私たちの生活に欠かせないエアコン。でも、使いすぎるとどうしても電気代が気になりますよね。
「1時間あたりどれくらいの電気代がかかっているの?」
「電気代が高いのはエアコンのせい?」
「つけっぱなしかこまめにオンオフ、どっちがお得?」
「冷房か除湿、どっちが安いの?」
などとお考えの方も多いのではないでしょうか。
実はエアコンは全体の使用電力の約14.7%と、電気代に占める割合が最も大きいです。使いすぎると電気代も上がりますが、適切な節約術を行えば、快適なまま電気代を安くすることもできます。
そこでこの記事では、エアコンの電気代の計算方法や、エアコンにまつわる疑問、エアコンの電気代を安くする節約術をわかりやすく解説。最後に、電気代を下げる最も効果的な方法をご紹介します。
(この記事では最初に冷房編から解説します。暖房編を読みたい方はこちらからお読みください。)
関連記事:【2024年】世帯別・季節別・地域別の電気代平均は?電気料金の下げ方・節電方法もわかりやすく解説
最初に、電気代を抑えるコツを知るためにも冷房(クーラー)の仕組みを知っておきましょう。早速ですが、なぜ冷房で部屋が涼しくなるのかを知っていますか?
よく考えられるのが「エアコンの室内機に冷たい空気が入っていて、それが部屋を涼しくしている」ということです。
確かにエアコンからは冷たい風が出てきますが、これ、正確には少し違います。より厳密にいうと、冷房は冷たい風を出しているのではなく、部屋の熱を追い出しているから涼しくなっているのです。
上図はエアコンの冷房の仕組みをまとめたものです。エアコンは室内機と室外機の2つがセットで成り立っており、この2つに備わった「ヒートポンプ」という機能によって温度調整が行われています。
ヒートポンプとは、空気中の「熱」を集めて、それをあたたかくしたり冷たくしたりする仕組みのこと。エアコンの冷房により、以下の流れで部屋が涼しくなっています。
<冷房で空気が涼しくなるまでの流れ> ①冷房をつけると、部屋の熱い空気がエアコンの室内機に取り込まれる |
夏に冷房をつける際、室外機から熱風が出ているのを見たことはありませんか? その熱はもともと室内にあったものです。空気の熱を追い出し、冷たくなった空気を戻す。このような仕組みで冷房は成り立っています。
冷房の仕組みを解説した次に、エアコンとクーラーの違いも理解しておきましょう。この2つの違いは以下です。
・エアコン:冷房機能と暖房機能を備えたもの
・クーラー:冷房機能だけを備えたもの
1960年(昭和35年)にエアコンが発売されるまで、日本ではクーラーしかありませんでした。クーラーが主流だった当時のなごりが残っていて、今も「エアコン」「クーラー」という呼び方が残っているものと思われます。
冷房と除湿(ドライ)の違いについてもここで理解しておきましょう。2つの違いは以下になります。
・冷房は部屋の「空気の熱」を追い出して「室温」を下げるための機能
・除湿は部屋の「空気の水分」を追い出して「湿度」を下げるための機能
除湿機能を使うことで、部屋のジメジメした空気をサラサラにできます。水分量が減ることで室内の熱が体に伝わりづらくなり、涼しく感じるのです。
ちなみに除湿には「弱冷房除湿」と「再熱除湿」の2種類があります。これらの違いは「部屋に戻す空気が冷たいかどうか」です。弱冷房除湿では空気が冷たくなりますが、再熱除湿は冷たくなった空気を温めなおし、温度を保ちます。
基本的にほとんどのエアコンの除湿機能は「弱冷房除湿」です。メーカーによっては「カラッと除湿」という機能があり、それが「再熱除湿」を意味する場合が多いです。
まずエアコンの電気代を計算する上で知っておきたいのが、エアコンの電気代は常に一定ではないということです。
エアコンは室温と設定温度の差に応じて使用するエネルギーの量が変わります。温度差が小さいと少ないエネルギーで済み、電気代は安くなりますが、温度差が大きいとエネルギー消費量も増え、電気代が高くなるのです。
特にエアコンは、スイッチをつけてから室温が設定温度になるまでの間に一番電力を消費します。
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エアコンの電気代は一定ではない、ということを説明しました。それでは冷房と暖房で比較すると、どちらの方が電気代が高い傾向にあるのでしょうか?
答えは「暖房」です。冬は外の気温が低いため、室温と設定温度の差が大きくなる傾向にあります。
例えば外の気温が0度として、暖房の設定温度を20度にすると、この場合の温度差は20度です。一方で外の気温が35度として、冷房の設定温度を27度にした場合の温度差は8度になります。
このように、暖房を使う場合の方が温度差が大きい傾向にあるため、暖房の方が電気代が高くなりやすいのです。
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冷房よりも暖房の方が電気代が高いことがわかりましたが、冷房と除湿ではどちらの方が電気代が高くなりやすいのでしょうか?
答えは「除湿の種類によっては冷房の方が高い」です。
除湿には「弱冷房除湿」と「再熱除湿」の2つがあることを先述しました。弱冷房除湿は湿度を下げることが目的のため、冷房ほどは電気を消費しません。
しかし再熱除湿の場合、冷たくなった温度を再びあたためます。冷房と暖房を同時に使っている状態に近いため、冷房よりも電気代が高くなりやすいのです。
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ここまで、エアコンの電気代を計算する上で知っておきたい情報を説明しました。それではエアコンの電気代は具体的にどうやって計算するのでしょうか? ここからはエアコンの電気代の計算方法をお伝えします。
関連記事:電気代の計算方法は?内訳や電気料金を安くする方法をわかりやすく解説!
エアコンの1時間ごとの電気代は、以下の計算式で算出できます。
1時間あたりの電気代 = 消費電力(W)÷ 1,000 × 電気料金単価(円/kWh)
消費電力(W、ワット)とは、電化製品を動かすためにどれくらいの電気が必要かを示すものです。
大抵の家電はW表示ですが、電気代はkW(キロワット)で算出するため、まずはWを1,000で割ってkWに換算します。それに電気代の単価を掛けることで「1時間あたりのエアコンの電気代」がわかります。
エアコンの電気代は一定ではないと先述しましたが、各エアコンのカタログを見れば、状況に応じた電気代を算出することができます。
上図は、あるエアコンのカタログです。消費電力を見ると「定格の消費電力」と「最小~最大の消費電力」が記載されていることがわかります。
「定格消費電力」とは、長時間の稼働により、エアコンが安定した運転をしているときの消費電力です。そして「最小〜最大の消費電力」は、エアコンが使う電力の幅を表しています(メーカーによっては、暖房と冷房それぞれの消費電力を記載している場合もあります)。
これらの数字をもとにエアコンの大まかな電気代が算出できます。実際に上図の数字をもとに1時間あたりの電気代を計算してみましょう。
①1時間あたりの定格の電気代:500W ÷1,000 × 31円/kWh = 15.5円
②1時間あたりの最小の電気代:105W ÷1,000 × 31円/kWh = 3.3円
③1時間あたりの最大の電気代:920W ÷1,000 × 31円/kWh = 28.5円
※電気代の単価は、全国家庭電気製品公正取引協議会が提示している目安単価をもとに設定しました。
このように計算すれば、1時間あたりの大まかな電気代が算出できます。これに時間数をかければ、それだけの時間で使ったエアコンの電気代がわかるのです。
エアコンの電気代は年間ベースでも大まかに計算できます。計算式は以下です。
年間の電気代の目安 = 期間消費電力量(kWh) × 電気料金単価(円/kWh)
期間消費電力量とは、エアコンが1年間で消費する電力量を大まかに算出したものです。一般社団法人である「日本冷凍空調工業会」が基準を定めていて、どのエアコンメーカーもこのルールにのっとって期間消費電力量を算出しています。
ちなみにこの基準は、東京の木造住宅をモデルとしていて、エアコンをつけっぱなしにすると使用電力量が変動しますが、そういった点も考慮されています。東北や九州、沖縄などの地域を除けば、定格の消費電力よりも期間消費電力量の方が実際の電力使用量に近いといわれています。
それでは上図のエアコンの年間の電気代はいくらなのでしょうか? 実際に計算してみると、数式は以下の通りになります。
958(kWh) × 31円(円/kwh) = 29,698円
つまりこのエアコンの年間の電気代は3万円程度になる、ということがわかります。
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ここまでエアコンの電気代の計算方法を説明しました。ここからは「冷房を使って快適に過ごしつつ、電気代を安くする方法はあるのか」ということを解説していきます。
まず最初に考えたいのがエアコンの設定温度について。冷房の場合、何度が目安とされているかご存知ですか?
環境省によると、夏季の室温の目安は28度とされています。
これはクールビズなど、快適に過ごせる服装をした場合の体感温度をもとに設定されたものです。そしてこれは室温のため、実際にエアコンの設定温度を28度に設定しても、室内の状況によっては28度にならない場合があります。
そのため、エアコンの設定温度を28度に固定する必要はありません。当然、設定温度が高い方が電気代は安くなりますが、体調を崩すことがないよう、状況に応じて26〜28度あたりに設定すると電気代を無駄にせず、快適に過ごせるでしょう。また、夏は湿度が低くなると快適に過ごせるため、除湿機能をうまく使うのも一つの手です。
次に、エアコンの電気代でよくあるのが「つけっぱなしの方が電気代が安くなる」という話です。これは本当にそうだと言い切れるのでしょうか? 実際に空調機メーカーであるダイキン工業が冷房を使い、以下の仮説を検証しています。
①「つけっぱなし」と「30分ごとにオンオフ」の電気代の違い
②「つけっぱなし」と「外出時だけオフ」の電気代の違い
それぞれの検証を簡潔にまとめると、以下のことがわかっています。
①日中(9:00〜18:00)は「つけっぱなし」の方が「30分ごとにオンオフ」よりも電気代が安くなる。しかし、夜間(18:00〜23:00)は「つけっぱなし」の方が高い。
②「外出時だけオフ」にする方が「つけっぱなし」よりも電気代が安い。
これらをさらに掘り下げると、以下の結果がわかりました。
・日中(9:00〜18:00)は35分までの外出なら「つけっぱなし」の方が電気代が安い
・夜間(18:00〜23:00)は18分までの外出なら「つけっぱなし」の方が電気代が安い
つまり、短時間の外出であれば、エアコン(冷房)をつけっぱなしにすると電気代が安く抑えられるのです。一方、長時間外出する場合はエアコンを切った方がいいことがわかっています。
それでは、なぜ短時間であればエアコン(冷房)をつけっぱなしにした方が電気代が安くなる傾向にあるのでしょうか?
それは、エアコンは稼働を始めるタイミングで最も多くの電気を消費するからです。
上図はエアコンの電力消費量を図にしたものです。これを見ると「つけっぱなし」の方は最初に多くの電気を使いますが、次第に消費電力も落ち着くことがわかります。
一方で「こまめにオンオフ」の方はどうでしょうか。室温が安定するタイミングで電源を切るため、室温が上がってしまい、また下げるために多くの電力を消費することになります。
このように「こまめにオンオフ」すると室温が安定しないことから、短時間の外出であればエアコンをつけっぱなしにした方がいいのです。逆に30分を超える外出の場合、冷房をこまめに切ることをおすすめします。
ここまで「短時間の外出であればエアコンをつけっぱなしにした方が安い」ことを解説しました。それではここから、エアコン(冷房)を使って快適に過ごしつつ、電気代を安くする方法を9つ解説していきます。
関連記事:【2024年最新】電気代を値上げする電力会社一覧!電気料金はどれくらい高くなる?
関連記事:無料で電気代を安くする方法とは?電気料金の節約・削減方法をわかりやすく解説!
冷房は設定温度を1度上げると約13%も節電できます。暑いからといって極端に設定温度を下げると電気代が上がるため、室温が28度となるよう、冷房の設定温度を26〜28度にするといいでしょう。
また自動運転モードを使うのも一つの手です。自動運転モードにすると、エアコンは暖房・冷房・除湿の中から最適なものを選んで効率よく温度調整してくれます。ただし、快適に感じないという方もいると思いますので、そういった場合は冷房を使うことをおすすめします。
エアコン(冷房)の電気代を下げる2つ目の方法が、風量設定を自動にすることです。
冷房の風量は「強・弱・微風・自動」など複数あります。一見すると「弱」や「微風」の方が電気代が安くなりそうですが、実はそうではありません。これらの場合、室温が設定温度に下がるまでに時間がかかるため、余分な電力を消費するのです。
しかし自動運転であれば、室温が設定温度になるまでは「強」、達したら「微風」に切り替わるなど、室温に応じて最適な風量で調整してくれます。電気を効率よく使うなら、風量設定を自動にすることをおすすめします。
3つ目の電気代を下げる方法が、サーキュレーターや扇風機の併用です。
冷気はどうしても下に溜まりやすく、室内に温度のムラが発生しやすいです。特にエアコンは室内の上部に設置されるため、本当は涼しいのにセンサーが感知できず稼働を続けると、電気代が高くなる原因になります。
そこでオススメなのが、サーキュレーターや扇風機の併用です。これらを使って室内の空気を循環させることで、効率よく室温を下げることができます。サーキュレーターに至っては1時間の電気代が1円程度のものもあるので、節約したい方は併用がオススメです。
4つ目の方法が、フィルターのこまめな掃除です。エアコンはフィルターを通して冷風を送りますが、このフィルターがホコリで目詰まりを起こすと、クーラーの効率が低下し、余計な電力を使用することになります。
パナソニックが行った実験によると、フィルター掃除をすることで年間1万円以上の電気代が節約できることがわかっています。フィルターに詰まったホコリはカビの原因にもなるため、2週間に1回程度の掃除がおすすめです。自動おそうじ機能がある場合はそれを活用しましょう。
5つ目の電気代を安くする方法が、室外機に直射日光が当たらないようにすることです。
冒頭でも解説しましたが、室外機は室内の熱を外に逃す役割を担っています。そのため、室外機が日光によって熱を持ってしまうと室内の空気の熱をうまく逃がせず、結果的に余計な電力を消費することになります。
室外機は日陰に設置するか、それが無理な場合は専用の日よけやよしずなどで日陰をつくり、温度が上がらないようにしましょう。
室外機に直射日光が当たらないようにすると説明しましたが、室外機の吹き出し口をふさがないことも重要です。室外機は吹き出し口から熱を放出しています。吹き出し口付近にものを置いたり、カバーで覆ってしまうと熱風を吸い込んでしまい、冷却効率が大幅に下がってしまいます。
そのため、室外機の前はスペースを空けて風通しを良くしましょう。専用カバーでも、風通しがいいものや日除けだけができるものを選ぶことをおすすめします。
7つ目のエアコン(冷房)の電気代対策が、古いエアコンを買い換えることです。
資源エネルギー庁によると、上図のようにエアコンは年々省エネ性能が上がっていることがわかっています。もし10年以上前のエアコンを使っている場合、大幅に電気代が安くなる可能性があるのです。
エアコンは安い買い物ではありません。しかし東京都世田谷区や愛知県一宮市のように家電の買い替えに補助金を支払う自治体もあるため、調べることをおすすめします。
環境省の比較サイトでは、実際に家電を買い替えた場合にどれだけ電気代を安くできるのか、製品ごとに調べることができます。ぜひご活用ください。
8つ目のエアコンの電気代対策が、室温を上げないようにすることです。
例えばカーテンやブラインド、断熱シートを使うことで、外の熱い空気や直射日光を遮断でき、熱気の侵入を防げます。また火を使わない料理をするなど、室温が上がらないようにするのも効果的です。
室温を上げないようにすることで、エアコンの稼働を安定させ、電気を効率よく使えるようになります。
ここまで、エアコンの電気代を効率よく下げる方法を8つ紹介しました。これだけでも電気代を安くできますが、最も効率よく、かつ大幅にエアコンの電気代を下げる方法が何か、ご存知ですか?
それは「電気代の単価を下げる」ことです。
エアコンの電気代は以下の数式で算出できることを説明しました。
・年間の電気代の目安 = 期間消費電力量(kWh) × 電気料金単価(円/kWh)
今まで説明した8つの節約術は「期間消費電力量」を減らす取り組みです。しかし電気代の単価が高いと、どれだけ節電しても電気代は安くなりません。
そのため、エアコンの電気代を大幅かつ効率よく安くしたい場合、電気代の単価を下げることをオススメします。
そして、電気代の単価を下げる方法が「電力会社の切り替え」です。
関連記事:電力会社を乗り換える方法とは?切り替え方法とメリット・デメリット、注意点を解説
関連記事:【2024年】電力会社・電気料金プランの選び方とは?注意点と電気代を安くする方法を解説!
電気代を効率よく、かつ大幅に安くする方法は「電力会社の切り替え」だと説明しました。そこで電気代を安くしたい方におすすめなのが、しろくま電力が家庭・小規模法人向けに提供する「しろくまプラン」です。
「しろくまプラン」は大手電力会社より電気代の単価を安く設定しているため、切り替えることで大手電力会社よりも約25%も電気代が安くなる可能性があります。
上図は4人世帯の場合の、大手電力との電気料金を比較したものです。大手電力会社は2023年6月に大幅に電気代を値上げしました。エリアによっては電気代が1.5倍になるケースもあります。
しかし「しろくまプラン」は大手電力の「値上げ前」よりも単価が安く、値上げも実施しません。そのため、電気のご使用状況によっては最大3割近く安くなる可能性があります。
また「しろくまプラン」の電気は、発電の際にCO2を出さない「実質再生可能エネルギー(※)」です。ただ安いだけでなく、電気を切り替えるだけで環境改善にも貢献できます。
「電気代を安くしたい、でもエアコンは思い切り使いたい」とお考えの方は、「しろくまプランお申し込みページ」または以下のバナーよりお申し込みください。
お申し込み方法はとても簡単。現在の電力会社との解約など、面倒な手続きは一切ありません。スマホからもお申し込みいただけます。
関連記事:【図解】新電力とは?仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説!
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関連記事:電源調達調整費とは?独自燃調の仕組みと特徴をわかりやすく解説
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前半部分では、主に冷房の電気代について解説してきました。後半部分では、エアコンの暖房の仕組みや暖房の節約術を詳しく説明していきます。
(冷房の電気代に関する解説は前半部分で解説しています。詳しくはこちらからお読みいただけます。)
関連記事:【2024年】世帯別・季節別・地域別の電気代平均は?電気料金の下げ方・節電方法もわかりやすく解説
暖房の電気代について見ていく前に、なぜ暖房で部屋があたたかくなるのか、その仕組みを知っていますか?
よく考えられるのが「エアコンの室内機に熱い空気が入っていて、それが部屋をあたたかくしている」ということです。
確かにエアコンからは温風が出てきますが、正確には少し違います。より厳密にいうと、暖房は外の空気に含まれた熱を集め、それを室内に送り込むことで室温を上げています。
上図はエアコンの暖房の仕組みをまとめたものです。エアコンは室内機と室外機の2つがセットで成り立っており、この2つに備わった「ヒートポンプ」という機能によって室内の温度調整が行われています。
ヒートポンプとは、空気中の「熱」を集めて、それをあたたかくしたり冷たくしたりする仕組みのことです。エアコンの暖房により、以下の流れで部屋の温度が上がっています。
<暖房で部屋があたたかくなる流れ> ①暖房をつけると、部屋の冷たい空気がエアコンの室内機から室外機に送られる |
冷房と違い、暖房の場合は室外機が空気中の熱を取り込む作業に集中します。そのため、暖房を使っている間は室外機から温風が出ることはありません。
ここまでエアコンの概要を解説してきました。それでは、ここからエアコンの電気代について詳しく説明していきます。まずエアコンの電気代を計算する上で知っておきたいのが、エアコンの電気代は常に一定ではないということです。
エアコンは室温と設定温度の差に応じて使用するエネルギー量が異なります。この温度差が小さいと少ないエネルギーで済み、電気代は安くなりますが、温度差が大きいとエネルギー消費量も増え、電気代は高くなるのです。
特にエアコンは、スイッチをつけてから室温が設定温度になるまでの間に一番電力を消費します。
関連記事:【2024年】一人暮らしの電気代の平均はいくら?高い原因や節約方法を紹介!
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エアコンの電気代は一定ではない、ということを説明しました。それでは冷房と暖房で比較すると、どちらの方が電気代が高い傾向にあるのでしょうか?
答えは「暖房」です。冬は外の気温が低いため、室温と設定温度の差が大きくなる傾向にあります。
例えば外の気温が0度として、暖房の設定温度を20度にすると、この場合の温度差は20度です。一方で外の気温が35度として、冷房の設定温度を27度にした場合の温度差は8度になります。
このように、暖房を使う場合の方が温度差が大きい傾向にあるため、暖房の方が電気代が高くなりやすいのです。
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ここまで、エアコンの電気代を計算する上で知っておきたい情報を説明しました。それではエアコンの電気代は具体的にどうやって計算するのでしょうか? ここからはエアコンの電気代の計算方法をお伝えします。
関連記事:電気代の計算方法は?内訳や電気料金を安くする方法をわかりやすく解説!
エアコンの1時間ごとの電気代は、以下の計算式で算出できます。
1時間あたりの電気代 = 消費電力(W)÷ 1,000 × 電気料金単価(円/kWh)
消費電力(W、ワット)とは、電化製品を動かすためにどれくらいの電気が必要かを示すものです。
大抵の家電はW表示ですが、電気代はkW(キロワット)で算出するため、まずはWを1,000で割ってkWに換算します。それに電気代の単価を掛けることで1時間あたりのエアコンの電気代がわかります。
エアコンの電気代は一定ではないと先述しましたが、各エアコンのカタログを見れば、状況に応じた電気代を算出できます。
上図は、あるエアコンのカタログです。消費電力を見ると「定格の消費電力」と「最小~最大の消費電力」が記載されていることがわかります。
「定格消費電力」とは、長時間稼働によってエアコンが安定した運転をしているときの消費電力です。そして「最小〜最大の消費電力」は、エアコンが使う電力の幅を表しています(メーカーによっては、暖房と冷房それぞれの消費電力を記載している場合もあります)。
これらの数字をもとにエアコンの大まかな電気代が算出できます。上図の数字は冷房ですが、例として1時間あたりの電気代を計算してみましょう。
①1時間あたりの定格の電気代:500W ÷1,000 × 31円/kWh = 15.5円
②1時間あたりの最小の電気代:105W ÷1,000 × 31円/kWh = 3.3円
③1時間あたりの最大の電気代:920W ÷1,000 × 31円/kWh = 28.5円
※電気代の単価は、全国家庭電気製品公正取引協議会が提示している目安単価をもとに設定しました。
このようにして1時間あたりの大まかな電気代を算出することができます。これに時間数をかければ、それだけの時間で使ったエアコンの電気代がわかります。
エアコンの電気代は年間ベースでも大まかに計算できます。計算式は以下です。
年間の電気代の目安 = 期間消費電力量(kWh) × 電気料金単価(円/kWh)
期間消費電力量とは、エアコンが1年間で消費する電力量を大まかに算出したものです。一般社団法人である「日本冷凍空調工業会」が基準を定めていて、どのエアコンメーカーもこのルールにのっとって期間消費電力量を算出しています。
ちなみにこの基準は、東京の木造住宅をモデルとしていて、エアコンをつけっぱなしにすると使用電力量が変動しますが、そういった点も考慮されています。東北や九州、沖縄などの地域を除けば、定格の消費電力よりも期間消費電力量の方が実際の電力使用量に近いといわれています。
それでは上図のエアコンの年間の電気代はいくらなのでしょうか? 実際に計算してみると、数式は以下の通りになります。
958(kWh) × 31円(円/kwh) = 29,698円
つまりこのエアコンの年間の電気代は3万円程度になる、ということがわかります。
関連記事:電気代の基本料金とは?仕組みと種類、電気料金を安くする方法をわかりやすく解説
関連記事:電気代の燃料費調整額とは?仕組みや今後の見通し、安くする方法をわかりやすく解説
関連記事:再エネ賦課金とは?仕組みと推移、値上げの理由と今後の予想をわかりやすく解説!
ここまでエアコンの電気代の計算方法を説明しました。ここからは「暖房を使って快適に過ごしつつ、電気代を安くする方法はあるのか」ということを解説していきます。
まず最初に考えたいのがエアコンの設定温度について。暖房の場合、何度が目安とされているかご存知ですか?
環境省によると、冬季の室温の目安は20度とされています。これはウォームビズなど、快適に過ごせる服装をした場合の体感温度をもとに設定されたものです。そしてこれは室温の目安のため、実際にエアコンの設定温度を20度に設定しても、室内の状況によっては20度にならない場合があります。
そのため、エアコンの設定温度を20度に固定する必要はありません。暖房の場合は設定温度が低い方が節電になりますが、あまりに低すぎると体調を崩し、高すぎると頭がぼーっとしてしまいます。
暖房を使う場合は、室温が20度になるよう意識しながら、暑くも寒くもない、快適に過ごせる設定温度にすることが大切です。
参考記事:暖房の設定温度は何度が理想?冬に電気代を節約しつつ快適に過ごすコツとは?
次に、エアコン(暖房)の電気代でよくあるのが「暖房はつけっぱなしの方が電気代が安くなる」という話です。これは本当にそうだと言い切れるのでしょうか?
実際に空調機メーカーであるダイキン工業が暖房を使い、以下の仮説を検証しています。
①24時間「つけっぱなし」と「30分ごとにオンオフ」の電気代の違い
②24時間「つけっぱなし」と「外出時だけオフ」の電気代の違い
それぞれの実験を簡潔にまとめると、以下のことがわかっています。
①全ての時間帯において、暖房は「つけっぱなし」の方が「30分ごとにオンオフ」よりも電気代が安い
②長時間の外出や就寝時は「こまめにオンオフ」の方が電気代が安い。しかし1日単位で見ると、「つけっぱなし」でもそこまで大きな差は出ない。
ダイキンの実験では、冷房の場合、短時間の外出でない限りは電源を切った方が電気代が安くなりました。しかし、暖房は基本的に「つけっぱなし」のままでも、「こまめに消した場合」と比較して電気代に大きな差が出ないことがわかっています。
それでは、いったいなぜ暖房は「つけっぱなし」でも電気代に違いが出ないのでしょうか?
その答えは「暖房をこまめにオンオフ」する場合と「つけっぱなし」にした場合の室温の動きにあります。
上図はエアコン(暖房)を使った場合の、室温の推移を図にしたものです。これを見ると「つけっぱなし」は室温が安定する一方、「こまめにオンオフ」する場合は、室温の変化の波が大きいことがわかります。
冬場はすぐに室温が下がってしまいます。そしてエアコンは温度調整をする際に最も多くのエネルギーを使うことから、オンにするたびに大きく開いた温度差を埋めようと多くの電気を使ってしまうのです。
そのため「こまめにオンオフ」した方が電気代は多少安いものの、「つけっぱなし」とそこまで違いが出ないことがわかりました。
ここまで「暖房はこまめに消さず、つけっぱなしの方が安くなる傾向にある」ことを解説しました。それではここから、エアコン(暖房)を使って快適に過ごしつつ、電気代を安くする方法を9つ解説していきます。
関連記事:【2024年最新】電気代を値上げする電力会社一覧!電気料金はどれくらい高くなる?
関連記事:無料で電気代を安くする方法とは?電気料金の節約・削減方法をわかりやすく解説!
電気代を下げる1つ目の方法が、室温が20度になるようにエアコン(暖房)を調整することです。先述したように、環境省は冬場の室温の目安として20度を推奨しています。
暖房の設定温度は消費電力に関係していて、設定温度を1度下げると約10%も電気代が節約されるといわれています。寒い場合も極端に温度を下げず、室温が20度となるよう、暖房の設定温度を20〜22度にするといいでしょう。
また自動運転モードを使うのも一つの手です。自動運転モードにすると、エアコンは暖房・冷房・除湿の中から最適なものを選んで効率よく温度調整してくれます。
さらにオンオフで温度調整をする方もいますが、エアコンは稼働を始めるタイミングで最も電気を使うため要注意です。オフにせず、温度を変えることで調整することをおすすめします。
エアコン(暖房)の電気代を下げる2つ目の方法が、風量設定を自動にすることです。
これは冷房の項でも解説しましたが、エアコンの風量は「強・弱・微風・自動」など複数あります。一見すると「弱」や「微風」の方が電気代が安くなりそうですが、実はそうではありません。これらの場合、室温が設定温度に達するまでに時間がかかるため、余分な電力を消費するのです。
しかし自動運転であれば、室温が設定温度になるまでは「強」、達したら「微風」に切り替わるなど、室温に応じて最適な風量で調整してくれます。電気を効率よく使うなら、風量設定を自動にすることをおすすめします。
3つ目の電気代を下げる方法が、サーキュレーターの併用です。冷たい空気は下に、暖かい空気は上に溜まりやすい性質を持っています。空気のムラが発生すると、暖房をつけても寒さが解消できず、電気代が無駄になってしまいます。
そこでオススメなのがサーキュレーターです。サーキュレーターを使って空気を循環させることで、効率よく室温を下げられます。電気代が1時間1円程度のものもあるので、節約したい方は併用がオススメです。
「サーキュレーターを使わずに空気のムラを無くしたい」方は、エアコンの温風を床に向けるといいでしょう。下から上へと部屋全体をあたためることができます。
4つ目の方法が、フィルターのこまめな掃除です。冷房の項でも説明しましたが、エアコンはフィルターを通して風を送りますが、このフィルターがホコリで目詰まりを起こすと、エアコンの効率が低下し、余計な電力を使用することになります。
パナソニックが行った実験によると、フィルター掃除をすることで年間1万円以上の電気代が節約できることがわかっています。フィルターに詰まったホコリはカビの原因にもなるため、2週間に1回程度の掃除がおすすめです。自動おそうじ機能がある場合はそれを活用しましょう。
5つ目の方法が、室外機の吹き出し口をふさがないことです。冒頭でも解説しましたが、エアコンの室外機は室内の冷たい空気を外に逃す役割を担っています。
そのため、吹き出し口付近にものを置いたり、カバーで覆ってしまうと冷たい空気を吸い込んでしまい、暖房の効率が大幅に下がってしまいます。室外機の前はスペースを空けて風通しを良くしましょう。
6つ目のエアコン(暖房)の電気代対策が、古いエアコンを買い換えることです。
資源エネルギー庁によると、上図のようにエアコンは年々省エネ性能が上がっていることがわかっています。もし10年以上前のエアコンを使っている場合、大幅に電気代が安くなる可能性があるのです。
エアコンは安い買い物ではありません。しかし東京都世田谷区や愛知県一宮市のように家電の買い替えに補助金を支払う自治体もあるため、調べることをおすすめします。
環境省の比較サイトでは、実際に家電を買い替えた場合にどれだけ電気代を安くできるのか、製品ごとに調べることができます。ぜひご活用ください。
7つ目のエアコン(暖房)の電気代対策が、加湿器などで湿度を上げることです。人間の体感温度は湿度や風の有無によって変化します。「湿度が10%上がれば体感温度は1℃上がる」と言われており、設定温度を変えなくても、湿度を上げることで暖かさを感じることができます。
人が快適に過ごせる湿度は40〜60%です。適切な湿度はインフルエンザウイルスの活動をストップさせる効果もあるため、加湿器や空気清浄機を活用することをおすすめします。
ただし、湿度が上がりすぎるとカビや結露の原因になるため要注意です。加湿器をエアコンの真下に置き、温風を加湿させると効率よく部屋をあたためられます。
8つ目の方法が、エアコン以外のところでの工夫です。部屋をあたためるのは暖房だけではありません。エアコン以外にも、電気ストーブや石油ファンヒーター、ガスヒーターといった家電を併用すれば効率よく室内の温度を上げられます。
こたつや電気毛布なら、1時間ごとの電気代が1〜5円程度で済むため節約にもなります。最近話題の「着る毛布」などは快適に過ごせるので非常にオススメです。
さらにカーテンを使うことで、窓から熱が逃げるのを防げます。それ以外にも、寒さを感じやすい「首」「手首」「足首」などをタートルネックやレッグウォーマーであたためるのも効果的です。
ここまで、エアコンの電気代を効率よく下げる方法を8つ紹介しました。これだけでも電気代を安くできますが、最も効率よく、かつ大幅にエアコンの電気代を下げる方法が何か、ご存知ですか?
それは「電気代の単価を下げる」ことです。
エアコンの電気代は以下の数式で算出できることを説明しました。
・年間の電気代の目安 = 期間消費電力量(kWh) × 電気料金単価(円/kWh)
今まで説明した8つの節約術は「期間消費電力量」を減らす取り組みです。しかし電気代の単価が高いと、どれだけ節電しても電気代は安くなりません。
そのため、エアコンの電気代を大幅かつ効率よく安くしたい場合、電気代の単価を下げることをオススメします。
そして、電気代の単価を下げる方法が「電力会社の切り替え」です。
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電気代を効率よく、かつ大幅に安くする方法は「電力会社の切り替え」だと説明しました。そこで電気代を安くしたい方におすすめなのが、しろくま電力が家庭・小規模法人向けに提供する「しろくまプラン」です。
「しろくまプラン」は大手電力会社より電気代の単価を安く設定しているため、切り替えることで大手電力会社よりも約25%も電気代が安くなる可能性があります。
上図は4人世帯の場合の、大手電力との電気料金を比較したものです。大手電力会社は2023年6月に大幅に電気代を値上げしました。エリアによっては電気代が1.5倍になるケースもあります。
しかし「しろくまプラン」は大手電力の「値上げ前」よりも単価が安く、値上げも実施しません。そのため、電気のご使用状況によっては最大3割近く安くなる可能性があります。
また「しろくまプラン」の電気は、発電の際にCO2を出さない「実質再生可能エネルギー(※)」です。ただ安いだけでなく、電気を切り替えるだけで環境改善にも貢献できます。
「電気代を安くしたい、でもエアコンは思い切り使いたい」とお考えの方は、「しろくまプランお申し込みページ」または以下のバナーよりお申し込みください。
お申し込み方法はとても簡単。現在の電力会社との解約など、面倒な手続きは一切ありません。スマホからもお申し込みいただけます。
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