最近のテレビは、地上波から動画配信サービスの視聴、ゲームにいたるまで幅広いコンテンツを楽しむことができ、私たちにとってより身近な娯楽となっています。
「テレビの電気代はどれくらい?」
「テレビをつけっぱなしにするのとこまめに消すのでは、どっちがお得?」
「テレビの電気代を節約するには?」
だからこそ、そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、テレビの電気代についてさまざまな視点から解説し、最後にテレビの電気代を安くする7つの方法をご紹介します。
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目次 |
最初に、テレビの電気代は以下の2つの方法で計算できます。
・電気代(円)= 消費電力(kW)× 電気代の単価(円/kWh)× 時間(h)
・電気代(円)= 消費電力量(kWh) × 電気代の単価(円/kWh)
消費電力は製品カタログなどで確認できますが、ワット(W)表示の場合がほとんどです。その場合は1,000で割ってキロワット(kW)に換算しましょう。
電気代の単価について、本記事では税込31円/kWhを使用します(※2024年8月時点で公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会が定めた目安単価)。
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それではテレビの電気代を見ていきましょう。
上図はテレビの種類別に「1時間・1ヶ月・1年間」あたりの電気代をまとめたものです。
「1時間あたりの電気代」に注目すると、液晶テレビの24V型は1.8円ですが、同じテレビでも、サイズ違いの32V型は2.0円と少し高く、年間500円ほどの差があります。
さらに「テレビの種類別」で見ると、プラズマテレビと有機ELを比較した場合、プラズマテレビの電気代の方が高いということがわかりました。
同じテレビでも条件によって電気代が変わることがわかりましたが、いったいどういった要素が電気代に影響しているのでしょうか?
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電気代を決める主な要素は以下の4つです。
・パネル
・サイズ
・解像度
・年式
それでは、それぞれの要素がどれくらい電気代に影響するのか、実際の電気代を交えながら比較していきましょう。
テレビを構成するパネルは、主に以下の3種類です。
①液晶テレビ
②有機ELテレビ
③プラズマテレビ
それぞれのパネルはどういった特徴があり、電気代はどれくらい変わるのでしょうか?
液晶テレビは消費電力が少なく、電気代を安くできます。さらに平均寿命が長いため、頻繁にテレビを買い替えたくない、という方には非常にオススメです。
(出典:有機ELテレビってなに?4Kとはどう違うの?|パナソニック株式会社)
自ら光を放つ有機ELテレビは、光のない「完全な黒」の表現が得意です。バックライトがない分、液晶テレビよりもさらに薄く、軽い仕様となっています。
綺麗な映像を描写できるだけあって、液晶テレビと比較すると消費電力はかなり大きいです。同じサイズの液晶テレビと比べ、1.5倍ほど電気代がかかる機種もあります。またパネルの耐久性が低く、平均寿命が短めである点にも注意しましょう。
プラズマテレビはプラズマ発光によって画素一つひとつが光る構造で、引き締まった黒の表現を得意とするほか、パネルの耐久性も高く比較的長く使えます。購入者の中には、かなり昔に購入したがまだ使えるという方もいるほどです。
その一方、先述した通り電気代の相場が最も高い種類で、消費電力は液晶テレビの約6倍にのぼります。
プラズマテレビは2013〜2014年に国内生産を終了しました。最近は家庭で目にする機会が少なくなりましたが、本記事ではプラズマテレビの電気代も紹介します。
ここまでパネルの特徴を大まかに説明しました。それでは、パネルが変わると電気代はどれくらい違うのでしょうか?
3種類のパネルの中で、1時間あたりの電気代が最も安いのは液晶テレビという結果になりました。
最も高いプラズマテレビは、1時間あたり11円程度の電気代が発生します。パネルの種類の違いにより、1時間で約6.2円ほども差が出ることがわかりました。
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テレビはサイズが大きいものほど、電気代が高くなる傾向があります。具体的な電気代の差を見ていきましょう。
24V型と32V型の1時間あたりの電気代は、どちらも1.5円という結果になりました。ただし消費電力は32V型の方が大きいため、1ヶ月あたりでは15.5円、1年間あたりでは186円の違いがあり、使用期間に比例して金額差も増える様子が伺えます。
40V型は消費電力が83Wと大きめで、電気代についても1年あたり2,000円を上回る可能性が高いです。今後テレビを買い換える際は、必要十分なサイズ選びを心がけましょう。
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テレビの解像度も、電気代を左右する要因の一つです。
解像度は「画像の鮮明度」を意味する言葉で、画面1インチあたりの画素数によって決まります。画素数の単位であるpixel(ピクセル)」が大きいほど映像がクリアになります。
現在使われている解像度は、以下の4種類です。
①ハイビジョン(1,366×768)
②フルハイビジョン(1,920×1,080)
③4K(3,840×2,160)
④8K(7,680×4,320)
下記は、解像度ごとにテレビの電気代をまとめた表です。今回は、ハイビジョンとフルハイビジョン、4Kと8Kごとにサイズが近いモデルを選択しました。
こうしてみると、ハイビジョンとフルハイビジョンの電気代はほぼ同じものの、4Kや8Kなど、解像度が高くなるほど電気代が高くなることがわかりました。
テレビによっては年間の電気代が15,000円近く変わるため、買い換える際は「綺麗な映像が観たいのか」「画質よりもコスパを重視するのか」などを考えながら決めることをオススメします。
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テレビの製造技術は日々進化しており、年式が新しいものほど電気代を抑えられる仕様に変わってきています。
具体的にどれほど節約できるか、年式が10年違う液晶テレビをもとに考察してみましょう。(参考までに、2003年発売のプラズマテレビの電気代も記載しています)。
こうして見ると、年々テレビの電気代が安くなっていることがわかります。2013年モデルは1時間で7.4円の電気代が生じるのに対し、2023年モデルは4.6円でその差は2.8円です。
1ヶ月あたりでは28.4円、1年間あたりでは341円も変わってくるため、10年以上使っているテレビは買い換えた方がいいでしょう。
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ここまで解説してきた、テレビの電気代についての知識をおさらいします。特に重要なのは以下の4点です。
・液晶テレビは、最も消費電力が少ないパネルで電気代も安い
・テレビは画面サイズが小さいものほど、電気代が安い
・テレビの解像度が高いと、消費電力も電気代も増える
・年式が新しいテレビほど、省エネ性能が上がって電気代が安くなる
今後テレビを買い換える予定があれば、前もって上記を押さえておくようにしてください。選ぶ機種によっては、電気代を大幅に削減できる可能性もあります。
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ここまで、さまざまな条件からテレビの電気代を見てきました。
テレビの電気代はパネルの種類や画面サイズなどで変わることがわかりましたが、はたしてテレビを「つけっぱなしにする」のと「こまめに消す」のでは、どちらが電気代を安くできるのでしょうか?
結論をいうと、テレビはこまめに消した方がいいです。
テレビの電気代は1時間、1ヶ月、1年間と視聴時間が増えるほど高額になっていくため、当然ながら「オフ」の状態にしていた方が節約につながります。
有機ELや大型テレビなどを使っている家庭は、消費電力の大きさからつけっぱなしの影響を受けやすいので、より注意しましょう。
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ここまでテレビの電気代をさまざまな視点から見てきました。それでは最後にテレビの電気代を節約する7つの方法をご紹介します。
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まず前提として、テレビを見ていないときは必ず消すようにしましょう。
資源エネルギー庁によれば、1日1時間、液晶テレビ(50V型)を見る時間を減らすと、年間の電気代が約895円も安くできることがわかっています。基本的なことですが、普段つけっぱなしにしがちな方は注意することをおすすめします。
2つ目の節約方法が、テレビを長時間観ないときはコンセントを抜くことです。
コンセントをさしたままにすると「待機電力」が発生します。この待機電力、実は資源エネルギー庁によると、家庭における電気代の5.5〜6.0%を占めており、意外とお金がかかっているのです。
テレビだけでなく、他にも使わない家電製品はコンセントを抜くようにするといいでしょう。
テレビの「省エネ機能」を使うのもおすすめです。最近のテレビには「自動オフ機能」や「明るさセンサー」が搭載されています。
・自動オフ機能:一定時間つけっぱなしの場合、電源を自動で切る機能
・明るさセンサー:画面の明るさを自動調節する機能
どちらも使用環境に合わせ、テレビの設定を自動で最適化してくれる便利な機能です。電気代を節約したい方はもちろん、テレビをより快適に見たいという方もぜひご活用ください。
テレビの画面を必要以上に明るくしない、というのも電気代の節約に繋がります。画面が明るいときほど、大きな電力を消費するためです。
自分で調整するのが面倒であれば、前項で紹介した「明るさセンサー」なども活用してみてください。オンの状態にしておくだけで、周囲の明るさに応じた画面の明るさに自動調整してくれます。
テレビをこまめに掃除するのも大切です。ホコリがついた画面は暗く見えてしまうため、余計な明るさ調整で電力を浪費する恐れがあります。
電気代を節約したければ、最低でも週1回は掃除する習慣をつけましょう。テレビの画面は傷つきやすいので、やわらかい布などで優しく拭き取るようにしてください。
古いテレビを使っている場合は、買い換えを検討してもいいでしょう。買い換えの周期は、テレビの平均寿命である8〜10年程度が目安です。年式が新しいものほど省エネ性能が上がり、電気代を安くできます。
資源エネルギー庁による液晶テレビ(40V型)の新旧機種比較でも、2007年から2016年モデルへの買い換えにより、電気代が3,618円ほど節約できる(約38%の省エネ効果)との見解が発表されています。
省エネ性能の高さは、上図の「統一省エネラベル」で判断できます。省エネ性能が高いほど、星の数が多く表示される仕組みとなっているので、参考にするのもいいかもしれません。
ここまで紹介した6つの方法を試せば、テレビの電気代は十分抑えられます。ただ、最も効果的な節約方法としておすすめなのは、「電力会社の切り替え」です。
先述した通り、テレビの電気代は以下で求められます。
・電気代(円)= 消費電力(kW)× 電気代単価(円/kWh)× 時間(h)
・電気代(円)= 消費電力量(kWh) × 電気代単価(円/kWh)
前項までは、上記のうち「消費電力(消費電力量)」を抑える方法について解説しました。
ただ、いくら節電しても、大きく消費電力を下げることはできないため、電気代の大幅なコストカットは難しいです。 効率よく電気代を安くするには「電気代の単価を下げる」ことが重要になります。
電気代の単価を下げる方法は、電力会社の切り替えです。今よりも電気代の単価が安い電力会社にすることで、テレビを含む電化製品すべてにかかる電気代を下げることができます。
「手っ取り早く電気代を安くしたい・・・」という方は、ぜひ電力会社の切り替えを検討してみてください。
テレビの電気代を効率よく、かつ大幅に安くする方法は「電力会社の切り替え」だと説明しました。そこで電気代を安くしたい方におすすめなのが、しろくま電力が家庭・小規模法人向けに提供する「しろくまプラン」です。
「しろくまプラン」は大手電力会社より電気代の単価を安く設定しているため、切り替えることで大手電力会社よりも約25%も電気代が安くなる可能性があります。
上図は4人世帯の場合の、大手電力との電気料金を比較したものです。大手電力会社は2023年6月に大幅に電気代を値上げしました。エリアによっては電気代が1.5倍になるケースもあります。
しかし「しろくまプラン」は大手電力の「値上げ前」よりも単価が安く、値上げも実施しません。そのため、電気のご使用状況によっては最大3割近く安くなる可能性があります。
また「しろくまプラン」の電気は、発電の際にCO2を出さない「実質再生可能エネルギー(※)」です。ただ安いだけでなく、電気を切り替えるだけで環境改善にも貢献できます。
「電気代を安くしたい、でもエアコンは思い切り使いたい」とお考えの方は、「しろくまプランお申し込みページ」または以下のバナーよりお申し込みください。
お申し込み方法はとても簡単。現在の電力会社との解約など、面倒な手続きは一切ありません。スマホからもお申し込みいただけます。
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