

①2022〜2023年の値上げの原因は燃料費高騰と福島県沖地震による収支悪化

まず2022年11月・2023年4月の値上げの理由は、東北電力の収支が悪化したからだ。ロシア・ウクライナ問題による国際的な燃料供給不足と急激な円安により、燃料費は2022年に過去最高値を記録。発電コストが収入を上回る状況が続いた。

さらに2022年3月の福島県沖地震では、震源地近くの火力発電所7つが停止。復旧費用に加え、停止期間中の代替電力をJEPXなどから高値で調達する必要が生じた。その結果、東北電力の2022年度の経常利益はマイナス2,000億円超に沈み、この赤字を補填するために大幅な値上げが行われたのである。

 

②2025年11月の値上げは託送料金が変更されたため

2025年11月の値上げは、東北電力自身の収支ではなく、東北電力ネットワークの託送料金が2025年10月に変更されたことによる転嫁だ。送配電網の維持・増強コストは今後も増える見通しであり、託送料金経由の小幅な値上げは今後も起こりうるだろう。

 

③2026年4月に電気代を見直す理由は、電源調達状況の変化が進んだから

2026年4月の見直しの背景は、東北電力の電源調達の変化だ。JEPXからの仕入れ比率が高まるなか、従来の「5ヶ月前から3ヶ月平均」という算定方法では、仕入れ値の変動を電気代にタイムリーに反映できない。そこで市場価格の動向を「より実態にあった形で反映」するために、直近1ヶ月方式へと変更された。

なお、東北電力の2026年3月期決算は経常利益1,264億円の黒字であり(女川原子力発電所2号機の再稼働も寄与)、2022年当時のような「赤字補填のための値上げ」局面はいったん脱している。ただし同決算では、中東情勢の悪化に伴う燃料価格・電力市場価格の急騰が減益要因として明記されており、外部価格の高止まりリスクは消えていない。

関連記事:【2026年最新】東京電力の法人向け電気料金値上げをわかりやすく解説!
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2022年11月以降、東北エリアの最終保障供給も値上がりしている

2022年9月1日より、最終保障供給の電気代が見直されている。これまでの電気代は「各エリアの大手電力会社標準プランの1.2倍」だった。

しかし現在は最低料金を「最終保障供給料金(各エリアの大手電力会社標準プランの1.2倍)」とし、JEPXの市場価格がそれを上回った場合には、補正項(追加料金)がプラスされる仕組みとなっている(下図参照)。

最終保障供給の料金について値上げを実施するということは、この最低料金も底上げされるということだ。特に東北電力ネットワーク(東北エリアの一般送配電事業者)は最終保証供給の電気代を別途値上げするなど、全国的にも高いため、弊社としては最終保証供給との契約はあまり推奨していない。

関連記事:最終保障供給とは?2022年9月から料金が大幅値上げへ!対策を解説
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今後も東北電力の法人向け電気代は値上がりする可能性が高い

東北電力の電気代は2023年・2025年・2026年と段階的に見直されてきた。今後についても、燃料価格・市場価格の動向次第で、燃料費調整額・市場価格調整額がさらに上がる可能性は十分にある。

結論をまとめると

東北電力の電気代は2022年以降、毎年のように見直されてきた。大手電力の中でも値上げを実施した回数が多いため、今後、燃料費調整額・市場価格調整額がさらに上がる可能性は十分にある。

ここまで東北電力の電気代の値上げ情報を解説してきたが、今後も東北電力の値上げが続く可能性は高い。そもそも電気代値上げの主な原因である燃料費は、2022年のロシア・ウクライナ問題以降、下がるどころか高止まりが続いており、2026年のアメリカとイランの衝突によってまた上昇している。

また、2026年4月の料金改定で、燃料費調整額・市場価格調整額は「同じ価格変動でも電気代への跳ね返りが大きくなる」仕組みに変わった。この仕組みが変わらない以上、燃料価格・市場価格が上昇した際の電気代への影響は、これまで以上に大きくなるリスクがあると見ておいたほうがいいだろう。

関連記事:【最新】今後も電気代は値上げする!高い原因と法人ができる高騰対策を徹底解説!
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電力切替は「電気代が安く経営が安定している新電力」も候補に入れよう

電力切替は「電気代が安く経営が安定している新電力」も候補に入れよう

ここまで、東北電力の高圧・特別高圧の法人向け電気代に関する値上げ情報を解説してきた。この記事を読んだ法人担当者の中にも、東北電力から電気代の値上げを打診された方もいるのではないだろうか。

どうしても「大手電力=安心」というイメージがあったり、現状から電力プランを見直すのは怖い、と感じるかもしれない。しかし、新電力の中には、倒産リスクが低い上、大手電力会社よりも電気代を安くできる可能性は十分にある。

特に、2026年度に電力会社を切り替えるにあたって、以下の3つのポイントを押さえておくと、そういう安心かつ電気代が安い新電力を見つけられるだろう。

①法人の電気代をどれくらい削減した実績があるのか?
②電気代が最高値となった2022年、どのような対応を取ったのか?
③自社のニーズに合わせた電力プランが選べるのか?

電力会社を変えることで法人の電気代が安くなるのは当然だが、今後はそれに加えて電気代の高騰リスクに備えた動きもするべきだ。特に「2022年、ロシア・ウクライナ問題によって電気代が過去最高値になった際、その電力会社がどのような対応をしたか」は必ず確認しよう。

さらに大手電力会社と違い、新電力は会社のニーズに合わせたプラン設計をしている場合がある。例えば、しろくま電力では

  • とにかく電気代を安くしたい法人は「市場連動型プラン」

  • 市場連動のリスクを軽減したい法人は「上限付き市場連動型プラン」

  • さらにリスクを軽減しつつ電気代を下げたい法人は「固定単価型プラン」

  • 電気代を下げつつ、季節ごとの高騰リスクを軽減したい法人は「ミックスプラン」

  • 大手と同じ料金体系のまま電気代を安くしたい法人は「燃調リンク型プラン」

  • 電気代を固定し、確実に電気代を削減するなら「完全固定型プラン」

など、さまざまなプランを用意している。「大手電力会社=安心」というイメージはあるかもしれないが、2022年の高騰を受けて電気代を大幅に値上げしたり、新規契約を停止したりしているため、必ずしも安心できるわけではない。そのため、会社の知名度に関わらずこの3つのポイントを確認することをオススメする。

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「法人向け電気代が安い」だけじゃない。
しろくま電力が法人に選ばれる3つの理由

しろくま電力では、高圧・特別高圧電力の法人向けに電力プランを提供している。私たちの強みは、①電気代削減実績、②高騰時の対応実績、③プラン数が豊富なことの3つである。

 

①電気代削減実績は最大45%(2025年度)

しろくま電力は大手電力よりも電気代が安い場合が多く、2025年度でも最大45%の電気代削減を実現している。以下のように、製造業や商業施設、店舗など、電気の使用方法が異なるさまざまな法人で削減実績がある。

しろくま電力の主な電気代削減実績は①通年連続稼働工場(北陸)で5億4,800万円/年から3億3,500万円/年と年間の電気代を39%削減。②病院(関西)では電気代6億1,300万円/年から3億8,300万円/年へと38%削減③平日日中稼働工場(東北)では2億4,400万円/年から1億6,000万円/年へと電気代34%削減を実現④平日日中稼働工場(九州)では、しろくま電力が2,300万円/年から1,250万円/年へと電気代を45%削減⑤オフィス(東北)では1億7,000万円/年から1億2,600万円/年へと26%削減⑥オフィス(東京)は電気代を9,950万円/年から7,100万円/年と28%削減に貢献
現在、しろくま電力は法人の3,200拠点以上に電力供給を行っている。電気代が安いなどの理由から、しろくま電力の契約継続率は95%を超えた。こうした点から、以下の法人・自治体などにも導入されている。

しろくま電力は法人の3,200拠点以上に電力供給を行っている。電力業界は平均の契約継続率が70%ほどだが、しろくま電力は95%を超えている。導入事例:ヨロズ社、カーボンニュートラルで日本の変革に挑戦!「しろくま電力」の導入秘話
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②2022年の電気代高騰時も新規受付を継続

2022年に燃料価格・電気代が過去最高値となった際、国内の3割の新電力が倒産・撤退し、大手電力会社でも新規受付停止が相次いだ。

しろくま電力はそのような状況下でも新規受付を継続し、300を超える法人の電気代削減をサポートした。これを可能にしたのは、電力仕入れ専門チームが先物取引や相対契約などで電気代の仕入れ値の変動リスクを抑えたからだ。

現在も新電力事業以外に、再エネ発電所の開発事業や系統用蓄電池事業でも成長を続けており、2025年度の売上は401億円、2026年度は案件数も増えて700億円の売上となる予定だ。他事業で収益を上げており、安心して契約できるのも「しろくま電力」の強みである。(出典:しろくま電力「売上高401億円を突破」

しろくま電力では、電力小売事業以外に、太陽光や風力などの再エネ発電所の開発や系統用蓄電池事業でも成長を続けており、2025年度の売上は401億円、2026年度は案件数も増えて700億円の売上となる予定だ。このように、電力仕入れの専門チームによる調達体制に加え、再エネ発電所や系統用蓄電池などの安定した事業基盤を持つことも、しろくま電力の強みである。

 

 

③業界トップクラスのプラン数

先述したように、しろくま電力はさまざまな電力プランを提供している。「電気代をとにかく安くしたい」「価格の安定性も重視したい」など、ニーズに合わせた電力プランを選ぶことができる。

しろくま電力では  とにかく電気代を安くしたい法人は「市場連動型プラン」  市場連動のリスクを軽減したい法人は「上限付き市場連動型プラン」  さらにリスクを軽減しつつ電気代を下げたい法人は「固定単価型プラン」  電気代を下げつつ、季節ごとの高騰リスクを軽減したい法人は「ミックスプラン」  大手と同じ料金体系のまま電気代を安くしたい法人は「燃調リンク型プラン」  電気代を固定し、確実に電気代を削減するなら「完全固定型プラン」  など、さまざまなプランを用意している。

また、しろくま電力の電気は全てCO2を一切排出しない実質再生可能エネルギーだ。電気を切り替えるだけで御社のCO2排出量を減らすことができる。

見積もりは「複数のプランの電気代の提示」や「現在の契約先との電気代・CO2削減量の比較」にも対応している。「どれがいいかわからない」法人にはこちらからプランを提案することも可能だ。現在の電力会社との比較をするだけでも全く問題ないため、まずはお気軽にお見積もりをご依頼いただきたい。

この記事内でよくある質問
東北電力の高圧・特別高圧の法人向け電気代はどれくらい値上がりしていますか?
筆者が同一条件で各時代の電気代を試算したところ、2026年4月以降の東北電力の電気代は、2022年11月の値上げ前よりも約27%上がっていることがわかった。値上げの主因は2022年11月の改定(試算+22.2%)である。
2026年4月の見直しで東北電力の電気代は安くなりますか?
安くはならない。電力量料金は1kWhあたり9.91円下がったが、同時に燃料費調整額・市場価格調整額の基準が引き下げられたため、東北電力自身が説明する通り、基準水準なら負担は変わらない。むしろ市場価格の高騰が翌月の電気代に直撃しやすくなった点に注意が必要だ。
今後も東北電力の法人向け電気代は高くなる可能性が高いですか?
可能性は十分にある。2026年4月以降は市場価格が直近1ヶ月方式で電気代に反映されるため、猛暑・厳冬期のJEPX価格高騰が翌月の請求額を直接押し上げる。実際に2026年7月には市場価格が約3年半ぶりの高値をつけている。

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