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【2025年最新】東京電力の法人向け電気料金値上げをわかりやすく解説!市場価格調整項とは?電気代を安くする方法も紹介!

【2022最新】東京電力EPの電気代が値上げへ!法人がすべき対策とは

※この記事は2025年5月21日に最新の情報に更新されました。

関東圏の法人の多くが契約している「東京電力エナジーパートナーズ(以下:東電EP)」だが、毎年、高圧・特別高圧法人向けの電気代を見直しているのをご存知だろうか?

また法人向け電力プランは2024年より仕組みを大きく変えており、法人によっては知らない間に電気代の単価が大きく値上げしている可能性があるため注意が必要だ。

そこでこの記事では、東電EPの高圧・特別高圧の法人向けの電気代値上げ・料金改定についての最新情報を掲載。今後の電気代の予想についても触れつつ、法人ができる電気代削減術についても解説していく。

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目次

【2025年最新】東京電力の法人向け電力プランをわかりやすく解説

【重要】東京電力EPの法人向け電気料金の値上げを解説

2025年4月の東京電力EPの電気代値上げ情報
①基本料金と電力量料金(従量料金)の単価の見直し
②ベーシックプランの市場価格調整額の算定方法の見直し
2025年4月の東京電力EPの法人向け電気代値上げ情報をまとめると

2023年4月の東京電力EPの電気代値上げ情報
①「基本料金」と「電力量料金(従量料金)」の単価の大幅値上げ
②燃料費調整額の見直し
2023年4月の東京電力EPの法人向け電気代値上げ情報をまとめると

東京電力EPの電気代はなぜ上がっている?
①2025年4月に東京電力EPが電気代を値上げした理由
②2023年4月に東京電力EPが値上げした理由

電気代が上がれば関東エリアの最終保障供給も値上がりする

東京電力EPの電気代は今後も値上がりする可能性が高い

今後は自社に合った電力プランを選ぶことが大切

<業界トップクラスのプラン数!電気代を45%削減した例も>
御社に最適なプランで電気代・CO2を削減しよう

 

 

【2025年最新】東京電力の法人向け電力プランをわかりやすく解説

東京電力EPの法人向け電気代の値上げを解説する前に、まずは東京電力EPの電力プランについて理解しておこう。2024年4月まで、東電EPの電力プランの内訳は以下だった。

一般的な電力プランの内訳

このように、どの法人であろうと月々の電気代に「燃料費調整額(過去の燃料費の平均額を電気代に落とし込んだもの)」と「市場価格調整項(電力卸市場から仕入れる際の電気の平均額を電気代に落とし込んだもの)」が含まれていた。

しかし2024年4月より、東京電力EPは法人向け電力プランを見直し、以下の3つの料金プランを導入している。

  市場調整ゼロプラン ベーシックプラン 市場価格連動プラン
プランの特徴 「燃料費調整額」があるが、「市場価格調整項」がない。 旧プラン同様「燃料費調整額」と
「市場価格調整項」がある。
「燃料費調整額」がないが、
「市場価格調整項」がある。
電気代の内訳 基本料金+電力量料金+再エネ賦課金+燃料費調整額 基本料金+電力量料金+再エネ賦課金+燃料費調整額+市場価格調整項 基本料金+電力量料金+再エネ賦課金+市場価格調整項
市場価格の割合 0% 30% 100%
電気代の
変動リスク

これまでは法人向けの電力プランが1つしかなかったが、「市場調整ゼロプラン」「ベーシックプラン」「市場価格連動プラン」と、3つのプランを標準メニューへと変更したのだ。

図を見ると、どのプランも共通して「基本料金」「電力量料金」「再エネ賦課金」がかかるが、プランによっては「燃料費調整額」「市場価格調整項」の有無の違いがある。またどのプランにするかで電気代の変動リスクが異なることも理解しておこう。

電気代の変動リスクが違う理由は以下だ。

・燃料費調整額は、2〜4ヶ月前の「燃料費」をもとに毎月の単価が決定する。
→対象となる期間が長いので、月々の単価の変動が遅い、かつ小さい

・市場価格調整項は前月の「JEPXの市場価格(=市場から仕入れる電気の価格)」をもとに毎月の単価が決まる。
→対象となる期間が短いので、月々の単価の変動が速い、かつ大きい
※特にベーシックプランは、2025年4月以降は時間帯で単価が変わるため、さらに変動リスクが大きくなっている(詳しくは後述)

このように単価を決める際に参照する期間が違うため、市場価格の割合が大きくなるほど電気代の変動リスクも大きくなるのである。電気代が知らない間に上がっている法人などは、電力プランを正しく選べていない可能性があるため注意が必要だ。

また、以下の電力プランはすでに新規申込の受付が終了し、2026年3月末での廃止が決まっている。以下の電力プランを契約中の法人も、「市場調整ゼロプラン」「ベーシックプラン」「市場価格連動プラン」のどれかに切り替える必要があるため、早いうちに内容を把握しておこう。

<2026年3月末で廃止される電力プラン>
  • 業務用季節別時間帯別電力
  • 業務用電力
  • 高圧季節別時間帯別電力
  • 高圧季節別時間帯別電力A
  • 高圧電力
  • 高圧電力A
  • その他、特別高圧向けの電力プラン

関連記事:【図解】法人向け市場連動型プランとは?従来メニューとの違い、メリットとデメリットを徹底解説
関連記事:「市場価格調整単価」とは?電気代がまた上がる?仕組みと対策をわかりやすく解説

 

 

【重要】東京電力EPの法人向け電気料金の値上げを解説

ここまで東電EPの電力プランの変更を解説してきた。東京電力EPはこれ以外にも、「2025年4月」「2023年4月」の2回にわたって高圧・特別高圧の法人向け電気料金を値上げしている。

しかし電気代の値上げ情報はわかりづらいケースが多いため、ここからは東京電力EPのの値上げ情報をわかりやすく解説していく。

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①2025年4月の東京電力EPの電気代値上げ情報

2025年4月より、東京電力EPは高圧・特別高圧の法人向け電気代を値上げしている。今回の変化は以下の2点だ。

  • 「基本料金」と「電力量料金(従量料金)」の単価の見直し
  • ベーシックプランの市場価格調整額の算定方法の見直し

それぞれの電気料金の見直しについて解説していく。

 

①基本料金と電力量料金(従量料金)の単価の見直し

2025年4月より、先述した3つの標準プランの単価は以下のように見直されている(関東エリアの高圧・特別高圧のみ記述)。

 
   
旧単価
新単価
増減
高圧
ベーシックプラン
基本料金
1,890円00銭
3,030円00銭
+1,140円/kW
電力量料金
19円51銭
16円56銭
-2.95円/kWh
市場調整ゼロプラン
基本料金
2,100円00銭
3,220円00銭
+1,120円/kW
電力量料金
20円70銭
16円63銭
-4.07円/kWh
市場価格連動プラン
基本料金
1,700円00銭
1,500円00銭
-200円/kW
電力量料金:朝時間
14円75銭
16円37銭
+1.62円/kWh
電力量料金:昼時間
電力量料金:晩時間
電力量料金:夜時間
14円57銭
16円19銭
+1.62円/kWh
特別高圧
ベーシックプラン
基本料金
1,770円00銭
2,980円00銭
+1,210円/kW
電力量料金
18円14銭
15円22銭
-2.92円/kWh
市場調整ゼロプラン
基本料金
1,990円00銭
3,160円00銭
+1,170円/kW
電力量料金
18円95銭
15円27銭
-3.68円/kWh
市場価格連動プラン
基本料金
1,600円00銭
1,300円00銭
-300円/kW
電力量料金:朝時間
13円44銭
15円03銭
+1.59円/kWh
電力量料金:昼時間
電力量料金:晩時間
電力量料金:夜時間
13円39銭
14円98銭
+1.59円/kWh

上図は単価の見直しをまとめたものだ。

今回の見直しでは、高圧・特別高圧ともにベーシックプランと市場調整ゼロプランで「電力量料金(従量料金)」が下がり、「基本料金」が大幅に上がっていることがわかる。一方、市場価格連動プランに関しては、「基本料金」が下がり、「電力量料金(従量料金)」が上がった。

今回の電気代の見直しを簡単にまとめると以下のようになる。

  • ベーシックプラン:基本料金を最大で約60%値上げ、電力量料金が最大で約15%値下げ
  • 市場調整ゼロプラン:基本料金を最大で約53%値上げ、電力量料金が最大で約20%値下げ
  • 市場価格連動プラン:基本料金を約12%値下げ、電力量料金が約11%値上げ

今回の単価見直しで電気代が上がっているのは以下の法人だ。

  1. 契約電力が大きいものの、電力使用量はそこまで大きくない法人(負荷率が低い法人)
  2. 「旧標準プラン」から、今も「ベーシックプラン」を使い続けている法人

①の法人については、基本料金が大幅に値上げしているため、30%近く電気代が値上げしている可能性がある。特に「オフィスビル」「日中(9〜17時)稼働の工場」「公共施設」「地方自治体」「学校」「病院」「プール」などは①に当てはまる可能性が高い。契約電力を下げる、電力会社を変更するなどの取り組みが必要だ。

②の法人については、以前の標準プランから基本料金が約1.6倍も上昇している可能性が高い。そのため、電力プランや電力会社を見直すなど、電気代削減につながる何かしらのアクションを起こした方がいいだろう。

 

②ベーシックプランの市場価格調整額の算定方法の見直し

2つ目の変更が、ベーシックプランの市場価格調整額の算定方法の見直しである。

スクリーンショット 2025-05-21 18.34.39(出典:東京電力EP「特別高圧・高圧の標準メニューの見直し内容について」)

上図は今回の見直しをまとめたものだ。

前述したように、東京電力EPのベーシックプランと市場価格連動プランには、市場価格調整項(電力卸市場から仕入れる際の電気の平均額を電気代に落とし込んだもの)が含まれており、毎月その単価が見直されていた。

しかし電力卸市場(JEPXという)では、1日を30分ごとに区切って電力を売買しており、朝と昼と夕方、夜のそれぞれで取引される電気の価格が変動しがちである。例えば、昼間は太陽光発電が増えるため市場価格が安くなりやすいが、夕方は太陽光発電が減るため、市場価格が高くなりやすいのだ。

そのため2025年4月より、ベーシックプランに関しては「時間帯ごと」に市場価格調整項が算出され、その単価に基づいて電気代が計算される仕組みに変わっている。今までは電気代が安い傾向にある朝や夜中もまとまっていたが、それぞれは分かれるため、電気代が上がっている可能性は十分に考えられるだろう。

関連記事:【図解】JEPXとは?取引の仕組みや市場価格の決まり方をわかりやすく解説!
関連記事:【図解】電力自由化とは?仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説

 

2025年4月の東京電力EPの法人向け電気代値上げ情報をまとめると

改めて、2025年4月の東京電力EPの法人向け電気代の見直しをまとめると以下になる。

  • 高圧・特別高圧の「基本料金」「電力量料金」が見直し
    →「契約電力が高いが使用量は少ない」「旧標準プラン→ベーシックプランに変えた」法人は電気代値上げに注意
  • ベーシックプランの市場価格調整額は時間ごとに算定・請求に変更
    →「昼間以外、特に夕方以降も電力を使うことが多い」ベーシックプランの法人は電気代の大幅値上げに要注意

特に「旧標準プラン→ベーシックプラン」に変えた法人は電気代の値上げに注意が必要だ。

関連記事:電源調達調整費とは?独自燃調の仕組みと特徴をわかりやすく解説
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②2023年4月の東京電力EPの電気代値上げ情報

東京電力EPでは、旧プランを提供していた2023年4月にも高圧・特別高圧の法人向け電気代を値上げしている。新しい標準プラン(市場調整ゼロプラン、ベーシックプラン、市場価格連動プラン)はこの値上げを引き継いでいるため、どのように電気代が上がっているかを正しく理解しておこう。

2023年4月に実施された電気代の値上げのポイントは以下の2点だ。

  • 「基本料金」と「電力量料金(従量料金)」の単価の大幅値上げ
  • 燃料費調整額の見直し(実質的な値上げ)

それぞれの電気料金の見直しについて解説していく。

 

①「基本料金」と「電力量料金(従量料金)」の単価の大幅値上げ

まず2023年4月より、東京電力EPは電気代の「基本料金」と「電力量料金(従量料金)」を大幅に値上げしている。

  旧単価 新単価 値上げ幅
高圧 基本料金 1,716円00銭 1,814円37銭 +98.37円/kW
電力量料金 夏季 16円16銭 22円46銭 +6.30円/kWh
その他 15円15銭 21円45銭
特別高圧 基本料金  1,661円00銭 1,704円89銭 +43.89円/kW
電力量料金 夏季  15円91銭 22円13銭 +6.22円/kWh
その他 14円90銭 21円12銭

上図は東京電力EPの単価の見直しをまとめたものだ。

これにより、すべての法人の電気代が上がっており、平均すると電気代が10〜30%ほど上がっている可能性がある。特に「オフィスビル」「日中(9〜17時)稼働の工場」「公共施設」「地方自治体」「学校」「病院」「プール」のような法人は基本料金値上げの影響を受けやすいため、電気代の大幅値上げに注意すべきだ。

新電力の中には東京電力の値上げ前よりも電気代が安いケースがあるため、電気代の削減を検討する法人は切り替えを検討してもいいだろう。

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②燃料費調整額の見直し

2つ目が燃料費調整額の見直しだ(※2023年4月の変更のため、現在は大幅に変更されている)。

燃料費調整額とは、数ヶ月前の化石燃料(石油・石炭・天然ガス)の価格変動分を、1kWhあたりの電気代に反映させたものだ。燃料費調整額の単価は、3〜6ヶ月前の燃料費をもとに毎月変動する。

燃料費調整額は、燃料費の月々の変動分を電気料金に反映したものだ。 調整額は「燃料費調整単価×電気使用量」で算出していたが、下図のように変更される。

2023年3月まで、東京電力は燃料費調整額を「燃料費調整単価×電気使用量」で算出していた。しかし2023年4月より、上図のように「燃料費調整単価の燃料構成比の更新」と「市場価格調整項の新設」を実施している。

この2点の変更を簡潔にまとめると以下のようになる。

①燃料費調整単価の燃料構成比の更新
→燃料費調整額の算出にあたり、高騰する石炭の比率が他の燃料(石油・天然ガス)よりも大きくなった
→燃料費の平均価格の高騰に合わせ、平均額を求める際の基準となる価格も引き上げられた

②市場価格調整項の新設
→前述した市場価格調整項が新しく追加された。

①と②によって燃料費調整額は全体として値上がりしているため注意が必要だ。

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2023年4月の東京電力EPの法人向け電気代値上げ情報をまとめると

ここまで、2023年4月の東京電力EPの法人向け電気代の値上げ情報を解説してきた。改めて、ここまでの情報をまとめると以下になる。

  • 高圧・特別高圧の「基本料金」「電力量料金」が見直し
    →高圧・特別高圧すべての法人の電気代が上がっている。法人によっては30%ほど上がっている可能性。
  • 燃料費調整額の見直し
    →燃料費調整額の算定方法の変更や、市場価格調整項の新設によって全体として値上がりしている

2023年4月の電気代値上げにより、だいたい平均して電気代が約15~20%ほど値上げしている。しかし法人によっては30%ほど上がっている場合もあるため注意が必要だ。

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なぜ東京電力EPの法人向け電気代は値上げしたのか?

ここまで東京電力の値上げ情報を解説してきた。それでは、なぜ東京電力は法人向け電気代の値上げを実施しているのだろうか? ここからは東電の値上げの背景を解説していく。

 

①2025年4月に東京電力EPが電気代を値上げした理由

2025年4月に東京電力EPが電気代を値上げした理由は、電力の供給システムの変化に対応するためだ。

これまで、東電は自社発電所での火力発電をメインに電力供給を行ってきた。そして発電所は稼働を止めることができないため、需要の少ない夜間は電気代を安くして電力需要を増やすなど、自社で電力需給が調整できていたのだ。

しかし昨今は老朽化などによって火力発電所の休廃止が進み、東京電力EPはJEPX(電力卸市場)から電気を仕入れる割合が増えている。このJEPXで扱う電気だが、太陽光や風力などの再生可能エネルギー由来の「発電コストが安い電気」が増加しており、実はもう「夜よりも昼間の方が電気代が安く」なっているのだ。

しかし今の日本では「電気代は昼が高くて夜が安い」というイメージがあるため、昼間の「仕入れ値が安価な電力」の需要が少なく、いまだに夕方以降の、火力などでできた「仕入れ値が高い電気」が多く消費されている。そして安い電気は使われずに捨てられるなど、問題が発生しているのだ。

従来の東京電力の電力プランでは、この仕入れ値が高い電気のコストを電気代にうまく反映できない課題があった。仕入れ値が上がっているのに、それを売り値に反映できない状態が続いているのだ。

そこで、昼間に電力需要を増やすために「市場連動型プラン」への移行を促すべく、東電は「市場調整ゼロプラン」「ベーシックプラン」の電気代を実質的に値上げした。

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②2023年4月に東京電力EPが値上げした理由

続いて2023年4月に東京電力EPが値上げした理由をみていこう。この値上げの理由は、東京電力EPの収支が悪化したからだ。東京電力ホールディングの発表によると、2022年4〜12月期の連結決算は、最終損益がマイナス6,509億円となった。これは東日本大震災後の2011年4〜12月期の連結決算を上回る赤字である。

収支悪化の原因として挙げられるのが、燃料費の高騰だ。ロシア・ウクライナ問題による国際的な燃料供給不足や、急激な円安の進行によって燃料費が大幅に高騰。発電コストが収入を上回る状況が長らく続いたことで収益が悪化し、その赤字分を補填するために、大幅な値上げが行われたのである。

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電気代が上がれば、関東エリアの最終保障供給も値上がりする

ここまで東京電力の法人向け電気代の値上げについて解説してきた。電気代の値上げに際して、さらに注意すべきなのが、最終保障供給によって電力を使っている需要家である。

2022年9月より最終保障供給の電気代が見直されている。これまでの電気代は「各エリアの大手電力会社標準プランの1.2倍」だった。しかし現在は最低料金を「最終保障供給料金(各エリアの大手電力会社標準プランの1.2倍)」とし、電力自由化の市場価格がそれを上回った場合には、補正項(追加料金)がプラスされる仕組みとなっている(下図参照)。

最終保障供給の価格が見直された図
東京電力EPが値上げを実施するということは、この最低料金の部分が底上げされるということだ。2022年9月1日以降、最終保障供給は30%近く値上げしており、2023年4月以降はさらに高騰しているのである。

ラストリゾートともいわれた最終保障供給だが、現在の対策としては有効ではない。しかし、従来の電気契約プランのままでは、電気代は高騰していく一方である。東京電力以外の電力プランという選択肢がある、ということも理解しておこう。

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今後も東京電力EPの電気代は値上がりする可能性が高い

ここまで東京電力EPの電気代の値上げ情報を解説してきたが、それでは今後、東京電力EPの電気代はどうなるのだろうか? 結論として、今後も東京電力EPの電気代は値上げする可能性が高いと言えるだろう。

そもそも、燃料費高騰の主な原因であるロシア・ウクライナ問題は解決の見通しがついていない。下記の関連記事にて、今後の燃料費の推移を解説しているが、やはり2020年以前の価格に戻るとは考えにくいのだ。そのため、東京電力EPの収支が悪化し、電気代が今後も値上がりする可能性は十分に考えられるのだ。

実際に、東北電力は2022年11月に高圧・特別高圧の電気代を値上げしたが、2023年4月より再値上げを実施している。今後、同様の動きが東京電力EPでもみられる可能性があることを理解しておこう。

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今後は自社に合った電力プランを選ぶことが大切

ここまで東京電力の電気代値上げ情報を解説し、東京電力は今後も電気代が上がる可能性が高いことを説明した。そうした電気代の値上げに対応するためにも、法人には今後、自社に合った電力プランを選び、電気代のコストパフォーマンスを高めることが求められる。

例えば、

  •  オフィスや工場など昼間の電力使用量が多い法人は「市場連動型プラン」

  • 市場連動のリスクを軽減したい法人は「上限付き市場連動型プラン」

  • 昼間の電力使用量が多いものの市場連動型プランのリスクが怖い法人は「固定単価型プラン」

  • 市場連動型にしたいが、季節ごとの高騰リスクは軽減したい法人は「ミックスプラン」

  • 大手と同じ料金体系のまま電気代を安くしたい法人には「燃調リンク型プラン」

  • 予算管理を確実にしたい、電気代の変動リスクを確実にゼロにするなら「完全固定型プラン」

など、法人によって選ぶべき電力プランは異なるのである。

現在、東京電力あるいは新電力が提供する「法人向け電力プラン」を契約中の法人が多いのではないだろうか。実はこのプラン、法人によって多少単価に違いがあるものの、基本的にはどの法人に対しても電気代の仕組みは同じである。

「大手電力=安心」というイメージがあったり、現状から電力プランを見直すのは怖い、と感じるかもしれない。だがこれからは「自社にあった電力プランを選んで効率よく電気代を下げていく」取り組みが非常に重要なのである。

電力会社によっては「プランを会社ごとにカスタマイズできる」「適切な電力プランを提案してくれる」会社もあるため、電力会社選びが面倒な場合は、こうした法人から見積もりをとるのも一つの手だろう。

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<業界トップクラスのプラン数!電気代を45%削減した例も>
御社に最適なプランで電気代・CO2を削減しよう

しろくま電力では、高圧・特別高圧の電力を使用する法人向けに電力プランを提供している。しろくま電力の強みは「電気代の安さ」と「業界トップクラスのプラン数」だ。

しろくま電力の強みは「電気代の安さ」と「業界トップクラスのプラン数」だ。「電気代をとにかく安くしたい」「価格の安定性も重視したい」など、ニーズに合わせた電力プランを選ぶことができる。中には電気代を45%(1.5億円)削減したプランもある。プランをカスタマイズし、御社だけの電力プランを作ることも可能だ。

電気代が大手電力より安いのはもちろん、「電気代をとにかく安くしたいから市場連動型プラン」「価格の安定性も重視したいから燃調リンクプラン」など、ニーズに合わせて電力プランを選ぶことができる。中には電気代を45%(1.5億円)削減したプランもある。プランをカスタマイズし、御社だけの電力プランを作ることも可能だ。

以下はしろくま電力を導入する主な企業・自治体である。

しろくま電力を導入する主な企業・自治体

しろくま電力は、入札制(価格が安い場合に導入が決まる)を実施する数多くの自治体に対しても電力供給を行っている。多くの法人からも低価格であることが好評で、契約更新率は92%を超えた。

また、しろくま電力の電気は全てCO2を一切排出しない実質再生可能エネルギーだ。電気を切り替えるだけで御社のCO2削減量を減らすことができる。

見積もりは「複数のプランの電気代の提示」や「現在の契約先との電気代・CO2削減量の比較」にも対応している。「どれがいいかわからない」法人にはこちらからプランを提案することも可能だ。

見積もりだけでなく「プランについて説明してほしい」「なぜ安いのか、本当に倒産しないか知りたい」といった面談も行っている。切り替えを検討中でなくとも、気軽にお問い合わせいただきたい。

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