エアコンには「送風」という運転モードが搭載されていますが、そもそもどんな機能なのかよくわからないといった方が多いのではないでしょうか。
本記事では、エアコンの送風とはどんな機能なのかをご紹介します。また、エアコンの送風の電気代や効果的な使い方、さらに、使う際の注意点についても解説するので、ぜひ参考にしてください。
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この記事を読んでわかること
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結論をまとめると!
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エアコンの送風とは、エアコン内部のファンを回して、室内に風を送り出す機能のことです。扇風機やサーキュレーターと同じく、室内の空気を循環させるはたらきがあります。
エアコンの基本機能の1つとして搭載されており、季節の変わり目や春・秋などの比較的過ごしやすい時期に活用するのがおすすめです。
それでは、エアコンの送風と、除湿・冷房・暖房などとの違いを確認してみましょう。
送風 | 除湿 | 冷房 | 暖房 | |
機能 | 室内の空気を循環させる | 室内の湿度を下げる | 室内の温度を下げる | 室内の温度を上げる |
温度 | 変化なし | 若干下がる | 下がる | 上がる |
湿度 | 変化なし | 下がる | 下がる | 下がる |
上図は、エアコンの送風・除湿・冷房・暖房それぞれのおもな機能や温度、湿度の変化について表したものです。エアコンの送風と、その他の機能との違いは、温度や湿度などに変化がないことです。
冷房は室内の熱を外に排出して温度を下げ、暖房は室外の熱を取り込んで室温を暖めます。除湿は室内の湿度を取り除くはたらきをします。
一方で送風は、温度や湿度を変えずに、ただ風を送り出すだけの機能です。その他の機能とは異なり、稼働する際に室外機を使用しません。室内機のファンが回るのみと運転方式がシンプルなのも、その他の機能とは異なる点です。
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結論をまとめると!
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ここまで、エアコンの送風は、風を送って室内の空気を循環させる機能であることを解説しました。
そう聞くと、エアコンの送風は電気代が安いのでは?と気になる方も多いのではないでしょうか。ここからは、エアコンの送風の電気代について確認してみましょう。
消費電力
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1時間あたりの
電気代
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1日(8時間)の
電気代
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1ヶ月(30日)の
電気代
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エアコンの
送風機能 |
12W
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約0.37円
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約2.96円
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約88.8円
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上図は、エアコンの送風の電気代を、1時間、1日8時間、1日8時間を30日間使用した場合にわけてまとめたものです。
こうしてみると、エアコンの送風の電気代は非常に安く、1日8時間を1ヶ月間続けて使用しても100円以下であることがわかります。電気代を節約したい場合は、積極的に活用するとよさそうです。
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次に、エアコンの送風と除湿・冷房・暖房の電気代を比較してみましょう。
1時間の電気代 | 1日(8時間)の 電気代 | 1ヶ月(30日)の 電気代 | |
エアコンの送風 | 約0.37円 | 約2.96円 | 約88.8円 |
弱冷房除湿 | 約3.1円 | 約24.8円 | 約744円 |
再熱除湿 | 約12.4円 | 約99.2円 | 約2,976円 |
ハイブリッド除湿 | 約3.1円 | 約24.8円 | 約744円 |
冷房 | 約13.2円 | 約105.6円 | 約3,168円 |
暖房 | 約13.3円 | 約106.4円 | 約3,192円 |
上図は、エアコンの送風と弱冷房除湿・再熱除湿・ハイブリッド除湿・冷房・暖房の電気代を、それぞれ1時間、1日8時間、1日8時間を30日間使用した場合の電気代をまとめたものです。
エアコンの送風の電気代は1日8時間の使用で約2.96円であるのに対し、弱冷房除湿とハイブリッド除湿は約24.8円、再熱除湿は約99.2円、冷房は約105.6円、暖房は約106.4円でした。
こうしてみると、エアコンの送風の電気代は、その他の機能の電気代と比べても圧倒的に安いことがわかります。状況に合わせて賢く使えば、電気代を大幅に節約できそうです。
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結論をまとめると!
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ここまで、エアコンの送風とその他の機能の電気代を比較し、エアコンの送風の電気代が圧倒的に安いことがわかりました。
とはいえ、エアコンの送風をどのような状況で使うと効果的なのかわからなければ、生活に取り入れるのも難しいでしょう。ここからは、エアコンの送風を使うメリットや効果をご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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エアコンの送風は、室内にこもった熱気を排出するのに効果的です。とくに、外出先から戻った際の室内の熱気は、窓を開けた状態でエアコンの送風を使用すると、涼しい空気と入れ替えることができます。
暑さの気になる日は、冷房を入れる前にエアコンの送風で熱気を逃がすと、室温を下げやすくなります。冷房稼働時のエアコンの負荷を軽減でき、電気代の節約にもつながるでしょう。
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エアコンの送風には、体感温度を下げる効果もあります。扇風機と同様に、体に風を当てることで汗の蒸発を促進し、涼しく感じやすくなるのです。
9〜10月頃のように、冷房をつけると寒いけど消すと暑いときには、エアコンの送風が活躍します。真夏日でなければ冷房を使わずに済む場合もあるため、ぜひ活用してみてください。
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エアコンの送風は、室内の空気を循環させるはたらきがあります。空気が循環することで部屋全体の温度ムラを解消し、快適な空間を作ることができます。
室内の空気の淀みが減少し、フレッシュで心地よい環境を保つことができるでしょう。
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エアコンの送風は、部屋の換気をしたいときにも役立ちます。窓を開けて送風運転をすると、室内の空気が入れ替わり、新鮮な空気を取り込めます。
室内のきれいな空気を維持するためにも、定期的に換気をするのがおすすめです。
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エアコンの送風は、エアコン内部のカビ防止にも使えます。エアコン内部は湿気が溜まりやすく、カビが発生しやすい環境です。送風運転をすることで、エアコン内部を乾燥させ、カビの発生を抑えることができます。
冷房使用後に自動で送風に切り替わらない場合は、手動で送風運転を稼働させ、1〜2時間ほどエアコン内部を乾かすとよいでしょう。
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結論をまとめると!
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ここまで、エアコンの送風のメリットや効果を解説し、使い方によって室内環境を快適に保てることがわかりました。しかし、エアコンの送風を使ううえで知っておいた方がよい注意点もあります。
ここからは、エアコンの送風のデメリットや注意点をご紹介します。
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エアコンの送風は、温度設定ができません。暑さを感じる場合は、風量を強くするか、冷房に切り替えましょう。
送風運転は、あくまで室内の空気を循環させる機能であるため、暑さで不快な場合は、無理をせず冷房を使うようにしてください。
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エアコンの送風は、湿度を下げることはできません。空気中の水分を取り除く機能がないため、湿度を下げたい場合は除湿機能を使いましょう。
とくに、梅雨のシーズンのようなジメジメとした日には、送風ではなく除湿機能が向いています。
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エアコンの送風は、エアコン内部のカビ発生を抑える効果はありますが、完全なカビ対策にはなりません。カビの発生を完全に防ぐためには、定期的なエアコンクリーニングが必要です。
不快なにおいを感じる場合は、すでにカビが発生している可能性があります。自己流でのカビ取りは故障の原因にもつながるため、プロにクリーニングを依頼するのがおすすめです。
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洗濯物を部屋干しする場合は、エアコンの送風よりも除湿の方が適しています。送風機能は、洗濯物に直接風を当てることで乾きを促進しますが、湿度が高い状態では効果が薄れます。
除湿機能は部屋全体の湿度を下げるため、洗濯物をより早く乾かすのに効果的です。さらに、扇風機やサーキュレーターを併用すれば、より効率よく洗濯物を乾かすことができるでしょう。
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結論をまとめると!
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ここまで、エアコンの送風のデメリットや注意点について解説しました。しかし、そもそも、自宅のエアコンに送風機能がない場合はどうしたらよいのでしょうか。
ここからは、エアコンに送風機能が搭載されていない場合の対処法をご紹介します。
エアコンに送風機能がない場合は、冷房の設定温度を31℃にすることで、送風と似た効果を得られる場合があります。設定温度31℃は、多くのエアコンで設定可能な最高温度です。
室温が30°C以下の状況であれば、エアコンの設定温度が室温に達した状態となり、送風運転に切り替わるのです。しかし、室温が31°C以上ある場合はこの方法は使えないのでご注意ください。
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一部のエアコンには、空気清浄運転や内部洗浄機能が搭載されています。これらの機能は、室内の空気をきれいにしたりエアコン内部を清潔に保ったりするもので、送風と似た効果を得られるのです。
空気清浄運転は、エアコン内部のフィルターを通して空気を清浄しながら循環させます。内部洗浄機能は、エアコン内部を自動で洗浄し、カビの発生を抑制する機能です。エアコンの送風の代わりに、上手に使い分けてくださいね。
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結論をまとめると!
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ここまで、エアコンに送風機能がない場合の対処法について解説しました。ここからは、電気代を上手に節約しながらエアコンの送風を活用する方法をご紹介します。
エアコンの送風はもともと電気代が安いのが魅力です。しかし、使い方によっては、さらに電気代を節約することが可能になります。
節約術
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節約できる消費電力
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1ヶ月で節約できる金額
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風量を「弱」またはECOにする
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0.96kWh/月
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約30円
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タイマーで必要な時間だけ稼働する
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1.44kWh/月
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約45円
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フィルターと吸い込み口の掃除
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0.43kWh/月
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約13円
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エアコンの送風から
DC扇風機に切り替える
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0.48kWh/月
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約15円
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上図は、エアコンの送風の節約術と節約できる消費電力、1ヶ月で節約できる金額などを表したものです。こうしてみると、すべての方法で1ヶ月あたりの電気代を抑えられることがわかります。
しかし、節約術の手間に対して、節約効果が薄く感じられるのも正直な感想ではないでしょうか。そもそも、エアコンの送風は、電気代の安さが魅力ですが、夏の暑い日に送風のみで過ごすのは厳しく、冷房を使うことになる場合が多いでしょう。
エアコンの冷房の電気代を節約するためにはさまざまな方法がありますが、電気代そのものを安くするのが、もっとも電気代を節約するのに効果的な方法です。
電気代そのものの単価を下げるおすすめの方法が「電力会社の切り替え」です。電気代の単価は電力会社によって異なるため、単価が低い電力会社やプランを見つけて乗り換えを検討してみると、電気代より大きく抑えることが可能です。
たとえば、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が定める電気代の単価の相場は31円/kWhですが、それより安い電力会社はたくさんあります。もし25円/kWhの電力会社と契約した場合だと、エアコンの送風の電気代は次のようになります。
1時間
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1日8時間
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1ヶ月(30日間)
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1ヶ月で節約できる金額
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31円/kWhの送風の電気代
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約0.37円
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約2.96円
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約88.8円
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約16.8円
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25円/kWhの送風の電気代
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約0.3 円
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約2.4 円
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約72 円
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31円/kWhの冷房の電気代
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約13.2円
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約105.6円
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約3,168円
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約618円
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25円/kWhの冷房の電気代
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約11円
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約85円
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約2,550円
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上図は、電気代の単価が31円/kWhの場合と25円/kWhの場合を比較したものです。もともと電気代の安い送風だとあまり電気代の差を感じませんが、冷房の電気代で比較すると、1日8時間の利用を1ヶ月間続けた場合の電気代には618円の差があることがわかりました。
とくに猛暑日はエアコンの送風のみで過ごすのは厳しく、冷房も活用する場合がほとんどでしょう。電気代を節約するためには、電力会社の切り替えがもっとも効果的でおすすめです。
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このプランの特徴は「基本料金が0円」であること。それ以外の単価も、以下のように大手電力会社より安いケースがほとんどです。電力を切り替えるだけで、節電をしなくても電気代を安くできる可能性が非常に高いのです。
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