【最新】水族館の節電・電気代削減方法をわかりやすく解説!法人がすべき電気料金対策とは?
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近年の電気代の高騰は、多くの水族館にとって深刻な課題となっている。しかし、水族館では生き物の命や健康を守るために大量の電力を使用するため、極端な節電対策は難しい一面もある。
そこでこの記事では、水族館の節電・電気代削減のポイントと、具体的な節電方法を解説していく。大幅に電気代を下げる方法も紹介するため、参考にしていただければ幸いだ。
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 この記事でわかること 
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水族館で節電・電気代削減に取り組む際のポイント

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 結論をまとめると 水族館で節電・電気代削減に取り組むポイントは以下の4つ ①水族館の電力使用量は「飼育管理」「空調・水温管理」の割合が高い  | 
まずは、水族館で節電・電気代削減に取り組む際に知っておくべきポイントを解説する。
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①水族館の電力使用量の内訳
最初に、水族館の電力使用量の内訳を把握しておきたい。以下は、ある水族館の8月と1月の電力使用量のデータだ。

上図を見ると、8月は飼育管理の電力使用量の割合が最も高く、次に空調・水温管理の割合が高くなっている。一方1月は空調・水温管理の割合が最も多くなり、飼育管理の割合が次点で、季節によって内訳が変動しているのだ。
ただし、いずれの季節でも飼育用設備と空調・水温管理で5割以上を占めている。つまり、水族館の節電に取り組む際には、飼育用設備と空調・水温管理の設備を優先して取り組むと効果が出やすいと言えるだろう。
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②水族館の電力使用パターン
次に、水族館の電力使用パターンを見ていこう。以下は、ある水族館の季節ごとの月間消費電力量である。
| 季節 | 使用電力量 | 
| 夏季(8月) | 487.8MWh | 
| 中間季(10月) | 437.1MWh | 
| 冬季(1月) | 506.4MWh | 
表を見ると、冬季に消費電力量が最も増えるとわかる。
水族館の飼育用設備に使われる電力量は年間を通して安定しており、空調と水温管理の電力量によって季節ごとの電力量が変動する。冬季は特に水温管理に電力を使用するため、冬季が最も電気代が高くなるのだ。また、同じ理由から冬季に次いで夏季の電力使用量も多くなっている。
そのため、水族館の節電は冬季と夏季に力を入れて取り組むといいだろう。
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③水族館の電気代が高い理由
3つ目のポイントは、水族館の電気代が高い理由だ。水族館では電気代が経営の負担になっているケースも多いだろう。
近年の電気代の値上げは、2022年に起きたロシアによるウクライナ侵攻をきっかけとした世界的な燃料価格の高騰が原因だ。特に日本は火力発電の割合が高く、燃料価格の上昇に伴い電気代も大幅に値上がりした。
現在、電気代は高止まりの状態で、今後も値下げされる見通しはついていない。電気代が経営の負担となる状況は続く可能性が高いため、節電による電気代削減が重要となってくるのだ。
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④水族館の節電が難しい理由
最後に水族館の節電が、一般的な商業施設と比べて難易度が高い理由も理解しておきたい。
水族館では生き物の命を守るための水槽ポンプやフィルター、水温管理設備に多くの電力を使用している。これらは24時間稼働させ続けるものなので、節電が非常に難しい。節電のために設備の稼働を抑えた場合、生き物たちの健康状態の悪化や、命の危険といったリスクが発生する可能性もある。
そのため水族館で節電に取り組む際には、生き物に影響しない範囲を慎重に見極めることが必要なのだ。
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水族館の空調設備の節電・電気代削減方法

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 結論をまとめると 水族館の空調の節電・電気代削減方法は以下の8つ ①空調の設定温度を見直す  | 
水族館の節電・電気代削減方法のポイントを押さえたところで、ここからは具体的な節電方法を解説していく。
まずは、生き物の命に影響しにくく電力使用量も大きい、館内の空調設備の節電・電気代削減方法について説明する。
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①空調の設定温度を見直す
1つ目の水族館の節電・電気代削減方法は、空調の温度設定を見直すことだ。環境省では、空調の温度を冷房時は28℃、暖房時は20℃に設定するよう推奨している。また、設定温度は冷房を1℃上げると約13%、暖房は1℃下げると約10%の節電ができるとされている。
ただし、水族館では空調の温度を調整すると水槽の水温にも影響がある場合がある。水温の変動に敏感な生き物もいるため、生き物の健康状態も踏まえて設定温度を調整するといいだろう。
②場所によって空調の設定を変える
2つ目の水族館の節電・電気代削減方法は、場所によって空調の設定を変えることだ。展示エリアごとに冷房・暖房の設定温度や強弱を調整するだけで、約3〜10%の空調の節電効果が期待できる。
例えば、展示生物がいない来館者エリアの空調はやや控えめに、バックヤードはさらに緩めに設定するといいだろう。また、エリアだけではなく来場者が少ない時間帯に空調を弱めるのも効果的だ。
③フィルターを定期的に清掃する
3つ目が「フィルターの定期的な清掃」だ。清掃を行うことでフィルターの汚れで冷気・暖気の流れが妨げられ、空調効率が落ちるのを防ぐ効果がある。具体的には、定期的なフィルター掃除によって約5〜15%の空調の節電・電気代削減になるのだ。
フィルター掃除の頻度は、来館者が滞在しほこりが多く舞う展示室は1〜2ヶ月に1回、通路やロビーなどは2〜3ヶ月に1回を目安にするといいだろう。
④遮熱フィルムやブラインドを活用する
次の水族館の節電・電気代削減方法は「遮熱フィルムやブラインドの活用」だ。これにより、窓ガラスから入る直射日光で室温が上がり、冷房の効率が下がるのを防げる。
例えば、窓の面積が広い展示ホールのある水族館で遮熱フィルムやブラインドを活用した場合、約5〜10%の冷房の節電効果が期待できるのだ。
ただし、フィルムやブラインドで室内が暗くなると照明の電気代が高くなってしまうため、透明度の高い遮熱フィルムを選ぶといいだろう。
⑤遮熱・断熱塗装を取り入れる
遮熱・断熱塗装を取り入れることでも、水族館の節電・電気代削減ができる。もし、建物の屋根や壁へ遮熱・断熱塗装を施した場合、空調効率を高められ、約20〜30%の空調の節電になる。
ちなみに、日差しを反射して建物内の温度の上昇を防ぐのが遮熱塗装で、夏は建物内へ熱の侵入を防ぎ冬は熱を建物外に逃さないようにするのが断熱塗装だ。それぞれ耐久年数が異なり、遮熱塗装は約10〜20年、断熱塗装は約15〜20年が目安となっている。
⑥サーキュレーターや扇風機を併用する
次の節電・電気代削減方法が「サーキュレーターや扇風機の併用」だ。
暖かい空気は上に、冷たい空気は下に溜まる性質があるが、サーキュレーターや扇風機で空気を循環させれば、温度ムラを抑えて空調効率が上がるため、節電につながる。具体的には、約5〜15%の空調負荷を抑えられる可能性が高い。
また、サーキュレーターや扇風機の風が当たると、体感温度が低くなる。そのため、夏は来館者やスタッフが過ごす場所にサーキュレーター・扇風機の風が届くように設置し、冷房の設定温度を高めにするとさらなる節電になるだろう。
⑦自動制御システムを導入する
空調の自動制御システムを導入することも、効果的だ。自動制御システムは、室温や湿度、消費電力などをリアルタイムに把握し、自動で最適な設定にするシステムのことである。これにより、無駄な消費電力を減らして約10〜20%の節電・電気代削減効果が期待できるのだ。
また、デマンド監視機能がついているシステムであれば、ピーク電力を抑えながら空調を稼働でき、電気代の基本料金が上がるのも防げる。
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⑧古い空調を更新する
水族館の古い空調を更新するのもおすすめだ。最新の設備は2010年ごろの古い空調設備と比べ、消費電力が約20〜50%も少ない。そのため、10〜15年前の設備を使っている場合、設備の更新によって大幅に節電・電気代削減ができる可能性があるのだ。
ただし、設備の更新には費用がかかる。費用の回収目安は、中小規模の施設では3〜7年、大規模施設では5〜10年ほどである。設備の更新を検討する際には、自動制御システムの導入や他の節電方法を実施するのと比べて、コスト削減につながるのかを意識するといいだろう。
水族館の飼育設備の節電・電気代削減方法

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 結論をまとめると 水族館の飼育設備の節電・電気代削減方法は以下の3つ ①循環ポンプやろ過装置をインバーター制御にする  | 
先ほどは水族館の「空調」の節電・電気代削減方法を解説した。
水族館では「空調」の他に「飼育設備」の電力消費量が多い。そのため、次に「飼育設備」の節電方法を説明していく。
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①循環ポンプやろ過装置をインバーター制御にする
1つ目の飼育設備の節電方法は、循環ポンプやろ過装置をインバーター制御にすることだ。インバーター制御とは、必要な電気の流量や圧力に応じてモーターの回転数を変えるシステムである。
通常はポンプやろ過装置のモーターを最大能力で稼働させた上で、流量や圧力を調整する処理をする。これに対し、インバーター制御ではモーターの消費電力をかなり抑えることができるのだ。具体的には10〜25%の循環ポンプやろ過装置の節電・電気代削減ができる可能性が高い。
②水槽ごとに適切な温度帯に設定する
2つ目が、水槽ごとに適切な温度帯に設定することだ。水温が高すぎる、または低すぎると無駄な電気代が発生するからだ。例えば、水族館全体の電力のうち加熱・冷却負荷が20〜30%を占めている水族館では、水槽ごとの温度帯の最適化によって全体の1〜5%の節電・電気代削減ができる可能性がある。
実際に、東京・池袋のサンシャイン水族館では、通年で25℃に保っていた水温を1〜2℃調整し、節電を図っている。
ただし、水温を調整する際には生物に影響がない範囲にしなくてはならない。水温の変化に敏感な生き物もいるため、注意しながら取り組むといいだろう。
③定期的に機器のメンテナンス・清掃を行う
3つ目は、定期的に機器のメンテナンス・清掃を行うことだ。水族館の生き物の飼育には、ろ過装置、ポンプ、熱交換器、流量制御機器など複数の機器が欠かせない。これらを定期的にメンテナンスすれば、機器の性能低下を防ぎ、約5〜20%の節電・電気代削減効果が期待できる。
例えば、水槽のゴミは毎日除去し、週に1度を目安に清掃するといいだろう。加えて、4〜6週間ごとにろ過装置のフィルター交換、3ヶ月に1回の熱交換器・給排水装置の分解洗浄を行うことがおすすめだ。
水族館の照明設備の節電・電気代削減方法

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 結論をまとめると 水族館の照明の節電・電気代削減方法は以下の8つ  | 
ここまで水族館の「空調」「飼育設備」の節電方法を解説した。さらに、水族館では「照明」による消費電力も大きい。
ここからは、「照明」の節電・電気代削減方法を説明していく。
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①LED照明に替える
まず効果の大きい照明の節電・電気代削減方法が、照明をLEDに替えることだ。LEDは蛍光灯の約50%、白熱灯の約20%の消費電力しか発生しない。また、LEDは蛍光灯・白熱灯より寿命が長く、コスト削減が見込める。
さらに、LEDは発熱が少なく、水温や空調に与える影響が少ないのも特徴だ。わずかながら空調の節電効果も見込める可能性がある。
②こまめに照明をオフする
次に、こまめな照明オフも節電・電気代削減になる。単純に照明の使用時間が減れば、消費電力が減り電気代も安くなるからだ。使わない場所や時間帯の照明をオフすることにより、照明を約20〜40%節電できる可能性がある。
例えば、展示スペースではない機材室や事務所、更衣室などは、従業員が退出する際に照明オフすることを徹底するとよいだろう。消し忘れを防ぐために「退出時に消灯」などの張り紙掲示も効果的だ。また、展示入れ替えやメンテナンス中のエリアも照明をオフしておくとより節電になる。
③閉館時間後は水槽の照明を最小限にする
さらに、閉館時間中は水槽の照明を最小限にするとよいだろう。これにより、照明の40〜70%の照明の節電・電気代削減が期待できるのだ。閉館時間を過ぎたら水槽・展示スペースの照明はすぐ消灯し、職員が作業するスペースのみ点灯させるといいだろう。
ただし、一部の魚やサンゴなどの生物展示では、光のスペクトルや強度が生態維持・成長に影響する。明暗のサイクルが乱れると生物のストレスになる可能性もあるため、水槽の消灯・減光は慎重に検討する必要がある。
④自然光を活かせる展示レイアウトに変更する
次に、自然光を活かせる展示レイアウトへの変更もおすすめだ。自然光の入る窓の付近に展示水槽を配置することで、昼間の照明を最小限にして10〜20%の節電・電気代削減効果が期待できる。
また、自然光は照明器具と比べて目の疲れを軽減する作用もあるため、自然光を活かすことで来場者の快適さを高められるだろう。
ただし、展示スペースに自然光を取り入れる際には、紫外線カットフィルムなどを活用して生物への影響を防ぐ必要がある。
⑤照明の明るさを調整する
照明の明るさを調整することも、水族館の節電・電気代削減になる。具体的には、照度を20〜30%落とせば、消費電力は15〜25%削減できるのだ。
例えば、深海生物や夜行性生物の展示ゾーンは暗めに展示すると、演出と節電を両立できる。また、照度を調整する際には、以下のJISの照度基準を目安とするといいだろう。
- 通路、階段、ギャラリー全般:75〜150lx
 - トイレ:150〜300lx
 - 売店、入り口ホール:300〜750lx
 
⑥照明の間引きをする
照明の間引きによっても、節電・電気代削減ができる。照明を交互に点灯したり、必要な場所だけ重点的に点灯することで、減らした照明の分とほぼ同等の節電効果が得られるのだ。
例えば、通路や休憩スペースは安全に支障ない範囲で照明の間引きがしやすいエリアだ。展示スペースでは、水槽の裏側や水槽と距離のある部分の照明を間引くといいだろう。
照明の間引きをする際には、先述したJISの照度基準を目安にするといい。また、照度計があると照度の確認に便利だ。
⑦人感センサーやタイマーを利用する
次に、人感センサーやタイマーを利用することも、照明の節電・電気代削減に効果的だ。人感センサーやタイマーを利用すると、人がいないときや未使用時間に自動で照明をオフできる。これにより、年間で20〜30%の節電が見込まれる。
例えば、通路やトイレ、バックヤード、職員通用口は人の出入りが多い場所は照明をつけっぱなしになることが多いため、人感センサーの導入がおすすめだ。また、タイマーにより開館15分前に自動点灯・閉館後30分で自動消灯させれば、無駄な点灯や消し忘れを防止できるだろう。
⑧照明を定期的に清掃する
「照明の定期的な清掃」によっても節電・電気代削減ができる。
照明器具を1年間清掃しないと、カバーに付着した汚れにより照度が約20〜40%低下する可能性がある。照度が下がれば明るさを維持するために余分な消費電力が発生するため、清掃により照度の低下を防ぐことで節電になるのだ。
特に水族館では湿気や水滴が多く、一般的な施設より汚れの蓄積が速い傾向がある。以下の頻度を目安に、定期的に清掃するといいだろう。
- 展示水槽上部の照明:1〜2ヶ月に1回
 - 通路の照明:3〜6ヶ月に1回
 - バックヤードの照明:6ヶ月に1回
 
水族館のその他の節電・電気代削減方法

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 結論をまとめると 水族館のその他の節電・電気代削減方法は以下の7つ  | 
ここまで、水族館の電力消費の多くを占める「空調」「飼育設備」「照明」の節電・電気代削減方法を解説した。他にも水族館でできる節電対策はある。
そこでここからは、水族館の「その他」の節電方法を説明していく。
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①温水洗浄便座の温度を見直す
1つ目の水族館のその他設備の節電方法は、温水洗浄便座の温度を見直すことだ。例えば、便座温度を「高」から「中」に変更することで約15〜20%、温水温度を「高」から「中」に変更すれば、約10〜15%の節電・電気代削減が見込める。
また、閉館後は温水洗浄便座の電源を落とし、冬季以外は便座ヒーターをオフすることもおすすめだ。さらに貯湯式の温水洗浄便座から瞬間式に変更すると約50%の節電になる。
②使っていない機器をコンセントから抜く
2つ目が、使っていない機器をコンセントから抜くことだ。
電化製品は電源を切っていてもコンセントを挿したままだと待機電力が発生する。これを未使用時にコンセントを抜くことにより、待機電力の約50%を節電・電気代削減できる可能性がある。電源タップを使用すると、簡単に制御できておすすめだ。
ただし、水槽のろ過装置や循環ポンプ、水温管理の機器など生物の生命維持に関わる部分や、防犯カメラ、非常通報装置などは常時稼働させる必要がある。まずは、コンセントを抜いても支障ない機器を洗い出すといいだろう。
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③自動販売機の照明をオフする
3つ目は、自動販売機の照明をオフにすることだ。自販機の照明が占める消費電力は約20〜30%である。つまり、照明をオフするだけで約20〜30%の節電効果があるのだ。
明るい場所に自動販売機を設置することで、照明をオフしていても商品を見やすくできる。また、閉館後のみ照明をオフしても、節電効果を得られるだろう。
ちなみに古い自動販売機の機種の場合は、メーカーまたは設置業者に内部配線の変更を依頼すると、照明のみオフできるようになる。
④節水型設備を導入する
次の節電・電気代削減方法は「節水型設備の導入」だ。水を使用する際には、ろ過や加温、ポンプの動力などの電力が発生する。そのため、節水型設備によって全体の電力の5〜8%の節電効果が期待できる。また、当然ながら水道代も大幅に削減できるのが利点だ。
例えば節水トイレを導入すると、約1〜3%の節電と約30〜50%の節水が見込める。その他にも手洗い場の自動水栓、飼育員用の節水シャワー、水槽清掃用の再利用型洗浄水システムなどの導入を検討するといいだろう。
⑤エスカレーターの速度を落とす
エスカレーターの速度を落とすことでも、節電・電気代削減ができる。エスカレーターの速度を下げることで、モーターや制御装置の負荷が減るのだ。例えば、速度を0.5m/sから0.4m/sに減速するだけでも、15%の節電効果が期待できる。
また、人感センサーを導入して無人時間に停止または減速し、人が接近した際に標準速度にする設定にすると約20〜30%の節電ができる可能性がある。
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⑥閑散期はエレベーターを部分停止する
閑散期にエレベーターを部分停止することも効果的だ。エレベーターは待機電力が大きく、電源を入れているだけで電気代が発生する。そのため、エレベーターを停止させれば、待機電力や照明分の電力を節電できる。
例えば、4台のうち2台のエレベーターを停止した場合、20〜40%の節電・電気代削減効果が期待できる。エレベーターを停止させる際には「別台をご利用ください」や「省エネ運転にご協力ください」などと貼り紙をすると、来館者の満足度低下を防げるだろう。
⑦太陽光発電設備を導入する
最後の節電・電気代削減方法が太陽光発電設備の導入だ。これには初期費用はかかるが、大幅に電気代を減らせる可能性が高い。
特に水族館は日中の電力使用が多いため、太陽光発電と相性がいい。例えば、中規模程度の水族館では、太陽光発電設備の設置により全電力の約3〜5%をまかなえる可能性が高いだろう。自家発電した分だけ電気代を下げられる上、屋根に設備を設置すれば、屋根の温度上昇を抑えて空調負荷を減らせる。
また、太陽光発電で自家発電すると電気代が安くなるだけではなく、災害時の電源確保ができるようになるのだ。
太陽光発電設備は、地形や日射量のデータをもとに影が発生しないよう設計することで、発電の効率を高められる。そのため、施工してもらう事業者選びにはこだわろう。

なお、しろくま電力は、店舗の屋根や駐車場に設置するソーラーカーポートなど、国内の太陽光発電設備の施工を多く担当してきた。グリーンエネルギーの発電・送電・売電に特化した電力会社であり、設備の設置からメンテナンス、売電まで一気通貫で担当している。
太陽光発電設備を検討している場合には、ぜひ「しろくま電力」にお気軽にご相談いただきたい。
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水族館の電気代を大きく削減する方法とは

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 結論をまとめると 
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ここまで、水族館の節電・電気代削減方法を紹介してきた。節電を行う目的は、やはり、「高騰している電気代を安くしたいから」という法人も多いだろう。
電気代を大幅に安くするには、節電以外にも効果的な方法がある。それは、電気料金の単価を安くすることだ。
電気料金の単価は、電力会社やプランによって異なる。そのため、今より単価の安い電力会社やプランに切り替えれば、使用する電気の量は同じでも、電気代を下げることができる。節電と違い、電力会社の切り替えをするだけなので手間も少ない。
電力会社の法人向け電力プランには、以下のようにさまざまな種類がある。
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このようなプランの中から水族館の特性に合ったものを選べば、電気代を抑えながらコストの管理も簡単になるのだ。
「大手の電力会社の方が安心だ」と考えている方もいるかもしれない。しかし、新電力の中にも安心して利用できる企業はたくさんある。大手電力会社から新電力に切り替えたとしても、電気の質や停電リスクは変わらない。それどころか、電気代は安くなる可能性が高い。
まだ電力会社の見直しを検討したことがない法人は、一度、新電力に見積もりを取ってみていただきたい。どれくらい電気代が安くなるのかを確認した上で、切り替えを検討してみるといいだろう。
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<業界トップクラスのプラン数!電気代を45%削減した例も>
しろくま電力で御社の電気代を削減しよう
しろくま電力では、高圧・特別高圧の電力を使用する法人向けに電力プランを提供している。
しろくま電力の強みは「電気代の安さ」と「業界トップクラスのプラン数」だ。電気代が大手電力より安いのはもちろん、「電気代をとにかく安くしたいから市場連動型プラン」「価格の安定性も重視したいから燃調リンクプラン」など、ニーズに合わせて電力プランを選ぶことができる。中には電気代を45%(1.5億円)削減したプランもある。プランをカスタマイズし、御社だけの電力プランを作ることも可能だ。
しろくま電力は、商業施設や店舗などさまざまな施設・法人に導入いただき、電気代の削減を実現している。例えば、以下はしろくま電力に切り替えた法人が電気代をどれほど削減できたかの実績の一部である。

さらに、以下はしろくま電力を導入する主な企業・自治体である。

多くの法人から、低価格であることが好評で、契約更新率は92%を超えた。
また、しろくま電力の電気は全てCO2を一切排出しない実質再生可能エネルギーだ。電気を切り替えるだけで御社のCO2削減量を減らすことができる。
見積もりは「複数のプランの電気代の提示」や「現在の契約先との電気代・CO2削減量の比較」にも対応している。「どれがいいかわからない」法人にはこちらからプランを提案することも可能だ。
見積もりだけでなく「プランについて説明してほしい」「なぜ安いのか、本当に倒産しないか知りたい」といった面談も行っている。切り替えを検討中でなくとも、気軽にお問い合わせいただきたい。
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