2026年11月1日から、関西電力は法人向け電力プラン(特別高圧・高圧)の標準メニューを見直す。
筆者が試算したところ、今回の値上げだけで高圧法人の電気代は実質約8.6%(年間約507万円)上がっており、2023年4月の託送料金の転嫁も含めると、この数年で関西電力の法人向け電気代は約14%上がっていることがわかった。法人によっては2026年の値上げだけで16%も電気代が上がるケースもあるため、値上げ内容を正しく理解しておきたいところだ。
そこでこの記事では、関西電力がこれまでに実施した値上げ・料金改定について、値上げを行う理由も含めて説明し、最後に法人ができる電気代の高騰対策を解説する。
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この記事を読んでわかること ・2026年11月の見直しで、関西電力の法人向け電気代はいくら上がる? ・見直し後の単価はいつから適用される? ・請求書の「市場価格調整額」とは?いつから何が変わってきた? ・原発が動いている関西で、なぜ法人の電気代は上がる? |
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結論をまとめると |
2023年以降、関西電力の法人向け電気代は見直しが行われており、合計約702万円(約14%)ほど値上げしている。 |
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2023年、東京電力や中部電力などの大手電力会社8社は法人向け電気代の単価を大幅に値上げした。関西電力はこの値上げに加わらなかったが、この年を境に法人向け電力プランの電気代の仕組みを見直している。
以下は関西電力の法人向け電力プランの見直し内容と、電気代への影響額を時系列でまとめたものだ。
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実施時期 |
見直しの概要 |
同一条件での年間電気料金への影響 |
|---|---|---|
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2023年4月 |
・託送料金(レベニューキャップ)見直しの転嫁 |
+195万円 (+3.9%) |
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2024年4月 |
・市場価格調整を新設 |
±0円(実質中立) |
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2025年4月 |
・市場価格調整の算出方法の見直し |
±0円(実質中立) |
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2026年11月 |
・標準メニューの見直し(単価の値上げ) |
+507万円 (+8.6%) |
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値上げの合計 |
+702万円(約+14%) |
(※関西電力の高圧標準メニュー「高圧電力AL」を対象に、契約電力1,000kW、年間使用量200万kWh(夏季7〜9月50万kWh・その他季150万kWh)、力率100%(基本料金15%割引適用)で試算。原油72,187円/kl、LNG88,743円/t、石炭18,459円/t、市場価格20円/kWhを各制度に共通して適用し、基本料金、電力量料金、燃料費調整額、市場価格調整額を比較した。市場価格調整の調整係数は2024年度が確定値0.292、2025年4月改定後は2025年度の月別確定値の平均0.387を使用。再エネ賦課金、政府支援、個別割引等は含んでいない。実際の請求実績ではなく、同一条件による料金制度の比較試算) (※2023年4月改定前の単価は、託送料金の改定幅(基本料金+146.30円/kW・電力量料金+0.23円/kWh)から復元し、関西電力の公式モデル試算(月額419万円→435万円・+3.7%)と一致することを確認している) (※2026年11月の行は、燃料費調整の諸元リセット(関西電力が2026年8月分の燃調単価を織り込んで新単価を設定する実質中立の組み替え)を除いた、固定単価の実質値上げ分(基本料金+167.20円/kW・電力量料金+1.68円/kWh)で試算。市場価格調整額と託送転嫁分は含まない。関西電力の公式モデル試算では月額+9.4〜16.1%)
上図より関西電力は定期的に電気代の見直しを行っており、2023年以降、14%ほど電気代を値上がりしていることがわかる。関西電力と聞くと、どうしても「原発が稼働しているので他の電力会社より安い」イメージがあるかもしれないが、実際は他の大手電力会社と同様に電気代は値上がりしているのだ。
この記事では、関西電力が実施してきた値上げ・料金改定について詳しく解説していく。
関西電力の電気代値上げについて解説する前に、まずは法人向け電気代の内訳を理解しておこう。関西電力の高圧・特別高圧の電気代は、以下の要素で構成されている。
電気代は以下の数式で算出可能だ。
| 電気料金 = 基本料金 +(電力量単価 ± 燃料費調整単価 + 市場価格調整単価 +再エネ賦課金)× 電力使用量 |
それぞれの項目については、以下のようになっている。
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項目 |
内容 |
|---|---|
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契約電力(kW)に応じて毎月定額で発生する料金 |
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電力量料金 |
使用した電力量(kWh)に応じて発生する料金 |
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燃料費などの変動分を毎月電気代に反映するもの。「燃料費調整額」「離島ユニバーサルサービス調整額」の2つで構成される |
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JEPXの市場価格(電気の仕入れ値)などの変動分を毎月電気代に反映するもの。 |
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再エネ買取費用を電気代に落とし込んだもの。単価は国が年度ごとに決定 |
詳しくは後述するが、2024年4月より、従来の燃料費調整額に加えて市場価格調整額(JEPX=卸電力市場から電気を仕入れる際の価格変動分)が新設されている。
これにより、燃料費と市場価格の両方が毎月の電気代に影響を及ぼしているのだ。このように燃料価格に加えて、JEPX市場価格の変動も毎月の電気料金に反映される仕組みとなっている。
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結論をまとめると |
関西電力は2026年11月1日から、特別高圧・高圧の標準メニューを見直す。関西電力の公式試算では9.4〜16.1%の値上げとなっており、筆者が試算したところ実質8.6%(年間約507万円)の値上げとなった。単価の値上げに加えて、燃料費調整・市場価格調整の算定方法も見直されているため、実際は関西電力の公式の値上げ幅に近づくものと思われる。今回の値上げは、2026年11月以降の契約更新より適用される。 |
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ここまで関西電力の電気代の内訳を説明してきた。ここからは実際に、年ごとの電気代値上げに関する内容を解説していく。まずは2026年11月以降の値上げ情報を見ていこう。
今回の見直しで押さえておきたいポイントは以下の3つだ。
①電気料金単価の値上げ
②燃料費調整額の算出方法の見直し
③市場価格調整の算出方法の見直し
ここからはこの3点を解説していく。
1つ目が「電気料金単価(基本料金・電力量料金)の値上げ」だ。2026年11月以降、関西電力は基本料金と電力量料金を値上げする。
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見直し前※ |
見直し後 |
値上げ幅(値上げ率) |
|---|---|---|---|---|
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高圧電力AL |
基本料金 |
1,911.80円/kW |
2,079.00円/kW |
+167.20円/kW |
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電力量料金(夏季) |
17.37円/kWh |
19.05円/kWh |
+1.68円/kWh(+9.7%) |
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高圧電力BL |
基本料金 |
2,043.80円/kW |
2,079.00円/kW |
+35.20円/kW(+1.7%) |
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電力量料金 |
15.98円/kWh |
19.05円/kWh |
+3.07円/kWh |
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特別高圧電力A
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基本料金 |
1,754.50円/kW |
1,921.70円/kW |
+167.20円/kW |
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電力量料金(夏季) |
16.55円/kWh |
17.51円/kWh |
+0.96円/kWh(+5.8%) |
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| 特別高圧電力B |
基本料金 |
1,886.50円/kW |
1,921.70円/kW |
+35.20円/kW(+1.7%) |
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電力量料金(夏季) |
15.66円/kWh |
17.51円/kWh |
+1.85円/kWh |
(出典:関西電力「特別高圧・高圧分野の標準メニューの見直し」2026年8月19日。※見直し前の電力量料金単価には2026年8月分の燃料費調整単価を含む)
上図は関西電力の電気代の値上げ幅を抜粋したものだ。これを見ると、高圧・特別高圧ともに固定単価が上がることがわかるが、それ以外にも注意しておきたいことがある。それは、これまではプランごとに単価が分かれていたが、その単価が全て同一の単価に固定されるということだ。
例えば上図のように、高圧電力ALや特別高圧電力Aといった「業務用メニュー(商業施設や事務所ビル向け)」と、高圧電力BLや特別高圧電力Bなどの「産業用メニュー(工場等向け)」の単価はこれまで異なるものだった。しかし2026年11月以降は全プランの単価が値上げされ、全プランともに同一単価となっている。
そのため、今回どれだけ電気代が上がるのか?は、契約しているプランによって大きく変わるのだ。
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料金メニュー |
モデル条件 |
見直し前 |
見直し後 |
月間影響額(影響率) |
|---|---|---|---|---|
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高圧電力AL |
820kW・月23万kWh |
533万円 |
583万円 |
+50万円(+9.4%) |
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高圧電力BL |
900kW・月27万kWh |
588万円 |
673万円 |
+86万円(+14.6%) |
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特別高圧電力A |
3,000kW・月100万kWh |
2,033万円 |
2,241万円 |
+208万円(+10.2%) |
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特別高圧電力B |
20,000kW・月730万kWh |
1億3,827万円 |
1億6,049万円 |
+2,222万円(+16.1%) |
(出典:同上。2026年8月分の燃料費調整単価を含む夏季・力率100%での試算。市場価格調整額・再エネ賦課金・国の値引き・託送転嫁分は含まない)
上図は関西電力が発表している公式のシミュレーションだ。
先述したように、高圧電力ALと特別高圧電力Aなどの「業務用電力」は大体10%前後の値上げだが、高圧電力BLや特別高圧電力Bといった「産業用電力」は15%前後まで値上がりすることがわかっている。
「産業用電力」は主に工場向けの電力プランで、電気を大量かつ比較的安定して使用することなどから、これまでは業務用より割安な単価が設定されていた。しかし関西電力の発表によると、産業用・業務用といった用途によって電源調達コストに差はないとして、2026年11月以降、両者の単価を同一水準に見直す。
そのため、今回の関西電力の値上げでは、工場などの電気を多く使う法人ほど電気代が割高になっているのだ。
2026年11月より行われる2つ目の変更点が、燃料費調整額の算定方法の見直しだ。燃料費調整額とは、前述したように火力発電に使う燃料費の変動分を電気代に上乗せしたものである。燃料費調整額の単価は、以下の数式をもとに毎月見直されている。
| ●変動単価の計算式 |
| 燃料費調整単価 =(平均燃料価格 − 基準燃料価格)÷ 1,000 × 基準単価 |
端的にいうと、「平均燃料価格(原油・LNG・石炭の価格を係数で1つにまとめたもの)」が「基準燃料価格」というハードルより高ければ電気代にプラスされ、低ければマイナスされる仕組みだ。今回、この計算の前提となる諸元が以下のように見直される。
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見直し前(2024年4月〜) |
見直し後(2026年11月〜) |
|---|---|---|
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基準燃料価格 |
47,000円/kl |
37,500円/kl |
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基準単価(高圧) |
0.106円/kWh(固定) |
月別の変動値(上限0.646円/kWh) |
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換算係数 |
0.0045/0.1974/1.0532 |
0.0338/0.0324/1.3547 |
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平均燃料価格の |
3〜5ヵ月前の3ヶ月平均 |
3ヵ月前の1ヶ月 |
(出典:関西電力「特別高圧・高圧分野の標準メニューの見直しについて」)
この変更からわかるのは以下の3点だ。
| ①基準燃料価格が引き下げられる → ハードルが下がるので燃料費調整額がプラスになりやすくなる ②基準単価が0.106円/kWhから最大0.646円/kWhになる → 燃料費調整単価が最大6.1倍も値上がりする ③算定期間が3ヶ月平均から1ヶ月に変わる → もし1ヶ月だけ高騰した場合、その影響を受けやすい |
総じて言えるのは、関西電力は燃料価格の変動を、以前より短い期間で料金に反映する仕組みに変えたことだ。
計算式が複雑でわかりづらいが、それぞれを詳しく説明すると、①についてはハードルにあたる「基準燃料価格」が下がるため、同じ燃料費であっても電気代にプラス調整されやすくなる。
②については基準単価が固定から月毎の変動制となる。これまでは0.106円/kWhで固定だったが、場合によっては0.646円/kWhになるなど、単価が最大で6.1倍も上がる可能性があるのだ。この単価は2ヶ月前までに関西電力のHPで公表されるなど、管理の手間が増える点にも注意しておきたい。
また③のように、算定期間が短縮されることも知っておこう。これまでは「3〜5ヵ月前の3ヶ月平均」をもとに燃料費調整額が計算されていたが、今後は「3ヵ月前の1ヶ月」に短縮される。
例えば11月の燃料費調整額を計算する場合、これまでは「6〜8月の燃料費の平均」をもとにしていたが、今後は「8月の燃料費」を元に決まることになる。もし8月に燃料費が高騰した場合、3ヶ月後に電気代が大幅に高騰するなど、インパクトを受けやすくなることを理解しておこう。
関連記事:電気代の燃料費調整額とは?仕組みや今後の見通し、安くする方法をわかりやすく解説
3つ目が、市場価格調整項の算出方法の見直しだ。市場価格調整項とは、前述したようにJEPX(電力卸取引市場)からの電力の仕入れ値(市場価格という)の変動分を電気代に上乗せしたものである。市場価格調整単価は、以下の式をもとに毎月見直されている。
| ●変動単価の計算式 |
| 市場価格調整単価 =(平均市場価格 − 基準市場価格)× 市場基準単価 |
関西電力では、市場価格のハードルにあたる「基準市場価格」を10.82円/kWhとしている。もし平均市場価格が10.82円/kWhを上回れば電気代にプラス、下回ればマイナスとなるのだが、今回は「平均市場価格をどう計算するか?」が見直されることとなった。
これまで、平均市場価格は「全日(24時間)」と「昼間(8〜16時)」を元に計算されていたが、見直し後はこれがなくなる。1日を5つに区切り、その時間帯ごとの市場価格が反映されるようになるのだ。
| 時間帯 | ポイント | |
| 〜2026年11月 | ・全日(24時間)が9割 ・昼間(8〜16時)が1割 |
JEPXの市場価格は昼間が安い(太陽光が増えるため)が、この安価な市場価格が二重で反映される仕組みになっていた |
| 2026年11月〜 | ①0〜8時(冬季は6時) ②8〜13時(冬季は6〜10時) ③13〜17時(冬季は10〜16時) ④17〜20時(冬季は16〜20時) ⑤20〜24時(冬季も同じ) |
JEPXの市場価格は夕方にピークを迎え、夜間は高い傾向にあるが、時間帯をより細分化することで、リアルな市場価格を反映できるようになった |
上図は反映する時間帯とそのポイントをまとめたものだ。このように、これまでは市場価格が安い昼間の時間帯が二重で反映されるなど、市場価格調整単価は安くなりがちだった。しかし見直し後は、上図のように5つの時間帯に区切られ、それらが反映されることになる。
市場価格は電力需要が増える夕方〜夜にかけて高くなり、夜間も高値となりやすいが、この価格が正確に反映されることになるのだ。そのため燃料費調整額だけでなく、状況によっては市場価格調整項も値上がりしやすくなると考えていいだろう。
関連記事:市場価格調整単価とは?電気代がまた上がる?仕組みと対策をわかりやすく解説
ここまで2026年11月以降の電気代値上げについて解説してきた。ここまでの情報をまとめると以下のようになる。
| 値上げの内容 | |
| ①電気料金単価の値上げ | ・基本料金・電力量料金の単価が値上がりする (法人によっては16%ほど電気代が値上がりするケースも) |
| ②燃料費調整額の 算出方法の見直し |
・燃料費調整額のハードルが下がるのでプラスになりやすくなる ・燃料費調整単価の基準単価が変動性に。最大6倍になる ・算定期間が3ヶ月平均から1ヶ月単体に変わるので値上げインパクトが大きくなる |
| ③市場価格調整の 算出方法の見直し |
・単価の算定時間がより細分化され、市場価格が高い時間帯の市場価格が単価に組み込まれるようになる。値上がりする可能性が高い。 |
関西電力の発表によると、これらが反映されるのは正確には「2026年11月から」ではない。「2026年11月以降に電気契約を更新した場合」のみ、この変動が適用されることになる。
見直し後の契約を希望しない場合は、契約満了日の1ヵ月前までに関西電力へ申し出る必要があるのだ(この場合、他の電力会社との契約など、供給を続けるための手続きが別途必要になる)。自社の契約満了月を確認し、それまでに対策を検討しておくようにしよう。
※まだ単価などの詳細は発表されていないが、託送料金の値上げについては更新時期に関係なく11/1より反映される。
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結論をまとめると |
関西電力は2025年4月、市場価格調整の調整係数を「年間固定」から「月毎の設定」に変え、係数の上限を0.390から0.499(高圧)へ引き上げた。あわせて平均市場価格の算定期間も3ヶ月平均から直近1ヶ月に短縮しており、市場価格の高騰が早く・大きく電気代に反映される仕組みになっている。 |
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ここまで2026年11月の見直しを解説してきたが、実は市場価格調整項の算定方法は、その前年にも一度見直されている。2025年4月に実施された変更点は以下の3つだ。
| 項目 | 変更内容 |
| ①調整係数が「固定」から「変動」に | 高圧500kW以上の2025年度は0.209〜0.499の範囲で毎月変動 |
| ②調整係数の上限を引き上げ | 高圧0.390→0.499、特別高圧0.385→0.493 |
| ③平均市場価格の算定期間の見直し | 「3〜5ヵ月前の3ヶ月平均」から「毎月21日〜翌月20日の直近1ヶ月」に短縮 |
2026年度の値上げ内容で、「燃料費調整額の基準単価が変動になること」「算定期間が3ヶ月平均から1ヶ月へと短くなること」を説明した。市場価格調整項に関しても、これと同様のことが2025年に実施されていたのである。
この変更により、もし市場価格が高騰した場合、これまでの3ヶ月平均のように「ならされる」ことなく、従来より短いタイムラグで料金へ反映されるようになる。しかも上限の係数が約1.3倍に引き上げられたため、高騰時の値上げ幅も大きくなっているのだ。
このように関西電力は2025年に市場価格の影響がすぐに電気代に現れやすい仕組みに変わっている。
関連記事:【最新】JEPXの市場価格はなぜ高騰している?3つの原因と法人の電気代への影響・対策をわかりやすく解説
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結論をまとめると |
関西電力は2024年4月、特別高圧・高圧の標準メニューに「市場価格調整」を新設した。料金表の単価を上げる改定ではないが、市場価格が20円/kWhの高値で推移した場合、試算では年間約536万円の負担増となる。同時に行われた燃料費調整の見直しと電力量料金への+3.90円の繰り込みは、負担が変わらない「実質中立」の変更である。 |
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関西電力は2024年度にも以下のように電気代を見直している。
①市場価格調整項の新設
②燃料費調整額の算定方法の変更
これまで説明してきた「市場価格調整項」は2024年度に新設された。関西電力は自社の発電所だけでなくJEPX(日本で一つだけある電力の卸市場)からも電力を仕入れており、その変動分を毎月の電気代に組み込むこととなった。
当時の係数で計算すると、市場価格調整項が追加されただけで単価は+2.68円/kWhとなっており、年間200万kWhを使う法人なら約536万円の負担増となっている。現在は算出方法が見直されており、さらに上がっている可能性が高い。
2つ目が「燃料費調整額の算定方法の変更」だ。
この年の見直しでは、ハードルとなる基準燃料価格が27,100円/klから47,000円/klへと引き上げられている(その後、2026年に37,500円/klへと引き下げられた)。しかし電力量料金が+3.90円/kWhとなっており、この見直しでは電気代はほとんど変更されなかった(筆者の計算でもわずか+0.001円/kWhとなっている)。
このように、2024年度に関西電力は市場価格を電気代に組み込むなど、電気代の値上げというよりは仕入れ値に基づいた価格設計に向けて動いたと考えていいだろう。
関連記事:【図解】JEPXとは?取引の仕組みや市場価格の決まり方をわかりやすく解説!
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結論をまとめると |
関西電力は2023年4月、レベニューキャップ制度の開始に伴う託送料金(送電線の使用料)の見直しを受けて、関西電力は特別高圧・高圧の基本料金・電力量料金を合計で3.7〜4.5%ほど値上げしている。 |
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ここまで関西電力の値上げ内容を解説してきたが、2023年度にも関西電力は電気代を値上げしている。
2023年4月より始まったレベニューキャップ制度の開始により、託送料金(送電線の使用料)が値上がりすることになり、関西電力は特別高圧・高圧の基本料金・電力量料金に値上げ分を添加しているのだ。
関西電力の公式モデル試算では、高圧電力AL(契約電力820kW・月間使用量23万kWh)の月額は約419万円から約435万円へと約3.7%値上がりしている。高圧の他メニューでは+3.8〜4.5%、特別高圧では+0.5%の値上げとなった。
この価格改定は大手電力8社のように大幅な値上げではないが、2023年度は関西電力の電気代にも多少なりの変化があったことを理解しておこう。関西エリアの法人の電気代も、この時点から動き始めていたことになるのだ。
関連記事:託送料金とは?仕組みとレベニューキャップ制度をわかりやすく解説!
ここまで関西電力の値上げの中身を解説してきたが、電気代の値上げに際して、さらに注意すべきなのが最終保障供給によって電力を使っている法人である。
最終保障供給とは、どの電力会社とも契約できない法人のためのセーフティーネットだ。2022年9月より料金体系が見直され、現在は最低料金を「各エリアの大手電力会社標準プランの1.2倍」とし、市場価格がそれを上回った場合には補正項(追加料金)がプラスされる仕組みとなっている。
関西電力が標準メニューを値上げするということは、関西エリアの最終保障供給の「最低料金の水準」もあわせて底上げされるということだ。
ラストリゾートともいわれる最終保障供給だが、電気代の高騰対策としては有効ではない。標準メニューの値上げを機に契約を見直す場合も、最終保障供給ではなく、他の電力会社のプランを候補に入れることをおすすめする。
関連記事:最終保障供給とは?制度の仕組みや料金内容、注意点をわかりやすく解説!
関連記事:最終保障供給の申し込み方法とは?今後の料金値上げリスク・契約上の注意点を徹底解説
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結論をまとめると |
関西電力が2026年11月に値上げする理由は、物価上昇によるコスト増に加え、容量拠出金・非化石証書の調達といった「制度上必要なコスト」が増加しているためである。また、2024年以降の市場価格調整の導入・強化は、JEPXやFIT電源からの調達が増え、市場価格の変動が経営を左右するようになったことへの対応だ。 |
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関西電力が2026年に値上げを実施する理由は、物価上昇等によるコストの増加に加えて、制度上避けることができない容量拠出金と非化石証書の調達コストも増加しているからだ。
容量拠出金とは、発電所を維持するために欠かせない費用のこと。2024年度より小売電気事業者の負担が始まっており、容量市場の約定結果から、2027~2028年度は容量拠出金の負担増が見込まれている。非化石証書は「CO2を排出しない電気の環境価値を証明するもの」で、脱炭素に関する国の目標へ対応するため、小売電気事業者に調達コストが発生する。
これらの価格は上昇を続けており、今回の電気代値上げの土台となっているのである。
また市場価格調整項や燃料費調整額の算定方法が見直され、「より早く、より実態に近く」なっているのは、電力の仕入れ値をより適切に電気代に反映するためだ。燃料費は毎月変動し、市場価格に関しては30分ごとに価格が変わる。それを3ヶ月ごとに計算していたのでは、仕入れ値と売値に大きなズレが発生し、経営を圧迫するリスクがあるのだ。それを防ぐためにも、こうして算定方法が見直されているものと思われる。
関連記事:非化石証書とは?仕組みや購入方法、企業が導入するメリットをわかりやすく解説
2023年4月に大手電力8社が電気代を大幅値上げしたが、関西電力は託送料金の転嫁だけで大幅値上げには加わらなかった。この理由は、関西電力には原発が7基あり、当時も5基が稼働していたからだ。これにより燃料費高騰の影響を最小限に食い止めることができたのだ。
原子力発電所の稼働率は2023年度に76.6%、2024年度に88.5%、2025年度も84.1%と高水準で推移している。そのため今後も「原発があるから関西電力の電気代は上がらない」と言いたいところだが、実際はそうは言い切れないところがある。
2026年度は原子力発電所の定期検査が集中し、原子力利用率は70%程度へ低下する見込みで、関西電力は経常利益2,300億円程度の減益を予想している。原子力への依存度が高いからこそ、その稼働が落ちる年は調達コストが増えるという構造も、あわせて理解しておきたい。
関連記事:法人の電気代が高いのはなぜ?電気料金が高騰する理由と対策をわかりやすく解説!
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結論をまとめると |
2026年11月の見直しには託送料金の転嫁分がまだ織り込まれておらず、単価の確定後に負担はさらに増える見込みだ。また、燃調の基準単価や市場価格調整の係数は毎年度更新される運用に変わるため、2027年度以降も電気代が上がる余地は残っている。 |
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ここまで解説してきたとおり、関西電力の法人向け電気代は2026年11月に一段階上がる。そしてその後も、値上がりの材料は残っていることを理解しておこう。
1つ目が、託送料金の転嫁分がまだ確定していないことだ。2026年11月より、関西エリアの託送料金は値上げされる可能性が高い。まだ具体的な単価は公表されていないが、電気代の値上げは確実に行われるだろう。
2つ目が、燃料費調整項の基準単価・市場価格調整の係数が「毎年度更新」の運用に変わることだ。それぞれの単価を算出する際の掛け率が年度ごとに変動するため、燃料費や市場価格の状況によっては掛け率が上がり、電気代も高くなる可能性がある。
3つ目が、原子力利用率の低下だ。前述のとおり、2026年度は定期検査の集中で利用率が70%程度へ下がる見込みであり、その分だけ火力や市場からの調達が増えることになる。燃料価格や市場価格が高止まりする局面では、変動単価を通じて電気代を押し上げる要因になるのだ。
これらより、今後も関西電力の電気代が上がる可能性は十分に考えられるのである。
関連記事:法人の電気代は今後どうなる?値上げが続く6つの原因と見通し、電気料金の削減方法を徹底解説!
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ここまで、東北電力の高圧・特別高圧の法人向け電気代に関する値上げ情報を解説してきた。この記事を読んだ法人担当者の中にも、東北電力から電気代の値上げを打診された方もいるのではないだろうか。
どうしても「大手電力=安心」というイメージがあったり、現状から電力プランを見直すのは怖い、と感じるかもしれない。しかし、新電力の中には、倒産リスクが低い上、大手電力会社よりも電気代を安くできる可能性は十分にある。
特に、2026年度に電力会社を切り替えるにあたって、以下の3つのポイントを押さえておくと、そういう安心かつ電気代が安い新電力を見つけられるだろう。
①法人の電気代をどれくらい削減した実績があるのか?
②電気代が最高値となった2022年、どのような対応を取ったのか?
③自社のニーズに合わせた電力プランが選べるのか?
電力会社を変えることで法人の電気代が安くなるのは当然だが、今後はそれに加えて電気代の高騰リスクに備えた動きもするべきだ。特に「2022年、ロシア・ウクライナ問題によって電気代が過去最高値になった際、その電力会社がどのような対応をしたか」は必ず確認しよう。
さらに大手電力会社と違い、新電力は会社のニーズに合わせたプラン設計をしている場合がある。例えば、しろくま電力では
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など、さまざまなプランを用意している。「大手電力会社=安心」というイメージはあるかもしれないが、2022年の高騰を受けて電気代を大幅に値上げしたり、新規契約を停止したりしているため、必ずしも安心できるわけではない。そのため、会社の知名度に関わらずこの3つのポイントを確認することをオススメする。
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しろくま電力では、高圧・特別高圧電力の法人向けに電力プランを提供している。私たちの強みは、①電気代削減実績、②高騰時の対応実績、③プラン数が豊富なことの3つである。
しろくま電力は大手電力よりも電気代が安い場合が多く、2025年度でも最大45%の電気代削減を実現している。以下のように、製造業や商業施設、店舗など、電気の使用方法が異なるさまざまな法人で削減実績がある。
現在、しろくま電力は法人の3,200拠点以上に電力供給を行っている。電気代が安いなどの理由から、しろくま電力の契約継続率は95%を超えた。こうした点から、以下の法人・自治体などにも導入されている。
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2022年に燃料価格・電気代が過去最高値となった際、国内の3割の新電力が倒産・撤退し、大手電力会社でも新規受付停止が相次いだ。
しろくま電力はそのような状況下でも新規受付を継続し、300を超える法人の電気代削減をサポートした。これを可能にしたのは、電力仕入れ専門チームが先物取引や相対契約などで電気代の仕入れ値の変動リスクを抑えたからだ。
しろくま電力では、電力小売事業以外に、太陽光や風力などの再エネ発電所の開発や系統用蓄電池事業でも成長を続けており、2025年度の売上は401億円、2026年度は案件数も増えて700億円の売上となる予定だ。このように、電力仕入れの専門チームによる調達体制に加え、再エネ発電所や系統用蓄電池などの安定した事業基盤を持つことも、しろくま電力の強みである。
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先述したように、しろくま電力はさまざまな電力プランを提供している。「電気代をとにかく安くしたい」「価格の安定性も重視したい」など、ニーズに合わせた電力プランを選ぶことができる。
また、しろくま電力の電気は全てCO2を一切排出しない実質再生可能エネルギーだ。電気を切り替えるだけで御社のCO2排出量を減らすことができる。
見積もりは「複数のプランの電気代の提示」や「現在の契約先との電気代・CO2削減量の比較」にも対応している。「どれがいいかわからない」法人にはこちらからプランを提案することも可能だ。現在の電力会社との比較をするだけでも全く問題ないため、まずはお気軽にお見積もりをご依頼いただきたい。
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