扇風機とエアコンは、夏の暑い日に欠かせない冷房器具です。しかし、毎日使用していると、気になるのが電気代です。
「扇風機とエアコンって、どっちの電気代が安いの?」
「扇風機とエアコンを併用すると、電気代を節約できるって聞いたけど本当?」
「冷房器具の電気代を安くする方法はあるの?」
といったことが気になる方も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、扇風機とエアコンの電気代を比較し、どっちが安いのかを解説します。あわせて、扇風機とエアコンの効率的な併用方法や効果的な節電方法もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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この記事を読んでわかること ・扇風機とエアコンの電気代はどっちが安いのか? |
結論をまとめると!
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それではさっそく、扇風機とエアコンの電気代はどっちが安いのか、比較してみましょう。
1時間
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1日(8時間)
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1ヶ月(30日)
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扇風機
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0.7〜1.3円
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5.6〜10.4円
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168〜312円
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エアコン
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13.2〜49.0円
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105.6〜392円
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3,168〜11,760円
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上図は、扇風機とエアコンの電気代を1時間、1日(8時間)、1ヶ月にわけて表したものです。1時間使用した際の電気代は、扇風機が0.7〜1.3円であるのに対し、エアコンは13.2〜49.0円でした。
1日8時間使い続けた際の電気代は、扇風機が5.6〜10.4円、エアコンが105.6〜392円になります。1日8時間の使用を1ヶ月間続けた場合の電気代は、扇風機が168〜312円であるのに対し、エアコンは3,168〜11,760円になりました。
こうしてみると、エアコンの電気代に対して、扇風機の電気代が大幅に安いことが分かります。
それでは、ここからは扇風機とエアコン、それぞれの電気代を少し詳しくみてみましょう。
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扇風機には、ACモーターとDCモーターの2種類があります。
ACモーターは昔からよく使われているものです。本体価格は安いですが、電気代が高く、「弱・中・強」とシンプルな風量調節しかできません。一方、DCモーターは比較的新しいものです。本体価格は少し高いものの、電気代が安く、さらに細かく風量調整できます。
このようにモーターによって扇風機の電気代が変わるのですが、実施にどれくらい違うのか、実際に見てみましょう。
1時間
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1日(8時間)
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1ヶ月(30日)
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ACモーター
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1.3円
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10.4円
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312円
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DCモーター
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0.7円
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5.6円
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168円
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上図は、ACモーターとDCモーターの扇風機の電気代を比較したものです。
1時間扇風機を使用した際の電気代は、ACモーターが1.3円であるのに対し、DCモーターだと0.7円でした。1日8時間扇風機を使用した際の電気代は、ACモーターが10.4円、DCモーターが5.6円です。1日8時間で1ヶ月間扇風機を使用した際の電気代は、ACモーターが312円、DCモーターが168円になりました。
こうしてみると、ACモーターの扇風機の電気代は、DCモーターの扇風機の電気代の2倍近い料金になることがわかります。
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次にエアコンの電気代について解説します。
1時間
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1日(8時間)
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1ヶ月(30日)
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エアコン6畳
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13.2円
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105.6円
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3,168円
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エアコン8畳
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15.5円
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124.0円
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3,720円
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エアコン10畳
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16.0円
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128.0円
|
3,840円
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エアコン12畳
|
25.6円
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204.8円
|
6,144円
|
エアコン14畳
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25.7円
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205.6円
|
6,168円
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エアコン18畳
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49.0円
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392.0円
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11,760円
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上図は、エアコンの電気代を表したものです。エアコンの電気代は「対応畳数」と「室内外の温度差」で決まります。対応畳数が大きければその分だけ消費電力が大きくなるため、電気代も比例して高くなるのです。
またここでは記載していませんが、エアコンの電気代は「室内外の温度差」にも影響を受けます。例えばエアコンの設定温度が24°Cで室温が35°Cの場合と、設定温度が24°Cで室温が28°Cの場合、前者の方が温度差が大きいため多くのエネルギーを消耗するのです。
しかしエアコンは室温が設定温度に達すると、室温を保つための緩やかな運転に切り替わるため、消費電力は低くなります。夏場の室温は、エアコンの電源をオフにしてもすぐには変化しないため、30分程度の外出であればつけっぱなしでも問題ありません。それ以上の外出時は電源をオフしましょう。
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扇風機の電気代はエアコンの電気代よりも圧倒的に安いことがわかりました。それでは、扇風機のACモーター、DCモーター、エアコンの対応畳数などを細かく分けて、それぞれの電気代を具体的に確認してみましょう。
1時間
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1日(8時間)
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1ヶ月(30日)
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扇風機
ACモーター |
1.3円
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10.4円
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312円
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扇風機
DCモーター |
0.7円
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5.6円
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168円
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エアコン6畳
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13.2円
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105.6円
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3,168円
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エアコン8畳
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15.5円
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124.0円
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3,720円
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エアコン10畳
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16.0円
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128.0円
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3,840円
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エアコン12畳
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25.6円
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204.8円
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6,144円
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エアコン14畳
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25.7円
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205.6円
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6,168円
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エアコン18畳
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49.0円
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392.0円
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11,760円
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上図は、扇風機とエアコンの電気代を、種類・対応畳数ごとに表したものです。こうしてみると、扇風機とエアコンの電気代の差はかなりハッキリしており、扇風機のDCモーターと18畳対応のエアコンには70倍もの電気代の差が生じることがわかります。
電気代が気になる方は、状況に合わせて使い分けたり併用したりすると、電気代の節約につなげることが可能です。
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結論をまとめると! ・扇風機とエアコンの併用で効率的に節電できる ・扇風機はエアコンの対角線上やエアコンの近くに設置するのが節電に効果的 |
ここまで、扇風機とエアコンの電気代を比較し、扇風機が圧倒的に安い、ということがわかりました。先述したように扇風機とエアコンは併用・使い分けによって電気代を節約できます。そこでまず、扇風機とエアコンの併用方法について解説します。
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まず、扇風機とエアコンの併用にあたって知っておきたいのが「空気の性質」と「エアコンの温度調整の仕組み」です。
空気はあたたかいものが上に、冷たいものが下に溜まる性質があります。エアコンは設定温度に達するまで強風での運転を続けるため、空気にムラがあると、設定温度に達したあとも正確な室温を検知できずに強風を出し続けてしまいます。
そこで扇風機を併用することで、この空気のムラを解消でき、結果的にエアコンの無駄な電力消費を抑えることができるのです。これによって電気代を節約できます。
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しかし、ただ扇風機を使えば節電につながるわけではありません。効率的に節電するためには空気を循環させる必要があり、そのためには、扇風機の配置と風向きを意識する必要があります。扇風機の配置は、次の2通りがおすすめです。
効率的に室内の空気を循環させるためには、エアコンの対角線上に扇風機を設置するとよいでしょう。エアコンの風向きは下向き、扇風機の首は上向きにすると、床に溜まった冷たい空気は天井付近へ、天井付近の暖かい空気は床付近へと循環し、室温を一定に保てます。
小さな部屋では、エアコンの近くに扇風機を設置するのがおすすめです。エアコンの風向きは水平にし、扇風機の首はエアコンと同じ風向きの上方向に配置しましょう。
エアコンから出てくる冷たい空気を扇風機が上にあげてくれるため、効率的に室内の空気を循環させられます。
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結論をまとめると! ・室温が高いときはエアコンの使用がおすすめ ・朝晩の気温が下がる時間帯は扇風機だけでも快適に過ごせる ・梅雨時期など蒸し暑いときはエアコンの除湿機能が効果的 |
ここまで、電気代の節約につながる扇風機とエアコンの併用方法を解説しました。ここからは、扇風機とエアコンをどう使い分けると節約になるのか、シチュエーションごとに解説します。
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室温が30℃を超えるようなとくに暑い日は、エアコンを優先的に使いましょう。
扇風機は「風」を送ることで体感温度を下げる効果がありますが、室温自体を下げるはたらきはありません。室温が暑いと熱中症のリスクも高まるため、無理せずエアコンで温度を下げることが重要です。
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朝晩のように、外の気温が比較的涼しい時間帯は、まず扇風機を活用してみましょう。
窓を開け、扇風機を窓の前に置き室内に向けて風を送ると、外の涼しい空気を室内に取り込むことができます。涼しい夜であれば、扇風機だけでも快適に眠れる場合もあるので、ぜひ試してみてください。
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梅雨時期のように湿度が高く蒸し暑い日は、除湿機能のついたエアコンを優先的に使うのがおすすめです。
湿度が高くムシムシするときは、汗が蒸発しにくく、扇風機の風だけでは体感温度が下がりにくいことがあります。まずはエアコンの除湿機能を活用して、効率的に湿度を下げましょう。
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結論をまとめると! 扇風機とエアコンの電気代を節約する方法は以下の10つ。 ①扇風機はDCモーターを選ぶ |
ここまで、扇風機とエアコンをどう使い分けるのが効果的なのかを解説しました。ここからは、扇風機とエアコンの電気代を節約する10個の方法をご紹介します。
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扇風機には、ACモーターとDCモーターの2種類があることをご紹介しました。DCモーター搭載の扇風機は、ACモーターに比べて消費電力が非常に少ないのが特徴です。
本体価格は高めですが、電気代を抑えながら快適な風を得られるため、長い目でみるとコストパフォーマンスに優れています。細やかな風量調整が可能で静音性にも優れているため、買い替えを検討する際はDCモーターの扇風機を選ぶのがおすすめです。
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室温28℃は、快適かつ省エネを実現できる温度として、環境省が推奨する室温です。設定温度を1℃高くするだけでも、約13%の節電効果が期待できます。
扇風機との併用で室温をムラなく保てば、28℃でも十分に快適に過ごせるでしょう。設定温度を室温28℃になるよう適切に調整すると、快適に電気代を節約できます。
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エアコンのフィルターが汚れていると、空気の循環が悪くなり、無駄な電力消費につながります。フィルターを清潔に保つために、月に1〜2回を目安にフィルターを掃除するとよいでしょう。
また、室外機の周りに物を置いたり、雑草が生い茂ったりしていると、放熱効果が低下してエアコンの効率が悪くなります。室外機の周辺も定期的に整理整頓するのがおすすめです。
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扇風機の風向きを工夫すると、室内の換気が効率的にでき、エアコンの負担を減らせます。
長時間外出したあとの帰宅時は室内に熱気がこもりがちですが、窓の外に扇風機を向けて風を送ると、室内の熱い空気を外に逃がすのに効果的です。簡単な方法なので、ぜひ試してみてください。
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エアコンの風量設定を「自動」にすると、室温が設定温度に近づくまで強風で運転し、その後は微風に切り替わるなど、効率的な運転をしてくれます。
最初から「微風」や「弱」で運転すると、一見電気代の節約になりそうですが、設定温度に達するまでに時間がかかり、結果的に電力を無駄にするのです。エアコンの風量設定を自動にすると、自分で風量を調整するよりも、無駄な電力消費を抑えやすくなるでしょう。
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梅雨時期のように湿度が高い日は、体感温度が上がりやすく不快に感じやすいものです。このような場合は、冷房よりも除湿機能を優先的に使うことで、消費電力を抑えながら快適さを得られます。
弱冷房除湿モードやハイブリッド除湿モードは、とくに消費電力を抑えられるためおすすめです。
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扇風機は、背面または前面に保冷剤を装着すると、簡易的な冷風機のように使えます。エアコンを使うほどではないけれど、少し涼しくしたいという場合に有効です。
最近は、扇風機に取り付け可能な専用保冷剤も販売されています。ただし、エアコンほど室温を下げる効果があるわけではないことを理解しておきましょう。
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日差しが強い日は、カーテンやブラインドを閉めたりすだれを活用したりして、直射日光の侵入を防ぎましょう。また、断熱シートを窓に貼るのも、室温の上昇を抑えるのに効果的です。
室温の上昇を抑えると、エアコンの負担を減らすことができ、節電につながります。ちょっとした工夫で電気代を節約できるため、ぜひ取り入れてみてください。
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長年使用しているエアコンは、最新の省エネモデルに比べて消費電力が大きい可能性が高いです。
出典:資源エネルギー庁「機器の買換で省エネ節約」
上図は、10年前のエアコンの消費電力と最新型の省エネタイプの消費電力を表したものです。10年以上前のエアコンに比べると、最新型の省エネモデルは電気代が大幅に安くなることがわかります。
エアコンの買い替えは初期投資がかかるものの、長期的に見ると大幅な電気代の節約につながります。東京都世田谷区や愛知県一宮市のように、家電の買い替えに補助金を支払う自治体もあるため、一度調べてみるのがおすすめです。
また環境省の比較サイトでは、実際に家電を買い替えた場合にどれだけ電気代を安くできるのか、製品ごとに調べることが可能なので、一度チェックしてみるとよいでしょう。
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関連記事:【最新】消費電力の計算方法をわかりやすく解説!電気代の求め方や節約方法も紹介
最後に紹介するのが、電気代そのものを安くする方法です。電気代は、以下の計算で決まります。
電気代 = 電気を使った量 × 電気代の単価
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ここまで、前者の電気を使う量を抑える方法を紹介してきましたが、節電などは手間がかかる上に大幅な電気代の節約は難しいです。一方、電気代の単価の方を下げると効率的に電気代を下げることができます。
電気代の単価は電力会社によって異なるため、電力会社の切り替えによって電気代を安くできます。ぜひ、今の電気代の単価よりお得な電力会社やプランを見つけて切り替えを検討してみてください。
関連記事:電力会社を乗り換える方法とは?切り替え方法とメリット・デメリット、注意点を解説
関連記事:電力会社・電気料金プランの選び方とは?注意点と電気代を安くする方法を解説
電気代を節約したい方は、しろくま電力が提供している「しろくまプラン」がおすすめです。
「しろくまプラン」は家庭・小規模法人に向けたプランで、大手電力会社と比べ電気料金の単価が安いのが特徴です。大手電力会社から切り替えれば、年間で約19%の電気代の節約になる可能性があります。
上の図は、4人世帯の場合の電気代を、大手電力会社としろくま電力の「しろくまプラン」で比較したものです。どの大手電力会社から切り替えた場合も、しろくま電力の方が電気代は安くなる場合が多くなります。
また、「しろくまプラン」の電気は発電時にCO2を出さない実質再生可能エネルギーであり、安いだけではなく環境にも配慮しています。
環境にも家計にもやさしい「しろくまプラン」への切り替えをお考えの方は「しろくまプランお申し込みページ」または以下のバナーからお申し込みください。申込ページでは、プランの詳細についてわかりやすく説明しています。