※この記事は2025年1月30日に最新の情報に更新されました。
2000年から2016年にかけて実施された電力自由化。これによって法人・個人ともに、大手電力会社以外の電力会社とも契約できるようになった。
この記事では「電力自由化」の仕組みや目的、メリット・デメリットをわかりやすく解説。新電力と契約するうえで重視すべきポイントを説明する。
この記事でわかること ・電力自由化とは?なぜ実施されたのか? ・電力自由化で私たちにはどういうメリットがあるのか? ・電力自由化でどうすれば電気代を安くできるのか? |
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結論をまとめると ・電力自由化とは、2000年から2016年にかけて実施された、電気事業の自由参入を促すもの。 ・電力自由化によって、私たちは電力会社を自由に選べるようになった。 |
電力自由化とは、大手電力会社が独占していた電気事業に対し、他の企業も参入できるように実施された法改正や制度改革のことである。
電気事業には「発電部門(電気をつくる)」「送配電部門(電気を運ぶ)」「小売部門(電気を売る)」の3部門があり、これまでは東京なら東京電力、近畿なら関西電力と、各地域の大手電力会社10社が3つの事業を独占していた。これは、インフラが整っていない戦後に電気を安定供給する必要があったからだ。
しかし徐々に日本のインフラシステムが構築されたこと、大手電力会社が事業を独占することで様々な弊害が生じたことから、2000年から2016年にかけて電力自由化が実施されている。これにより「発電部門」と「小売部門」については他の業種の企業も参入できるようになった(送電部門は自由化されていない)。
特に小売の自由化により、新電力と呼ばれる民間企業が続々と新規参入。以前は各地域の大手電力会社としか契約できなかったが、私たちは個人法人を問わず、電力会社や料金メニューを自由に選択できるようになった。
2000年から2016年にかけて電力自由化が実施されたと説明したが、16年もの年月をかけて電力業界の仕組みはどう変わったのだろうか? まずは電力小売部門の自由化から解説していく。
電力小売部門の自由化は2000年〜2016年にかけて段階的に行われている。最初に自由化が実施されたのは2000年で、これによって特別高圧(契約電力が2,000kW以上)の法人が電力会社を自由に選べるようになった。
次に2004年に高圧大口の法人(契約電力が500kW〜2,000kW)、2005年4月に高圧小口の法人(契約電力が50kW〜500kW)も電力自由化が実施された。
そして2016年に一般家庭や小型店舗といった低圧電力(契約電力が50kW未満)も自由化が行われ、これで電力小売の全面自由化となった。これを機に「電力自由化」や「新電力」という言葉が世間に広がっていくこととなる。
発電部門は1995年の電気事業法改正により、大手電力会社以外の発電事業者も参入できるようになった。この新規参入した発電事業者を「独立系発電事業者(IPP)」という。
送配電部門は自由化ではなく、2020年に「発送電分離」が行われている。発送電分離とは、大手電力会社の送配電部門を別会社として独立させることだ。電気を使うには送電線が欠かせないが、大手電力会社が抱えたままでは公平性に欠けてしまう。そこで中立的な送配電網の運営を行うために、発送電分離が行われた。
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ここまで電力自由化の概要と歴史を解説してきた。大手電力が電気事業を独占することでさまざまな弊害が生じたと述べたが、では、電力自由化は何を目的として実施されたのだろうか? ここからは電力自由化の目的を3つ解説する。
結論をまとめると 電力自由化の目的は以下の3つ。 ①電力をつねに安定供給するため |
1つ目の目的が電力の安定供給を確保するためだ。もともと日本では、大手電力会社がそれぞれの地域を独占しており、他地域への電力供給は行わない仕組みになっていた。
しかし2011年の東日本大震災で原子力発電所や火力発電所が被災し、関東・東北エリアで大規模な停電が発生したことを受けて「エリアを超えた電力供給の実現」が叫ばれることに。そこで電力広域的運営推進機関が設立され、エリアを超えた電力供給が円滑にできるようになった。
電力自由化が行われるまで、大手電力会社の電気代は経済産業省の認可のもと決められていた。独占によって競争原理が働かないことから、電気代が下がる可能性が低かったのだ。
しかし電力自由化により、多くの企業が「大手よりも電気代が安い」ことを売りに電力小売事業に参入した。「価格競争を起こすことで電気代をできるだけ安くしよう」という狙いもあるのだ。
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3つ目の目的が、電力需要家の選択肢を増やすためだ。前述したように、これまでは大手電力会社の電気プランしか契約できなかった。しかし新電力の登場により、安価な料金プラン以外にも、ガスと電気のセットプランやCO2を排出しない電気など、新しい付加価値を提供する電力会社が続々と現れた。
またこれに対抗するために大手電力も、これに対抗すべく様々な電力プランの提供を開始している。電気小売ビジネスを活性化させ、選択肢を増やす。これも小売自由化の目的なのだ。
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ここまで電力自由化の目的を解説してきた。新電力には電気代削減や選択肢の増加が期待されているが、それでは新電力は現在何社ほどあり、どういった企業が運営しているのだろうか?
上図は新電力の企業数の推移だ。2022年に燃料費が高騰した関係で電気代が上がり、倒産や事業撤退などで企業数がわずかに減っているものの、2025年現在も700社を超える新電力が存在する。
新電力を営む企業の業種は、ガス会社や石油会社、太陽光発電を扱う企業、通信会社や住宅メーカーまで多種多様だ。自治体やスポーツチームが電力事業を行うケースもある。「ガスと電気のセットプラン」「WiFiと電気のセットプラン」など、親会社の特色を活かしたプランもあるため、気になる方は調べてみるといいだろう。
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ここからは、電力自由化による需要家(法人や家庭などの電気を使う人)のメリットを5つ解説していく。
結論をまとめると 電力自由化のメリットは以下の5つ。 ①電気代が安くなる可能性がある |
電力自由化の最大のメリットは、電気代が安くなる可能性がある点だ。これまでは政府が電気代を決めていたため、電気代が下がることはなかった。しかし今は多くの新電力が大手電力会社よりも安い料金プランを販売している。
新電力は電気代が安くなる可能性が高いこともあってシェアを伸ばしており、2024年9月時点では電力供給量のうち20.45%を新電力が占めている。
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2つ目のメリットが、個人法人それぞれのニーズに合った電力プランを選択できる点だ。太陽光発電や風力発電などCO2を排出しない再生可能エネルギーを届ける電力プランや、地方自治体が発電した電力プラン、基本料金が0円のプランなど、様々な電力プランが販売されている。
「脱炭素(カーボンニュートラル)に取り組みたい」「地元地域に貢献したい」など、自社の価値観に合った電気プランを選べるようになったのだ。
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3つ目のメリットが、スマートメーターの普及が進む点だ。スマートメーターとは、電力使用量をデジタルで計測できる通信機能が搭載された電力メーターのことである。
通常のアナログ式では通信機能がないため、作業員が毎月使用状況を手作業で確認するなど手間がかかった。しかし現在ではオンライン上で電気使用量を把握できるようになっている。スマートメーターの普及により、節電に取り組めるのはもちろん、作業員の人件費を省けることから電気代が下がる可能性もあるのだ。
これは個人向けのメリットだが、新電力の中には電気代に応じてポイントが貯まるプランなどを提供しているケースがある。こうした電力会社を選ぶことで、生活費をよりお得にすることが可能だ。
しかしポイント還元を謳っている電力会社の中には、そもそも電気代が高いパターンがある。ポイントだけで判断せず、ちゃんと電力会社の単価を比較した上で契約することをおすすめする。
これは主に法人のメリットだが、電力自由化によって契約を一本化でき、支払いや管理の手間を省けるようになっている。これまで、全国に拠点がある法人は各エリアの大手電力会社と契約し、地域ごとの支払い・管理が必要だった。
しかし新電力の中には、全国に電気を供給しているケースがある。そういった新電力と契約すれば、電気契約を一本化でき、事務・経理の負担を軽減できるのだ。
ここまで電力自由化のメリットを解説してきた。次に、電力自由化による失敗やトラブルを防ぐためにもデメリット・注意点を3つ紹介する。
結論をまとめると 電力自由化のデメリットは以下の3つ。 ①電気代が確実に安くなるとは限らない |
電力自由化の1つ目のデメリットが、電気代が確実に安くなるとは言い切れない点だ。新電力は「大手電力よりも電気代が安い」ことを売りにしているが、新電力のプランによっては当然、電気料金が割高になるものがある。
さらに昨今は燃料費高騰により、電気代自体が値上がりしている。そのため新電力に乗り換える場合、見積もりをとるか、単価をちゃんと比較した上で慎重に見極めるべきだ。
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一般家庭の違約金は大体2,000〜10,000円程度だ。しかし、法人の場合は契約電力が大きく、1〜3ヶ月分の電気代を違約金として請求するケースもある。契約前に違約金の有無を確認するようにしよう。
3つ目のデメリットが、新電力が経営難に陥り、倒産や事業撤退、大幅値上げするリスクがあることだ。実際に2020年以降は燃料費が高騰し、多くの新電力が苦戦している。
帝国データバンクの調査によると、2022年に電気代が過去最高値となった際、195社の新電力が倒産・事業撤退したことが明らかになった。これは当時の新電力の約27.6%にあたる。倒産しないとしても、燃料費高騰で発生した赤字分を補填しようと、電気代を大幅値上げするケースもあるため要注意だ。
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ここまで電力自由化によるメリットとデメリットを紹介してきた。一番のメリットは電気代が安くなる可能性がある点だが、電力会社はどのような流れで切り替えるのだろうか? まずは法人の電力会社の切り替え方法を紹介する。
法人の電力会社の切り替え方法は以下の4ステップだ。
①電力会社に見積もりを依頼 ②見積もりの確認・電力会社の決定 ③申込書の提出・契約締結 ④電気の供給開始 |
法人の場合、申込書を出してから短くて1ヶ月、長くて2ヶ月ほどで新しい電力会社からの電力供給が始まる。見積もりなども含めると家庭向けよりも時間がかかるため、ある程度時間に余裕を持って切り替えることをおすすめする。
また見積もりの際、「自社の契約電力数」や「月々の電気使用量の回答」が必要となるケースが多いため、検針表や電力会社から届いた請求書を用意しておくといいだろう。
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次に個人・家庭の電力プランの切り替え方法を解説する。家庭向けの電力切り替えの流れは以下の4ステップだ。
①現在の電力会社との契約内容を確認する ②電力会社を選び、電気代を比較する ③電力会社の乗り換えに必要な情報を用意する ④電力会社に契約を申し込む |
家庭向け電力プランは法人と違って見積もり依頼がないため、すぐに電力会社を切り替えることができる。電気が供給されるのは次の検針日から、というケースが多いが、即日切り替えに対応する企業もある。
また切り替えにあたって「契約名義」「お客様番号」「供給地点特定番号」が必要だ。これらは検針表やWebのマイページで確認できるが、契約中の電力会社に電話で教えてもらうこともできる。すぐわからない、マイページにログインできない、という方は電話するといいだろう。
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家庭向け電力プランを切り替える場合、契約中の電力会社に対する解約手続きや連絡は原則として必要ない。切り替えるにあたり、そうした連携は新しい電力会社が行ってくれる。
しかし引っ越しの場合や、単に電力会社を解約する場合、解約手続きは自分でする必要が生じるため注意しておこう。
電力会社を切り替えるにあたり、初期費用が発生することはほとんどない。電力会社によっては事務手数料などを請求する場合があるが、これはかなり稀なケースだ。
場合によってはスマートメーターへの交換工事が必要となるが、これも無料で行われる。切り替えにあたって基本的に私たちが費用を負担することはない点を理解しておこう。
前述したが、基本的に電力会社は申し込んでから切り替えまでに時間がかかる。大体が次回の検針日からの切り替えとなるため、申込後から1週間〜1ヶ月ほどはかかると考えておこう。
引っ越し先の電気契約を忘れていたなど、急ぎで契約したい場合、即日開通が可能な企業もあるが、電気代が高いケースもあるため、余裕を持って電気代を比較した上で乗り換えることをおすすめする。
ここまで、法人個人それぞれの新電力への切り替え手順を解説してきた。どのケースも手軽に電力会社の切り替えができるが、「個人だと持ち家か一軒家じゃないと切り替えは無理なのでは?」「法人は自社所有のオフィスしか切り替えられないのでは?」という疑問をお持ちの方も多いのではないだろうか?
実はこの認識は間違いで、マンションやアパート、オフィスが自社所有でなくても新電力と契約できる場合がある。ここからは4つのケースごとに新電力に切り替えられるケース、切り替えられないケースを解説していく。
結論をまとめると ・マンションやアパート、オフィスが建物単位で電力会社と契約していない場合、基本的に新電力に切り替えることができる。地方やオール電化住宅も乗り換えが可能。 |
まず、マンションやアパートは新電力との契約が可能だ。分譲マンションだけでなく、賃貸の物件であったとしても、入居者名義で電力会社と契約している場合は自由に電力会社を変えることができる。
しかし分譲や賃貸に関係なく、そのマンションやアパートの電力契約を建物全体で結んでいる場合、個別に電力会社を変えることはできない。電気代を安くしたい、環境にやさしい電気を使いたい場合は管理組合や管理会社に相談する必要がある。
地方に住んでいる場合でも新電力への切り替えは可能だ。電力自由化により、自分が使いたい電力会社を自由に選んで契約できるようになっている。
ただし、新電力によっては対象エリアが限られていたり、離島などには電気を供給していない場合があるため要注意だ。契約したい新電力がある場合、自宅または会社に電気が供給できるのかを確認するといいだろう。
オール電化住宅でも新電力への切り替えは可能だ。新電力の中には「夜間の電気代が安いプラン」や「昼間の電気代が安いプラン」「蓄電池の充電を無料でできるプラン」など、幅広い電力プランを提供している電力会社がいる。
大手のオール電化よりも24時間を通して単価が安いプランは存在するため、電気代を安くしたい場合は探してみるといいだろう。その場合、オール電化住宅でもそのプランに契約できるかを新電力に確認することをおすすめする。
新電力は法人でも契約が可能だ。低圧もしくは高圧・特別高圧などの契約電力に関係なく、新電力に乗り換えることができる。
ただし賃貸のオフィスビルに入っていて、そのビルが一括契約を結んでいる場合などは電力会社を切り替えられない。法人名義で電力会社と直接契約している場合は切り替え可能なため、ここを確認することをオススメする。
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ここまでケース別に電力会社を乗り換えられるかどうかを解説し、アパートやマンション、賃貸のオフィスビルでも乗り換えられる場合があることがわかった。次に、電力自由化にあたってよくある質問を紹介する。
結論をまとめると ・新電力が倒産しても電力供給が止まることはない。 ・新電力の「電気の質」「停電リスク」は大手電力と同じ。 |
まず1つ目が、新電力が倒産・事業撤退した場合、電気が止まるかどうかについてだ。もし新電力が倒産しても、個人法人ともに電気が止まることはないため安心していただきたい。
法人の場合、電力会社が倒産すると最終保障供給に切り替わる。最終保障供給とは、倒産した電力会社の代わりに、一般送配電事業者が電気を供給する制度だ。ただし最終保障供給の電気料金は割高なため、早いうちに別の電力会社を探す必要がある。
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2つ目の質問が、新電力が提供する電気は大手電力より質が悪いのではないか、というものだ。確かに「大手電力=安心」というイメージがどうしてもあるが、そもそも電気には質という概念がない。
そのため、新電力に乗り換えてもなんの心配もなく電気を使えるため安心していただきたい。
3つ目の質問が、新電力は大手より停電の回数が増えるのではないか、というものだ。電気の質はどの電力会社も同じ、ということを述べたが、実は停電リスクも新電力と大手電力は同じである。
これは新電力も大手電力も同じ送配電ネットワークを使って電力を供給しているからだ。そのため、新電力に切り替えたから停電が増える、ということはない。
消費者庁や多くの自治体が注意喚起しているが「電力自由化センター」という組織は存在しない。住所や電話番号など個人情報を聞かれることがあるため、回答せず電話を切ろう。
電話を受け取り、もし不安に感じたら、近隣の消費生活センターなどに相談しよう。消費者庁では消費者ホットラインを設けている(電話番号は局番なしで「188」)。
電力会社を切り替えたい場合、法人や家庭に関係なく、以下のポイントに注意することをオススメする。
・その新電力の電気代は安いのか? ・その新電力の母体企業は安心できるところなのか? ・その電力プランはCO2を出さないものか? ・その新電力の対象エリアは自宅や会社をカバーできているか?(法人は複数地点と一括契約できるかも確認しよう) ・契約期間と違約金はあるのか?満足できない場合にすぐ解約できるか? ・支払い方法は口座振替やクレジットカードなど、選択肢があるか? ・キャンペーンをやっているのか? ・ガスセット割やインターネット割など、セット割が適用できるか? |
詳しいポイントについては、下記記事を参考にしていただきたい。
関連記事:【法人向け】電力会社・電気料金プランの選び方とは?注意点と電気代を安くする方法を解説!
関連記事:【家庭向け】電力会社・電気料金プランの選び方とは?注意点と電気代を安くする方法を解説
冒頭にて2022年に燃料費・電気代が過去最高値となったことで新電力の約3割が倒産や事業撤退したと説明した。実は倒産・撤退した企業には共通する特徴があるため、ここからは、なぜ新電力が倒産したのかを解説する。
結論をまとめると ・大半の新電力や大手電力の売値は、仕入れ値に基づいた設計になっていない。 ・これにより2022年に「売れば売るほど赤字」になり、多くの企業が倒産した。 ・新電力の倒産が怖い方は仕入れ値に基づいて電気代が決まる「市場連動型プラン」がおすすめ。 |
大手電力会社と異なり、大半の新電力は自社で発電所を持っていない。JEPX(日本卸電力取引所)という、電力を売買できる市場で電気を仕入れ、その電気を需要家に提供しているのだ。
JEPXが販売する電気の価格(市場価格)は、化石燃料費や天候状況などに応じて30分ごとに変動する仕組みだ。これが新電力の電気の仕入れ値である。
関連記事:【図解】JEPXとは?取引の仕組みや市場価格の推移をわかりやすく解説!
新電力の仕入れ値について解説したが、それでは、新電力の売値はどのように決まっているのだろうか? 以下は、大手電力会社や大半の新電力が提供する料金プランの内訳だ。
このプランでは基本料金(定額)に加えて、電力量料金や燃料費調整額、再エネ賦課金が電気の使用量に応じて決定し、月々の電気代となる。
燃料費調整額とは、化石燃料の価格変動分を電気代に反映したものだ。過去3ヶ月分の燃料費をもとに毎月変動するため、このプランは1ヶ月ごとに電気代の単価が変わる。しかし、1ヶ月間は何時に電気を使っても単価は同じだ。
ここで問題なのが、この料金プランは市場価格(仕入れ値)をもとに設計されていない点である。市場価格は30分ごとに変動するが、燃料費調整額は過去3ヶ月の燃料費をもとに決まる。つまり燃料費や市場価格が急激に変動した場合、このプランだと赤字になってしまうのだ。
これまでは市場価格が高値をつける時間帯が少ないため、このやり方でも利益が出せた。しかし2022年は燃料費が過去最高値となり、市場価格が高くなる時間もあった。その結果、多くの新電力が「電気を売れば売るほど赤字」となり、倒産・事業撤退や大幅値上げに踏み切る新電力が増えたのだ。
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電気料金プランには、通常のプランに加えて「市場連動型プラン」がある。このプランの内訳は以下だ。
市場連動型プランはJEPXの市場価格に経費を上乗せしたものが電力量料金、つまり電気代の単価になる仕組みだ。市場価格には燃料費が含まれるため、このプランには燃料費調整額がない。市場連動型プランを一般的なプランと比較した場合のメリットは下記3点だ。
①市場価格が下がれば市場連動型プランの単価が安くなる。一般的なプランは変動しない
⇨燃料費が安くなった場合、3ヶ月後に燃料費調整額が下がる可能性はある ②市場連動型プランは料金内訳が明瞭なので不透明な値上げリスクが低い
⇨一般的なプランは突然かつ不透明な値上げが多い ③市場連動型プランは一般的なプランよりも倒産・撤退リスクが低い |
市場価格が高値をつけ、市場連動型プランの単価が一般的な料金プランよりも高くなるリスクはある。しかし太陽光発電の導入量が増加していることから、以下のように市場価格が最安値である0.01円/kWhとなる時間数も増えている。
市場価格が0.01円/kWhをつけた時間数 | |||||||||
北海道 | 東北 | 東京 | 中部 | 北陸 | 関西 | 中国 | 四国 | 九州 | |
2018年
|
0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.5 | 0 |
2019年
|
0 | 0 | 0 | 51.5 | 51.5 | 51.5 | 51.5 | 78.5 | 186.5 |
2020年
|
22.5 | 26 | 13 | 208.5 | 208.5 | 208.5 | 215.5 | 220 | 476.5 |
2021年
|
84.5 | 84.5 | 34 | 108.5 | 108.5 | 108.5 | 114 | 114 | 702 |
2022年
|
370 | 556 | 113 | 267.5 | 293 | 292 | 293 | 293 | 880 |
2023年
|
367.5 | 352.5 | 176 | 464 | 642.5 | 648 | 659 | 717 | 1174 |
上図は弊社電力事業部の担当者が計測した、市場価格が0.01円/kWhとなった時間数の推移だ。全国的に再生可能エネルギーが増加したことで、最安値をつける時間が増えている。特に2023年の九州エリアでは、年間1,174時間、年間の総時間数(8,760時間)の約13%が0.01円/kWhとなった。
市場連動型プランでは、昼間の電気代が安くなる傾向にあるため、日中に稼働が多い工場やオフィスなどでは、電気代を下げられる可能性が高いのだ。
さらに蓄電池を導入すれば、安い時間帯の電気を蓄えて高い時間帯に使うなどの対策をすることで、さらに電気代を下げられる可能性がある。以下は市場価格が0.01円/kWhをつけた際の、2つのプランの価格イメージ図だ。
「電気代を安くしたい」「電力会社との契約で悩みたくない」法人は、市場連動型プランを提供する電力会社との契約を検討するのも1つの手だろう。一度、見積もりをとって比較することをおすすめする。
関連記事:電気の市場連動型プランとは?電気代高騰を防げる?特徴とメリット・デメリットをわかりやすく解説
しろくま電力では、高圧・特別高圧の法人向けに「しろくま市場連動型プラン」を提供している。ある導入企業では電気代を年間約45%(約1.5億円)も削減するなど、多くのお客様の電気代削減に貢献してきた。
しろくま電力の市場連動型プランはただ電気代が安いだけではない。
翌日の市場価格を毎日午前中にメールで共有し、市場価格が安い時間に稼働を増やしたり、逆に市場価格が高い場合は従業員に在宅勤務を促したりできるよう、電気代の節約を徹底してサポートする。電気代に関する個別での相談にも対応可能だ。
また、しろくま電力の電気はCO2を一切排出しない。非化石証書つきの電気を供給するため、電気を切り替えるだけで脱炭素でき、御社のカーボンニュートラルの実現もサポートする。
以下のように、しろくま電力は多くの企業・自治体に導入いただいている(PPAも含む)。
以下は、実際にしろくま電力の市場連動型プランを導入した企業様の声だ。
【導入事例】電気代の値上げ幅を30%削減し、脱炭素もできた。ウェディング企業の市場連動型プラン実例を紹介 |
お見積もりについては、他の電力会社や最終保障供給を契約した場合の電気代との比較もできる(比較を希望した法人のみ)。年間のお見積もりだけでなく、毎月の電気代を算出するため月ごとの料金比較も可能だ。以下は、レポートとお見積書の例である。
お見積もりは「しろくま電力の市場連動型プランページ」または下記バナーからすぐに完了できる。市場連動型プランに切り替えると電気代がどうなるのか、他社と比較して安くなるのかを試算したい方はぜひお申し込みを。お急ぎの見積もり依頼にも対応できる。契約上のご相談や不明点などにも対応可能だ。
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また、しろくま電力では「市場連動型プランはどうしても不安だ」という法人に向けて「固定単価型プラン」も提供している。このプランは大手と違って「3〜5ヶ月前の燃料費の平均価格」でなく「前月の市場価格」を1kWhあたりの単価に落とし込むため、不透明な値上げリスクがない。
さらに、以下の2点により電気代が大手電力会社よりも「最大25%安くなる」可能性がある。
①基本料金と電力量料金が大手電力会社より安い
②燃料費調整額でなく、電源調達調整費を電気代に組み込んでいる
①について、しろくま電力では電気代の基本料金と電力量料金を大手電力会社よりも低くなるように設定した。そのため月々の電気代を安く抑えることができる。
②については、大手電力や新電力が電気代に燃料費調整額(化石燃料費の変動分だけ)を組み込む一方、しろくまプランでは電源調達調整費を含んでいる。電源調達調整費は、先述したJEPXの市場価格を1kWhあたりの単価に落とし込んだものだ。
燃料費調整額は化石燃料だけを価格に反映するため、燃料費が高騰すると燃料費調整額も上がってしまう。2020~2022年にかけて電気代が高騰したが、この原因は燃料費調整額だった。しかし市場価格は前述したように燃料費以外も参考にされるため、電気代の高騰リスクを軽減できる(当然、電源調達調整費が高騰するリスクもある)。
このように内訳を変更することで、大手電力よりも最大25%安くすることが可能となった。ちなみに市場連動型プランと固定単価型の価格の違いは以下である。
・市場連動型プランは電力量料金が市場価格を元に決まる ・固定単価型プランは従来の電力プランと同じく電力量料金は一定。 ・市場価格は賢く電気を使えば電気代が大幅に安くなる。しかし市場価格高騰時はリスクもある ・固定単価型プランは市場連動型よりも市場価格の影響を受けづらい。安心して電気代を下げたい。 |
「市場連動型だと不安だ」「安心して安い電気代を使いたい」という企業様は、ぜひ下記からお見積もりを。
関連記事:電源調達調整費とは?独自燃調の仕組みと特徴をわかりやすく解説
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ここまで電気代を下げる方法を解説し、最も効果的な方法は「電力会社を切り替えて電気代の単価を下げること」だと説明した。
そこで電気代を安くしたい方におすすめなのが、しろくま電力が家庭・小規模法人向けに提供する「しろくまプラン」だ。しろくまプランの主なメリットとして以下の2点がある。
①電気料金が大手電力会社の値上げ後よりも安い
②還付金制度があるので、電気料金の急激な上昇を防げる
それぞれのメリットについて説明していく。
1点目が、大手電力会社の値上げ後より、電気料金が大幅に安くなる可能性がある点だ。しろくまプランは、電気料金の業界最安値を実現すべく、単価を安く設定している。
上図は4人世帯の場合の、大手電力との電気料金を比較した図だ(契約アンペア数が40A、月間電力使用量が450kWhの場合)。先述したように、大手電力会社は2023年6月より電気料金を大幅に値上げした。
一方、「しろくまプラン」の電気料金は大手電力の値上げ前よりも安く、便乗値上げも実施しないため、場合によっては約3割も電気代を安くできるのだ。しかし「電気代が大幅に安くなる」と言われても、信じられない方も多いのではないだろうか。なぜ「しろくまプラン」は大手電力よりも安いのか?その理由は電気料金の内訳にある。
上図は双方のプランを比較した図だ。まずしろくまプランは大手よりも基本料金と電力量料金を安く設定している(再エネ賦課金の単価は国が定めるため、全ての電力会社で同じ)。
また東京電力の燃料費調整額としろくま電力の電源調達調整費を比較してみると、2023年5月度における東京電力の燃料費調整額が5.13円(政府の7円/kWhの補助金を除いた場合)なのに対し、しろくま電力の電源調達調整費は、政府の補助金を含んでいない状態で1.95円である。
このように大手電力会社よりもお手頃な料金設定にしているため、しろくまプランにすれば電気代を安くできるのだ。
2つ目のメリットが、電気料金高騰時に還付金を適用するため、電気料金の急激な上昇を防げる点だ。電源調整調達費は、燃料費ではなく、JEPXの市場価格をもとに決まる。市場価格が平均よりも高いと電源調整調達費はプラスになるが、平均より安いとマイナスになることもある。
通常、プラスの場合は電力会社は電気料金にプラス分を上乗せし、マイナスの場合はマイナス分を値下げして請求するのが一般的だ。しかしそうすると、電気料金の上下の幅が大きくなってしまう。
そこでしろくまプランでは、電源調整調達費がマイナスの場合、上図の①のようにマイナス分を「料金高騰準備金」として蓄えている。
そして③のように市場価格が高騰した際、①で貯めたお金を還付金として充てることで、電気料金の急激な上昇を防ぐことができる。これによって、電気料金の激しい浮き沈みを抑えることができ、しろくまプランなら年間を通して電気料金を安く抑えられるのだ。
またしろくまプランの電気は、発電の際にCO2を出さない「実質再生可能エネルギー(※)」だ。ただ安いだけでなく、電気を切り替えるだけで環境改善にも貢献できる。
「電気料金を安くしたい」「電気料金値上げの通知がきた」など、ご家庭・小規模法人で電気料金にお悩みの方は、「しろくまプランお申し込みページ」または以下のバナーよりお申し込みを。
またしろくま電力では、電気料金の高騰に悩む法人(高圧・特別高圧)に向けて、昼間の電気使用量が多いほどお得になる電力プランを提供している。気になる方は、ぜひ「市場連動型しろくまプラン」をご覧いただきたい。
※実質再生可能エネルギーとは、電気に環境価値証書(CO2を出さないという証明書)を組み合わせたもののこと。